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ヘリウッド 1982年 メニューへ戻る

 「ヘリウッド」は、長嶺高文監督の劇場公開作品。

 地球侵略を企む謎の宇宙人たちと、正義の使者及び少女探偵たちとの戦いを描いている。……らしいのだが、正直、あらすじを説明するのも困難なほど、訳の分からない映画である。こう書くと、筆者の頭の悪さを白状することになってしまうのだが、分からないものは分からないのである。

 ただ、分からないけれど、映画を見ている間はとても楽しかった。正確には、斉藤さんの出ているシーンと、「東京ワッショイ」などの遠藤賢司(エンケン)のPV的シーンは楽しかった。他は、妙にゲイやスカトロ方面の演出が多く、閉口した。グロいシーンも散見された。

 しかし冷静に考えると、これって1975年の「ロッキー・ホラー・ショー」のパク……いや、インスパイアされたものだと捉えれば、理解はぐっとし易くなる。ミュージカルとしての水準は、あれには及ばないけれど、奇抜な映像が強烈な印象を残すと言う点では、「ロッキー〜」を凌駕しているのではないだろうか。その支離滅裂さ加減においても。

 自分は斉藤さんが出ているというだけで、DVDを(100円で借りて)見たのだが、本編には監督の名前以外、キャストもスタッフも一切クレジットされていないのには困った。映画そのものが既存の映画の論法を張り倒しているとは言っても、最低限、そういうのは分かるようにして欲しかった。

 前置きが長くなったが、以下は、斉藤さんの出番を中心に、最低限のストーリーラインについて紹介していきたい。

 冒頭の一節。これだけでも、ストーリーを把握するのに役立つのだから、この映画の凄さが窺い知れよう。
 まずは、悪人4人の紹介から。「気狂い生体学者 パンク」と、
 主役であり、音楽も担当するエンケン演じる「悪漢 松玉斎ダンス」がリーダー格。

 しかし、いきなりキチガイだもんなぁ。悪漢と言う肩書きも直截的で素晴らしい。

 ダンス「私たちは言ってみれば迷路である。会えば誰しも途端に迷う。そして出口を求めて迷い込んでしまう」

 ナレ(井上真樹夫や森功至っぽい)「宇宙歴2001年、ダンスは地球を征服しようと企んでいた……それに気付いた大王は地球征服の鍵を握る、アップル少年を桃に閉じ込め、ダンスの陰謀を無き物にしたかに見えた……」

 ……開始2分足らずで、頭痛がしてくるのであるが、
 その大王と言うのが、また、どう見ても女性器をモチーフにしたとしか思えないグロさ。その割れ目から、正義の使者ビワノビッチの乗る宇宙船が飛び出す。

 大王(変な声)「地球の平和を守るのだ」
 ここで、タイトル。
  
 さて、地球のとある女子高(?)の教師(?)であるナベ島神父(佐藤B作)が川で洗濯をしていると、アップル少年の入った桃型宇宙船(?)が流れてくる。
 喜び勇んで、桃を担ぎ上げ、学園の敷地内を走り抜ける神父の様子が延々と映される。
 神父が斧で桃を割ると、中からこんなのが出てきた。序盤だけ見れば、「桃太郎」のパロディっぽいのだが、これ以降の展開は「桃太郎」とは何の関係もない。そもそも桃から出てきて、なんでアップルなのか、考えれば謎である。
 おたべ実篤「桃から生まれたアップル君はすくすく育ち……」

 さらに、何の説明もなく現れて観客に語りだす農学博士(篠原勝之)。
 思わず「おい、ちょ待てよ」とキムタクっぽく口を挟みたくなるのだが、フィルムは無情に流れて行く。
 地球へ向かう正義の使者、ビワノビッチ(尼子狂児)。……。
  
 物語の舞台の一つ、聖白麗女学院(最初に出てきた学校と同じだと思うが)の正面図。敷地、廊下とカメラが突き進み、最後に「探偵倶楽部」とロゴが貼ってある部屋に辿り着く。
  
 アップル少年失踪の学園新聞から目を上げ、
 蘭子「もう、一週間になるのよ」

 蘭子を演じるのは羽仁未央さん、ですか。よく見たら母親の左幸子さんに似てるなぁ。しかし、本業は女優ではないので、演技は上手いとは言い難い。
 白菊「平和な学園にもやっと事件が起きたわ」
 色っぽい白菊を演じるのは、青地公美さん、だと思うが、だんだん自信がなくなってきた。哀川翔の奥さんですか。
 そして、少女探偵の三人目こそ、姫花こと、斉藤とも子さんでありました。考えたら凄いメンツだ。
 姫花「嬉しそうね! ……あなた」
 白菊「うふふふっ」

 ここも、妙な「間」なんだよね。
  
 自身とアップル少年の下品な写真パネルを前に、咽び泣いている神父。彼はゲイなのだ。

 それを天窓から見ている三人娘。

 蘭子「聖職者にありがちな、男色趣味ですね」
  
 蘭子「あんな状態じゃ何も聞きだせそうにないわ。あたしたちが独自に収集した手掛かりでこの事件を解決しなくてはね」
 姫花「まさか、神父さんが思い余って殺してしまった、なんてことは?」
 蘭子「ないわね」
 姫花「そんなに面白くなるわけがないか。あたしたちまだ高校生なんだもんね」
  
 白菊「あーあー、はっはっはっ、気持ち良いわねぇ〜、晴れてれば富士山も見えるのに」
 白菊、急に起き上がって思い切り胸を張る。

 彼女、妙に肉感的で色っぽいんだよね。ただ、制服の下にシャツを着てるのがマイナス6000万点。
 白菊「ああーっ!」
 そのまま足を滑らせて落ちてしまう。
 白菊が池に落ちる音。
  
 ここではちゃんと女優さんが水に入って、口から水まで吐いて見せる。
 白菊「はーっ、綺麗ないわし雲ぉー」
 そのまま空を見上げる。
 
 姫花「アップル君のベッドの上にこれが置いてあったわけでしょ?」
 斉藤の台詞を皮切りに、カメラが反時計回りに円を描き、連続的に少女たちを映して行く。

 白菊「これでアップル君を買ったってことじゃないかしら」
 蘭子「うん、良いところに気が付いたね白菊君」(棒読み)
 白菊「あとはこのラブレターね。情欲の果ての犯行だとあたしは睨むわ」

 と、何故かカメラがパンするとまた白菊が蘭子の横に座っている。
 ここは、特撮的な処理ではなく、実際に役者達がカメラが動いている間に急いで最初の位置から動いて撮影しているようだ。この、蘭子から白菊へカメラがパンする間、役者が移動しているらしい影が見える。
 姫花「やっぱりそうかしらねえ」

 斉藤さんも最初と背景が違っている。
 蘭子「この犯罪はそんなに単純じゃないわ」
 と、すぐまた斉藤さんの出番。
 姫花「他の手掛かりと言えば、アップル君の部屋に貼ってあったこのポスターね」
 で、また蘭子になる。
 蘭子「シルバースターねえ」
 最後、ネタばらしをするように白菊が「はーはー」と肩で息をしているのが笑える。
 主な舞台のひとつ、シルバースター劇場。

 この「シルバースター」はエンケンのアルバムのタイトルから来ている……と言うか、この映画自体、エンケンのアルバム「宇宙防衛軍」をモチーフにして作られたらしいのだが、その辺は門外漢なので良く分からない。ただ、劇中でもっとも印象的な「東京ワッショイ」は、ベルウッド・レコードからリリースされているのだが、「ヘリウッド」と言うタイトルがそこから来ているのはほとんど確実だろう。
  
 白菊「この一座、アップル君大好きだったみたい。あたしもダンスさんのファンだけど、ふふふふ」
 姫花「この際、あなたはカンケーないの」
 白菊「ふんっ」
 姫花「ふんっ」
 ポンと手を叩いて、蘭子「うん、ラブレターとシルバースター、この語呂合わせに何かあるわ」(ねえよ)
 姫花&白菊「うーん」
  
 と言う会話の流れから、いきなり暗転して、エンケンの「通好みロック」がスタートする。この辺はやはりミュージカルっぽい。

 曲も良いけど、
 エンケン「お金もないけど通好み〜♪ 通!
 と、歌詞の合間に観客の高校生たちのショットが挿入されるのだが、これが実に決まっている。
 エンケン「私もミーハー♪」
 エンケン「あなたもミーハー♪」

 こんな感じでね。もっとも、こればっかりは実際に映像を見ないと分からない。

 ライブの後、姫花たちはダンスに話を聞く。
 楽屋でくつろいでいるダンス。アップル君の写真を見てから、
 「毎日、色んな方がこの小屋に見物に来られますので一人一人の顔までは……」

 これはエンケン本人の声だと思うが、なんか飯塚昭三みたいである。
 蘭子「一週間くらい前だと思うんですが」
 ダンス「一週間と言えば、芸能時間にすると100年と同じですからねえ」
 三人の立ちポーズがめっちゃ可愛い。

 白菊「はー、めまぐるしんですねえー、ふーん」
 蘭子「神父様が川に洗濯においでになったとき、川上から桃が流れてまいりまして、その中から現れたと言われている子なんですが」
 ダンス「ふーん、桃からねえ……」
 ダンスの反応が鈍いので、姫花が蘭子にささやく。
 姫花「これ以上ご迷惑をお掛けしても……」
 蘭子「うん、そうね」

 ダンス「何か思い当たることがありましたらこちらから学校の方へご連絡いたします」

 三人が帰りかけると、ダンスが「ちょっと待ってください」と呼び止める。
 蘭子「何か思い出されましたぁ?」
  
 しかし、ダンスはでかい色紙にさらさらと筆でサインをしたため、「はい、お、み、や、げ」

 パンク研究所で、パンク博士がネズミの解剖をしている。これが本物じゃないかと思えるっ……て、本物にしか見えないのだが、リアルな生体解剖で、ゲロが出る。作り物にしてもおぞましいほどリアルだ。
 そこへアップル少年を連れたダンスが現れる。彼はパンクにアップル君には手を出すなと釘を刺す。パンクは人体実験をするのが趣味らしい。
 その後、アップル君のケツにでかい注射で何かを注入するダンス。

 何がしたいのかさっぱり分かりません。分かりたくもありません。

 再び、おたべ博士が登場し、自作のフィルムを映写しながら、「自由植物学」なるものについてひとくさり弁じる。

 何が言いたいのかさっぱり分かりません。分かりたくもありません。

 やっと地球に辿り着いたビワノビッチは、シルバースターの中に入ろうとするが、嘔吐しながら飛び出してくる。

 何がしたいのかさっばり分かりません。分かりたくもありません。

 ダンスの居場所は分かったが、そこへ近づけないと悩むビワ。そこへヒワイな大王が現れて、「満月にうさぎが舞う。その時、月に向かって吠えろ。その時がダンスを滅ぼす時だ」と、訳の分からないアドバイスをする。
 まだ25分しか経っていないが、こういうカットが入る。適切な処置です。

 休憩明け、シルバースター劇場で、勝ち抜きデュエット大会が催される。
 これまた変なシーンで、「舟木一夫、高校三年生」とか言って、一人が口で伴奏し、一人が歌ったりするのだ。

 他にも新人お笑いコンテストみたいに、次々と寒い演者が登場する。画面外からは何のリアクションもない。

 出てる人は、分かる人が見れば分かる、ような人たちなんだろうか?
 その後、再びダンスの歌。これがまた、「チン○コ入れたり……」どうのこうのと、とんでもない歌詞なのだ。
  
 しかし、途中でこんな格好をした神父が現れ、ダンスを襲ってくる。何故か忍者まで登場し、ダンスが華麗な立ち回りで倒す。
 ダンスは神父に負けそうになるが、客席にアップル君が立ち、「自分はダンスを愛している」とかなんとか言い、観客の「帰れコール」を浴びた神父は、いたたまれなくってステージから去る。

 この辺は、「自分は今、紛れもないカルト映画を見ているんだ」と、確信できる貴重なシーンである。
  
 だが、そのアップル君はパンク博士の変装で、ダンスを助けるために一芝居打っただけなのだ。
 と、急に仲間の一人、アダモステみたいな人が苦しみだし、胸から血を噴いて死んでしまう。

 彼らはパンク博士の手で、何度も臓器を入れ替えて生きてきたらしい。
 さて、おたべ家では、博士が何か研究していたが、そこへ現れたのは、我らが斉藤さん、しかもフリルのついたメイド姿と言う、ありえないほど嬉しいコスに身を包んでいる。姫花は実は、博士の娘だったのだ。

 姫花「おとうさまぁ、ご休憩なさってはいかがですか? あまり根を詰めるとお体に毒ですもの」

 嗚呼、ワシもこんな娘が欲しい!(でかい声出すな!)

 ほんと、斉藤さんのこの優しいボイスは、ちょっとまずいですね。頭がおかしくなります。
 博士「そういう優しいところは死んだ母さんにそっくりになってきたな」
 姫花「また、お母様のこと、思い出してらっしゃったんですか?」
 博士「姫花」
 姫花「うん?」
 博士「最近、帰りが遅いようだな」
 姫花「お父様、あたくしは、もう子供じゃありませんわ」
 体を前に乗り出して、
 姫花「ご心配無用でーす」
 博士「姫花ちゃんのそういうおてんばなところには困ったもんだ。そういうこっちゃお嫁に行けなくなるぞ」
 姫花「いやぁねえ」
 と、思いっきり篠原勝之のハゲ頭を叩く。
 和やかに笑う仲の良い親子。斉藤さんのアップを寄越せ。



 その後、ダンスがアップル君に人糞を食べさせるシーンに移る。客をなめとんのかぁっ!



 捜査が進まず、元気のない少女探偵たち。
 ただし、白菊はダンスのブロマイドを見詰めてうっとりしていた。
 「松旭斎ダンスってやっぱりかっこいいわね、ちゅっ」と、キスまでする。
 他の二人は当然、呆れ顔。
 蘭子「あなた、探偵団の一員でしょう。もっと自覚を持って欲しいわ」
 姫花「あなたは人生を甘く考え過ぎてんじゃないの?」
 白菊「ええ、甘く見ちゃってるわ、移り気は私の特技なの、うふっ、ファンクラブ作っちゃおうかなぁ」
  
 と、彼らの背後の水路を進んできたモーターボート。それに乗っていたビワが気合鋭く空を飛び、欄干の上に立つ。
  
 ビワ「あそこに近付いてはならん。ダンスは地球を滅ぼさんとしている。シルバースターにはなんぴとも踏み込んではならぬ。くわぁ〜っ!」
  
 無駄にテンションの高いビワ、再度ジャンプしてボートに戻ろうとするが、失敗して池に落ちる。
  
 蘭子「ますます事件は複雑化していくわ」(そうか?)
 姫花「やっぱりシルバースターには何かあるのね!」
 くるりと振り向いて、白菊「うっふ、人気があんのよぉ〜」
 次のシーン、唐突に「東京ワッショイ」が始まる。

 ダンス「甘ったれるなよ、文句を言うなよ〜♪」

 この一連の映像の玉手箱は、このままクリップとして発売して欲しいほど素晴らしい。
 ダンスの手下たちがダンスする(シャレ)。

 嬉しいことに、今度は斉藤さんたちも参加する。
 管理人の脳をまず貫いたのが、このシーン。

 特に斉藤さん、他の出演作品のイメージと、かけはなれた弾けっぷりで、もう、何と言うか、とりあえず叫びたくなる。
 勢いよく飛び上がって、カメラの手前に突っ込んでくる。うう、このポーズもたまらん。
  
 ただ、斉藤さんたちは踊りについては素人だろうから、他にプロのダンサーも加わって見事な動きを見せる。
 左端の、確信犯的なパンチラも実にいいですねえ。国宝に指定したい。
  
 次は白菊が中心になり、再びカメラに突っ込んでくる。
 素人と書いたが、青地さんは、最後にかなり綺麗に体を回転させているので、素養はあるのだろう。まあ、無論、撮影の際にはちゃんと練習をしただろうが。
 なお、ちらっとだけど、スカートの中の下着が見えますのよ。
 もう一度プロ(なのかどうか知らんが)たちのパンチラ開放ダンス。
 今度はその三人が中心になって、手を後ろに組んでカメラから遠ざかる。
 ここでは、斉藤さんたちは後ろに控えている。
 斉藤さんのやや珍妙な動きにご注目いただきたい。
 最後、斉藤さんのお腹が露出し、腹筋のラインまで確認できるほどになる。
 以下、サビにあわせて各キャラクターの単独ショットが連続する。

 まず、白菊。
 熱唱するダンス。
 無名の女子高生ダンサー。
 同上。
 同上。
 と、間に、東京タワーをバックに、白菊たちが画面ににゅっと覆い被さるカットが入る。
 ただし、ここには斉藤さんは参加していないようだ。
 斉藤さんのカットも勿論、ある。
 ついで蘭子。
 無名の女子高生ダンサー。
  
  
 そして、交差点の横断歩道の上を、セーラー服姿の女の子たちが匍匐前進すると言う、この作品中、もっとも印象的なシーンになる。よくまあ、こんなことを考えつくものだと、呆れてしまった。

 これはゲリラ的に撮影しているのだろうが……。
 ただし、斉藤さんはスケジュールの都合か、こういうのはNGだったのか、参加していない(たぶん)。
 さらに、靖国神社の鳥居をバックに匍匐前進!
 さらにさらに、走ってる電車の横の線路を匍匐前身!

 特に、このシーンは、良く撮影許可がおりたなぁと感心する。あるいは、許可を受けないで撮ったとか?

 なお、匍匐前進には、斉藤さんは一切参加していないようだ。ちょっと残念。
 再び、女子高生たちのダンスシーン。
 三人を中心に短いカットを挟み、
  
 これも、どこかの施設の中で、踊り狂う少女たち。

 最後もしっかりパンツを開放するのでありました。ああ、脳がとろける。
 再び、キャラクターのショット。
 後半は、ややふざけた感じになる。
 最後は、こうなる。センスあり過ぎ。
 ダンス「東京!」
 一同「ワッショイ!」

 締めは、ダンスを先頭に女子高生がずらっと並ぶ。壮観である。

 ベタベタと貼ってしまったが、やはりここは是非実際に映像と音楽をお楽しみ下さい。

 舞台は再び、少女探偵の事務所へ。
  
 手製のノリ弁を食ってる白菊。
 姫花は、わかりづらいけど、ウィンナーのような人参をカリカリ食べている。
 蘭子はサンドイッチ。

 白菊「あなたねえ、そんなに野菜ばっかり食べてるとそのうち死んでしまうわよ」
 姫花「いーえ! そのようなことはありませんわ。お父様が一生懸命育てたお野菜は、美容にも健康にも良いのよ。白菊さん、あなただけよ、その年になってそんなにお食べになるの……ブタね
 姫花の言葉に弁当を置き、箸を突き立てると、白菊、立ち上がってゆっくりと姫花に近付く。
 白菊「何よ、ウサギがほざいて」
 と、いきなりビンタする。
 姫花、頬を押さえて白菊を見上げる。
 姫花「あなた、まだズロース履いてるんじゃなくって?」
 と、なんでここでズロースが出てくるのか分からないのだが、
  
 お返しに白菊の頬をピシャリ。
 白菊「それはあなたでしょう?」
 白菊「ええーい!」
 思い切り、スカートをめくられる姫花。実際、ズロースらしき下着が見える。
 斉藤さんの生のパンツは見られませんでした。
 姫花「ああーっ、何すんのよーっ」
  
 怒った姫花、白菊に飛び掛かる。白菊、倒れて口の端から血を流す。
  
 ゆっくり眼鏡を外し、血を拭う。
 と、どこからかボクシンググローブが飛んできて、スポッと両手にはまる。
  
 と、いつの間にか赤いグローブをはめている姫花の顔面に右ストレートがヒットする。
 姫花「おうっ」
  
 白菊「えいえいっ」
 一方的に打たれる姫花。

 (ワシは今、何をしているんだろう?)
  
 ボディープローを喰らい、うめく姫花。
 最後は、アッパーを受けて、床に沈む。
  
 が、パチッと目が開き、
  
 「ポパイ」のように、ほうれん草の缶を思い切り潰して、中身が宙に舞う。それを口で受け止め、むしゃむしゃと食べてしまう。いやぁ、斉藤さん、体当たりの演技ですね。
 太い男性の腕がイメージ的に映し出され、
 姫花「ううーーーん」
 雄々しく立ち上がる。
  
 そして延々と殴りあう二人。蘭子は我関せずとばかり本を読んでいたが、
 「内輪揉めしてる時じゃないでしょう? こういう時こそ探偵としての自覚が問われるのよ。合言葉は?」
 蘭子「花!」
 姫花「と」
 白菊「夢!」

 蘭子の言葉に、それぞれスカートをめくって、太腿のタトゥーを見せる。
 そしてこの悩殺ショット!
 「男ってしょうがないわねぇ」と言う感じの溜息をついて、こちらを軽蔑するように見る姫花たち。

 もう何も言うことはありません!

 しかし、他の二人はともかく、姫花は自分ひとりだと「と」だけになってしまい、意味不明になってしまうのだが。
 さて、パンクの研究室。
 仲間の一人の顔に、顔のパーツをつけてやろうとするが、パーツが勝手にちょろちょろ動いて、パンクを困らせると言うシュールな映像。簡単な人形アニメーションが使われているようだ。

 眠っている全裸のアップル少年の尻に、肥料(人糞)をかけるダンス。
  
 仲間たちと、プリントゴッコで偽札を刷っているパンク。

 「誘カイ用お札」
 ……どういう意味なの? さあ?

 そこへやってきたダンス、「これ以上増やすなと言ったろう、このハゲ」とパンクを叱る。

 パンク「なんてふざけた奴なんだ、哀れな男の楽しみを全て奪おうとして、どこの馬の骨とも知らないお前を瀕死の状態から救ってやったのに、恩を仇で返すとは」

 この台詞から、ダンスの素性、彼らとの関係について断片的な手掛かりが得られるが、どうでもいい。
 パンク「ああ、お前なんかと関わりを持つんじゃなかった。ただの変態に戻りたい、あーああーっ」
 嘆き悲しむパンク。
 ダンス「みんなでお花になっちゃいましょう。そしたら完全な変態よ(以下略)」
 ダンスはパンクを宥めるが、
 パンクは背中から三本目の腕を突き出し、ナイフを持ってダンスに襲い掛かる。

 今まで書いてなかったけど、パンクはセムシなのです。
 パンク「お前なんか、お前なんか、きゅうりモミにしてやるぅ〜」
 だが、ダンスはパンクの頭蓋骨をはがし、脳味噌をぐちゃぐちゃにする。
 レクター博士も裸足で逃げ出すグロさだ。

 木城ゆきとの「銃夢」に、似たようなシーンがあったなぁ。

 「いよいよクライマックス」と言う文字が、一文字ずつ画面に現れる。

 何がクライマックスだ。
 手作り感溢れる特撮で、夜景をバックに空を飛ぶアブかハエみたいな虫。
 これはダンスの放ったロボット昆虫で、おたべ博士の家に侵入し、博士の前で飛んで彼を翻弄する。

 虫を叩き潰そうと奮闘する博士の様子が延々と映し出される。
 虫におびき出されて外へ出た博士を、パンクの手下たちが捕まえる。その後、部屋にさっきのお札がばらまかれるのだが、つまり、お金を払って彼を誘拐したと言うことか?

 パンク研究所には様々な著名人の脳がホルマリン漬けされている。
 中にはこんなのもあったりして。
 パンクは自ら機械を操作し、おたべ博士とパンクの脳を入れ替える。……たぶん。
 パンク「アイアムフランケンシュタイン!」
 おたべ「フランケンシュタイン、ツー!」

 パンクはまとも(と言っても元々キチガイなのだが)になるが、おたべ博士はバカになってしまう。
  
 父親であるおたべ博士がいなくなったので、心配する姫花。
 姫花「はぁーっ……」

 可愛らしい格好で、上野の西郷さんの前で立ち尽くしている斉藤さん。
 ロングショットになると、斉藤さんがひとりで一般人とまじって長いこと立っているのが分かる。
 手前で集合写真を撮っているのは、本物の修学旅行の一行だろう。

 斉藤さんをバシバシ撮っている白いスーツの男性、スタッフだろうか?
 そこへ蘭子が歩み寄ってきて、肩を叩く。
 姫花「ハッ」(と息を呑む)
 蘭子「学校に遅れるわよ」
 姫花「ほっといて、お父様がいなくなってしまったの。あたし、あたし、……ううう」
 その場にしゃがみこんで嗚咽する姫花。
 そして、人でごったがえす商店街(仲見世?)で、これまたぶっ飛んだ撮影。
 下に何か台を置いて、斉藤さんが群衆よりはるか高くジャンプしながら、蘭子と話している。

 姫花「それで体を売ってでも強く生きて行こうと」
 今度は、蘭子がぴょんぴょん跳びながら、
 「こんな朝早くから女を買う人なんて居ないわ。街に立つなら夜に限るわよ」
 そして二人一緒に跳びながら、「花、と、夢!」
 姫花の家に集う三人娘。
  
 と、フスマがさっと開き、神父が現れる。
 「シルバースターにお父様はいらっしゃいます」

 白菊「元気だったの、神父さん、ゲイバーに転職したってのは嘘だったのぉ?」
 と言っても、彼らが絡むのはこれが最初だったりする。

 神父「私のアップルはあそこにいたんですが、私のことはもう愛してはいなかった」
 みんなでシルバースターへ行こうと呼びかけるが、そこへ当の博士が帰宅する。
 姫花「帰ってきたーっ」
 おたべ「たらったらったらった、ウサギのダンス!」

 しかし、博士はバカになっていた。
 それを見た姫花、
 白目を出しながら気絶して後ろに倒れてしまう。

 くそー、まだあるのか。
 とにかく、大王の予言が当たった。
 月に吠えるビワ。
 彼らはみんなでシルバースターへ向かう。
  
 一方、シルバースターでは。
 若干雰囲気の変わったパンクに、ダンス「パンク君、多少疑問は残るが、君は正常人に近付いたわけだ。おめでとう」

 そしてアップル君が変身して巨大化してどーたらこーたら、勝利宣言をするダンス。
 と、ここでまた「通好み」が流れる。良い曲だけど、2回も流すことはないだろう。
 ビワの帆船のようなモーターボートのような宇宙船に乗ってシルバースターー向かう姫花たち。
 アップル君は、最終的にこんなのになる。
 ビワは、劇場の前で琵琶をかき鳴らす。超音波らしい。
  
 三人は、すかさず耳栓を取り出して装着する。耳栓を嵌めている斉藤さんが可愛い。
 ダンスの部下たちは音色に誘われるように劇場から出てきて、あっさり倒される。
  
 ダンスとビワの最終決戦がにぎやかに繰り広げられる。

 何の説明もないが、白菊は地下から劇場内部へ潜入しようとする。
 激しいバトルによって、地震のように揺れる世界。
 姫花「あたし、お父様に遅くなるって電話してくるー!」
 蘭子「うん、8時までには帰れると思うからーっ」
  
 蘭子はひとり、正面から中に入る。滑り台を、危険なアングルで降りる。
 蘭子「きゃあっ」

 パンツが見えそうだなと思っていたら、しっかりと見えた。何となく幸せな気分になるのは何故だろう(知るかっ)
 内部で合流したふたり、カメラの台車に乗って移動する。
 ふたりはエスカレーターに乗っているようにどんどん進んで、いつの間にかシルバースターの裏手に来ていた。
 白菊「姫花ちゃん!」
 裏手にある電話ボックスで自宅に電話している姫花の姿が見えるが、姫花は気付かない。ふたりはそのまま劇場へ入るが、
 何故か、姫花の家に飛び込んでしまう。
 袋棚から、ビワも現れるが、大王が神父の声を借りて、「時空が歪んでいるからダンスを追え」とビワに命令する。

 ビワがフスマを開けると、そこではダンスの「東京ワッショイ」が始まっていた。
 客席には、なんでか知らんが姫花もいて、嬉しそうに紙テープを投げる。
 やたらと盛り上がるステージ。
  
 いつの間にか、白菊と蘭子もノリノリ。蘭子の後ろに姫花がいる。
  
 と、神父が銭湯の湯船に並んで立った女子高生たちをマシンガンで撃ち殺す。
 血の海になる浴槽。
 勝ち誇ったような顔になる神父だが、壁絵にダンスのステージの様子が映し出される。
  
 神父はその中へ飛び込み、ダンスたち全員にマシンガンを撃つ。
  
 しかし、気が付くと、ダンスたちは入れ替わりに銭湯に移動していた。そして桃の中へ次々と飛び込んで行く。
 ビワも、後を追ってその中へ消える。
 白菊「人生の全てがそうよ。本物なんてあるわけないじゃなーい」

 そして、銭湯で男同士が体をこすりつけあう、ゲイ的映像が流れる。

 で、いつの間にか正常になったおたべ博士が適当なことを言って締め括る。
 隣の部屋へ行こうとフスマを開けると、姫花が「ばぁっ!」と、驚かす。
 二人の笑い声を聞きながら、カメラがパンして、
 薄暗い街並みを映す。

 闇空に桃が光り輝いた後、
 キャスト全員で「歓喜の歌」を歌う。
  
 蘭子と白菊、おたべと姫花。
 全員勢揃いの図。
 カメラが引くと、ダンサーや観客たちもいて、みんなで歌っている。
 最後は全員手を差し伸べて、終わる。
 そして、彼ら全員を大王のヒワイな割れ目が飲み込んでしまう。
 映画の内容がめちゃくちゃなんだから、せめてちゃんとしたクレジットを流して欲しかったが、ほんとにこれだけ。

 途中までは、何とか話について行こうと努力したが、結局挫折した。
 メインテーマである筈のアップル君の変身も、全然意味がなかったしなぁ。
 DVDには、特典も何もないが、親切なチャプターがある。これを見ると、ある程度ストーリーの流れを追うことができる。

 あー、疲れた。
 しかし、他の作品で絶対見られないような斉藤さんの姿がいくつも見られると言う点では貴重である。