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赤い絆 1977〜78年 メニューへ戻る
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 「赤い絆」は、1977〜78年放送の連続ドラマ。TBS「赤い」シリーズの第6弾。

 色々と複雑な出生の秘密を持つ不良少女・恵子(山口百恵)と、外交官として将来を嘱望された志摩信夫(国広富之)の純愛を描いている。

 斉藤さんは、恵子の妹・明子として登場。序盤は結構出番があったが、途中からほとんど顔を出さなくなり、後半になると「最初からいなかった」ことにされていた……。

 2013/12/04追記

 このレビュー、キャラクター名を役名と俳優名などをごちゃまぜにして表記しており、我ながら分かりにくいと思っていたので、改めて主要キャラクターについて自分なりの紹介をさせてもらう。

 志摩信夫(国広富之)…英語が喋れないのに外交官になろうとしている猛者。偽善者。表記は「トミー」
 小島恵子(山口百恵)…自分の忌まわしい出生の秘密を知ったことから、ぐれて、「不良少女とよばれて」いたが、偶然トミーに出会い、一目惚れされたことから全ての物語が動き出す。表記は「恵子」「百恵さん」など

 小島明子(斉藤とも子)…レビューの原動力となったキャラクター。恵子の義理の妹。表記は「明子」「斉藤さん」など
 吉川真砂子(岡まゆみ)…吉川家の長女。トミーにふられる。表記は「まゆみさん」など
 吉川志津子(左幸子)…ファッションリーダー。元赤線の女で恵子の生母。表記は「幸子」など
 吉川総一郎(井川比佐志)…吉川海運社長。表記は「井川比佐志」「吉川社長」など
 吉川洋一(長谷川諭)…吉川家の長男。学習能力ゼロ。表記は「洋一」

 志摩邦夫(鈴木瑞穂)…トミーの父親。表記は「志摩局長」など
 志摩登喜(真屋順子)…トミーの母親。トミーを溺愛している。恵子の天敵。表記は「順子」など
 志摩佐智子(夏純子)…トミーの姉。このドラマでは珍しく話の分かる人。表記は「純子」など
 若杉(石橋正次)…吉川海運の航海士。正義の味方。表記は「パンチ若杉」など

 清川健夫(高橋昌也)…新日本海運専務。冷血無比の悪役。表記は「昌也」など
 大竹(阿部徹)…吉川海運の甲板長。表記は「ボースン」など

 小島泰三(小林昭二)…恵子の養父で、洋品店を経営。途中から家族揃って蒸発する。表記は「昭二」など
 小島よね(園佳也子)…恵子の養母。表記は「佳也子」など

 萩野克巳(石立鉄男)…元戦場カメラマンにして、現・幼稚園の園長。そんな奴いるかぁーっ! 恵子の良き理解者。ワカメとチー坊が好き。表記は「萩野」など
 高梨三郎(夏夕介)…哀愁漂うチンピラ。恵子につきまとう。何をやらしてもダメ。表記は「三郎」など
 ナレーター(城達也)…良い声で恵子さんの気持ちを代弁し、たまに変なことを口走る。表記は「城達也さん」など

   第01話「雨の朝のめぐり逢い」(1977年12月2日放送)

 冒頭、「渋谷のおケイ」として名を馳せる小島恵子(山口百恵)が、子分を引き連れて少女売春か何かの現場を押さえる。不良であっても、彼女は清く正しい不良なのだった。
 管理人は「渋谷のおケイ」と言う通称を聞いて、すぐ「反逆同盟」の渋川ケイ(通称おケイ)のことを連想してしまったが、まあ、単なる偶然だろう。
 なお、最初に彼女と絡む少年(吉川洋一)を演じる長谷川諭さんは、斉藤さんのデビュー作「明日への追跡」や、後の「ゆうひが丘の総理大臣」などでも斉藤さんと共演している。「不良少女とよばれて」にも出てたな。

 ちなみに、この少年、実は恵子の異父弟なのだ。のっけからやらかします大映ドラマ。
 が、チンピラのボス・三郎(夏夕介)たちにボコボコにされて路上で一夜を過ごす恵子。
 そして、ちょうど教会から出てきたカップル(国広富之、以下トミーと、岡まゆみ)が彼女を発見する。

 これが運命の出会いであった。
 トミーは(好みのタイプだったので)彼女を介抱する。

 これがきっかけでトミーは婚約者の岡まゆみさんを捨てて、恵子と恋に落ちることになるのである。
 ついでに言うと、岡まゆみさんはさっきの少年の姉である。つまり、恵子と岡まゆみさんは義理の姉妹なのだ。あらあら。

 しかしこの導入部、順序が逆だけど、このサイトでも紹介している「不良少女〜」のそれとそっくりである。不良少女が家庭の事情から非行に走っているのもそうだし、トミーに捨てられた良家のお嬢さんが自殺を図るのも同じだ。

 リアルタイムで見ていた人は、逆に「不良少女〜」を見て、「赤い絆」とそっくりだなぁと思ったことだろう。
 岡まゆみの義理の母親で、恵子の実母である吉川志津子を演じるのは名優・左幸子。
 彼女はかつて赤線(公認の売春地域)で働いており、その時に密かに産み落としたのが恵子なのだった。

 彼女はほぼ全篇に渡って、不幸の濃縮液に沈められる。その存在感はある意味、百恵さんよりヒロインにふさわしいくらいだ。そう言えば、左さんの娘・羽仁未央は、「ヘリウッド」で斉藤さんと共演してるんだよなぁ。まあ、左さんと斉藤さんが絡むシーンはなかったと思うが。
 さて、恵子が自分のアパートへ帰ってくると、階段の中ほどに女の子がリンゴを齧りながら座っている。
 はい、斉藤さんのファーストシーンです。

 めっちゃくちゃ可愛いやんけ。撮影時は16才。
 明子「お姉ちゃん」
 と笑顔で言い、階段を降りてくる。

 恵子「アッコ……どうして来たの? 来ちゃいけないって言ったでしょ、帰りなさい」
 明子「いやっ、お姉ちゃんと一緒じゃなきゃ帰らない」
 恵子「アッコ……」
 この、潤んだ瞳……たまらんなぁ。
 明子「ねえ、帰ろ。一緒におうち帰ろっ」
 この子供っぽい言い方も、とても可愛い。

 自分が恵子だったら、即座にツッパリをやめて家に帰るんだけどね。だってこんな可愛い妹と暮らせるんだぜ?

 で、「赤い絆・完」と言う文字が出て、視聴者が一斉にブラウン管に向かってドロップキックを放つことになる。


 恵子は溜息をついて、「しょうがないな、おいで」と、連れ立って歩き出す。
 ちなみに斉藤さんは結構背が高く、姉役の百恵さんと同じくらいである。
 途中で、恵子に「アッコ、ラーメン食べてこうか」と言われ、
 「ほんとっ?」と、喜ぶ。
 ラーメン屋でラーメン食べてるふたり。
 明子「久しぶりね。お姉ちゃんとこんなにして食事するの」
 恵子「……」
 明子「ねっ、おうち帰ってさ、元通り保母さんの学校通ってよ。何故? どうしてうちを飛び出したり、保母学校辞めたりしたの?」

 恵子は、ぐれる前は、保母になるための専門学校へ通っていたのだ。良き理解者である萩野(わかめ好き好き石立鉄男)の経営する幼稚園で働く夢も持っていたのだが……。
 明子「あたし信じられない……保母学校の先生で、ほらっ幼稚園もやってらっしゃる萩野先生、こないだも心配してうちにいらっしゃったわ……ね、帰ってよ」
 しつこく頼む明子だが、
 恵子「人のことにいちいちお節介焼くモンじゃないわ」
 と、ハスキーボイスで切り捨てられる。
 ただ、何故か次のシーンでは、彼女に引っ張られる形で恵子は実家に現れる。なんか変だな。
 なお、恵子の養父は小林昭二、養母は園佳也子である。

 昭二「恵子が帰ったぁ?」
 明子「私が迎えに行ったの」
 明子、どたどたと部屋にあがり、
 「さっ早く、よく帰ったねって言ったげてよ」と、両親にせがむ。いじらしい。
 しかし、恵子は最初からそうするつもりだったのか、咄嗟に思いついたのか、彼らの前でわざとらしくレジの金を持って行こうとする。恵子としては、赤線の女の娘と言う自分の生い立ちを知り、実際に自暴自棄になっているのと同時に、妹の明子に迷惑をかけてはならないとわざと彼らに縁を切らせるように仕向けているのだろう。

 ちなみに昭二は懐の深い良いお父さんだが、佳也子の方は恵子がぐれてからは実の娘の明子ばかり可愛がる身勝手な母親と言う役回りである。
 恵子「これ手切れ金にするから、さっさと勘当して親子の縁切っちまえばいいだろう」
 明子「お姉ちゃん!」
 もっとも、この時点では母親も恵子を見捨てるつもりはないようだったが、ここでの恵子の態度(芝居なのだが)で、「やっぱりあの子には汚い血が流れてんだよ」と、酷いことを言う。

 佳也子さんはこれ以降も、かつての知り合いの左幸子に金を無心するために多少顔を出しもするのだが、昭二の方はほんっっっとに出番が少ない。
 明子「お姉ちゃん!」
 と、明子はなおも追い掛ける。
 姉を追って街なかを走る明子。スカートからこぼれる膝小僧がいいですねえ。変態かワシは。
 無論、恵子も妹のことが可愛いのだが、可愛いからこそ、会うわけには行かないのだった。
 「アコ、元気でね。お父さんやお母さん大事にして……」
 と、心の中で呼びかけるのだった。

 あれ、アッコなのかアコなのか、判然としないな。そう呼ぶのは恵子だけだと思うが。
 この棒のような肢体や、鬼太郎のようにピンとはねた髪など、萌えポイントが満載です。
 その後、左幸子の夫・井川比佐志のところへ、ライバル会社の専務・高橋昌也がやってくる。
 彼は、この物語の裏の主導役と言うべき悪役で、こいつがもうひたすら悪い奴なのである。ついでに言うと、彼こそが恵子の実父なのだった。

 高橋さんは「不良少女」にも出ていたが、そこでの温順なキャラクターからは想像も出来ない悪辣なキャラになりきっていて、さすがに役者は凄いなぁと感心したことである。

 彼は、井川の会社を潰し、乗っ取るために、その過去を知る左幸子を操ろうとするのだ。

 その後、色々あって、
 ラストには、早くも恵子と左幸子が顔を合わす。
 無論、この段階では、どちらも相手が母であり娘であることは知る由もなかった……。

 

   第02話「秘められた過去」(1977年12月9日放送)

 相変わらず人生に絶望して街をうろうろする恵子。彼女に一目ぼれしたトミーがまとわりつく。
 トミー「今の君は本当の君じゃない!」

 なんか、どっかで聞いたような台詞だなぁ。

 トミー「悪ぶるのはよしたまへ! 僕は君を信じてる!」

 ほんっっっと、どっかで聞いたような台詞ばっかりである。こっちが先だけど。
 チンピラグループのボス・三郎(夏夕介)は、恵子に気があり、彼女につきまとう。彼は現在はただのチンピラだが、途中から高橋昌也の悪事を孫受けして、じゃんじゃん悪いことをするのである。ヘマばっかりだけど。

 この二つ前の「衝撃」では、彼は岡まゆみと純愛カップルを演じ、実に爽やかな好青年であったが……。更にその前には宇宙鉄人キョーダインの片割れとして、地球の平和も守っていたのにな。
 各国外交官のパーティに出席しているトミー(をこっそり覗いている恵子)。だが、実は彼は英語がさっぱり分からず、ひたすら愛想笑いでこういう場面を切り抜けてきた猛者であった。

 実際、彼がカタコトでも外国語を話すシーンはない。

 恵子は警備員に見咎められて困っていたが、トミーに助けて貰う。
 さて、斉藤さんが元気良くおうちに帰ってくる。
 明子「ただいまっ」
 昭二「お、おかえり、腹減ったろう。ラーメンでも食うか?」

 小林昭二は洋品店(雑貨屋?)を経営しているのだ。
 明子「いい、これお願いね」
 この斉藤さんの顔、ほぼ完全な球体ですね。

 彼女は、設定としては中学生なんだろうか? これだけでは高校生とも中学生とも分からない(多分中学生)。
 彼女はカバンを昭二に渡して、すぐ外出しようとする。
 昭二「どこ行くんだ?」
 明子「恵子お姉ちゃん探しに行くの」

 だが、
 佳也子「明子! ダメだよ、恵子のところへなんか行っちゃあ」
 と、店の奥から母親が飛び出してくる。
 明子「だってぇ」
 佳也子「恵子に近付いたら、お前まで不良の仲間にされちまうじゃないか」

 不良の斉藤さんも見たい気もするが。
 で、そのまま母親に背中を押されて、「お前は真面目に勉強してりゃいいのよ、お前の弱いの数学と英語だろう」と、無理矢理、家の中へ戻されてしまう。

 ここは、母親の言いなりと言う感じで、やや物足りない。

 佳也子は、いっそのこと、恵子の籍を抜いてしまおうか、などと話す。

 トミーは、岡まゆみさんと街を歩いているが、既に頭の中は恵子のぽってりした下唇のことでいっぱい。
 ただ、まだこの段階では、岡まゆみを捨てようとまでは考えていない。

 高橋昌也は、それとなく左幸子に過去のことを匂わせ、自分を吉川海運の乗組員に紹介させる。
 彼は、二等航海士の若杉(石橋正次)に接触しようとするが、正義感の強い若杉は相手にしない。彼は、このドラマでは貴重な、なかなか頼もしい善玉キャラである。

 が、同僚の松崎は、左幸子の口添えもあり、ライバル会社の専務・高橋昌也と食事をし、それがきっかけで彼に篭絡され、以降は、忠実な彼の手先としてあれこれと働くことになる。

 佳也子は、恵子のアパートへ来て、明子のために完全に縁を切る(つまり籍を抜く)よう頼まれる。
 ここで、佳也子の回想と言う形で、
 恵子が自分の出生の秘密を知るきっかけとなった出来事が描かれる。今年の夏である。
 佳也子の旧知のオヤジが店にやってきて、あれこれとでかい声で話す。佳也子は急いで恵子を奥へやるが、
 このオヤジは、「今の子が、あんとき女郎が産んだ子かい?」と、無神経にもほどがあるだろうということを恵子に聞こえるように言ってしまう。

 これがきっかけで恵子が非行に走ったのだから、ま、ある意味、このオヤジが全ての事件の創造主と言えなくもない。もっとも、左幸子と高橋昌也の件は、それとは関係ないけど。

 しかし、女郎って……まあ、この年代のオヤジなら言いそうな言葉だ。

 回想シーン終わり。
 と思ったら、そこへ、実の母親がやってくる奇跡が起こる!

 左幸子は素行に問題のある自分の息子・洋一(長谷川諭)の行方を捜しに、恵子のところへ来たのだ。

 当然、彼女の過去を知る佳也子に気付かれてしまう。
 左幸子は知らぬ存ぜぬで押し通して逃げてしまうが、
 さっきのオヤジと同じくらい無神経な佳也子は、「お前も人が悪いねえ。産みの親に会ってるなら会ってるってそう言ってくれればいいじゃないか!」と、でかい声で言ってしまうのである。

 もっとも、左幸子と恵子の、長年生き別れだった実の親子がそうとは知らずに偶然顔を合わしているのだと考える方がどうかしているので、佳也子がそう決め付けるのも分からなくはない。

 佳也子は、恵子を産みの親に押し付けられると、ホッとした様子。

 恵子は左幸子こそ自分の実の母親だと知ってしまう。ただし、幸子の方はまだ知らないのだ。

 佳也子の話では、赤線が廃止される直前、売春婦として働いていた左幸子が子供を産んだ。当時、夫婦で小間物の行商をしていた佳也子は、頼まれてその子供を養子として引き取ったのだ。もっとも、その時点では左幸子は一時的に子供を預かってもらうつもりだったようだが。

 自分は母親に捨てられたのだと再びヤケクソになる恵子であった。

 

  第03話「鉄格子の彼方へ」(1977年12月16日放送)

 恵子は、萩野から自分がなんとかしてやるから焦るなと言われるが、矢も楯もたまらず母親の家へ向かう。
 このドラマ、やたらと街頭ロケが多く、通行人がガンガンこちらを見てるのがちょっと恥ずかしい。

 しかし、左幸子は岡まゆみとともに、ちょうどお茶の席へ出向くところで、恵子と入れ違いになる。
 その席には、トミーの母親で、このドラマでの悪役の一人、真野順子さんの姿も。彼女は元華族と言う身分を鼻にかけたヤな女で、左幸子の過去や恵子との関係をそれとなく嗅ぎつけて、彼女にあてこすったり厭味を言ったり、、後に恵子がトミーの嫁になってからは、これでもかとばかりに嫁いびりをしたりするのだった。実際、あまりの悪玉ぶりにオンエア時、視聴者から反感を持たれたとか。
 和装の岡まゆみさんが可愛いんじゃい。
 恵子は、トミーを呼び出して、左幸子についてあれこれと尋ねる。と言っても、トミーもそんなに詳しく知ってるわけじゃない。彼女は井川比佐志の後妻で、洋一(長谷川諭)は実の子供だが、岡まゆみは先妻の娘であることなど……。

 「根は善い人なんだ。許してあげてくれたまへ」
 前回、恵子に失礼なことを言ったのを、フォローするトミー。

 人類のほぼ99パーセントは「根は善い人」だと思うので、このフォローは何の意味もないと思うが。
 恵子の友人でルームメイトの二人の不良少女。左が舛田紀子さん、右が山本百合子さんだと思うが、良く分からない。どっちもなかなか綺麗である。
 彼女達は完全な端役だけど、断続的に最後までドラマに登場する。
 恵子は実家を訪ね、養父母に左幸子のことを確認する。
 あれ、斉藤さんが出てくるかと思ったが、出てこないな。ちくしょう。

 父親の会社に押しかけてあれこれ愚痴を並べる岡まゆみ。
 岡まゆみ「だって、信夫さんたら、あの子ととっても親しそうに……」
 井川「がははははははっ、お前、焼いてるのか?」

 この段階では、まだ岡まゆみはトミーと結婚できると確信している。

 そこへ父親の腹心の部下・大沼が入ってくるが、演じているのは管理人の好きな藤木敬士(現・孝)さんである。


 萩野は、恵子の代わりに左幸子の家を訪れ、恵子と会ってやってくれと訴えるが、自分の過去を絶対に知られたくない彼女は頑なに恵子の母親であることを否定し、萩野を追い返す。
 既に彼女のことを知りぬいているライバル会社の清川専務は、幸子を呼び出して、猫がネズミをいたぶるように彼女の過去を仄めかしてはチクチクいじめる。うう、めっちゃ悪い奴だ。

 彼は、左幸子を掌中のものとして井川の会社を窮地に追い込み、会社を乗っ取ってしまおうと考えているのだ。
 萩野から幸子との会見の様子を聞いて、例によって街を走る恵子。当然、通行人はガン見する。

 その後、養母の佳也子は、左幸子に金をつまれて、恵子の実母だったと言うのは自分の見間違いだと嘘をついてくれるように涙ながらに頼まれる。佳也子は早速恵子のアパートへ行き、言われたとおりのことを話す。
 それを知った小林昭二は、娘の心を踏みにじる妻のやり方に激怒する。

 佳也子は「改装してもっと若い女の子向きのチャームショップにしたいと言ってたじゃないかぁ」と言う。
 昭二「それとこれとは話が違うよ!」

 ところで、チャームショップって何?
 と、ここでやっと斉藤さんが登場。
 中に入ろうとしていた恵子の腕を掴み、外へ引っ張る。
 恵子「どうしたのよ?」
 明子「お父ちゃんとお母ちゃんが喧嘩してるの!」

 いいですねえ、この「お父ちゃん」「お母ちゃん」と言う庶民的な呼び方。
 明子「お母ちゃんがどっかのおばさんからお金貰ったって!」
 明子「お父ちゃんがぶったり叩いたり……」
 恵子「お母ちゃんがお金を?」

 百恵さんもお付き合いして「お母ちゃん」と呼んでいる。
 お父ちゃんに叱られて、佳也子も泣いて詫びる。それでも、小林昭二の叩き落したお金を素早く拾う。
 恵子は、あっさりと大人たちの嘘を悟り、無言で駆け出す。
 明子「お姉ちゃん!」

 恵子はまた幸子の家へ行き、彼女に直に自分とのことを問い質すが、無論、幸子は知らぬ存ぜぬで押し通す。
 そして、またまたまた街をさまよう恵子。勿論、ここでも通行人がガン見する。

 で、ごちゃごちゃあって、最後はチンピラたちの抗争に引っ張り込まれた洋一が、チンピラの一人をナイフで刺してしまう。
 恵子はそれを止めようとするが、間に合わず、刺したナイフを持ったまま、洋一の罪を被って、警察に逮捕されてしまう。

 このまま、「不良少女〜」みたいに長ーーーい少年院編に突入するのかと思ったが……。

 

  第04話「あなたの愛をありがとう」(1977年12月23日放送)

 警察に連行された恵子。
 控え目な身体検査を受ける。「不良少女〜」の伊藤麻衣子さんは少年院に入った時は下着姿になっていたが。
 当然、養父の昭二は駆けつけようとするが、養母の佳也子は「あたしたちの娘は明子だけ」などとほざいて引き止める。
 昭二「お前ってやつは、それでも人間か! つい半年前まで明子と分け隔てなく育ててきた娘じゃねえか!」
 昭二はとにかく警察へ行こうとするが、佳也子が必死になって止める。
 佳也子「あたしたちにはもうひとり娘がいるんだよ。そうだよ、あんたと私の間に生まれた明子がいるんだよっ」

 明子のことを持ち出されると弱い昭二。その背後霊のように明子ちゃんがその会話を聞いている。
 佳也子の声「ねえあんたお願い、明子のこと少しは考えてやってよ〜」

 結局、佳也子の涙声に昭二はその場に座り込むのだった。

 そう言えば、園佳也子は「衝撃」で、百恵さん演じるヒロインが少しの間勤めていた工場のおばちゃんとして出てたな。
 で、萩野先生が面会に行くが、刑事は許可してくれない。刑事を演じているのは時代劇の悪役でお馴染み、川合伸旺(のぶお)である。
 警察署から出てきた萩野は、外で待っていたトミーと話す。
 萩野は恵子が理由もなく人を刺すなど信じられないと言う。
  
 あれこれと話している最中、玄関から女の子が飛び出してきて、「待たんか」と呼びかける川合刑事の声がする。

 で、それが明子ちゃんなのだった。すぐ、婦人警官に抱き止められる。
 刑事「おうちの人が来るまで帰っちゃ行かん」
 明子「だったらお姉ちゃんに会わせて!」
 刑事「だから無理だと言ってるだろう」
 彼女のことを知っている萩野が「アキちゃん!」と声をかける。

 明子「せんせい!」
 斉藤さんの必殺「せんせい! と叫んで抱き付き」攻撃が炸裂する。

 斉藤さん、他にも「青春ド真中!」や「ゆうひが丘」では神田正輝に、「悪魔が来りて笛を吹く」では西田敏行に、それぞれこの攻撃を仕掛けて圧勝(何に?)している。

 そういや、「金田一耕助の冒険」でも、古谷一行に「せんせい!」と叫んでいたな。

 萩野「こんなところでどうしたんだ?」
 石立鉄男の胸に顔を埋めて、しゃくりあげる明子ちゃん。
 明子「もう、いやっ……」
 刑事「さ、もう、泣かない泣かない!」

 明子「せんせい!」
 萩野「大丈夫だ、ここにいなさい」

 刑事のあやしかたからすると、明子は中学生のようである。

 刑事「姉にあわせろってやってきたんですよ。無理だと言って聞かせましてね。こんな時間でしょう。誰か迎えに来るよう連絡しようと思ったんです。そしたらいきなり、飛び出したと言う訳ですよ」
 萩野の声「それじゃうちに帰るのはイヤだって言うんですか」
 刑事の声「姉が捕まっても顔も出さない両親に相当反発している様子ですな」

 婦人警官に肩を掴まれたまま、ぼろぼろと涙をこぼす明子ちゃん。
 萩野「分かりました。私が責任を持ってうちまで送ります……」

 斉藤さん、今回の出番はこれだけ。

 トミーは、その場にいた洋一が何か知っているのではないかと仕事をさぼって左幸子の家へ行く。洋一の部屋で話すが、無論、洋一はしらばっくれる。
 だが、トミーの口から「恵子さん」と言う名前を聞き、岡まゆみさんは穏やかならぬ表情になる。
 トミーが心変わりしたのではないかと、早くも涙ぐむまゆみさん。
 左幸子「そりゃあなたの思い過ごしですよ。信夫さんに洋一を探してくれと頼んだのはこの私なんですよ」

 二人で話してるのかと思ったら、当のトミーも目の前に座っているのだった。
 恵子のことを良く思わない岡まゆみに対し、トミーは「確かにグレてるかもしれないけど、根は善い人なんだよ

 どっかで聞いたような台詞だなぁ。

 ここでトミーは初めて自分の恵子に対する気持ちに気付いたのだ、と、ナレーションの城達也が言ってます。
 トミーが帰宅すると、新キャラの夏純子が登場する。彼女はトミーの姉で、最近までパリにいたのだ。
 この捌けたキャラクターは、この辛気臭いドラマの中では数少ない清涼剤的存在である。
 純子「お前はもう死んでいる!」

 早速「北斗の拳」ゴッコを始める純子。「北斗の拳」、まだ始まってないけど。

 トミーも、姉の前では結構はしゃいで見せる。
 で、なんだかんだいって、トミーの家はセレブなので、純子はすぐ父親にねだって渋谷の一等地(かどうか知らんが)にある空き店舗を買って貰う。彼女はそこにお店を開くつもりなのだ。

 そんな彼らとは対照的に、恵子は傷害事件の裁判を受けたりする。
 純子は、岡まゆみを買い物に連れ出す。当然、ここでも通行人がガン見する。

 それにしても、これだけ繁華街で街頭ロケするドラマも珍しいのではないか?

 その後、高橋昌也の策謀で、井川比佐志の会社でトラブルが起き、会社の信用が落ちる。
 無論、それはまだ序の口。彼はしばしば左幸子を呼び出し、昔のことをネタに、夫の会社が不利になるようなことを強要する。
 しかし、こんな時でもオシャレには手を抜かない幸子さんは立派です。キノコみたいだな。
 全く懲りない洋一は、また夜の街をうろつろいて、夏夕介たちチンピラにとっつかまる。こいつには学習能力がないようで、何度も似たような目に遭うのだ。

 だが、ここでは、正義の味方・若杉こと石橋正次が颯爽と現れて、チンピラどもを叩きのめし、洋一を助ける。
 さらにその後、洋一のことを知っている純子と会ったりする。これがなれそめで、最終的には結婚するのだ。

 トミーはあれこれと調べまわり、恵子が洋一の罪を被っていることを確信し、彼女に面会に行く。
 そして、遂に恵子に自分の気持ちを伝える。
 トミー「(婚約者がいるけど)君を愛してる!」

 金網越しに恵子の指を弄ぶトミーがいやらしい。
 だが、恵子は「ふざけないでよ」「あたしの気持ちなんか分かる筈がない」などと急に騒ぎ出して、刑務官にしょっぴかれてしまう。

 ちなみに、暗くて分かりにくいが、彼女を引っ張っていく刑務官のひとりは、
 「セーラー服反逆同盟」12話で、ルリたちをバーで働かせようとした悪人・桑原一人さんなのだ。

 

  第05話「判決下る! 愛と憎しみの中で」(1977年12月30日放送)

 しばらく斉藤さんは出てこないが、ついでなので簡単にストーリー紹介。
 裁判を控え、他の被告たちと一緒に留置されている恵子。同世代の女の子たちに励まされてありがとうと礼を言う。
 で、同じ房に、大ベテランの原泉が混じっていたりするのだ。この時点で70を越えている。別に年齢別に入れられるわけじゃないから、おかしくはないのだが、なんか違和感が拭えない。彼女は、長年連れ添った夫を殺した罪に問われていた。確かそうだった。
 トミーは岡まゆみを呼び出す。
 まゆみ「なあに、急な話って……」
 トミー「実は……」
 トミーは、言いにくそうだったが、足元に落ちていた新聞に、吉川海運のトラブルのことが載っていた。岡まゆみは、てっきりそのことだと早合点し、
 トミー「どうしても聞いて貰いたいことがあるんだ」
 まゆみ「いやよ! この新聞の記事のことを気にしてらっしゃるんでしょう」
 トミー「違うんだ、僕は」
 まゆみ「いやっ、聞きたくない! お願い、こんなことであたしのこと嫌いにならないで!」

 と、一方的にまくしたてて、トミーの話を封じ込めてしまう。

 トミー、「違う」って言ってるんだけどね。あるいは、敏感な乙女であるまゆみさんは、トミーが何を言い出すか薄々感づいて、あえて聞かないふりをして見せたのかもしれない。
 トミー(このタイミングで、別れようとか言えないよなぁ……)

 恵子の裁判が進行する。彼女に罪を被せた罪悪感に、洋一もその母親も苦しむが、今は口をつぐんでいるしかない。
 洋一が出てくるのを、屋敷の外で見張っている下っ端のチンピラとして、福崎和宏が登場。後に、「不良少女〜」の鬼教官・大磯を演じることになる。
 夏純子は、早くも高級服飾店をオープンし、繁盛していた。たぶん、パリで、そう言う勉強をしてきたのだろう。
 そこへ、将来、妹になる予定の岡まゆみが現れる。
 その様子がおかしいのに聡くも気付く純子。
 純子「信夫となんかあったんじゃない?」

 無論、まだ弟の変心を知らない純子は、まゆみの心配を笑い飛ばす。

 恵子は、留置所で、クリスマスのことを回想したり、他の被告たちと歌を歌ったり、原泉とあれこれ話をしたりする。
 もっとも、原泉はほどなく遠方の裁判所へ移動するため、これっきり恵子と会うことはなかった。

 クリスマスの華やかな夜が明ける。
 洋一はまた家を抜け出して、街なかを歩いていた。
 8秒で捕獲される。

 こいつの学習能力のなさも凄いが、あっという間に彼を見つけてしまうチンピラたちの索敵能力も凄い。
 三郎たちは、洋一に万引きと言うか、窃盗をしろと強要する。で、彼らが目を付けるのが、なんと、純子の店なのだった。
 さすがにこれは偶然ではなく、高橋昌也→松崎→三郎と言うルートで、敢えて純子の店で洋一に騒ぎを起こさせろと言う命令が下っているのだろう。

 福崎「へへっ、そいつは派手に騒ぎますね!」

 とても嬉しそうな笑顔の福崎。善い人なんだろうなぁ。
 三郎「なるべく高そうなもの選べ」
 洋一「いやだよぉっ」
 三郎「お前にいやだのいいだの言う権利はないぜこの野郎」

 彼らはチンピラを刺したのが本当は洋一だと知っているので、洋一は結局逆らえず、命令に従うしかない。

 彼は店に飛び込み、宝石ケースをつかんで逃げ出す。だが、彼のことを知っている純子は、黙って見過ごす。
 洋一は、盗んだものを地面に埋めて隠そうとするが、一部始終を見ていた若杉が声をかける。

 若杉「今、君がやったことは本心かい?」

 しかし、どいつもこいつも神出鬼没だなぁ。

 ちなみに、通りを隔てた向こうの歩道の女性、興味津々と言う感じでこちらを見ている。
 イジワル昌也は、幸子を呼び出し、吉川と志摩との縁談、つまり岡まゆみとトミーの結婚を阻止したいと言い出す。彼は、通産省(だっけ?)高官であるトミーの父親と、吉川海運の結び付きを壊したいのだ。

 どんな時もファッションには手を抜かない幸子さん。

 昌也は、幸子の過去のことだけではなく、洋一の傷害事件についても知っていて、それも使って幸子を揺さぶるのだ。ほんと、悪いやっちゃ。

 幸子は、遂に、恵子が自分と昌也との間の子供だと打ち明ける。驚く昌也だが、かと言って別に改心しようとかしないのが凄いところ。もっとも、この時点では信じていないようだったが。
 で、恵子に判決が下る。後ろには、恵子に夢中の暇人コンビが座っている。

 厳密に言えば、これは論告求刑(?)の時で、判決の時は、両親に引き止められてトミーはいないのだが。

 判決は、「懲役六ヶ月、ただし、執行猶予3年」と言うもの。

 刑務所行きは免れたが、前科がついてしまった恵子さん。
 だから、恵子はこれから最終回まで、ずーっと執行猶予の身の上なのだが、この後、その点について言及されることはなかった。

 

  第06話「禁じられた愛に燃えた」(1978年1月6日放送)

 裁判所から出てくる恵子を、トミーが出迎え祝福してくれる。しかし恵子は「これっきりにしてくれ」と言い捨てて、走り去る。
 アパートへ戻ると、同居している友人達が「バッチリ準備がしてあるので、今夜はパーッと騒ごう」と言うが、恵子はひとりにしてくれと、部屋に篭る。
 「バヤリース」と「リンゴ」でパーッと騒ぐのはちょっと無理だと思うが。
 彼らは既に成人しているのだから、嘘でもビールとかないと様にならないだろう。
  
 岡まゆみは、父親の井川比佐志に、「お父さん教えて、男の人って結婚が決まると他の女性に目移りするものなの?」と、子供が物をたずねるようにストレートに質問する。

 井川「うーんまあ、そう言うことは言えるかも知れんなぁ」
 経験があるのか、あっさり肯定するオヤジ。

 心配そうな表情になる娘を、「信夫くんだったら心配するな。そんな男じゃないよ!」と、元気付ける井川だったが、残念ながら、トミーは絵に描いたような「そんな男」なのだった。
 洋一は、三郎から電話を受け、恵子が釈放されたことを知り、早速彼女のアパートへ向かう。

 恵子「この街に来ちゃやばいってこと、まだ分かんないの?」

 恵子さんも、彼の学習能力のなさに呆れていた。

 洋一は、何故そうまでして彼女が自分を庇ってくれたのか、それを知りたくて来たのだった。
 無論、自分が姉だとは言えず、黙って洋一を見詰めるしかない恵子。
 そして、部屋の外で立ち聞きしている母の幸子。
 恵子は洋一を追い出すようにして帰すが、ちょうどそこにいた幸子は、恵子の気持ちを知って、その手を握り、「恵子さん」と呼びかける。母として名乗り出られない彼女にとっては精一杯の誠意だった。

 トミーは、両親から恵子のような不良娘と付き合っていることを責められていた。
 ご飯食べながら聞いていた純子は、「信夫、思い切って家出しちゃいなさい。そして彼女と同棲でもしちゃったら?」と、大胆なことを口にする。
 なお、ここのやりとりで、純子がデザイナーだと判明する。

 両親と口論した後、
 純子「相変わらずのパターンねえ」
 タバコに火をつけながらつぶやく。

 トミー「大映ドラマだからね」(註・嘘です……って、当たり前だ)

 純子は、恵子に心惹かれながら岡まゆみにそれを言い出せない弟を非難する。

 純子「あなたは逃げてるのよ。今度のことで一番傷付くのは真砂子さんよ、それだけは忘れないことね」
 これは、当時の女性視聴者の気持ちを代弁させているような台詞だ。

 放送は新年一発目なので、ドラマでも年が明けて、正月になる。
 だからと言って、道行く女性が全員和服と言うのも、逆に不自然だけど。

 新年の挨拶に訪れる、吉川一家。トミーは出掛けるところだったので、母親の勧めもあって、岡まゆみと連れ立って外出する。
 しかし、むっつりして口も利かないトミーの態度に、まゆみの心は晴れないのであった。うう、可愛い。
 とりあえず喫茶店に入るが、そこで、「ケイコ」と呼びかける声に、思わずそちらを見てしまうトミー。無論、恵子ではないのだが、その素振りを見て、
 まゆみ「信夫さんが何を考えているのかやっと分かったわ……。うっふふ、ふふふふっ信夫さんて案外浮気虫なのね……結婚したら、しっかり操縦桿握らなくっちゃ!」

 わざと平気な顔をしてそんなことを言うまゆみさんがいじらしいのだ。

 ちなみに、ここで、
 トミー「君には、別のものを握って欲しい……」などと言うギャグを思いついた人は、おっさんです。あ、俺もか。

 なおも強がって「あたしうっかりだから、ワイシャツについた口紅を気付かないで洗っちゃうかも」と、結婚後のシミュレーションにまで話を広げるまゆみさん。
 しかし、トミーの「話があるんだ」と言う台詞に、彼女の恐れていたこと……つまり、別れ話を切り出されるのだと直覚したまゆみさんは、「いやっ聞きたくない」と耳を塞いで店を飛び出してしまう。

 しかし、「不良少女〜」でも感じたことだが、若くて美人でセレブの岡まゆみや岡田奈々が、なんでそんなにトミーに惚れてしまうのか、その辺が納得できないのだ。他にもいっぱい男いるよ。

 彼女はその足で恵子を訪ね、「トミーは渡さないわよっ」みたいなことを一方的にまくしたてて出て行く。恵子は、彼女が義理の姉であることを知っているので、その苦悩する姿を見て心を痛める。
 そのまゆみさんを、三郎たちが無理矢理ナンパしようとする。
 前述したが、「衝撃」ではこのふたり、こてこての純愛カップルを演じているかと思うと、面白いシーンだ。

 意外にも彼女を助けたのは彼女の父親を没落させようと画策している高橋昌也だった。三郎も、彼がボスだと知っているのですぐ引き下がる。

 恵子は萩野の幼稚園を手伝ったり、保母学校へ通ったりして、立ち直ろうとするが、園児の母親たちは彼女の過去や噂を知って、彼女を敬遠する。
 ヤケになったのか、また元の仲間とつるむ恵子さん。

 恵子に関する悪い噂は、外部からの電話が発端らしい。トミーは、それをしたのが自分の母親だと知り、反発する。
 恵子の為に飛び出そうとするトミーを、まゆみさんは「お願い、行かないで」と懸命に引き止める。
 しかし、腐れ外道(敢えてそう言わせて貰う)のトミーは「君には済まないと思ってる」と言い捨てて、彼女をほったらかして恵子のもとへ。
 いろいろあって、トミーは恵子に「君を愛してる!」と、正面切って告白する。

 この前はそう言われて暴れまくっていた恵子だが、今度はトミーの胸にすがりついて泣くのだった。

 恵子は心の中で、義姉まゆみに「お母さんはあなたにあげる。だから信夫さんを私に下さい」と、訳の分からない交換条件を申し出るのだった。

 

  第07話「雪の日の衝撃」(1978年1月13日放送)

 恵子は、トミーの愛を受け入れ、一緒に生きることを誓う。ま、結婚の約束を交わしたと言うことだ。
 そんなこととは露知らず、幸子は結婚式の着物を岡まゆみに試着させて喜んでいた。

 だが……、

 トミーは、まゆみさんを呼び出すと、
 トミー「この通りです」

 ペコリと頭を下げる。
 これで婚約をなかったことにしようとするトミーに、さすがのまゆみさんも殺意を覚える(たぶん)。

 トミー「ひどい男だと言われるかもしれない

 かもしれない、じゃなくて、確実に言われます。

 「しかし、僕はもうどうしようもないんです。恵子さんを……」
 恵子はひとりぼっちだからボクチンが必要なんだとか言い訳するトミーに、
 まゆみ「卑怯ですそんな言い方。はっきりあたしより恵子さんのほうが好きだって仰ってください」

 まゆみさんの言葉に、トミーは、
              再び、ぺこり

 頭を二回下げただけで、婚約破棄を強行してしまうトミー、凄い奴だ。

 「さすがにあの時はその頭を思いっきりどつきたくなりました」(まゆみ談)



 娘(まゆみ)と、トミーの事実上の破局を知った幸子は、恵子に会いに来る。
 なんか、だんだん左幸子のファッションショーみたいになってきたな……。

 まゆみの為に身を退いてくれと哀願する幸子に対し、恵子は、トミーを愛していると断言する。カッとなった幸子は思わず彼女をビンタする。

 トミーは、幸子と母親(真屋順子)の前で、自分の恵子への気持ちを表明する。幸子はどうにかしてくれと順子に言うが、順子は恵子とトミーが会うきっかけは、幸子の息子の洋一なのだから、そっちがどうにかしろとムチャクチャを言う。

 どっからどう見ても、恵子に心移りしたトミー(つまり志摩サイド)が悪いんだろうが。

 母親や姉からあれこれ言われたトミーは、例によって家を飛び出し、恵子の部屋へ突撃する。
 トミー「好きだぁ! 離すモンか!」
 恵子に抱き付くトミー。

 岡まゆみがトミーにゾッコンなのもそうだが、トミーが恵子にゾッコンになるのも、いまひとつ納得できないんだけどね。シナリオにそう書いてあったからとしか思えない。
 対照的に、ひとり、睡眠薬で自殺をしようとするまゆみさん。

 「不良少女〜」でも、トミーに捨てられた岡田奈々が睡眠薬(ラムネだけど)を呷って自殺しようとするシーンがあったが、こちらは、ちょうど弟の洋一が部屋に入ってきたので、泡を喰って薬をばら撒いてしまう。
 それに気付いた洋一が彼女を押さえ、両親を大声で呼ぶ。
 自殺もできず、号泣するまゆみさん。
 恵子は、同僚や園児の母親たちから吊るし上げられる。不良少女のいる幼稚園には子供を預けられないと言うのだ。

 開き直った恵子の、
 「一度道を過った者に、元へ戻ることを許していただけ……」に対し、母親の一人が言う、

 「当たり前じゃないですかぁ何を図々しいこと言ってるの」
 と言う台詞が外道過ぎる。しかも食い気味に。

 物分り良い夏純子は、しばらく身を隠すことね、と、海辺の別荘に鍵をトミーに渡す。つまり、恵子とふたりでそこで行けと言うわけだ。
 ついでに「既成事実を作ってしまえ」とけしかける純子さん。

 「既成事実」って、今ではほぼ死語に近いよね。

 トミーは恵子とそこへ行く約束を交わす。
 待ち合わせ場所へ向かうトミー。いつものことだが、通行人がガンガンこっちを見てる。
 それにしてもほんと街頭ロケが多いドラマだ。
 出掛ける前に萩野に話す恵子。萩野は「今逃げ出したら(保母として)何もかもおしまいだ」と一応説教するが、恋路を邪魔するほど野暮でもないので、
 萩野「正直に言え、信夫君とセックス旅行がしたいんだろう?」
 恵子「すいません」
 萩野「この野郎、体裁ぶりやがって……ただし自分がやったことは自分で責任を取るんだ」
 とだけ釘を刺し、恵子を送り出す。

 しかし、なんとしてもまゆみとトミーを結婚させたい幸子は、切羽詰って三郎に金を渡し、待ち合わせ場所へ向かう恵子の邪魔をするよう頼む。三郎たちは恵子を拉致し、彼らの溜まり場へ連れて行く。
  
 三郎から、幸子に頼まれたと聞かされて、ショックを受ける恵子。前から恵子を狙っていた三郎は、放心状態の恵子をだきかかえて、ベッドに横たえる。

 うわぁ、なんかいやらしいなぁ。
 さらに、三郎が胸のボタンを外していくところまで見せちゃう。母親に裏切られたと言う衝撃で、されるがままの恵子がピンチだが、ここで「つづく」のだ。