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スピンオフ企画 スピンオフトップへ戻る
山本理沙編 不良少女とよばれて
クリックすると該当部分へジャンプします。 第10話 第11話 第12話
 

  第10話「ラブ・ウォーズ」(1984年6月19日放送)

 ……飽きた。

 と言うのは冗談だが、正直、このDVD4あたりになると、最初の頃に感じていた抜群の面白さと言うものが消えているのも事実だ。
 前回、少年院での音楽の授業の際、恭子の母・三ツ矢歌子が参観者の中に混じっているのを知ったトミーだが、気にせず授業を始める。
 トミー「ごきげんよう諸君、今日は皆さんに殺し合いをやってもらい、舞楽について話をしたいと思います。みんな舞楽について知ってるか?」
 問い掛けに、五月が「哲也先生がテレビでやってるの見たことあるよ。哲也先生は総務府の技官で、舞楽の名人なんでしょう?」と、余計なことを大声で口にする。と、背後の奥様達がトミーに気付いて「久樹哲也さんよ」「葉山家のお嬢様の婚約者」と口々に噂する。世間体を気にする三ツ矢歌子は気が気ではない。

 トミーは「舞楽の神髄はたおやかな心にあり!」と、訳の分からない演説をする。
 そして実際に、色んな楽器を取り出しては演奏して見せる。

 そういや、このドラマ、雅楽がテーマだったな。不良の抗争や兄妹相姦がテーマかと思っていたが。

 空気の読めない、いや読む気のないトミーは、最後に笙を取り出すと、笙子にそれを吹いてもらおうとする。笙子は三ツ矢歌子の視線が気になりそれどころではない。トミーはそれではモナリザに吹いてもらおうとするが、無論、こちらも拒絶。気まずい雰囲気になったのを救おうと、健気な笙子が改めて自分が吹くと買って出る。しかし彼女が吹き始めると、歌子さんはいたたまれなくなったように外へ出る。気分が悪くなったとさっさと帰ってしまう。

 授業の後、笙子はモナリザを押しとどめて、兄である哲也さんと話し合ってくれと嘆願する。自分は席を外そうとするが、トミーは彼女を呼び止める。
 トミー「君もここへ居て下さい」
 モナリザ「笙子には関係ないじゃないか」
 トミー「葉子、僕は笙子さんと共に人生を歩もうと決めてるんだ。だから笙子さんには僕とお前のことは全て知ってほしい。そしてお前には僕と笙子さんのことを全て知ってほしいと思ってる」 
 恭子「オイ、今なんつった?」

 ここでOP。

 引っ張ってから、やっとモナリザとのことを語り出すトミー。モナリザもイヤと言いながらその場に残っている。
 そして、ちゃっかり盗み聞きしている山吹マリ軍団の皆さん。

 トミー「5年前、僕は23歳、葉子は15歳でした……」
 思い入れたっぷりに話しだすトミー、だが、
 モナリザ「やめてお兄さん! あたしとお兄さんのことは誰にも触れられたくない! やめてぇーっ!」
 我慢できなくなったモナリザは叫んで、部屋を飛び出してしまう。

 こういう、普段はツンケンしていても、いざとなったら「お兄さん」と呼んでくれる妹属性の強いモナリザ。かなり萌えますね。
 ま、「お兄ちゃん」だったら、完璧だったのだが(何を言うとるんだお前は)。
 廊下へ出て、盗み聞きしていたマリたちと鉢合わせするモナリザ。物凄く気まずい。
 マリ「モナリザ、哲也さんはあんたの兄貴だったのかい?」
 モナリザ「おだまり! 泥棒猫みたいな真似をしているとタダじゃすまないよ!」

 さすがに態度変わり過ぎだろ。
 トミーはどうしても語りたいらしく、半ば強引に笙子に話の続きを聞かせる。

 トミー「僕と葉子はとても仲の良い兄妹でした。僕たちは和気藹々、とても楽しい家族だったんです」
 はい、ここから皆さんお待ち兼ね、楽しい回想シーンの始まり。
 伊藤かずえのお下げにセーラー服、そして他の人たちも今より少しずつ若い。
 雅楽の道に進もうと言うトミーのことが話題になっている。
 モナリザ「お母様、お父様も昔、音楽家になりたいと思った時があるんですってよ(後略)」
  
 トミーの声「葉子はとても無邪気で純真な少女だったんです……その春、葉子は私立の名門女子高校に合格しました。僕は葉子を妹として愛していました。葉子も僕も兄として愛してました……僕たちは本当に仲のいい兄妹だったんです」

 合格発表のシーン。自分の番号を見つけて、大口開けて喜ぶモナリザが可愛い。

 笙子「その葉子さんがどうして非行に?」

 トミー「葉子は、僕の本当の妹じゃなかったんです」
 笙子「なんですって?」

 大映ドラマ、そしてエロゲーでお馴染みの設定ですよ奥さん!

 きっかけは……入学に必要な書類(戸籍謄本とか)を学校の受付へ持ってきたモナリザ。
  
 提出してその場を立ち去ろうとしたが、

 受付の女性A「あら、久樹葉子さんは久樹先生のほんとの娘さんじゃないのね」
  
 受付の女性B「あら、ほんと。まあ養女なのね!」

 と、周囲に丸聞こえするほどでかい声で、他人のプライバシーを垂れ流すのだった。

 さすがにこんな奴おらんやろ。
 ただ、受付に出す前に、自分で見て気付きそうなものだが……。
 ドラマ「水もれ甲介」では、受験の際にチャミーが自分で戸籍を見て気付いてたっけ?(知るか)
  
 トミーの声「葉子は僕が8歳の時に僕の妹として突然、僕の前に現れた……その事実を知ってから、葉子の僕に対する態度は急に変わってしまった」

 8歳のトミーが可愛い。モナリザは高橋昌也の友人の子供らしい。
 と言うことは、トミーもそのことは最初から知っていたわけで、書類の提出の際にその点について配慮していないのは手落ちだろう。

 具体的に、どう変わったかと言うと……、
 トミーが部屋にいると、でっかい枕を抱いたモナリザが入ってくる。
 モナリザ「お兄さん、あたし今日からお兄さんと一緒のベッドに寝るの」

 だからそんなシチュエーション、エロゲー以外にねえよ。シスコン&ロリコンのトミーが嬉し過ぎるだろうが。

 トミー「パカだなぁ、お前15歳にもなって怖くて一人じゃ眠れないのか?」
 モナリザ「ええそうなの、ね、いいでしょ」
 さっさとトミーのベッドに潜り込むモナリザ。

 しかし、血の繋がりがないと分かったからって、急にこんな迫り方するかなぁ? しかもまだ15歳だしなぁ。
 トミー「分かった」

 その表情から、てっきり、お言葉に甘えてベッドインするのかと思いきや、

 トミー「それじゃ葉子が眠るまでそばについていてあげるから、葉子の部屋行こう」
 と、かろうじて理性的な対応をする。
 モナリザ「いやっお兄さんも一緒に眠って……お兄さん、私を抱いて! あたし、お兄さんのお嫁さんになるの!

 変態諸氏のとてもお喜びになる言葉を口にするモナリザ。トミーも内心死ぬほど嬉しかったと思うが、
  
 トミー「葉子、バカなことを言うもんじゃない。葉子と僕は兄妹なんだよ。兄妹は結婚できないものなんだ」
 妹の額を小突くトミー。
 モナリザ「だってあたし、お兄さんの本当の妹じゃないもの……それだったらお兄さんと結婚できるじゃない!」
  
 そこへ母親がやってきて、ベッドから出なさいと叱る。
 モナリザ「いやーっあたしお兄さんのお嫁さんになるの! お兄さんと結婚するの!」
 多代「まあなんてバカなをことを言うの。出なさいったら出なさい」
 駄々っ子のようなモナリザを引っ張り出そうとする母親。しかし、伊藤かずえさん、15歳にしてはさすがにちょっと体が大き過ぎる気もする。
 たまりかねた母親はモナリザをビンタし、
 「あなたが哲也と結婚できるわけないでしょう、汚らわしい! このメスブタ!
 その言葉に、15歳らしからぬ迫力を眉の辺りに漂わせるモナリザ。
  
 トミーの声「その日を境に葉子は湘南の不良グループの仲間になっていた。葉子は僕に救いを求めていた。だが舞楽の楽人のテストを控えていた僕はそんな葉子が煩わしかった」

 不良と言っても、楽しく踊ってるだけなんけど……。
 トミーに見せ付けるように適当な男と踊っていたモナリザだが、トミーが立ち去ると見捨てられたような絶望を浮かべる。

 その時の自分の態度を激しく悔やむトミー。

 トミー「葉子は僕にあてつけるようにますます悪くなっていった……」
 あんまり悪くなってないけど……

 今度は、自分の部屋で踊ってるだけ。
 ちなみに左端で楽しそうに踊っているデブ(失礼!)がなんとなくむかつく。
 色んなカツラを被って登場する伊藤かずえさん。桜田淳子さんみたいだな。
 さらに、お定まりの「乱闘inビーチ」
 もっとも、かずえさんは麻衣子さんと違い、ガタイがいいので、あまり無理している感じはしない。
 そしてシンナー遊び。独創性のない非行描写だ。
 ファミリードラマなので、エッチ方面はNGだからね。
 それに、覚醒剤とかの注射を打つのとは違い、シンナー遊びは一見ソフトだからね(ほんとはシンナー遊びの方が体に悪い)。
 最後は、不良仲間の若者(以下、バカ)のバイクに乗っているとき、あの事故が起こる。

 あまりやる気のなさそうなパトカーに追われているふたり。

 モナリザ「ぶっとばそー、逃げ切ったらあたしの体あげるからさっ」
 バカ「よーっし、約束したぜーっ」

 エッチ方面の表現は、せいぜいこれくらいである。
 で、事故ってしまい、バカは死に、モナリザは……、
 トミーたちが病院へ駆けつけると、「ごめんなさいごめんなさい」と泣きじゃくりながら、カツラの毛を景気良く切りまくっていた。
 しかし、バカが勝手に転んで死んだだけなので、別に責任感じることもないと思うが……。
  
 トミー「葉子、しっかりするんだ」
 モナリザ「お兄さん、あたし人殺しよ!」

 笙子は涙をこぼしていた。別に退屈で欠伸をしたせいではない。トミーの巧みな話術のなせる業だ。

 ……うーん、しかし、泣くような話だったか? ま、笙子の場合、自分の境遇と重なる部分もあるからね。
 トミー「僕が葉子と会ったのはその日が最後でした」

 鼻から涙が溢れるほど号泣する笙子さん。だからそんなに泣くような話か?

 さて、シャバでは、
 帰宅した歌子は、当然、少年院で見聞きした情報を夫や恭子さんにぶちまけ、トミーの母親に電話して婚約は取り止めじゃと宣告する。
 余裕をぶっこいていた恭子さんも、トミーが密かに音楽講師になって笙子と会っていたと聞かされ、ショックを隠せない。
 トミーの両親も、娘が少年院にいると分かって、衝撃を受けていた。
 その後、トミーと笙子は連れ立ってモナリザを探す。
 モナリザ、まるで見付けられて話しかけられるのを待っているような格好で佇んでいた。ま、実際、待ってたんだけど。

 トミーは再び5年前のことを思い起こさせる。
 トミーが病室へ行くと、モナリザの姿はなく、切った髪の束と置き手紙が残してあった。
 その中で彼女は「二度と非行には走りません」と誓っていたのだ。

 ちなみに「一生を賭けて」とあるが、「掛けて」の方が適切だろう。まあ、微妙なところだが。

 トミーの声「捜さないでほしいと言っても葉子は15、放っておけるわけがない。それから僕と父は夢中になってお前を捜した」
 海岸を走って見付かるのか? 逃げた犬探してんじゃねえぞ。

 ま、その後、モナリザのたむろしていたところを捜して廻る二人の姿が描かれる。私立探偵を雇うのがベストだと思うが。

 だが、そんな彼ら、あっさりとモナリザを発見してしまうのである。それも、鎌倉の聖慈院と言う尼寺で、尼さんとして修行しているモナリザを、である。
 一体どうやって発見したのか、それが一番に気になる。
 また違うカツラを被って登場の伊藤かずえさん。

 みんな、笑っていいんだぜ?

 薪を割ったり掃除をしたりしているモナリザ。
 だが、ふたりは庵主からモナリザの強い意志を知り、連れて帰らずにそのまま引き揚げてしまう。
 ところが、モナリザはその尼寺からも姿を消してしまい、それから音信不通だったのだ。
 ここに来るまでの経緯を知りたがるトミーに対し、モナリザは「さあどうしてだろうね」と不敵に笑う。さっき「お兄さんやめて!」とか言ってたくせに。

 しかし、お下げ少女、パジャマ少女、くりくり尼さんなどの色んなコスプレを披露した後ではついそれを思い出して、笑いを堪えるのに苦労する笙子であった(註・分かってると思うが、嘘です)。

 モナリザは、トミーたちを自分の敵だと言う。そして、長沢真琴だと両親に言えば分かると謎めいたことを言う。

 この、「長沢真琴」と言う名前とモナリザの過去にまつわるエピソードは、このドラマの中盤の山場になっているのだが、はっきり言ってそんなに大した秘密でもない。
 帰宅したトミー、早速、母親から音楽講師の件で叱られる。

 トミー「でも僕は誰に対しても後ろめたいことはしているとは思っていま」
 多代「哲也さん!」

 トミーの得意のフレーズが飛び出すが、(恐らく)聞き飽きているであろう母親に遮られる。

 トミーはモナリザに言われた「長沢真琴」と言う名前を出す。両親は顔色を変える。多代はしらばっくれていたが、高橋昌也の方は「もう少し時間をくれ」と、やがて打ち明けるつもりであることを仄めかす。

 うー、さっきも言ったけど、そんなに引っ張るような話じゃないんだけどね。驚いたことに、13話まで引っ張ってしまうのだ。
 ジョーズの店内。珍しくたくさんの食器が出ており、それらを片付けているふたり。
 トシ坊「学生さんがコンパやってくれると儲かりますねぇ」
 おアキ「そういうことだ。ウスリタウリ! それがうちのモットーだからねえ」
 トシ坊「それ、確か薄利多売って言うんじゃないかと思……」
 おアキ「うるせえっ! 同じ意味だろバカ! とにかくジャンジャン儲ければいいんだ」
 トシ坊「ジャンジャン儲けて、熱海へバカンス!」
 おアキ「せこいこと言うなよ。あたしはね、お金を儲けてやることがあるんだよ」

 おアキはある人の為に店をひとつ用意しなくちゃいけないらしい。はい、どう考えてもマコ(モナリザ)のことですね。
  
 そこへふらっとトミーが入ってくる。モナリザが自分のことをトミーから聞いて喜んでいたと言われて、笑顔を見せるおアキだが、モナリザの過去については依然として口をつぐむ。
 そこへ、タツ(男谷弁護士)がやってくる。
 タツ「哲也、やっぱりここだったのか!」

 今更だけど、どいつもこいつも暇だなぁ。
 タツは、笑顔で恭子を招き入れる。
 恭子さんは、良家のお嬢様なので、家事手伝いなんだろうなぁ。雅楽は習ってるようだけど。
 おアキは気を利かせてすぐ消える。
 二人は席に着くのだが、何故か横からタツが座り込む。お前も消えんかい。

 恭子「私はもう何も申しません。哲也さんはご自分の信念のままに生きて下さい。私は父や母が何を言おうと、あなたを信じて付いて行きます。」

 未だに、トミーを信じている恭子さんが哀れでならない。
 トミーの笙子への想いなど知らないタツは、「恭子さんの気持ちも分かってやれよ」と適当な言葉を添える。
 おアキ「ヨシ坊、今日はもう店じまい、ドアロック、分かった?」
 ヨシ坊「アイアイサ!」

 ヨシ坊(新育生さん)、めっちゃ可愛い。
 個人的にはヨシ坊、五月、後半の八千代(山本理沙)さんが、このドラマでの三大可愛いキャラである(知るか)。
 ところが、ヨシ坊がドアを閉めようとすると、いきなり松村雄基が入ってくる。

 なんでどいつもこいつも、ここに来るんだろう?

 松村に「おいドアをロックしろ」と言われて、「はいただいま」と応じるヨシ坊。
 松村に続いて、生き残りの幹部達がぞろぞろ入ってくる。
  
 松村「哲也さんかぁー、箱根の谷底以来だなぁ、相変わらずモテモテぶりで何よりだ」
 トミー「君も元気そうで何よりだね」

 あまりに間の抜けたレスポンスのトミー。

 松村は、おアキに朝から何も食ってないから(こいつらに)何か食わせてやってくれと珍しく弱音を吐く。自分ではなく、部下が食べていないと言うあたり、ぎりぎりの矜持を保っている。
  
 かつて敵対していた連中だが、義侠心のあるおアキは、ヨシ坊にコンパの残りを出すよう指示する。部下たちは争ってそれに飛びつく。
 松村は自分は手を出さず、おアキに金だけ払う。しかし、金があるんなら、普通の食堂へ行けばいいのでは? 別に全国指名手配されてるわけじゃないだろうし、むしろこのジョーズは警察にマークされている可能性が高い場所だと思うが。
 トミーたちが場所を変えようとすると、松村が何か口にしながら「哲也さんよー、こんな美しい婚約者がいるのに、どうして笙子に夢中になるんだ?」と、余計なことを尋ねる。

 美しい婚約者と言われ、とても嬉しい恭子さんであった。

 松村「ほっ、野暮な質問だったぜ。その答えは俺が一番良く知ってる。何故って俺もあんたと一緒だからさ」
 松村の言葉に、ハッとする恭子さん。ようやく、トミーが自分を愛していないことに気付いたのか。
 さらに、松村、「男谷センセイよ、あんたこのお嬢さんを哲也さんから奪っちまいなよ。惚れてんだろ?」と、ある種の爆弾発言を連続投下する。
 図星を指され、固まるタツ。
 即座に「よし、いざとなったら男谷さんに乗り換えよう」と思う恭子さん。管理人の妄想です。
 すげー気まずい空間が発生。元はといえば、この真ん中の男が悪いんだけどね。
 松村「あんたたちもっと本音で勝負したらどうなんだよ? はぁーとが、らくぅになるぜぇっ」

 年下のチンピラに説教される大人三人。

 タツ「バカなことを言うな許さんぞ」
 松村「ほうら怒った……ふっ、男谷センセイ、頼みがある、俺たちのことはほんのしばらくサツには黙っててくれ」
 タツは返事をせず、二人を押すようにして外へ出る。
 それにしても、入るのにちょっと勇気がいる外観やね。

 タツは、二人の幸せを願っていると言い捨てて、さっさとその場から逃走する。
 残された二人は、依然として気まずい空気の中。地獄だ。
 幹部たちは、鶏のもも肉を食べ終えて、牛乳に取り掛かっていた。
 と思ったら、また鶏肉にかぶりついていた。

 一方、少年院。
 マリ「ちくしょう、こんなところにいたら、心も体も干からびちまうよぉ」
 苛立っているマリ。
 マリ「好きな男に抱かれ!たいんだよー、熱い体をぶっつけあわせたいんだ」

 素面じゃ言えない台詞だ。
 そして、脱走することを仲間に宣言する。ただし、笙子と決着を付けてからじゃないとダメだとも言う。
 そこは図書室のようなところなので、笙子の同室の少女達が入ってくる。マリは早速彼らをいたぶる。
 それによって笙子を怒らせ、タイマンに応じさせようという腹だろう。
  
 一人をふっ飛ばし、残る妊婦の景子にも「おらおら」と迫るマリ。手下であるトキ子は、耐えられないように顔を背ける。トキ子は悪ぶってるけど、実はそんなに悪い子ではないのである。
 マリ「でけえ腹突き出して目障りなんだよーっ」

 そんなに出てないけどね。
 仲間の知らせで駆けつけた笙子が割って入り、マリとのタイマンを受ける。それを後ろで聞いているモナリザ。
 その夜、笙子はそっと部屋を抜け出し、マリとの約束の場所へ行こうとする。友達が止めて、「今度やったらまた懲罰房行きだ。二度とここから出られなくなる。モナリザのように3年もここにいることになる」などと警告する。モナリザが3年も長居していることに驚く笙子。しかし、ここはそもそも20歳までの少女を収容するところなので、20を過ぎたら、別の施設へ移されるだけだろう。

 笙子は、最初からタイマンを受けつもりはなく、ひたすらマリに殴られる覚悟だと話す。
  
 だが、途中、意外なことにトキ子たちに呼びとめられる。
 トキ子「笙子、今行っちゃダメだよ、あんた黙ってここを引き揚げな。影の総番長が来てるんだ」
 笙子「ええっ?」

 と、早くもマリの呻き声が聞こえる。
  
 笙子が駆けつけると、ズタボロにされたマリがよろよろと歩いて来て、倒れる。助け起こす笙子。
 振り向くと、薄い黄色の頭巾を被った生徒たちが姿を見せる。
  
 笙子「あなたがここの、影の総番長ね」
 二人の背後にも、角材のようなものを持った同じ格好の生徒たちが現れる。
 リーダーらしき生徒の横に立つ生徒が、
 「あたしたちは愛育女子学園白百合組さ! ここを仕切っているのはこの人、ここの秩序を乱す奴はこの人が許さない!」

 なんかまた変なのが出てきたなぁ。なお、「ちつじょ」が「ちつじ」に聞こえる。

 笙子「だからってこんなにひどくやることないじゃないか」
 女「マリはここを出たがっていたからねえ。望みを叶えてやろうとしたまでよ。これで病院行きさ!」

 教師たちがやってきたので、彼らはさっさと散る。笙子はすぐ救急車を呼んでくれるよう教師に頼む。
 救急車に運ばれる間際、マリは「朝男はあんたに渡さないよ。朝男はあたいが惚れた男なんだぁーっ」と叫ぶ。

 なんでこのタイミングでそんなこと言うのか、いまいち分からないのだが、
 笙子の心の声「マリ、あなたも恋する女なのね……」
 初めてマリに共感のようなものを覚える笙子。
 玄関で、救急車を見送る少女たち。寝る時は、それぞれ私服のパジャマなんだな。あれ……? 以前はジャージだったような気がするが……まあ、いいか。
 真ん中の女の子の額が腫れているは、さっきマリに殴られたためである。

 教師たちは例によって笙子がやったんだろうと決め付け、最初は否定していた笙子も自分がやったと認め、そのまま懲罰房へ産地直送される。
 しかし、マリのやられ方を見れば、大勢の人間にやられたことくらい分かりそうなものだ。笙子は全くの無傷なんだから、なおさらおかしいだろう。
 大磯(福崎和宏)によってお馴染みの懲罰房へ叩き込まれた笙子は「あの野郎、いつかぶっ殺してやる」と誓うのだった。
 その後、久しぶりに笙子の実家。
 眠っていた父・山本学ががばりと起き上がり、「笙子を助けに行くんだ!」と、妙に興奮している。久しぶりの出番なので張り切っているのだろう。
 しかし、妻・小林哲子に「あなた落ち着いて下さい、夢を見ていたんです」と宥められ、座り込む。
 同じく、トミーの両親。
 高橋「信子、話がある」
 多代「え……」
 高橋「もうひとり子供を作ろう」

 ……すいません、多代さんがあまりに色っぽいのでちょっと言って見たくなったんです。全力で訂正します。

 高橋「私は葉子に会ってくるよ。会って何もかも話すつもりだ」
 多代「あなた、それだけはやめてください」

 しかし、高橋昌也の決心は固い。
 笙子は、懲罰房から出されたが、引き続きマリを暴行した犯人は誰かと尋問されていた。薄々モナリザだろうと思っている笙子は、あくまで自分がやったと主張する。
 この辺から「NEVER」が流れ出す。
  
 しかし、笙子が行く前にマリがリンチされていたと言う目撃者として、トキ子が呼ばれる。
 笙子「トキ子、あんたが……」
 トキ子「あたい、マリのやり方があんまり汚いんで頭に来たんだ。赤ちゃんのいる景子痛め付けて、笙子を挑発するなんて最低だよ!」
 笙子「トキ子、ありがとう」
 トキ子「ふん、あたいの勝手でやったことだよ」
 照れるトキ子。この瞬間から、トキ子は笙子の側に立つようになる。
 そこへ、優しい瀬戸先生が、5号室の室長・熊谷エリカ(五十嵐ゆかり)を連れて来る。
 彼女は、前夜、総番長の代わりに笙子に話していた生徒であろう。
 総番長のために、罪を買って出たと言う、ヤクザのような行動である。ま、実際、彼女たちがやったわけなので、罪を被ると言うのは少し違うかもしれない。

 単細胞の大磯は、質疑応答もしないで彼女の襟首を掴んで連れて行く。
 とにかくホッとする笙子だが、そこへモナリザがやってくる。
 モナリザ「笙子、あたしに恩を売ろうとしてもそうは行かないよ」
 ここ、「オン」が「オオン」と聞こえる。

 笙子「恩を売るだなんてそんな……」
 モナリザ「いいかい笙子、あたしと哲也を仲直りさせようなんて生意気なことは考えないことね」
 笙子「葉子さん、何故そこまで哲也さんを憎むの? あなた、今でもほんとは哲也さんのことを愛しているんでしょう?」
 モナリザ「舐めたことを言ってるんじゃないよ!」
 笙子「あなた、何をするつもりなの?」
 モナリザ「あたしのしたいことはたったひとつ、長沢真琴の復讐さ!」

 笙子は「哲也さんを傷付けたら許さないわよ」と、モナリザと睨み合うのだった。





  第11話「ネバー・クライ」(1984年6月26日放送)

 ……飽きてきた。

 あ、さっきも言ったか。でも、最初見たとき、まだ延々と少年院編が続くので、ウンザリしていたのを覚えている。この辺はまだそうでもないが、DVD5以降になっても少年院が舞台なのには閉口した。もっとも、だいぶ後に笙子が少年院を出てしまうと、それはそれで面白くなくなるんだよね。微妙だ。
  
 さて、妊娠中の景子のお腹に顔を寄せて、胎児の動きや鼓動を奪い合うようにして感じている同室の少女たち。
 うーん、しかし、そんなに人気のアトラクションか? ま、分からなくもないが……。

 ちなみに、右側の女の子(弥生……演・百瀬まなみ)も、なかなか可愛い顔をしてる。表情が豊かなんだよね。
 しかし、モナリザは我関せずと言う面持ちで、ブラッシングに余念がない。かつて、髪をずたずたに切るとか、ツルピカハゲ丸くん(ふ、古い)にしていた反動だろうか。

 もっとも彼らがはしゃいでいるのは、ナレーションの言うように、
 「彼らが一番楽しみにしている巡回映画の日」だからというのもあるようだ。

 しかし、モナリザは「景子、赤ん坊なんか生まないほうが良いよ。間違えで生まれた子供なんてどうせろくでもない人生しか待ってやしないんだ」と、冷たく言い放つ。
 モナリザ「生まれて地獄を見るくらいなら、闇(波?)に流されたほうが幸せな子供だっているんだ」
 自分の過去を踏まえて、シビアな意見を吐き続ける。
 笙子「そんなことないわ、あたし、うまく言えないけど、あなたの考え方間違ってると思う」
 反論する笙子さん。

 参考までに、8話での笙子さんの台詞。

 笙子「冗談じゃないよ、ガキなんか生んでどうすんのさ!」

 …………。

 ま、それはともかく、モナリザは「あたしは生まれて来たくなんてなかった……あたしさえ生まれてなければ……」と、自分ひとりの世界に没入して、笙子の言葉など聞いていなかった。

 さて、みんなの楽しみにしていた巡回映画とやらが始まる。
 ただ、ここは一応テレビがあるのだから、巡回映画が一番楽しみと言うのは、ちょっと変かも。

 しかも、何を見せられるかと言えば、
 ライオンの交尾。
 キツネ(?)の交尾。
 そして、ゾウの交尾!

 そう、獣姦マニア必見「野生のポルノ大全集」であった(違います)。

 ちなみにこのフィルムのナレーションは、清川元夢(もとむ)さんだろう。
 章「どうだ諸君、今日の映画は面白かったか?」
 あまりに人を舐め切った章の発言に、涙を流さんばかりに抗議する生徒たち……ではなく、子供をちゃんと育てようと思いますと感想を述べた景子に、後ろの弥生が「コインロッカーに捨てるんじゃないの?」とからかったことから、マジ喧嘩に発展したところである。
 さらに、その後、長い長い説教が始まるのだ。

 章「諸君、生まれてくる子供にとって何が一番幸せなのかを考えてみよう(中略)それが男女間のセックスだ!

 誤解のないように言っておくが、別に一番幸せなのがセックスと言っている訳ではない。略してあるので文意が正確に伝わっていない虞がある。
 セックスと言う単語に、五月が立ち上がって、「やだ先生、恥ずかしいよ」と、身をくねらせて発言する。

 しかし、いちいち起立しないと発言できんのか。まあ、そう言う風にしつけられているのだろうが。

 章「恥ずかしいことはないぞ。恋しあうものが(以下略)」
 と、五月の二つ後ろの席の、マリの手下だったちょっと五月に似てる女の子が「愛情なんかなくったって、子供は生まれちまうよ」と、ぼそっと口にする。
 
 章「そうだ(中略)セックスの持つ残酷な事実も諸君に知っておいて貰いたい。両親の愛がなく生まれ育った子供は幸せだろうか?」
 景子「園長おやめください、この子たちにそんな話をするのは残酷過ぎます!」
 章「諸君、私は諸君のつらい生い立ちを知っている……」
 景子「聞けよ、ジジイ!」

 そんな制止などで章の説教が停まる筈もなく……。
 生徒たち(うげ、まだ続くのかよ……)

 結局、説教は2分以上にわたって延々と繰り広げられるのだった。
 無論、話し終わった章が周囲を見渡すと、こういう状態になっていた(註・嘘。ほんとはみんな感動して泣いている図)。

 それにしても、ほんとに彼らは「巡回映画」の時間を楽しみにしていたのだろうか?

 ここでOP。
 あ、さて、愛育女子学園では、男性諸君が一度は参加してみたい、身体測定(と言うか、健康診断)の日を迎えていた。
 景子、診察を終えて、お腹の子が順調だと、次の番の笙子とハイタッチをする。
 と、トミーの運転する車に乗って、モナリザの両親がやってくる。
 多代はここへ来ても依然消極的だったが、
 高橋昌也「会わなければならんのだ。私たちは葉子の親なんだ!」

 今、並行して「赤い絆」のレビューを書いているが、そこに出てくる昌也は、極悪非道なので、その落差にしばしば混乱する。
 三人は、廊下で偶然、笙子に会う。昌也は、彼女と初めて顔を合わすことになる。

 笙子のたぬきのような幼な顔を見て、
 昌也「やはり、(息子は)ロリコンだったか……」と、つぶやきません。

 三人は、園長室で名古屋章とモナリザのことで話し合う。最初に高橋昌也が前回のシーンを交えてモナリザが彼らの前から姿を消すまでの経緯を簡単に説明する。
 その間、モナリザは視聴者サービス

 トミーたちは、名古屋章に、モナリザが何故ここへ来るようなことになったのか、それを聞かせてくれと迫る。なんやかんやと焦らしてきた章も、さすがに家族揃っての要請には断る理由がなく、遂に重い口を開く。

 要するに、モナリザの罪状についてである。
  
 と、ちょうどそこへ、収穫したイチゴか何かをさと子(船橋あられ)と、弥生が園長に食べてもらおうとやってくる。
 ノックをしようとしたが、話が漏れ聞こえてきたので思わず盗み聞きしてしまうふたり。



 もったいぶってブラインドの前に立った章は、重苦しい口調で言う。
 「ピンポンダッシュです」
 昌也「なんですって!」
 多代「園長先生、今何と仰いました?」

 と言うようなギャグを考えたが、あまり面白くないので却下。……じゃあ書くなよ。

 正解は、
 「殺人です!」
 昌也「なんですって!」
 多代「園長先生、今何と仰いました?」

 さすがに青褪める三人。
 盗み聞きしていたふたりも、当然びっくりする。弥生の表情が可愛い。

 章「長沢真琴は神奈川県座間で、暴力団一名を刺殺、二名に重傷を負わせ逮捕されました。しかし正当防衛と認められて、殺人罪は適用されていません」

 じゃあ、殺人じゃないのでは?

 あと、「暴力団一名」って何だよ? 「暴力団員一名」だろ。
  
 あまりのことに、美熟女・多代は失神してしまう。もっともすぐ意識を取り戻すが。

 名古屋章は、つい最近まで彼女が久樹葉子だとは知らなかったと言い、逆に、何故「長沢真琴」と名乗っているのか昌也に質問する。
 多代「そんなことあたくしどもに分かるわけ!がないじゃございませんか!」

 逆ギレする多代。彼女は実際に知らなかったんだっけ?

 多代「あなた帰りましょ。殺人なんて恐ろしいことをした葉子はもうおしまいですぅ」
 取り乱した多代は、夫と息子を振り切って部屋を出て行く。昌也もトミーもひとまず引き揚げる。
 一方、盗み聞きコンビは急いで農園に戻ってくる。
 この、薄っすらとけぶったような空気、なかなか風情がある。周りを木に囲まれて、清々しいところだね。
 ……と言うか、雨降ってないか?
 ふたりは笙子を引っ張っていって、そのことを話す。笙子は他の人には絶対喋らないと約束させる。

 トミーは帰りにジョーズへ寄って、おアキに話を聞こうと提案するが、多代は「葉子はもう娘じゃない」と、ひとりでさっさとタクシーを拾って帰ってしまう。トミーは昌也とふたりでジョーズへ入る。
 口止めされていたのに弥生たちは、「誰にも言っちゃダメよ」と言うお決まりの台詞と一緒に、その情報を拡散させて行く。
 弥生「そうなのよ、ねー凄いでしょう」
 もっとも、話したのは彼らの同室の子たちだけのようだが。

 そこへ入ってきた笙子、当然怒る。
 弥生「だってあたしさあ、思ってることをみんなぺらぺら話しちゃわないとなんか落ち着いていられないんだよね」

 抜け抜けと話す弥生。あ、でも、なんか弥生がとても可愛く見えてきた。
 笙子「ばかっ」
 思わずビンタする笙子。
  
 そこへ当のモナリザが入ってくるが、とても分かりやすい反応をするみんなだった。
 モナリザ「そう、みんなあたしの過去を知ってしまったようね。あたしは人を殺した女なの」

 自らそう告白するモナリザ……しかし、彼女は名古屋章とトミーたちが会ったことはおろか、トミーたちがやってきたことすら知らないのだから、それだけで一足飛びに自分の過去がばれてしまったと言う結論に達するだろうか? ま、慌てて園長室から戻ってきた二人の様子は見ていたようだが……。
  
 トミーは、もう一度おアキに話してくれるよう頼み、おアキも打ち明ける決心をする。……しかし、マコとの約束はいいのか?

 おアキ「ヨシ坊、あんたもそこで聞いてなさいよ」
 ヨシ坊「はい、僕は夫ですから、妻のことは何でも知る権利があると思います」
 おアキ「バカね、権利じゃないでしょ、愛情」
 ヨシ坊「愛情で聞きます!」

 くぅ〜ヨシ坊可愛いなぁ(変態かワシは)。

 と言うか、おアキ、自分の過去を夫にも話していなかったのか? まあ、そんなもんかな。威張って話すような過去ではないし。
 → 
 そして柄にも無く回想モードへ入るおアキ。子供になると、ちょっと可愛くなる。

 おアキの声「あたしは基地の町で育ったんだよ。物心ついたときには父親はいなかった。母親は暴力団員やアメリカ兵を相手にバーを経営していた……」
 アメリカ兵たちとポーカーしてやたらテンションの高い母親。
 店の前で遊んでいたおアキの頭を客のチンピラが撫で、「早く大きくなれよ。大きくなったらたっぷり稼がせてやるからよ」

 あまり稼げないと思うが……。
  
 おアキの声「17才になるとあたしも仲間もいっぱしの不良少女になっていた……でもあたしは根っからの不良にはなれなくて」

 カツアゲ中の17才のおアキ。しかし、札を数える時に指を舐めるような17才は17才じゃない。

 ちなみに山田邦子さんは、この時まだ23才くらいなので、年齢だけ見ればさほど無理のある設定ではない。

 おアキ、カツアゲしても、全部は取らないで返してやる良心的な不良であった。
 おアキの声「その頃おふくろは、ポーカーに熱中するあまり、覚醒剤を打つようになっていた」

 ポーカーに熱中すると、なんで覚醒剤を打つようになるのか、500字以内で説明して欲しい。

 それを客の前で止めようとするおアキ。
 育てられた恩があるから、やめさせたいと言うおアキに対し、
 母親は「お前今日から、客取りな!」と、実相寺的アングルで言い放つのだった。

 おアキ「おふくろ……」
 母親「ポーカーの負けが込んじゃって、どうにもならないんだよ。娘のお前に稼いでもらわないとね」

 鬼のような母親の言葉に、さすがに激昂するおアキ。
 おアキ「あたしは体なんか売らないよ!」

 売ろうとしても売れないと思います。
  
 涙ながらに自分の過去を語るおアキ。しかし、トミーは全く興味が無いので聞いていなかった。
  
 そんな折に、おアキはモナリザと出会う。

 どうでもいいけど、このおアキの顔、堂本剛(笑)に似てる。
 ガンを飛ばしやがったなと、ビンタを連打するおアキ。
  
 モナリザ「気の済むまで殴って良いのよ」
 おアキ「へ、変態!」

 じゃなくて、「なにーふざけてんのかー」と、言われるままに叩きまくるおアキ。
 それがきっかけで、ふたりは仲良くなる。
 モナリザを母親の店へ連れてくるおアキ。彼女を店の外で待たせて、中に入ると、やくざ風の男達が母親の借金をその体で返すんだとムチャを言い出す。とりあえずおアキに覚醒剤を打とうとするヤクザたち。おアキは母親に助けを求めるが、母親は見て見ぬふり。
 しかし、モナリザが助けに入り、カミソリを振り回してヤクザを怯ませる。
 彼らは、使われていない倉庫へ身を隠す。一緒にいる女の子は、店で働かされていた女性である。
 おアキ「あんた見付かったら殺されちまうよ」
 モナリザ「あたしはいつ死んでも良いの、でもあんたたちは違うわ、あんたたちはまだ胸の中に夢を住まわせている人たちだもの。その胸が粉々に砕ける前に、ここを出て新しい生き方を見つけるのよ」

 油断してるとちょいちょいこういう台詞が飛んでくるのが大映ドラマ。

 おアキ「マコ、どうして他人のあたしたちのために命を懸けたりできるのさ?」
 モナリザは答えず、手にした数珠をじっと見詰める。
 そして、まだヤクザに捕まっているのだろう、仲間を助けてくるとひとり、その場を離れる。
 モナリザが街中をかけずりまわって、彼女たちを全員連れてくるが、ちょうどそこへヤクザたちが現れて、刃物をつきつけられる。
 モナリザは毅然として、自分はどうなってもいいからおアキたちは助けてくれと申し出る。
 モナリザ「その代わりあたしがあなたたちの言うことに全て従うわ。客を取れと言うのなら私が客を取ります」

 (主に変態が)コーフンしてしまう台詞である。
 ヤクザ「おもしれえ、それならまず、こいつから始めて貰おうかぁ」
 と、何故か覚醒剤に拘るのだった。

 別に覚醒剤打たなくても売春は出来ると思うが。
 凄いのは、腕をまくって差し出したモナリザに、ほんとに覚醒剤打っちゃうのである。
 打たれた瞬間、ぐたっと倒れるモナリザ。管理人は打ったことが無いので、実際そうなるのかは知らない。
  
 だが、根性のあるモナリザはすぐギロリとヤクザを睨んで、そのナイフを奪い、ふらふらになりながら、
  
 ブスッと相手の腹を刺す。刺された男は劇画的な顔になりながら死ぬ。

 おアキの声「信じられない光景だった。覚醒剤を打たれたら誰だってぐったりして言いなりになっちゃうのに、マコは恐ろしい意志の力でそれを撥ね退けたんだ」

 しかし、覚醒剤打たれただけで、言いなりになるかぁ? 何度も打たれて、それ欲しさに、と言うのなら分かるけど。
  
 警察に連行されるモナリザ。

 おアキ「マコーっ、あんたのことは一生忘れないよーっ」
 モナリザ「みんな、体を売るような人生だけは送らないでね、体を売ったら心まで待ってかれちまうからねー」
 刑事「しょうもないこと言ってないで早くパトに乗らんか」

 しかし、こういう場合、おアキたちも証人として連れて行かれると思うが、何故か彼らはその場に放置されたまま。

 おアキの回想終わり。
 そのモナリザ、同室の少女たちに話していた。
 モナリザ「隠してたわけじゃないんだ。人を殺したなんて最低だからね。みんなには知られたくなかったんだ」
 女の子「あんたが悪いんじゃないよ。あたしだってさあ、七人ほど殺してるんだからぁ」
 モナリザ「な、七人ーっ!」

 と言うようなギャグを思いついたが面白くないので却下。
 でも、考えたら、彼らだってそれぞれ結構なことをやらかしてる筈なんだけどね。そのことについては全く言及されない。

 正しくは、
 女の子「あたしだってさあ、その場にいたらそいつらぶち殺してたよ」
 モナリザ「ナマ言ってんじゃないよ! 人を殺すと言うことがどういうことだか分かってんのかい? その瞬間、体の中で魂が物凄い音を立てて破裂しちまうんだ

 経験者と言うことで、やたら威張るモナリザ。さっきも、体を売ったらどーのこーの言っていたが、経験があるのだろうか?
 もっとも、その時、モナリザは覚醒剤を打たれて心神喪失状態に近かったと思うのだが、
 ここで、モナリザの回想として、さっきの刺殺シーンの後、「きゃあああああーっ」と、物凄い悲鳴を上げるモナリザのアップを挿入することで、補足的に心理描写している。

 モナリザ「あたしはその時、砕けた魂の破片が、カミソリの刃のようにあたしの体を突き抜けて、天空に飛び散っていくのを感じていた」

 いつの間にか自作ポエムを朗読しているモナリザ。
 笙子は部屋を出て、(殺人まで犯してしまった真琴を救えるものはもはや哲也しかいない。だとしたら、私は哲也さんを諦めよう)と、芥川ナレの声を借りて自分の気持ちを表明する。

 笙子さん、これで何度目の「哲也さん放棄」宣言でしょうか。数えてみましょうか? あ、いいですか。



 一方、すっかり忘れられていたマリ、がばっと病院のベッドの上に起き上がり、
 「朝男、会いたいんだよ! ちっくしょう、あたいはこんなところでくすぶってる時間なんて無いんだ」
 そして、やってきた看護婦さんにいきなりスリーパーホールドを仕掛けて眠らせる。看護婦さんいい迷惑。
 少年院で、何かの器を壊したさと子を叱っていた中村晃子だが、かかってきた電話を取り、
 晃子「なんですって、山吹マリが看護婦を気絶させて逃走した? たあいへん!」
 がっつりカメラ目線で叫んでから、部屋を飛び出す。
 さと子は当然、それを笙子に伝える。
 さと子「気をつけなよ、マリは笙子に復讐する気だよ」
 笙子「違うわ、マリは朝男に会いに行ったのよ。マリは朝男が好きで好きでしょうがないんだ」
 そのマリは、早くも朝男たちと再会していた。
 今まで松村と書いてきたが、ややこしいので以後は朝男に統一する。

 その朝男、優しい言葉でも掛けてやるかと思いきや、
 いきなり平手打ち!
 朝男「バカヤロウ、流星会の副会長がなんてざまだ。どこの誰ともわからねえ半端モノに病院に送られるとは情けねえぜ……何故病院を抜け出したんだ?」

 しかし、行くところもなくバイクで逃げ回ってる彼らも、相当情けないけどね。
 マリ「朝男、あたいはあんたに会いたかったんだよーっ」
 我慢できずに朝男の胸に取り縋るマリ。
  
 しかし、朝男は邪険に突き飛ばし、「わりぃ、俺が惚れているのはお前じゃない、笙子だ」と、無情の宣告。
 もっとも、そのことはだいぶ前から彼、公言してるので、驚くマリの方がおかしいんだけどね。

 さらに、命令違反を犯したとして、「お前はもう流星会の副会長でも何でもねえ、ただのズベ公よ」と、ひどいことを言い、さっさとバイクで走り去って行く。
 無情に突き飛ばされ、
 しかしそれでも朝男を諦めきれないマリ、恥も外聞もなく「朝男ーっ、待ってーっ、朝男をあたいは好きなんだーっ」と、ちゃんと言葉が聞き取れないほど取り乱し、泣き喚き続けるのだった。

 「朝男ーーーっ! ああ……」

 ここは、比企さんの熱演もあって、一途なマリの姿が胸を打つ感動的なシーンになっている。

 それにしても朝男、いくらなんでもマリに冷たすぎないか?
 さて、ぐったりした感じでトミーと昌也が帰宅する。
 と、先に帰っていた多代が、葉山家からの、トミーと恭子の婚約を破談にすると言う、内容証明郵便を見せる。

 多代「哲也、お前が笙子と言う不良少女に現を抜かしさえしなければ葉子に会うこともなかったのよぉ」
 名門との縁組がおじゃんになって、苛立ちをぶつける多代。

 もっとも、彼女の言葉は完全な事実なので、トミーには返す言葉も無かった。
 その葉山家に、珍しく男谷弁護士(タツ)が招かれていた。トミーと恭子の破談のことを聞いて驚くタツ。

 両親はなんやかんやとタツを引き止めてもてなそうとする。つまり、恭子と彼を結婚させたいらしい。
 歌子が恭子を呼んでこようと部屋に行くと、恭子はテキパキと身の回りのものを旅行カバンに詰めていた。
 恭子「お母様、あたしうちを出ます」
 歌子「まあなんてことを!」
 恭子「アパートを借りて、仕事を探します」

 突如、アグレッシブになる恭子さん。
 静夫パパに対し、
 「葉山家の家門とか格式とかどうでもいいんです。あたしは一人の女として生きたいの。哲也さんとの恋に命を懸けたいんです」

 前半部分はともかく、後半部分については、いい加減目を覚ませと怒鳴りたくなる見当違い。
 「バカーッ」
 遂に、年季の入った静夫パパの平手打ちが唸る!

 歌子はタツに何か言ってくれと頼むが、タツは逆に、本人が同意していないのなら婚約破棄は無効だと助け舟を出し、彼女の気持ちをトミーに伝えてくると言って出て行く。
 トミーにそれを伝えた後、
 タツ「できることなら、お前をぶん殴ってでも恭子さんを奪ってやりたい」
 ここで遂に、自分の思いを打ち明けるタツ。

 トミー「男谷、僕に対する心遣いなら無用だよ」
 タツ「バカヤロウ! 誰がお前なんぞに気を遣うか! 恭子さんはなぁ、お前のことが好きで好きで仕方がないんだよ!」
 それだけ言って、トミーの前から姿を消すタツ。男前だ。
 翌日、いつも暇なトミーは、父親にとあるお墓に連れて行かれる。

 なんと、その墓標には、「長沢真琴」の名前が……!

 裏には、昭和38年に25歳で没と見える。

 昌也はあっさり、彼女が葉子の母親だとトミーに教える。

 昌也は、モナリザが尼寺にいたころ、巡礼中に偶然このお墓を見付けて、自分の母親だと知ったのだろうとか何とか推測する。かなり無理があるけど。

 昌也はもうすぐ長沢真琴の命日なので、その法要を行うつもりだと言い、その席で、何もかも話すと決心する。

 昌也「これは葉子を立ち直らせるための、父親としての私の賭けでもあるんだ」
 この辺から「NEVER」がかかる。
 その後、笙子とモナリザは園長室へ呼び出される。

 章「この学園には近親者の冠婚葬祭に限り、生徒たちに特別外出許可を与える規定がある。その規定により両名に7月3日、特別外出許可を与える」

 笙子は無論、何の心当たりもないが、モナリザはすぐに母親の命日だと気付く。
 章「そう君の真実の母・長沢真琴さんの21回目の命日だ」

 モナリザは笙子も参加するのはおかしいと抗議するが、高橋昌也が特に笙子に参加して欲しいと願ったからだと章は説明する。
 規定と関係ないじゃん。
 章はダメ押しとして「これは園長命令でもある」と、訳の分からないことを付け足すが、要するに、ストーリー上、どうしても笙子がそこにいないとまずいということだろう。





  第12話「ザ・シークレット」(1984年7月3日放送)

 他に書きたいネタがいっぱいあるので、以降はややペースアップします。もう一番面白いところは過ぎちゃったしね。
 と言うか、最近山本理沙さんが全然出てこないので、スピンオフでもなんでもなくなってるしなぁ。
 モナリザの為にトミーから身を引く決意をした笙子は、自分にはもう舞楽しかないと、娯楽室(?)で練習に余念がない。
 笙子に倣って、後ろで動作をしてみる同室の仲間たち。
 男子諸君はついつい五月の股間に目が行くかもしれないが、異性の股間に興味を持つのは、決して恥ずかしいことじゃないのよ(誰だお前は)。

 同じ部屋に、モナリザを中心に白百合組らしい少女たちもいるのだが、いまや、モナリザは完全に笙子たちと溝が出来てしまった様子である。
 笙子たちの背後にいる、マリの手下にも一緒に踊ってみないかと声をかける笙子。リーダーのマリがいなくなって、現在は無所属と言う感じ。ここで、右側の、五月に似た女の子の役名がミナだと分かる。左がタエと言うらしいが、あるいは逆かもしれない。
 ミナ「あたいはガサツな女なんだ、跳んだり撥ねたりは得意なんだけどね」
 タエ「そう言うみやびたことは……」
 と、それを聞いたモナリザ配下が「みやだだってよ」「不良少女が笑わせる」「舞楽よりお神楽の方があってんじゃないの」などと、バカにする。
 しかし、「舞楽よりお神楽」って、悪口になってないと思う。
 「舞楽よりストリップ」とかだったら、二人が怒るのも分かるのだが。
 食って掛かろうとするふたりを、笙子たちが宥める。
 景子が、自分も生まれてくる赤ちゃんに踊りを見せられたらいいなと言い、周囲の女の子達も勧める。
 ここ、景子と五月の後ろの弥生の表情がくるくると変わって、とても可愛いのだ。景子の頭をナデナデしたりして。
 最近、弥生(百瀬まなみ)の評価が高騰している管理人でした(知るか)。

 だが、白百合組に「不良少女と言うレッテルは一生ついてまわる」云々と散々言われたため、景子は遂に泣き出してしまう。
 険悪なムードになるが、そこへ園長たちが割って入る。
 章「君たちの話を聞いて、ワシはひじょおおおっに情けないぞ! 不良と言うレッテルを貼られて悔しい思いをしたのは君たちじゃあなかったのか!」
  
 冷ややかな視線を送るモナリザ、いつもの長い説教が始まるのを警戒してか、さっさと出て行こうとするが、章に「待ちなさあーい!」と、止められる。そう、何者も名古屋章の長い説教からは逃れられないのだ。

 章「諸君は(中略)ネバーギブアップ!」

 2分30秒以上にわたる説教が終わると、そのままOPへ突入する。
 
 笙子に、白百合組からの呼び出しの手紙が届く。仲間たちは無論、行かないように忠告するが、笙子は敢えて呼び出しに応じる。
 で、どっからどう見てもモナリザの影の総番長が登場。前回は、彼女も黄色い頭巾を被っていたが、差別化を図るためか、今回は紫頭巾を被っている。

 彼らの用件は、意外にも笙子に白百合組に加われと言うことだった。
 笙子「気に食わないね。あたしはスッピンで来てんだ。影の総番長だか、白百合組だか知らないが、覆面を取ったらどうなんだい?」
 笙子は総番長に素早く飛び掛って、紫頭巾を毟り取る。

 あっさり、モナリザだと判明してしまう。
 モナリザは落ち着いて、部下にも頭巾を取るよう命じ、簡単に彼らについて紹介する。各室長がその幹部らしい。
  
 彼らは素顔を見せたのだから、納得して白百合組に入れと言うが、笙子は断る。
 笙子「お断りだ。あたしは誰かに命令されたり、支配されるのは真っ平なんだ、それくらいだったらどんなにつらくても一人で生きていく方が良いよ。それにあたしはある人に誓ったんだ。あたしはもう絶対後戻りしないって」
 モナリザ「ある人ってのは、あのなまっちろい二枚目の久樹哲也かい?」
 笙子「そうだよ、あんたの兄さんさ」
 モナリザ「フッ何が兄さんさ、あんな奴」
 笙子「哲也さんは(婚約者をあっさり捨てて、現在無職同然だけど)素晴らしい人よ」
 モナリザ「関係ないよ哲也なんて」
 笙子「葉子さん、あたしはあんたに伝えることがあってやってきた。あたしは哲也さんを忘れることにした。あんたの義理の兄さんだと分かった上に、あんたが愛してると知っちゃあ、曽我笙子のメンツが立たないから。あたしは哲也さんをあんたに譲る。だからあんたのお母さんの法要にあたしは出ない」

 などと、途中から白百合組とは関係のない男の話を始める二人であった。
 モナリザの前では毅然とした態度を作っていたが、ひとりになると「これでいい、これでいいんだ。哲也さん、あたしはひとりでももう大丈夫、あなたはずっと葉子さんのそばにいてあげて……」などと、泣きべそをかく笙子さん。今までに何回も見たようなシーンだなぁ。
 さて、法要へ向けて、各関係者へ出す手紙を書いている昌也。母親は、関係者を全員呼ぶことに反対だったが、昌也は全ての人に打ち明けないと葉子も笙子も救われないと強引に押し切る。

 冷静に考えて……、葉山家の人が来る理由は全くないんだけどね。これは、あくまでドラマ上、全員揃わないと絵にならないからという理由しか思いつかない。

 昌也がここで口にする「愛は、耐えて待って許すこと」と言う台詞は、後の「スクールウォーズ」の山下真司の恩師の言葉「信じ、待ち、許すこと」(だっけ?)を思い起こさせる。

 手紙は、葉山、久樹それぞれの家に届けられる。当然、他人の家庭の秘密を知らされることに両家とも消極的であった。
 しかし、まだ逆転サヨナラ満塁ホームランの可能性を諦めない恭子は、トミーのことなら何でも知りたいと、強く出席を望む。

 法要の日が近付く。
 仕事してないのにいつもスーツ姿のトミーが訪れ、出席しないと言っている笙子に是非出てくれと頼みに来たのだ。

 トミー「葉子を立ち直らせるための父の賭けでもあるんです。葉子のためばかりじゃない、父は、僕や笙子さん、……それに恭子さんの未来の為に全てを投げ出す覚悟でいるんです」
 恭子「あたしゃついでか!」

 結局、トミーの訴えに根負けして、笙子は出席することにする。トミーはさっさと帰って行く。
 その姿が消えるか消えないかのうちに、むんずと笙子の後ろ髪を掴んだ者がいる。
 無論、白百合組の面々である。笙子をどつきながら、約束違反を罵る。

 「てめえ汚ねえじゃねえか! 一度は出ないと言っといて、なんだよ!」

 ほんとに全くその通りなので、笙子さんの弁護が出来ません。

 彼らにフクロにされそうになるが、笙子も抵抗して睨み合う。そこへ、中村景子がやってきて騒ぎは収まる。
 で、ここでやっと、山本理沙さんが登場。いったい、いつ以来のお目見えだ。
 土砂降りを避けて、ジョーズにやってきた元悪竜会の面々。
 山本さんについても、以下、八千代で統一します。

 八千代「降るなら降るってちゃんと断れってんだよ!」
 彼らは、雨の中、傘も差さずにふらふら歩いているマリを見掛ける。

 手前の女の子「あれ、山吹マリだよーっ」
 いかにも人工的な雨の下、ずぶ濡れのマリ。
 残念ながら、比企理恵さんの下着が透けるとか、そう言うけしからん現象は起きません。
 左端の女の子「あいつ、少年院からふけたって噂だよ」
 右端の女の子「ちょうどいいじゃん、フクロにしてやろうよ」(それしかないんか)
 八千代「待ちなよお玉、足を洗ったの忘れたのかい」
 お玉「あっそっか、いっけない」

 八千代の台詞で、右端の女の子がお玉、松岡玉子だと分かる。演じているのは玉岡可奈子。

 玉岡可奈子→松岡玉子か。分かりやすいネーミングだ。
 魂の抜けたようなマリだが、擦れ違った男たちの肩がぶつかり、
 マリ「待ちなーっ、あたいは東京流星会副会長、山吹マリだ。謝りもいれずにずらかる気かい?」
 と、ドスの利いたタンカをきる。

 で、その相手と言うのが
 あ、なんか懐かしい顔。

 すぐ互いに相手が誰か分かる。マリは、左端の男の平塚と言う苗字まで覚えていた。

 マリ「会長をマッポに売ったチンピラだぁ」
 と、挑発する。
 短気で大人気ない彼らは、単なる事実を指摘されただけなのに集団でマリを痛め付ける。
 女の子たちにマリのことを聞いたおアキは、店を飛び出そうとするが、その考えを察して夫のヨシ坊が「ママ、傘」と、傘を渡す。この辺はいかにもパートナーと言う感じである。
 マリは一方的にやられて、ずたぼろになっていた。比企理恵さんの体当たりの熱演が光る。
  
 が、マリも隠し持っていたナイフ(……何処で手に入れたのだろう?)で、平塚の腹を刺す。

 マリ「ちくしょう、ぶっ殺してやる、山吹マリを舐めんじゃねえよ。あたいはねえ半端な真似はしねえよ。やるんなら、命のとりっこしようじゃねえか!」

 平塚の方は「もう俺たちは足を洗ったんだ。ムチャするなーっ」と、命乞いをするかっこ悪さ。
  
 マリ「うるせっ、あたいはね、一旦火がつくととまんねえんだ!」

 マリはヤケ気味に相手を殺す気組みさえ見せたが、そこへ駆けつけたおアキに止められる。
 おアキはマリを平手打ちし、「ばか、人を殺したらどうなるか分かってんのか!」と、怒鳴る。

 マリの顔が凄いことになってるなぁ。
 さらに、腹を刺された平塚に対しても「カタギになったんじゃねえのか」と、蹴りを放つのだった。鬼かあんたは。
 もっとも、刺されたと言っても大したことはないようで、平塚はそのまま自力で逃げ出してしまう。

 何故かそこへ警官がやってくる。おアキは、マリを連れて店へ向かう。
 どうやら警察沙汰は免れた様子。
 ジョーズで休んでいるマリに、優しいヨシ坊が飲み物を渡す。

 一息で飲み干して、マリ「この金はツケといてよ。後で払うからさ」

 おアキ「それはあたしのおごりだよ」
 マリ「ふんっあんたらに借りは作りたくないねえ」
 おアキ「マリ、なんでヤケになってんのか知らないけどさあ、人を殺そうなんて二度としたらいけないよ。人を殺すと魂が腐っちまうんだ

 モナリザは「魂が砕ける」とか言ってなかったっけ?

 おアキ「あたしの友達がよく言ってたよ。人を殺すのと体を売るってのはどっか似てるんだってさ。体の芯で青く光っている魂が人を殺したり体を売ったりするとボロボロになって腐っちまうんだそうだ

 なんだ、モナリザの自作ポエムの話か。
 マリがさっさと出て行こうとすると、おアキは数枚の紙幣を握らせる。
 マリ「何の真似だい?」
 おアキ「横浜にお袋さんがいるそうじゃないか。会いに来たんだろう」
 おアキの優しい言葉に、思わず涙が出そうになるマリ。

 しかし、あんだけずぶ濡れになった後なのに、化粧がほとんど崩れてないな。
 と言うか、ほとんど泣き出しそうな感じだったが、ギリギリで店を飛び出す。
 その足で、母親の家を訪れるマリ。手に、なんかでかい柑橘類を持っている。
 無言で座り込むマリ。すぐに母親も気付く。

 母親「マリ、お前私の好きな夏みかん買って来てくれたんだね」
 マリ「一番安かったから買ってきただけだよ。腹減ってんだ、早くしてよ」
 母親「冷たいものだけしかないけど、良いかい」
 マリ「なんだっていいよ、早く!」

 お母さん、そこは嘘でも何か急いで温かいものを作ってあげるべきでは?
 出された冷ご飯をがっつくマリ。
 しかし、黒いマニキュアがしっかり塗られているが、いつ塗ったんだろう?

 二人の会話からすると、マリは母親の再婚相手の男性と折り合いが悪く、それが非行の原因らしい。ちなみにマリにはヨシコとミツルと言う弟妹がいるらしい。

 マリがろくに食事もしない間に、その義父が帰ってくる。
 マリは顔を合わせないように家を出て行く。
  
 で、またずぶ濡れになる。

 マリ「父さん、なんで死んだんだよ、あたいを一人残して……バカヤローっ」
 ここで、簡単ながら回想シーン。父親に肩車されている幼いマリ。

 芥川ナレの説明で、実父の死に様が描かれるが、どうでもいいので省略する。
 回想シーン終わり。

 さて、いよいよモナリザこと長沢真琴こと久樹葉子の生母・長沢真琴(ややこしいっ)の命日がやってくる。招待状を受け取った主要キャラは漏れなく、喪服を着てその場所へ向かう。

 と、笙子と葉子を乗せた少年院の車の横を、朝男の部下がバイクで追い抜き、笙子の顔を見る。
 朝男たちは近くの海岸で、意味もなくバイクで行ったり来たりしていた。いい加減、警察行け。

 しかし、こんな状況が長く続いても朝男についてくる奴がたくさんいるのを見ると、朝男はそれなりにカリスマ性があるのだろう。そういや、既に捕まった連中は、どうなったんだろう。
 朝男「ちくしょう〜あの水平線の向こうにぶっ飛んでいきてえのに、気がつくといつも砂を噛むような毎日だぜ!」

 作詞家にでもなれば?
 朝男「ちくしょうーっ! 俺は何やってんだぁーっ?」

 聞かれても……。
  
 周りの人たちは、いつものことなのでほうっている。

 そこへ女性幹部がやってきて、マリの来たことを知らせる。しつこいなぁ。どうやってここが分かったんだろう?
 例によって「そばにおいてくれ」「愛してる」などと熱烈アタックするマリだが、朝男の反応は冷たい。

 マリ「どうしてもだめっつんなら、あたいを殺してよ! 惚れた男に殺されるくらいなら本望だ」

 そこへ、さっきの部下が笙子のことを知らせると、朝男はマリなどほったらかして走り去ってしまう。
 取り残されたマリ、「朝男ーっ」と絶叫を繰り返す。

 しかし、このシーンは、中盤のシーンとそっくりなので必要だったかなぁ? ま、次回でマリが少年院に戻ることになるので、その為にこの近くにいなければならないと言う作劇上の意味もあったのだろうが。
 朝男「笙子ーっ、会いたかったぜ笙子ー、毎日お前のことばっかりだぁ」

 笙子の乗る車に並走して、恥ずかしいことを喚く朝男。こいつには羞恥心と言う感情が欠落しているようだ。
 この時笙子さんは冷たい眼差しで何を思っていたのか、突然ですが三択クイズです。

 「うぜえ」

 「進歩のない奴」

 「事故ればいいのに」



 正解は、全部でした。

 で、法要が行われる寺にまでついてくる朝男たち。
  
 笙子たちが来ると、他の出席者は既に揃っていた。

 ここで、恋のライバル、恭子と笙子が顔を合わす。

 昌也が関係者一同を強引に呼び集めたのは、こういうシーンを(監督が)欲しがったからだと分かる。

 葉子は相変わらず反抗的で、いきなり焼香を両親にぶつけると言う、織田信長みたいな狼藉を働くが、かつて修行していた尼寺の庵主もいたので、多少大人しくなる。
 朝男たちも、暇なのでお堂へやってくる。当然、男谷などは、「場所柄をわきまえたまへ」と怒鳴るが、
 昌也は何故か「良かったら君たちも聞いていきなさい」と、歓迎する。

 ここまで来ると、彼、単に聴衆が多ければ多いほど良いと考えているとしか思えない。
 朝男「俺たちは面白い話に飢えてるんでねえ。暇潰しついでに聞かせてもらおうか」
 ダメケイ「暇潰しと言う奴があるか」
 朝男「ヤジの一つや二つ飛んだほうが話が盛り上がるぜ」
 笙子「朝男!」
 朝男「分かってるよ笙子、大人の話なんてどうせ嘘ばかりだ。俺はここでじっとお前を待ってるぜ」

 で、やっと、昌也が話し始めるが、葉子が不良化し、尼寺に行くところまでを過去のシーンを使って説明すると言う丁寧ぶり。アニメの「ドラゴンボール」のように、無理矢理話を引き延ばしているようにしか見えない。
 それを引き継いで、モナリザが話す。
 昌也が推測したとおり、モナリザは偶然、生母の墓を見付けた(その時点では母親だとは分からない)。

 尼さんスタイルがとても可愛い伊藤さん。

 その長沢真琴と言う女性が、父・昌也の勤める大学に通っていたことを知り、その祖母を訪ね、
 こんなものを発見してしまう。

 つまり、葉子は、長沢真琴と昌也との間に生まれた実の娘、つまり、トミーとは異母兄弟になるわけだ。
 トミー「それじゃ葉子は、僕の本当の妹なんですね……」

 ちょっと残念そうなトミー。

 で、結局、このまま「つづく」になってしまうのだ。肝心の昌也の告白は次回に持ち越されてしまった。

 なお、DVD4には特典映像として、いとうまい子の単独インタビューが収録されていて、当時の思い出などを色々と語っておられる。
  
 いつまで経っても若くて綺麗ないとうまい子さん。もっとも、これは結構前(2004年?)に収録されたものだと思うが。