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スピンオフ企画 スピンオフトップへ戻る
山本理沙編 不良少女とよばれて
クリックすると該当部分へジャンプします。 第13話 第14話 第15話
 

  第13話「ネバー・フレンド」(1984年7月10日放送)

 高橋昌也による独演会の続きから。

 ナレーションで「何という意外な事実だろう。義理の妹だと思っていた葉子が実は本当の妹だったとは」うんぬんと大袈裟に驚いて見せているが、どうでもいいよね。

 昌也は最初から順を追って話し出す。大学時代(今もだけど)、彼は長沢真琴と言う女子大生と恋仲になる。当時既に結婚して、トミーも生まれていたのだが、彼の仕事に理解のない多代との夫婦関係に飽き足らないものがあったらしい。
 真琴「先生、あたし先生の赤ちゃんが……」

 昌也(ズラ装着型)「え゛っ」

 画面ごと青褪める昌也。ちゃんと避妊しましょう。

 真琴は、先生には迷惑をかけないから生ませてくれと頼む。つまり認知しなくて良いけど、生むことは生むよと言うことだろう。
 責任感の強い昌也は、多代と離婚してでも真琴と一緒になろうと決意する。ま、そもそも不倫したコイツが悪いんだけど。
 だが、彼女とのことが多代にばれてしまう。真琴に金を渡し、子供を堕ろせと言う鬼のような多代。

 昌也は結局、教授の地位などに未練があって、真琴を捨てた形になる。

 ここでOP。

 その後のことを、今度はモナリザが話し始める。彼女は祖母から何もかも聞いているのだ。
 真琴がモナリザを生み、昌也は彼女を認知する。
 母親つまりモナリザの祖母のところで娘を育てていた真琴だが、ある日、多代がやってくる。
  
 意外なことに、多代はその子供を自分が育てると言い、掻っ攫う。

 多代「夫の子供なんでしょう? だったら妻のあたしが育てるのがあったりまえでしょう」

 うーむ、しかし、管理人は経験がないから分からないけど、そういうことするかなぁ? モナリザの母親が亡くなったのならまだ分かるけど。この場合、昌也の送った認知書を奪おうとする方が、自然に思えるが。
 追いすがる真琴を突き飛ばす、鬼のような多代。

 しかし、これって犯罪なのでは?
 悲嘆に暮れる真琴。しかし、モナリザに全く似てねえな。

 ま、警察に訴えれば子供は戻っただろうが、そうすると愛する昌也の家庭を滅茶苦茶にしてしまうので、古風な真琴は何も手を打たなかったのだろう……。でも、仮にも実の娘を攫われて、黙っているか普通? 警察に頼らずとも、自力で取り戻そうとか思わなかったのだろうか?

 真琴は、それで海に身を投げて自殺した……んだっけ?

 あと、昌也は多代が葉子を強奪したことについてどう思ったのか? まあ、母親のところへ戻そうとした時には既に母親は自殺していたのかもしれない。

 話しながら嗚咽するモナリザ。貰い泣きする笙子。
 負けじと貰い泣きする恭子さん。何しろトミーが見てるからね。
 寺の外に、何故かマリがいる。バイクもないのにどうやってここまで辿り着けたのか。
  
 多代の行動を非難する歌子。静夫パパは、逆に何より仕事が大事だと、多代の行為を正しいと断じる。
 一方で、山本学は、娘との交流を大事にすべきだったと反論する。

 モナリザは、母親の過去を知り、久樹葉子と言う名前を捨て、母親の名前を名乗るようになった。非行に走らないと言う誓いも捨て、カミソリマコと異名をとる不良になり、おアキとの一件で人を殺し、今に至る……。

 モナリザ「哲也兄さん、あたしが何故長沢真琴と名乗っているか、これで分かったろうね。母さんの恨みを晴らすために、あたしは人を殺すような悪い娘に堕ちてやったのさ」

 人殺しと聞いて、たまげる歌子。静夫パパはこれ以上他人の家庭の話など聞く必要はないと引き揚げようとする。
 また、トミーには恭子との縁談はきっぱり解消すると告げ、また、しばらく謹慎しておくよう指示する。神妙に頷くトミー。
 恭子「哲也さん、あたしは今のお話をとても悲しく、胸が裂けるような思いでお聞きしました。どうぞ、葉子さんのお力になってあげてください」
 トミー「恭子さん」

 それだけ言って、外へ出て行く恭子。
 モナリザは償いをしたいと言う昌也の言葉を冷たく弾き返し、「覆水盆にかえらずって言うじゃないか」とうそぶく。

 つと、トミーが立ち上がり、
 「それは違うよ。盆から零れ落ちた水は、水蒸気になり、天に昇り、そして再び雨となって盆を満たすことだってあるんだ」

 一同「いや、それはない」

 トミー(聞こえないふりをして)「僕たちをそれを信じよう。それを信じなきゃ人間は生きていけないじゃないか。いますぐ父と母を許してくれとは言わない。でも今日は、君のお母さんの冥福を祈ってあげようじゃないか」
 境内から出てきた恭子さん、何故かこのタイミングで「哲也さん、さようなら」と、別離の言葉をつぶやくのだった。

 ほんと、なんで今その決意を固めたのか、さっぱり分からない。
 多代も、急に「葉子、お母さんが悪かったの。許して頂戴」と、涙ながらにモナリザに謝り出す。
 この辺も唐突だけど、美熟女・多代の歪んだ顔が見られたのでよしとしよう(“筋金入りの変態”か、お前は)。
  
 残った面子は、海岸へ降り、笙子はモナリザと共に花束を海に捧げる。トミーとタツのシスコンコンビもそれに加わる。
 しかし、トミー、タツ、ダメケイの三人が全く同じ喪服姿と言うのも、なんか変だよなぁ。
 青春の一ページと言う感じのトミーたち。
 行定勲の「ひまわり」と言う痛い映画で、似たようなシーンがあったなぁ。
 葉山夫婦には不評だったが、昌也の独演会(と言っても後半はモナリザが喋ってたけど)は、概ね好評で、笙子の両親も絶賛の嵐であった。
 「ようし、このネタで講演して金持ちになってハワイに別荘を建てるぞ」と思う昌也であった。

 ま、ここまではいいのだが、そこへ朝男たちがバイクでやってきて、
 どこからか調達してきた花束を一斉に出すのが、顔から火が出るほど恥ずかしい展開。

 管理人、DVDを見ながら「ぐわーっ、やめてくれーっ」と、叫んでしまった。

 まあ、そういう一線を軽々と越えてしまうのが大映ドラマの凄さなのだが……。
 ただ、せめて、やってくるのは朝男一人にしておいて欲しかった。
 朝男「この花束を葉子さんの母親に捧げさせて貰うぜ」

 昌也「じゃっ! そろそろお開きにしますか」
 トミー「2次会はどこで?」
 ダメケイ「あ、僕、場所押さえてます」
 朝男「聞けよ!」


 笙子「朝男、ありがとう」
 朝男「笙子、今日は黙って引き揚げる。また会おう、今度はお前を奪いに行くぜ」

 朝男の場合、本当に奪いに来るのだから凄いよね。

 走り去る流星会の皆さん(と言っても、実は走り去っていなかったことが後で分かる)。
  
 トミー、実にさりげなく笙子とモナリザの間に立って、肩を抱く。
 トミー「葉子……」

 「気安く触んないでよこのシスコンのセクハラ野郎!」(と言いたそうな目付きでその手を払うモナリザ)

 モナリザ「今日は母さんの命日だから大人しくしてるけど、あたしが許したと思ったら大間違いだよ。笙子、あたしと哲也兄さんがほんとの兄弟だと分かったんだ、これで遠慮することはなくなったね。もっともこれからはあたしのほうも容赦しないからね」

 笙子たちは少年院へ戻ることとなる。
 残ったのは暇な人たちだけ。
 この後、ほんとに2次会に行きそうだ。精進落としと言うべきか。
 ダメケイの運転する車がぶっ飛ばしていると、歩道を歩いているマリの姿が……。急ブレーキをかける。

 マリ「ダメケイじゃねえか」
 ダメケイ「マリ、お前こんなとこにいたのか」

 マリは走って森の中へ逃げ込む。ダメケイはひとり、後を追う。
  
 だが、マリに木の棒で思いっきり向こう脛を叩かれる。
 痛みに倒れたところを、さらに頭を殴られ、気絶する。
 ちょっと可愛い寝顔。しかし、そんなうまい具合に気絶するか、人間って?

 そこへ笙子とモナリザが駆けつける。マリは木の棒を捨て、ナイフを構える。
 笙子「マリ、あたしたちと一緒に戻ろう」
 マリ「やかましいっ、あたいはもう生きる望みなんて何もないんだ。親にも朝男にも捨てられちまったしよぉ。笙子、真琴、あんたらふたりを地獄の道連れにしてやるよ」
 ここでマリは「来い」と言って、先に森の奥へ行ってしまう。二人について来いと言うことなのだろうが、
 ドラマでは、従う理由もないのに二人が続いてくれるのでマリの面目も立つが、
 ずーっと、このままだったら、どうしていたのだろう、マリは?

 引き返してきて、「来いっつっただろう!」と怒鳴るのだろうか。


 後続の(2次会へ向かう途中の)車が、空の車が停まっているのに気付き、トミーたちも車を降りる。
 マリが何をするかと思えば、いつものタイマン。進歩がない人だ。
 幹の左右に顔を出しながら話すマリ。化粧が濃い。
 「真琴、てめえだけは息の根止めてやるよ。白百合組とかぬかしやがって、でけえつらするんじゃねえよ」
 モナリザもお付き合いして、動きながら喋る。
 「マリ、お前にあたしが刺せるのかい? お前はもう負け犬さ、あたしはね負け犬が喚くのは好きじゃないんだ」
 ふたりはそのうち、断崖の上までもつれあいながら移動する。
 しかし、モナリザに腕を取られ、逆に突き落とされそうになるマリ。
  
 モナリザ「そんなに死にたいなら止めやしないよ。どうしたぁ? 死ぬのが怖いのかい? ほらっ、ここから飛び降りたらどうなのさ」
 サディスティックな口調で、マリをいたぶるモナリザ。
 こんな時でも、マリのブラが見えた見えたとはしゃいでいるのは、管理人だけである。
  
 もう勝負はついたと、二人を引き離そうとする笙子。
 無論、ちゃんと安全対策をして撮影しているのだろうが、それでもちょっと怖いシーンである。

 と、今度は、マリのナイフを持ったモナリザが、笙子にタイマンを挑むのである。ほんっっっっっとに進歩がない人たちだ。
 が、ここでやっとトミーたちが到着。
 トミー「葉子、やめたまへ!」
 みんなで来るんじゃねえよ。誰か車の番してなさい。
 モナリザ、止めようとしたトミーの手を、誤って傷付けてしまう。
 トミーを傷付けられたとあっては笙子も黙っていない。落ちていた木の枝を拾い、タイマンを受けて立つと闘志をあらわにする。
 たまりかねた多代が止めに入るが、草履でこの撮影に挑むのはちょっと勇気が要っただろう。

 さすがにそれ以上暴れることも出来ず、モナリザたちは車へ戻る。無論、マリも一緒だ。
 そこへ、とっくに走り去った筈の朝男たちがバイクでやってきて、意味ありげに彼らを見る。
 マリは、自分を連れて行ってくれと願うが、朝男は無言で走り去る。何しに来たんだ。

 マリはすっかり元気がなくなってしまう。懲罰房に入れられたあと、他の生徒たちに合流するが、
 これまでの仕返しとばかり、トキ子たちにボコボコにされる。

 小さい連中だ。管理人はこういう輩が死ぬほど嫌いである。
  
 一方、恭子さんは書置きを残して家を出る。
 手紙には、しばらく親のもとを離れ、ひとりで考えたいなどと書いてあり、さらに、
 恭子の声「でも、今、わたしは哲也さんや笙子さん、葉子さんの悲しみを知ってしまいました。もうあたしは今までのようには生きてはいけません。人間と言うものの奥深さを知るためには、私は一人の旅に出たいのです」

 トミー一家の問題と、恭子さんの人生観と、何の関係があるのかサッパリ分からないのだが。
 物凄い坂の上に住んでいたらしい恭子さん。忘れ物したら地獄やで。

 静夫パパは放っておけと言うが、女親の歌子はそんな悠長なことは言ってられない。とりあえず男谷弁護士のところへ行き、手掛かりを求める。


 トミーは、辞職願を胸に、久しぶりに職場へ向かおうとしていた。
 昌也「哲也、出掛けるのか」
 トミー「ええ、総務府から呼び出しがありました」
 昌也「そうか、いや、私は大学を辞めることにしたよ。これからの時間は葉子のためにあると思っている」

 仕事する気ゼロの親子。
 多代「哲也……!」

 「お願いだから誰か働いて!」と言いたいのをぐっと堪える多代であった。
 引き続き、陰惨なリンチをトキ子たちから受けるマリ。
 しかし、一番マリから被害を受けていたのはほかならぬ笙子であって、他の人たちはそんなにひどいこともされていないと思うけどね。トキ子は最初にやっつけられてから、子分やってたけど。恨みと言う点では、むしろ、母親の死に関係している笙子に対する恨みの方が強いと思うのだが。
 さすがに見兼ねた笙子が割って入る。

 笙子「みんなやめなよ、トキ子までなんだい」
 トキ子「だってさあ、マリは今まで流星会バックにやりたい放題だったんだよ」
 うーん、でも、マリは自分の迫力で地位を築いていた感じで、流星会が云々と言うのはあまり感じられなかったけどね。

 女「笙子、3号室のものが1号室の内輪揉めに口出しするんじゃないよ」
 笙子「そうは行かないよ。私はみんなでよってたかってって言うのが好きじゃないんだ」
 笙子はマリに話があると言って外へ連れ出す。
 笙子「いいかいマリ、あんたもあたしもバカやってきたからね、まともになろうと思ったらはねっかえりは必ず来るんだ。それくらいの覚悟はあるんだろう。何をされても我慢するんだ」
 マリ「笙子、あたいのことならほっといてよ」
 裁縫の授業中、マリの後ろの女(以下バカ)が、彼らは白百合組らしいが、以前トキ子が笙子にやったように針で背中を刺すと言うイジメを繰り返す。
 管理人、ドラマとはいえこういうシーンを見ると頭に血が昇ってドロップキックをお見舞いしたくなるのである。
 それを見守るだけの笙子。面倒臭いからではなく、マリにひとりで耐えて欲しいと考えているのだ。
 だが、すっかり弱気になったマリは、我慢できずにぼろぼろ泣いてしまう。それを見て、3組の生徒も一緒に「マリが泣いた、マリが泣いた」と、手を叩いて囃し立てる。

 書いててムカムカする。
 マリは部屋から飛び出してしまう。
 と、今度はこともあろうに、笙子の背中を針で刺すバカ。
 当然、笙子は黙ってやられるほど大人しくはない。

 笙子「さげんじゃないよ! こんなもので刺されたらどれくらい痛いと思ってんだ!」
 バカの腕を捻り上げる。
 笙子「みんな、よってたかってマリをいじめるのがそんなに楽しいのかい? こんなことをしていたら、みんなの心が卑しくなるだけじゃないか!」

 シーンとなる教室。瀬戸先生はバカを連れて、園長室へ行く。
 その後、モナリザたち白百合組の連中も出て行く。
 トキ子はマリをあまり庇うと白百合組を敵に回すことになると忠告する。

 トキ子「笙子が腹を決めるんだったら、あたしも腹を決めるけどさぁ」
 同時に、いざとなったら笙子の味方になると心強い言葉も添える。

 この辺から、物語は「笙子&マリ連合」対「白百合組」と言う構図を取るようになる。

 いつになったら舞楽のお話になるのでしょう?

 「少年院三国志」とでもタイトルを変えれば?

 笙子はモナリザに直接、マリをいじめさせるのはやめろと言うが、モナリザはそんなことは知らないと嘯く。また、白百合組と言う恥ずかしい組合を作ったのは、とことん悪事を重ねて、両親やトミーを苦しませるのが目的だと言う。しかし、それって、要するに未だに彼らのことを家族だと思っている証拠じゃないのかな。

 また、モナリザからトミーが雅楽会から追放されそうだと聞き、心配する笙子。

 トミーは遂に辞職願を出し、晴れて名実共に無職になる。
 そして、楽人に推挙してくれた静夫パパのところへ挨拶(謝罪)に行く。
 歌子は、思わず恭子のことを告げて、助けを求めるが、静夫パパは家を捨てた恭子さんは勘当じゃとお冠、さらに、
 「哲也くん、君の顔は二度と見たくない」と、厳しい言葉を投げる。

 この辺から「NEVER」が流れ出す。

 悄然として葉山家を辞去するトミーだが、恭子さんのことが心配なのだった。
  
 意外と元気の良いマリは、ロープを投げて塀を乗り越えようとするが、笙子に邪魔される。マリをビンタして、

 笙子「少しくらいいびられたからって何さ、しっぽを巻いて逃げ出すなんてマリらしくないよ。突っ張ってギラギラ燃えていたマリはどこに行ったんだい?」

 いかにも笙子らしい励まし方で、マリを励ます。

 マリ「笙子、あたいもうダメなんだよ」
 笙子「泣きを入れてどうするんだよ。あたしたちはワルだったかもしれないけどさ、いつだって魂を満たすものを求めて燃えていたんだ。そのエネルギーを別のことに持とうじゃないか。マリ、いじめられて泣きを入れたら一生負け犬で終わっちまうんだ」
  
 笙子「根性入れて、ここで踏ん張ったらどうなんだい?」
 かつてあれほど憎んだ相手からここまで励まされれば、マリも「笙子ーっ」と抱きつくしかなかった。

 この瞬間、長く続いた笙子とマリの抗争も終焉を迎える。

 それにしても、マリ、朝男に命じられて自分から出頭してきたんだけど、具体的にどんな罪でここに送られてきたのだろう。なんだかんだいって、マリってそんなに悪いことしてないんだよね。喧嘩とかはちょくちょくやってるけど。
 笙子の肩で号泣するマリ。比企理恵さんの入魂の演技が素晴らしい。
 笙子「マリ、この塀は飛び越えたら無くなるもんじゃないよ。あたしたちの心がしっかり決まらなければどこへ行ってもあたしたちの前に立ち塞がるんだ」

 マリ「うわあああああーん」(聞いてない)
 感動のシーンだが、ナレーションはこれからもまだまだマリや笙子へのいじめは続くよ! と余計な情報を教えてくれる。
 次の戦いへ向け、ぎらついた瞳で宙を見据える笙子を映しつつ、「つづく」のだった。

 あのー、それで舞楽の話は?

 恐ろしいことに、次回は笙子の弟までいじめられるのである。もう、やだよあたしゃ。





  第14話「バッドファイター」(1984年7月17日放送)

 夜の少年院。
 大磯たちが見回りをしていると言うのに、紫頭巾を被ってユリの花壇の前で母親の写真を見詰めているモナリザ。

 モナリザ「母さんは白百合のように美しい人だったそうですね。純白のまま、久樹家の奴らに散らされた母さん。母さんの恨みは必ずあたしが晴らしてみせる。その血祭りに久樹哲也が愛している笙子をあの世に送ってやります……」

 はた迷惑な誓いを立てるモナリザ。

 さて、白百合組の陰湿なマリへのイジメは続く。やれやれ。
  
 剣道の授業中、ぼーっとしているマリの篭手を横に座っている女子が取って、それを指導中の大磯の後頭部にぶつける。
  
 当然、激怒する大磯。
 大磯「マリ、お前だな」
 マリ「あたし、なんにも……」
 篭手を取られたことも気付いていないマリは、素で否定する。

 しかし、投げられたのはマリの篭手なので、単細胞大磯は即刻マリを犯人扱いして制裁を加えようとする。笙子が飛び出して民子(投げた奴)がやったんだと証言するが、民子は否定する。
 笙子は一緒にそれを見ていたミドリに確認するが、白百合組の報復を恐れたミドリは、びびって「何も見なかった」と嘘をつく。

 ミドリだけじゃなく、他の仲間たちも知らぬ存ぜぬで、結局マリが犯人にされてしまう。大磯は罰としてマリにみんなの道着を洗うよう命じ、笙子も同じ罰を喰らう。

  なんか本格的なイジメの話になってきたなぁ……。
 それでも、二人が洗濯してると、同室の少女たちがやってきてさっきのことを謝る。彼らは白百合組に逆らうとここでは生きていけないと言い訳する。
 五月「みんなの憎まれものだったマリを庇ったりすると、笙子、あんたまで損するよ」
 笙子「あんたたち本人がいる前でよくそんな口を利けるねえ!」
 慨嘆する笙子。

 さと子「大丈夫、コイツは蚊取り線香みたいに人畜無害なんだからさ」
 怒った笙子はさと子から洗濯物をもぎとって、
 笙子「手伝わなくていいよ!」

 マリは無言で洗濯をしている。


 マリ「笙子、あの連中の言うとおりだよ。あたいなんかに構わない方がいいよ」
 笙子「何言ってるの、困った時はお互いに助け合おうって約束じゃないか」
 マリ「あたしもね、もう10日もみんなに口を利いてもらえないんだ。あんた以外とはね」
 笙子「マリ……」
 マリ「今まで人をいたぶってきたあたいがいたぶられる立場に立たされたからってさ、泣きも入れらんないけど、今朝だって……」
 と、朝の洗面所で、同室のトキ子たちに無視される様子が回想される。

 マリ「シカトされるのはフクロにされるよりつらいよ。バカにされても良い罵られても良い、なんでもいいから話しかけて欲しいよ」
 などと話していると、モナリザたち白百合組がやってきて、ひとりが「じゃあ一言だけ口利いてあげる。消えな負け犬」とほざく。マリは無言で走り去る。

 笙子「いい加減にしなよ、マリをいたぶるのは」
 女「嫌な奴と無理に話さなくちゃいけないって規則はないよ」
 笙子「あんたたち白百合組が勝手な規則を作ってるんじゃないのかい?」
 モナリザ「何のこと、あたしはただお前が憎いだけさ」
 と、手下たちが干したばかりの洗濯物をめちゃくちゃにする。
 笙子は、モナリザはトミーの妹なので争いたくないと、黙って耐える。
 図に乗った手下たちは、笙子に唾まで吐き掛けるのである。ああムカムカする。

 そこへダメケイの姿が見えたのでやっと彼らは引き揚げる。モナリザは笙子にタイマンならいつでも受けて立つとしょうもないことを告げて去る。
 笙子「哲也さん、あたし、辛くても耐え抜いて見せます……」

 そしてOP。
 冒頭のナレーション「この物語は〜ドラマ化したものである」が、完全に空々しく響く。

 暇でしょうがないトミー、笙子の実家の神社へやってくる。
 階段で遊んでいた笙子の幼い妹二人がトミーの姿を見て寄って来る。いつの間にか、彼らを手なずけてしまったようだ。両親に話があったらしいが、留守だと聞いて、手土産のスイカを渡して、しばらくその辺をぶらついてくると告げる。
 と、近所の公園で笙子の弟の、えー、ケンジね、彼が他の生徒たちに取り囲まれている。
 左端の少年「私が検事である。裁判長、被告・曽我ケンジの姉・曽我笙子は汚らわしい不良であります。よってその弟ケンジに懲役18年を求刑いたします」
 別の少年「甘い、被告を死刑にすべきだ」
 真ん中の少年「被告・曽我ケンジ、お前の姉は秩序を乱し、世間に迷惑を掛けたと言う罪により、いずれ死刑である。てめえもその弟として直ちに死刑に処す!」

 模擬裁判によるイジメが行われていた。

 もう、ほんと、勘弁してください。
 ま、死刑と言っても、柱に縛り付けてよってたかってボールを投げると言う、緩いものだったが。
  
 そこへ散歩中のトミーが駆けつけると、アホどもはすぐ逃げる。
 トミー「泣くんじゃない、ケンジ君。君の姉さんは確かに昔は不良だった。でも今は違うんだ。笙子さんはね、実社会に帰るためにどんなつらいことにも耐えているんだ! 少しくらいいじめられたからって気にするんじゃない」

 ケンジ「姉ちゃんなんかだいっきらいだーっ、姉ちゃんなんか死んじまえ!」
 叫びながら走って行ってしまう。
 その話を聞いて怒るおアキ。
 「なんだってー、なんでケンちゃんがいじめられなきゃいけないのよーっ」
 おアキ「あたしはね、弱い者いじめする奴だけは絶対に許せないんだっ」
 トシ坊「そっ」
 おアキ「うーん、トシ(ドジ?)坊!」
 そう言いながら、ちょうど目の前に来たトシ坊の後頭部にチョップを喰らわす。ま、お約束ですね。

 小さくて分かりにくいが、トミーの向かって左側に座っているのが八千代である。
  
 八千代「きったないよねえー、ケンちゃんの同級生達も、笙子がシャバにいる頃はさあ、姉さんを恐れてそりゃあケンちゃんのことちやほやしてた癖にさぁ」
 善子「学校のイジメってひどいんだってねえ、自殺した子もいるくらいでさあ」

 久しぶりに見たら、山本さん、ちょっと雰囲気が大人っぽくなった気がする。
 その横のトミーが、ニヤニヤしながら会話を聞いているが、「この子も可愛いなぁ」とか思っていたのだろうか。

 ま、とにかく、みんな暇だ。日曜なのかもしれないが。
 晴子「ねえみんな、笙子にお世話になった恩返しだ。これからはみんなでケンちゃんガードしようじゃない」
 堂本剛(笑)「賛成! 笙子が戻ってくるまで俺たちがその子の兄さん姉さんってわけだ」
 横の女の子、名前忘れたけど、「がっらの悪いお兄さん」と茶化すと、
 剛「お前が柄が良いのかよっ!」
 と、首を絞める。

 トミーは笙子にはこのことは知らせるべきではないと話す。下手に話すと、笙子が弟の為にまた脱走しかねないと言うのだ。二度も脱走すれば、間違いなく「特別少年院」送りだとトミーは口にするが、そんな施設があるのか。一瞬、今後さらにそこへ舞台が移って、ますます凶悪な敵(?)が出てくるのかと思ったが、さすがにそこまでは行かなかった。

 少年院では、相変わらずマリへの陰湿なイジメが横行中。鬱陶しいので詳しくは書かない。
  
 食事の時間。白百合組の存在に全く気付いていない教師たちが着席する。と、名古屋章が何か考えていたが、例によって説教を始める。
 名古屋章「ツッパリとは何か、ツッパリとは威張った強いやつらに楯突くことである。ツッパリ大いに結構。今後も大いに突っ張りたまえ」

 五月「よっ、校長先生、話せるう〜」
 五月がいかにも彼女らしい半畳を入れる。ただ、彼女は次回で番組から卒業してしまうのだ。

 名古屋章「負けることを承知で戦いとを挑むところに、ツッパリ魂の唯一の輝きがある。だが集団で弱い者イジメするのは決してツッパリではないぞーっ
  
 無論、名古屋章はマリへのイジメについては薄々勘付いていたのだ。神妙な顔になるトキ子たち。

 名古屋章「私がこんな説教をしたくらいでは決してイジメはおさまらんだろう。だがこれだけは覚えておくことだ。人をいじめたものは簡単にいじめたことを忘れる。しかしいじめられた方は決して忘れることはないと言うことだ。その心に煮え滾った悔しさは、いつか必ず爆発する。人をいじめるものはその仕返しに殺されることさえ覚悟していじめろと言うことだ」

 名古屋章の説教の中では白眉の説教だが、どんどん本格的なイジメをテーマにした社会派ドラマっぽくなってきて、憂鬱だ。

 モナリザはしかし、そんなことくらいでマリや笙子へのイジメをやめるような女ではない。
  
 外でゴミを燃やしている時、笙子の体を押さえ付けて、焼けた木材を笙子の腕に押し付けると言うえぐいことをする。
 笙子「ぐわぁーっ」
  
 トミーは仕事をクビになった癖に、ボランティアとしてやっている少年院の音楽講師はまだ続けていた。
 笙子の苦労も知らず、暢気に笛を吹くトミー。

 笙子は火傷を負った直後で、それどころではなかった。
 授業の後、珍しく弥生(百瀬まなみ)がトミーに「お盆にはどうして盆踊りを踊るの?」と質問する。

 トミー「お盆はね、あの世から魂が帰ってくる日だろ。その魂が寂しくないようにみんなで賑やかに踊って慰めてあげる。そういうことじゃないかな」
 弥生「あ、そっかー、なっとく」
 朗らかにはけていく弥生。トミーもこんな生徒ばっかりなら授業も楽だろうが、
 モナリザ「笑わせるんじゃないよ。恨みを呑んで死んだ人間の魂が盆踊りなんかで慰められるもんか」

 こういう面倒臭いのがいるのだ。妹なんだけど。

 モナリザは暗に笙子に危害を加えてやるとトミーに示す。トミーは、授業がなくても毎日来て、笙子を守ると言う。
 笙子「あたしなら大丈夫です。それに哲也さんには総務府のお勤めが……」
 トミーの痛い所を突く笙子。

 トミー「役所づとめはもう辞めたんだ」
 笙子「え゛え゛っ?」

 将来を誓った相手が失職したと聞いたら、大体皆さんこういう顔をされますね、ええ。

 トミーはついでに恭子が行方不明だとも教える。

 トミー「どこか北国へ旅へ出たらしいんだが」

 演歌じゃないんだから……。

 その恭子さん、北国の場末のスナック(推定)で、
 ヤケ酒飲んでました。
 咳き込むほどに飲みまくっていると、性欲ではちきれそうなおやじが寄ってきて、恭子さんにエッチなことをしようと誘う。
 そして捨て鉢になった恭子さんは、次のシーンではなんと、ラブホテルっぽいベッドに横たわっていた……。

 これからとんでもなくヒワイなことが起こるのではないかと思わず期待、いや危惧してしまうではないか。

 ……ま、岡田奈々さんなので直接的な描写はありえないんだけどね。
 恭子「哲也さん……」
 それでも、大映ドラマとしてはかなり際どいシーンとなってます。
  
 結局、ギリギリで我に返った恭子さん、お股もしっかり締めた上で、さっさと逃げ出すのだった。
 と、引き続き笙子と話しているトミーの顔に戻るので、じゃあ今のはトミーの妄想だったのかよ!と突っ込みたくなる。

 笙子「哲也さん、恭子さんは今、魂が凍りつくほど寂しいに違いありません。いいえモナリザだって哲也さんやあたしを憎む心の奥底にはお母さんを亡くした寂しさがあるんだと思います。モナリザともいつか理解し合える日が来る。あたし、がむしゃらにそう信じます」

 いちいちユニークな言い回ししますね。
  
 再びケンジのイジメ問題。
 トミーたちがケンジを追いかけて話し掛ける。

 善子「あんた、ここんところ学校休んでるんだって?」
 玉子(だっけ?)「学校出るふりしてぶらぶらしてるんでしょ。笙子お姉さん知ったらきっとがっくりするよ」
 ケンジ「あんな姉ちゃんがいるからいけないんだ!」
 トミー「ケンジ君、それは違うよ。笙子君が君たちにご飯を食べさせるためにどれだけ苦労したか、君だって忘れちゃいないだろう?」
  
 などと話していると、突然、またいじめっこたち(以下アホども)が湧いて、空き缶を投げ付ける。暇なんか。
  
 だが、そこへ僕らの兄貴、朝男が現れて、アホどもをぼこぼこにする。

 ああ〜、すげースカッとした!
  
 朝男「てめえら、なんで殴られるのか分かってんだろうな! 分かってるのか?」
 漏れなくアホどもをしばく朝男。
 彼に付き合って延々と逃亡生活をしている部下たちは呆れ顔。
 「オイ、会長は何やってんだろうな?」
 トミー「君、大人気ないぞ」
 朝男「俺は薄汚ねえ大人には永遠にならない男よ!」
 トミー「いや、そういうことじゃなくて……」

 朝男「その俺でも、近頃のガキのたちの悪さには呆れ返るぜ。ぶっとばさねえ限りイジメはやまねえよ」
 トミー「いや、それは違う。いくら殴りつけてもうしませんと言わせても、陰にまわればまたイジメは続くんだ」
 朝男「じゃあどうすりゃいいってんだ?」
 変な人たちが集まって来たのでさっさと帰るケンジ。

 少年院へ、昌也がモナリザに会いに来る。笙子にも会いたいらしい。だが、モナリザは当然、面会を拒絶し、仕方なく笙子だけが園長室で同席する。
 娘の現況について昌也がありのままを話してくれと章に頼む。

 章「娘さんは、白百合組の総番長だという噂があるんです」

 ……って、あれ、彼らは「白百合組」のことを既に承知していたのか。なんで放置してるんだよ。

 もっとも、その実態は掴んでいないと言い訳しているが。

 ダメケイ「僕の見たところ、笙子君を付け狙っているようです」
 昌也はモナリザに代わって笙子に謝る。
 笙子「お父様……」

 そこへモナリザが大磯に無理に連れて来られる。太っ腹の園長は、モナリザに外出許可を与えるから、二人で良く話し合って欲しいと言う。

 一応大人しく昌也と一緒に街中を歩いていたモナリザだが、
 モナリザ「私があんたに言いたいことはひとつしかないよ」
 昌也「ああ、何でも言ってご覧」
 モナリザ「早く死ねってことさ」

 それだけ言い捨てて、ひとり走り去るモナリザ。殺伐としてるなぁ。
 そしてモナリザが向かったのは意外にもジョーズだった。そう、昔馴染みのおアキに会いに来たのだろう。

 で、八千代たちは平和にトランプ遊びに興じていた。

 さすがに暇過ぎないか、君たち。
 ちょうどそこへおアキも帰ってくる。おアキに対しては別人のような笑顔を見せるモナリザ。ほとんど二重人格者である。
 一方、ケンジの後をしつこく付け回す剛たち。
 剛「オイ、いい加減家に戻ったらどうだ」
 ケンジ「ひとりにしといてよ」

 それにしても、剛もすっかり垢抜けて、なんかつまんない奴になっちゃったなぁ。
 しかしその後、今度はアホどもの父兄たち(以下バカども)に、不良(朝男のこと)に彼らを殴らせたなと言いがかりをつけられる、とことん不幸なケンジであった。

 もう、ほんと、勘弁してください。
 一方、あまりに暢気なジョーズ。久しぶりに晴子が歌を歌っている。売れてないんだろな。
 笙子とモナリザの確執を知らない彼らは、他意なくモナリザと談笑する。
 そういや、伊藤かずえは後の「スクール☆ウォーズ」でも、山本理沙や坂上亜樹と共演するんだよね。

 その席で、おアキは笙子の弟のことを話し、相談する。しかし、

 モナリザ「いじめられるのは、いじめられる方に問題があるのさ」
 と、冷たく言い放つ。

 おアキ「あんた、なんか変わったね……」
 モナリザ「何年経ったと思うの? あれから冬が三回来たわ

 いちいち言うことがオシャレですね。
 そこへ剛が、ケンジを連れて店に来る。

 昌也はその後、モナリザとははぐれてしまったと園長に会いに戻るが、既にモナリザは帰っていた。

 昌也は笙子の身を案じるが、章は、いつか笙子の怒りが爆発してモナリザが殺されかねないと、むしろモナリザのことを案じていた。

 根性の腐っているモナリザは、少年院に帰ってくると即座に、笙子に弟・ケンジがいじめられていること、ケンジの怒りが爆発してアホどもに復讐しそうな感じだったことをべらべら話す。

 弟のことを思って、さすがに動揺する笙子。
 そんな笙子を悲しそうに見る弥生(右)が可愛いのじゃい。

 笙子は園長室へ行って、外出許可を貰おうとするが、途中で大磯に妨害される。笙子は大磯に率直に弟のことを話して頼むが、大磯はにべもなく追い返してしまう。
 章「大磯君、今そこで笙子君の声がしたようだが」

 大磯「いや、なんでもありません」

 お前、もうこの仕事やめてしまえ!

 あと、園長も、生徒たちの指導より、まずその部下の指導からやり直した方がいいぞ。
 トミーは、おアキがモナリザに笙子の弟のことを話したと聞き、モナリザが今、笙子を憎み迫害している張本人だと告げる。

 関係ないけど、ヨシ坊、散髪したね(ほんとに関係ない)
 ケンジ、さすが笙子の弟だけあって、実際にその夜、花火をしているアホどもとバカどものところへナイフ片手に特攻しようとするが、寸前でトミーに止められる。
 トミーは、彼らに対し熱弁を振るう。

 トミー「その人並みと言う言葉が差別を生むんです(以下略)」

 トミーの演説で、割と簡単に改心してしまういじめっ子たち。トミーの恐るべき説得力。婚約解消だろうがなんだろうが、全部口先ひとつで解決よ。

 少年院では、笙子が弟の為に少年院を脱走しようとしていたが、
 マリ「笙子、脱走なんてやめな。白百合組の罠だよ」
 笙子「何故教えてくれるの?」
 マリ「あんたいつもあたいのことを命懸けでかばってくれたもんね。あたいももう一度、あの連中と戦うよ」
 笙子「マリ……」
 そこへ、同室の少女たちやトキ子がどやどやと現れる。
 さと子「あたしたちもだよ」
 弥生「笙子、もう仲間はずれにしないよ」

 この辺はいかにもドラマですな。
 だが、笙子は弟を助けなくてはならないとあくまで脱走しようとする。
 笙子を止めようとした彼女たちを白百合組が阻むが、闘志復活のマリは「この野郎ーっ!」と、猛然と襲い掛かる。

 やっぱり、この人が一番怖い。
 伊藤麻衣子や伊藤かずえは、いかにも真面目な子が無理して突っ張ってるように見えるけど……。

 時ならぬ大乱闘になる。
 笙子は塀のそばまで来るが、結局、トミーに二度と脱走しないと約束したことを思い出し、断念する。

 要するに、弟より彼氏ということですね(モナリザにも『自分の弟より哲也の方が大事なのかい』と突っ込まれる)

 笙子が脱走しようとしたところをぶちのめそうとしていたモナリザは、それでも笙子にタイマンを挑むが、笙子は相変わらず「あなたとは戦えない」と煮え切らない。

 モナリザは構わず角材でぶん殴る。

 無抵抗の笙子を角材で何度も痛め付けた後、部下たちにフクロ叩きにさせるモナリザ。日本の伝統芸、フクロ叩きか……。
 だが、さすがに笙子も我慢の限界を超え、立ち上がって彼らを睨みつける。
 「やろうじゃないか、命の取替えっこをさ」と言う言葉に、あとずさる部下たち。

 笙子は実際に、複数を相手に奮闘するが、
 (哲也さん、さようなら。あたしが死ねばモナリザも恨みを捨ててくれるでしょう。あたしの命でモナリザを立ち直らせて見せます)

 内心では、彼らに殺されることでトミーとモナリザを和解させようと言う、悲愴な覚悟を決めていたのだ。
 だが、ちょうどそこへ、トミー以下、暇な人たちが塀の外へ集結し、笙子に呼びかける。

 モナリザたちはさっさと立ち去る。
  
 塀の上から顔を出すトミー。この辺から「NEVER」がスタート。
 トミー「笙子さん、間に合った。ケンジ君も来てるぞ」
 ケンジ「姉ちゃん」
  
 ケンジ「心配かけてごめんよ。俺明日から学校行くよ。姉ちゃんのことでバカにされたって、素晴らしい姉ちゃんだって自慢してやるんだ……哲也さんのお陰で俺、勇気が出せそうだよ」
 笙子「ケンジ、頑張ってね」
 ケンジ「姉ちゃんもな、姉ちゃん、もう泣くな。じゃあまたね」

 ケンジと笙子が話している間、画面奥では、八千代などが入れ替わりに塀の上に身を乗り出している様子が見える。
  
 笙子「哲也さん……ありがとう、あたし……」
 トミーに対する愛と感謝の気持ちが涙となって溢れる。

 トミー「何も言わなくていい。早く部屋へ戻りなさい。先生たちが来るぞ」
 口々に声を掛けながら引き揚げていく仲間たち。
 笙子「哲也さん……」
 笑っちゃうことに、一旦はけていた白百合組がまたぞろぞろと戻ってくるのである。

 だが、そこへ教師たちが近付いてきたので結局うやむやになる。
 モナリザは、笙子への憎しみを捨てないのだが、冷静に考えて、トミーの恋人と言うだけでここまで敵愾心を持つのは、なんか変だよなぁ……。そもそも、モナリザの母の死に関して、トミーは全く何の関係もないのだが……。

 ナレ「(モナリザの)新たな挑戦に笙子の心は大きく揺れていた」

 一応、突っ込んどくか、舞楽の話は?





  第15話「ネバー・リターン」(1984年7月24日放送)

 DVD5の最後のエピソードだが、この辺で管理人は「いつまで少年院編が続くんだろう」と、疑問を感じ始めたものである。

 なおこの作品、サブタイトルに「ネバー」がつくことが多い。これで4回目だが、この後に1回出てくるので、24話中5回が「ネバー〜」と言う形式になる。
 それはさておき、少年院では部屋の編成変えが行われていた。笙子は、前と同じ3号室でメンバーもほとんど同じだが、新たにトキ子とマリが加わり、モナリザは4号室へ飛ばされる。マリが笙子と同室になったことをやっかみ半分で非難する生徒もいたが、ダメケイは「園長先生の決めたことだ」とピシャリ。

 これで、「笙子&マリ連合」VS「白百合組」と言う勢力関係がはっきりする。さらに次回、八千代と善子が少年院にやってくるので、笙子陣営は急に勢いを増すことになる。

 ……暴力団の抗争の話みたいになってきたなぁ。
  
 だが、編成の際に名前を呼ばれなかった三人がいて、そのうちの一人は五月だった。いつになく穏やかな口調で大磯は彼ら三人に園長室へ行くよう指示する。
 何事かと、ビクビクしながら園長室へ入ってくる三人。

 名古屋章「どうした、何をビクビクしてるんだよ!」

 耳元で馬鹿でかい声出すな(by五月)

 章「あ、なんか悪いことしたのか?」
  
 五月「わたし、何も悪いことしていません。わたし、ずっと真面目に……」
 章「そうだ、君たちはずーっと真面目にやってきた。戸塚(五月)君は2年、山野君と室井君は1年、深く過去を反省して真面目に更生に取り組んできた……よって三人に、仮退院を認める
 思い掛けない園長の言葉に、山野、室井両名は驚きの混じった喜色を浮かべるが、五月だけは、青天の霹靂と言った感じだった。
 普段は厳しい中村晃子も、「嬉しくないんですかあ?」と、妙に優しい様子。
 二人は率直に嬉しいと述べるが、依然、五月は浮かない表情を保つ。

 二人は、それぞれ家族がいるのでそこへ戻るだけだが、親のいない五月は、
 章「五月君は私の一存で就職先を決めた。ある会社の食堂部だ。異存はないな」
 (註・あまりに下品なネタなので訂正しました)
 つらそうな五月。
  
 みんなのところへ戻ってきた五月。退院(出所)と聞いて、もみくちゃにされる。笙子は他意なく五月を祝福するが、
 ミドリ「ちきしょう、五月が仮退院が認められて、どうしてあたしはダメなのさぁ!」
 ミドリが不平を漏らす。
 弥生「ミドリはサボってばっかだからダメなんだよ」
 ミドリ「なにをこいつ! お前なんて口が災いしていつまで経ってもここを出られねえよ!」

 いきなり乱暴な口喧嘩を始める二人。
  
 弥生が「なに、ふざけんなよーっ」と、突き飛ばすと、ミドリも「うっせんだよ、てめーっ」と、急に不良少女っぽくなって取っ組み合いに発展する。

 この辺、何となく唐突だが、少年院にいるのに笙子の同室の女の子があまりに普通じゃないかと言う意見がスタッフの中で出たのかもしれない。
 真面目な笙子がすぐ割って入り、仲間なんだから五月の退院を祝ってやろうとその場を収める。
 しかし、当の五月は自分の部屋へ駆け込み、顔を伏せてしまう。戸惑う笙子たち。
 その後、食事の前に、改めて三人が退院する予定だと紹介される。

 章「既に承知のことと思うが、この三人が今度仮退院することになった。室井君と山野君は家族の下に帰り、室井君は家事手伝い、山野君は専門学校へ入学する。戸塚五月君はある建設会社の食堂部に就職することになった」

 家事手伝いって……要するに、無職じゃないの?

 まあ、実家が金持ちなら別に働く必要もないけどね。

 章「諸君の仲間の新しい旅立ちである。どうか諸君、この三人を心から祝福してやってくれたまえ」
 章の言葉に、白百合組のメンバーさえ手を叩くのだが、ここでもモナリザだけは拍手しない。器が小さい。
 五月がずーっと憂鬱な顔なのを見て、ダメケイが「お前嬉しすぎて涙も出ないのか?」と声をかけると、

 五月「嬉しくなんてないよ! あたしはここから出たくないんだ!」
 と、抑えていた感情を爆発させる。

 五月の予想外の言葉に、園長以下、教師達も目を丸くする。

 五月「園長先生! お願いします。あたしをずうっとここに置いて下さい、あたしどんな仕事でもします! みんなの食事作ったり、掃除でも洗濯でも何でもします! だからお願いです! あたしをここから出さないでぇーっ」
 ダメケイ「五月ぃ……どんな仕事でもすると言ったな? じゃあまず……(以下自主規制)」
 五月「いやだ、あたしはずっとここにいたいんだ! 外の世界なんてろくなことがなかったもん、あたしはずっとここにいたんだよぉ……ここなら、きちんと仕事すれば、みんなが認めてくれる」
 園長の前まで進み出て、切々と訴える五月。

 笙子、マリ、モナリザ以外のキャラで、これだけ長台詞が与えられたキャラは五月だけであろう。
 五月「あたしは小さい時父さんと母さんに死なれて、親戚中を盥回しにされたんだ! いつだって邪魔者だった。小突かれたり、ぶたれたり、良いことなんか一度もなかった。いつだって一人ぼっちだったんだ! でも、あたし、ここに来てからほんとに幸せだった。仲間は大勢いたし、食事だってちゃんと食べられたし……」

 こんなシリアスな場面でも、つい五月の大きなお尻が気になる管理人であった。最低ですね。
 弥生「五月は5キロも太ったもんね……」

 このタイミングで、弥生が本気なのかふざけてるのか良く分からない台詞を挟む。

 五月「園長先生、お願いです! あたしをここに置いて下さい!」
 涙を流し、土下座せんばかりに哀願する五月。

 しかし、ほんとに出たくなかったら、表面的には喜んでおいて、何か重大な規則違反を犯して自分から仮退院の芽を潰してしまった方が近道だったろう。


 章「だーめっ!」
 と言いそうなほど、ここでの章の瞳はキラキラしている。

 正しくは、「だめだ! 君をここにおいとく訳には行かない! 君はこれからひとりで生きていくのだ!」でした。

 以下、また長い説教が始まる。

 でも、実際、他の二人はちゃんと家族が待っていて、ひとりなんかは「家事手伝い」などという暢気な境遇へ移るのに比べ、五月の立場が厳しいのは確かだ。人生が不公平だと言うことは分かり切っているけれど。
 章「君はこの2年の生活で、世の荒波を生き抜いていく力を十分に蓄えているんだ」
 五月「園長先生……」
  
 園長の説教はまだまだ続いて、今度は生徒たち一般に向けられる。いい迷惑の生徒たち。

 章「諸君は等しくその悪意に負けて、身も心もボロボロになって当学園にやってきた。一度は負けた。だが次は負けない。少年院にいたと言うだけで、世間は君たちを嘲笑し、物珍しい動物のように見るだろう」

 喋りながら、五月を席に着かせる。
 こうして見ると、五月の巨乳の偉大さが今になって分かったような気がします。そういう意味でも、この時期にいきなり五月が番組から卒業してしまうのは残念だ。退院後に、また顔を見せることもないから、完全な降板である。

 章「そんな人間は相手にするな。澄んだ瞳で見詰め返してやろう。一度傷付いたからと言って、一生ダメだと思い込んでしまうな! 悪意と差別のない世界をひとつひとつ築いていくんだ」

 生徒たち(お腹減いた……)

 ここでOP。
  
 他の二人はさっさと親が迎えに来て、少年院を後にする。なんかいかにも金持ちの家っぽいのだ。
 誰も迎えに来ない五月は、ダメケイに付き添われて出てくる。

 五月「園長先生、皆様、ほんとにどうもありがとうございました。五月、行って参ります!」
 三人「どうせすぐ戻ってくんだろ?」(ひでー)

 じゃなくて、
 五月「園長先生、皆様、ほんとにどうもありがとうございました。五月、行って参ります!」
 三人(小さく頷くだけ)

 なんかはなむけの言葉を贈ってやれ!
 それにしても、五月が番組から追い出されるまで、妙に駆け足で、最後に笙子たちがそれぞれ花を持って見送りに来るのだが、仮退院へ向けての準備とか、仲間とのやりとりとか、そういうのが全く描かれていないのは物足りない。

 笙子以下、言葉を添えるのだが、
 弥生「戻ってきたらリンチしてやるからね!」
 と言う、スケバンジョークも飛び出す。
 振り向く五月。
 「みんな、……さよなら、さよなら」
 笙子「五月、涙を流すのはこれが最後だよ。どんなに悔しいことがあっても人前で泣いちゃダメ、頑張るのよ五月、ネバー・ギブ・アップ!」
 彼らの「ネバー・ギブ・アップ、ネバー・リターン」と言うエールを背に、五月は少年院の門をくぐる。
 実際、笙子たちと絡むのはこれが最後だろうから、演技じゃなく泣いていたかもしれないね。ま、セットの撮影が後だったかもしれないが。
 その足で、ダメケイに付き添われて就職先へ赴く。

 ダメケイ「戸塚五月です、よろしくお願いします」
 五月「よろしくお願いします」

 シカトされる(註・嘘です)
 やや薄情と思えるくらい淡々と用事を済ませ、ダメケイはさっさと少年院へ帰ろうとするが、五月が声をかける。
 五月「あばよ、ダメケイ、てめえの面なんざ、二度と見たくねえや、さっさと行っちまいな!」

 そういや、五月はダメケイにほのかな恋心を抱いていたんだよね。それも、あまり膨らませてもらえなかった。
  
 ダメケイ、力強く頷くと、ほんとにさっさと行っちゃうのである。

 せめて、なんか言ってやれよ。
 五月「バカヤロー、ダメケイのバカヤローっ、あたしひとり残して行っちまうなんて冷てえじゃねえか、こらダメケイ! なんか言って見ろよー!」
 五月「ダメケイーっ! あたしはダメケイが好きだったんだ! 好きだったんだよーっ!」

 遂に秘めていた想いを口にする五月。
 そういう言葉にはすぐ反応して立ち止まるダメケイ。

 ダメケイ「五月……」
 五月「ダメケイ、圭太郎先生! さようなら……さようなら、園長先生や笙子たちに伝えてよね、あたし、頑張るよ、ここで一生懸命働くよ! だから、だからみんなも頑張るようにって言ってよねーっ」
 そのタイミングで漸く振り向くダメケイ。

 ダメケイ「分かった」

 そんだけかい!
 五月「さよなら、さようなら!」
 ダメケイ、すたすたと立ち去る。
  
 五月はなおも門のところまで走ってきて、「さようなら、圭太郎先生、ううっ」と、門扉に縋り付いて泣くのだった。

 森美春さん、オールアップです! お疲れ様でした。
 で、そんな五月のことは綺麗さっぱり忘れて、新しい室長を決める相談をしている笙子たち。

 良く分からないが、ここでは部屋ごとにミーティングの時間が割り当てられていて、順番に娯楽室を使うらしい。しかし、ミーティングなら自分たちの部屋ですればいいのに。

 室長は無論、笙子に決まるが、副室長については笙子がマリを推薦し、他のみんなも賛成する。ミーティングの時間が10分余っていると言うので、テレビを見る笙子たち。
 たまたま湘南音楽祭の結果発表が行われていて、なんと、笙子の親友の辻村晴子が新人賞に選ばれていた。
 笙子「さすが大映ドラマ……」

 と言いたいところだが、このくらいの偶然なら他のドラマでもあるな。

 で、受賞曲「シュガー抜きのサタデーナイト」(正気の沙汰でないby空耳アワー)を披露する晴子だった。

 これがまあ、しょうもない歌で……

 ちなみにここで、ミドリが笙子に「やったね」と声をかけているのだが、ミドリは笙子と晴子の関係を知っていたのだろうか? マリが知ってるのは当然なんだけどね。

 部屋を空くのを待ちかねて、モナリザたち4号室の連中もいたのだが、
  
 モナリザが目敏く笙子の様子を見付け、
 「笙子、昔の仲間が有名になっていくのを見るのはつらいようだね」と、イヤミを言う。

 景子「何言うの。笙子は感動で胸が一杯なのよ」
 エリカ「ざまあねえや、昔の子分がスターになってんのにさ、頭を務めた笙子が壁の中だよ」
 手下「こういうのをみじめってんだよ」

 彼らの罵言が、意外と笙子には堪えたようで、珍しく悔しそうな表情になる笙子。立ち上がると、ひとりで部屋を飛び出す。
 隠れ巨乳をゆっさゆっさ揺らしながら廊下を走る。
 彼女が体育館で一人気を静めていると、後ろからいきなりトミーが現れる。神出鬼没だなオイ。
 トミー「今日は定例の職員会議があったもんで。君を見掛けたもんだから」

 あんた、職員会議にまで出席しとるのか? いっそここに正式に就職しろ。
 笙子は、晴子に嫉妬を感じたと率直に話し、
 「おハルが着実に自分の人生を歩んでいるのに、あたしはこんなところで何をしてるんだろうって、惨めで、情けなくて……」

 視聴者の皆さんは十分楽しんでますよ笙子さん!
  
 笙子の不安につけこんで、久しぶりに笙子を抱き締めるトミー。モナリザの為に、トミーを諦めた筈の笙子も、それを拒まない。
 笙子「哲也さん、あたしここを出たい。一日も早くここを出たい……私一人が取り残されているようで……」

 トミー(やはり、若い女の子はいい!)
 そんな二人の様子をじっと見詰めるモナリザ。怖い。

 トミーは笙子に焦ることはないと励まし、何の脈絡もなく「石川啄木の詩集」を手渡して立ち去る。
 早速その本を開いてみる笙子。「友がみな〜」って、ベタベタやねえ。
 簡単に啓蒙された笙子は、即座に晴子に祝福と励ましの手紙を送る。

 晴子「笙子、ありがとう」

 ……ところが、大映ドラマはそんなに甘くはないのだよ、ふふふふと、不気味な笑い声が聞こえて…って、俺の声か。
  
 所属プロの社長が楽屋にやってくる。晴子は友人たちが祝賀パーティーを開いてくれるからとすぐ帰ろうとしたが、不意に社長に手首を掴まれる……。
 無論、友人とは元悪竜会のメンバーで、パーティーの場所はジョーズ。おアキが暇な人たちを指図して準備をしている。
 そこへ誰よりも暇なトミーが現れる。このドラマ、暇な人じゃないと参加できません。

 もっとも、おアキは「哲也さんは笙子の名代」と言っているので、彼らが招待したのだろう。
 そこへ他の仲間も駆けつけるが、彼女の口から、八千代は善子の店で髪をセットしてから来ると伝えられる。これがまた後の展開に影響を及ぼすことになる。
 肝心の主賓の晴子は、まだ楽屋。別に社長の愛人になれとか、枕営業しろとか、そこまで悪質なことを強いられているわけではなく、彼女が元悪竜会の親衛隊だった過去を逆に利用して、次の曲は「スケバンロック」で売り出そうと言う提案をされたのだった。「スケバンロック」って何?

 ただ、さすがにプロモーターサイドから「元不良少女」と言う看板で売り出そうとするかなぁ?

 晴子は当然、実力で、歌で勝負したいと主張するが、
 社長(良い人そう)「バカヤロウ、つけあがるな。なにが実力だぁ? いいか、新人賞なんてのはな、俺たちが金をばら撒いて根回しをしたからお前が貰えたんだ!」

 いきなり芸能界の裏事情を暴露する社長。もっとも、それが事実かどうかは分からない。
 ま、受賞曲が「シュガー抜きのサタデーナイト」だからなぁ、十分ありうる話だ。
  
 晴子「なにぃ?」
 反射的に喧嘩腰になる晴子。

 社長の取り巻き風の、無駄に胸元をはだけた男が、「ばきやろうーっ」(ママ)と、反抗的な晴子の頭をどつく。
 カッとなって、思わず灰皿スタンドを掴む晴子だが、ちょうど今読んだ笙子の手紙がポトリと落ちる。笙子の「どんな辛いことがあっても耐えて」と言う言葉を思い出し、寸前で社長たちを撲殺するのをやめる。
  
 一方、前述のように八千代は善子の働いている店に来ていた。制服姿が可愛いのう。

 善子は、他の客を待合席へ案内し、ヴィトンのバッグをカウンターの上に置いてから、
 八千代「ヨッコ!」
 善子「はい」
 八千代「早くしてよ〜」
 善子「お待ちどおさま、ゴメンね」
 八千代「ヨッコ、バッチリ決めてよ」

 二人が話している間に、善子が案内した客が呼ばれる。
 それと入れ違うように、別の客がヴィトンのバッグの横においてある自分のハンドバックを開いてハンカチをしまう
 八千代「ねねねね」
 善子「なになになに?」
 八千代「料金は半額にしてよ、ねっ(声は聞こえない)」
 善子「これだもん」

 久しぶりに見ると、やはり山本さんは美人ですね。ただ美人と言うだけじゃなく、他の女優たちと比べるといかにも新世代の顔立ちと言う感じである。
  
 善子「調子良いんだからヤチは」
 八千代「だってさ、美容師見習いの実験台になってあげてんだもん(首を後ろに反らして)当然よ」
 と、さっきのおばはんが、「指輪がないわ、1000万円のあたしの指輪が!」と、騒ぎ出す。

 普通、いきなり金額を言うかなぁ?
 善子が、他の客のヴィトンのバッグを置く時に、おばはんのハンドバッグを触っていたので、たちまち犯人にされてしまう。
 おばはん「あんたがとったんでしょ」
 善子「あたしそんなことしません」
 おばはん「なぁにいってんの、あんた悪竜会の不良少女だったんですってね。あんたに決まってる」

 善子はあくまでも否定するが、おばはんは裸になりなさいと言い出す。時代劇じゃないんだから。
 八千代「ふざけんな、このババア!」

 近くで聞いていた八千代が切れる。
 おばはんにズカズカと歩み寄る。
 おばはん「仲間がいたのね。仲間に渡したんでしょう?」
  
 瞬間湯沸かし器のような八千代、「このやろっ」とおばはんにつかみかかろうとするが、善子やママに止められる。
 善子「お客様、あたし裸になります。盗ったかどうか確かめて下さい」

 善子と八千代の役が逆だったらなぁと思った人、手を挙げて! ハーイ!
 もっとも、すぐ八千代も「あたしも裸になる。確かめな!」と、言って自分から脱ぎ出すんだけどね。
 客とママの足元に次々と放り投げられる二人の衣服。
 全く、心の底から何の関心もないお客さん。
 太い腕を露出させる善子。
 おばはん「悪竜会の女だもの、何処に隠してるかわかりゃしないわよ」
 善子「なにぃ」
 そして八千代も下着姿を披露。あからさまにでかい画像貼るなよ。
 今度は善子が切れておばはんの胸倉を掴むのだが、なんか、ニンニク食ったばかりの臭い息を吐きかけているように見える。
 思わずおばはんを殴る善子。八千代のバストがこちらを向くのが嬉しいのである。
 さらに、八千代、「人をなんだと思ってんだよ!」と、膝蹴りまでお見舞いする。
 そして尻を蹴飛ばす。
 床に倒れ伏せるおばはん。さすがにやり過ぎ。

 彼らのトラブルと並行して、晴子の一件も描かれる。
 スッと立ち上がった晴子に、社長、いやらしく肩を抱きながら、「分かってくれたようだな、うん?」と、親しげに話しかけるが、
晴子はその手を払ってから、「今日限りで事務所を辞めさせていただきます」

 しかしなぁ、笙子の「どんなつらいことがあっても〜」と言うのは、別に暴力に訴えるなと言うことだけじゃなく、こういう社会の理不尽さにも耐えろと言う意味だと思うので、意に染まない仕事をさせられそうになったから、あっさり辞めてしまうと言うのは……。まあ、こんなクソみたいな事務所、さっさと辞めてしまったほうが賢明だろうけど。
  
 美容院では、大袈裟に流血しているおばはんの姿。多分、あの後も、執拗に暴行を加えたのだろう。二人は逮捕される。
 いいですねえ、この反抗的な表情。
 そこへ、玉子……だっけ? 仲間がやってきて、彼らが連行されるのを目の当たりにする。
 八千代「やっちまったものは仕方ないよ」

 なげやりな調子で言う八千代。
  
 八千代(警官に引っ張られて)「ちょっとぉ! お玉ぁ、おハルにおめでとうって言っといてよ、ばいばーい」
  
 警官「行くぞ」
 はけていくときも、妙に楽しそうな笑顔の八千代でした。
 ジョーズのパーティー会場には、晴子が来て「たった今、事務所を辞めたよ〜ん」と発表していた。それでも「後悔はしていない」「暴れるところだったけどグッと耐えた」などと、半ば誇らしげに話す。ついでに、笙子からの手紙をみんなに回し読みさせる。例によって、「通信の秘密」と言う概念のない方々。
 トミー「晴子さん、良く耐えたね」
 そんな晴子を誉めるトミー。二人とも無職。
 晴子は、さっき楽屋にいたバンドメンバーのリュウイチと一緒にインディーズで一からやり直すつもりだと話す。

 トミーの音頭で、晴子の再出発を祝おうとした彼らだが、そこへ玉子がやってきてさっきの事件を知らせる。玉子の言によれば、指輪は結局、おばはんが自宅に置いていたのを持ち出したものと勘違いしていたらしい。

 窃盗の疑いは晴れたが、二人はおばはんに20針も縫うような大怪我をさせてしまったため、そのまま警察に留置される。
  
 さて、こちらは夜の飲み屋街を歩いている男谷弁護士、通称タツ。ふと覗いた小料理屋で、酔客と親しげに話している恭子さんを見付けてびっくりする。彼女を探していたのだろう。
 酔客を追っ払ってから、横に座る。
 タツ「恭子さん、旅から帰っていたんですね。どうして連絡してくれないんですか?」
 愛しい恭子さんに会えて心底嬉しそうなタツであった。
 恭子「うふっ、悪いところを見られちゃったわね、あたし今、男の方に誘われていましたのよ」
 タツ「自衛隊に入れって?」
 恭子「ちゃうわっ」
 マツ「酔ってるんですか、そんなこと言うなんて恭子さんらしくありませんよ」
 恭子「えへっ、あたし酔ってなんていませんわ」

 いっぱしの酒飲みになっていた恭子さん。北国へは、アルコール強化合宿に行ったのだろうか。
 ふらふらしながら店を出ようとするのを、タツが抱き止める。

 恭子「哲也さんを忘れようとしても、忘れられないのよ」

 またその話か……。どうしてトミーばかりがこうもてる?
 その挙句、タツに勘定を払わせる恭子さんでした。

 恭子の後を追ったタツは、住所だけは教えてくれと頼むが、
 恭子「あたし努力したのよ、哲也さんを忘れようと努力したの、でもダメ、できない、忘れるなんてできないわっ」
 タツ「いや、だから、住所を……」

 タツの胸で泣きじゃくる恭子さんだった。
 さて、例の二人は揃って横浜地方検察庁へ護送される。善子はさすがに悄然としているが、八千代はむしろ楽しそうな表情なのがいかにも彼女らしい。物珍しそうにキョロキョロと周囲を見回す。

 この辺から、八千代と言うキャラクターもしっかりと形成されていったように思う。
 見て、この嬉しそうな顔。萌えるわぁ。
 さて、トミー、授業ではモーツァルトのレコードを聴かせて生徒たちに感想を言ってもらうと言う手抜き授業をしたあと、仲間たちのはからいで一人残った笙子とふたりだけになる。ただ、今回は八千代たちのことがあるので場は盛り上がらない。

 トミーの話では、笙子と同様、二人はまず鑑別所送りになったらしい。
  
 と、突然、トマトやリンゴが廊下の窓から投げ込まれる。

 生徒「こんなとこで逢引してんじゃねえよ、バアタレ!」

 ま、確かにそうなんだけどね。

 ちなみに笙子の体にはトマトだけ、トミーの体にはリンゴも命中している。
 ちなみにこのシーン、トマトが体に当たる前から、二人とも思わず目をつぶってしまっている。

 無論、モナリザの差し金だが、なんでこれが問題にされないのか、いささか疑問だ。笙子は何事も我慢が大事と言うことなのだろうが……。

 ちなみに今回はやたらエピソードが詰まっていて、今度は笙子たち3号室の5人が職員室へ呼ばれる。
 何かと言うと、マリ、トキ子を除いた5人が、一週間、食料調達係を任じられる。

 弥生「それじゃあたしたち、一週間毎日外へ出られんですね!」
 ダメケイ「バカ、遊びに行くんじゃないぞ。生徒たちの食料を毎日買いだしに行くんだ」

 と言うことなのだが、この学園、そんなに生徒の数は多くないのになんで今まで彼らにそういう仕事が回ってこなかったのか、不思議だ。あるいは生徒たちに調達させることは今まで行われていなかったのだろうか。

 外出時間は午後3時から4時までで、1秒でも遅れたら厳しい罰が待っているぞよと、大磯が目を光らせる。

 瀬戸先生から現金の入ったカバンを渡される笙子。室長だからね。
 なお、出かける前にさと子が「忘れ物をした」と部屋に戻るシーンが伏線となっている。
  
 街頭ロケを敢行。

 弥生「笙子、外の空気は格別だね。だって外の空気は自由の味がするもん」
 気取ったことを言ってミドリに小突かれる弥生。振り向いた顔が面白い。
 心配なトミーは、わざわざ車で彼らの様子を見守っていた。

 それにしても、久樹家の家計は大丈夫なんでしょうか? ま、一応、トミーも昌也も退職金は貰ったんだろうけどね。
  
 スーパーで買い物をしている笙子たち。だが、さと子の挙動が不審で、スケバン風の女子高生とアイコンタクトをとってから、笙子にカバンを持っててあげようかと言い、カバンを預かるが、
 そのスケバンがすかさずそのカバンをひったくって逃走する。
 悲鳴を上げるさと子。

 妊婦の景子以外、全員で追いかける。
 しかし、この服装で走ると大きな胸(特にミドリ)がゆさゆさと揺れて、目に心地よいのである(死んでろ)。
 こんなところまで来てしまう。
 だが、彼女の仲間が待ち伏せしていて、笙子たちと対峙する。

 なんかいかにもエキストラにスケバンメイクしただけの急ごしらえのスケバンたちである。
 笙子はカバンを奪い返すが、
 日本の伝統芸、「フクロ叩き」をご馳走される。
 仲間たちは戦おうとするが、笙子が抵抗するなと必死に叫んだので、彼らは殴られるまま……しかし、この場合、正当防衛が認められると思うけどね。
 そして、スケバンたちは笙子たちの買った食材を川に投げ捨てる。左端の人は、あまりやる気がない。
 景子はスーパーの前で待っていたが、そこへトミーが何かあったのかと声をかける。
 笙子たちはそれでも川の中へ入って、食材を拾い集める。
 しかし、半分以上は流されてしまった。ミドリはヤケクソになって「このままずらかろうか」などと言うが、笙子は、
 再出発している五月や晴子の姿を思い浮かべ、
 「バカいうんじゃないよ、あたしたちはこのまま戻るんだ」と、その提案を蹴る。

 さっき、勝手にオールアップって言ったけど、この短いイメージだけ、五月がもう一度出ていたんだな。今度こそ、これが最後の出演シーンだと思うが……記憶力に自信がなくなってきた。

 途方に暮れる彼らの前に、救世主のように現れたのはトミー。助手席には景子も。よくこの場所が分かったな、とか野暮なことは言わない(言ってるじゃねえか)。
  
 何故かこのタイミングで、さと子が泣き出して、モナリザに頼まれてわざとスケバンにカバンを取らせたと白状する。それによって笙子が門限に間に合わないようにさせるためだ。

 この辺から「NEVER」が流れ出す。
 当然、ミドリたちは激昂し、弥生は「フクロにしてやる」と叫ぶ。笙子が庇うが、さと子も「あたしが悪い。フクロにしてよーっ」と喚く。つくづく、フクロの好きな民族だ。

 トミーは、まだ15分あるから、車に乗って、5分で残りの買い物をして10分で戻るんだと励ますが、帰るのはともかく5分で買い物は無理だろう。
 学園でも、生徒の失敗が何より嬉しい大磯が、ストップウォッチ片手に門のところで待っていた。トキ子やマリ、瀬戸先生たちも、心配そうに彼らの帰りを待っている。逆にモナリザは計略が成功したとほくそえむ。
  
 あと1分と言うところで、向かいの歩道に笙子たちの姿が。大磯のストップウォッチが大写しになる。

 ……しかし、出発してから1時間じゃなくて、4時までに帰ると言うルールなので、この場合はストップウォッチじゃなくて普通の時計で事足りるんじゃない? ま、その方がタイムリミットの緊迫感は演出できるけど。

 無論、ギリギリで間に合い、懲罰を受けずに済む。
 笙子の声「こんなことがあと一週間続くんだ……でも、負けない、あたし負けない!」

 え、毎回、スケバンに襲われる設定なの?

 それにしても、モナリザはどうやってあのスケバンたちに指示を出したのだろう?
  
 疲れてへたり込む笙子たちを睨んでいたモナリザだが、その背後にトミーがいるのを見てハッとする。
 最後、トミーと頷き合って笑う笙子のアップで「つづく」。この小動物的な口元、やっぱり可愛いですね。

 あれ、てっきり、最後に八千代たちがここへ送られてくるシーンがあると思っていたけど、これまた記憶違いだったようだ。