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第12話 落ちこぼれ名門高校マル秘作戦! 前へ 次へ 目次へ
放送日時 1987年1月5日
裏番組 ●月曜ドラマランド「ナイン」
監督 藤田保行
脚本 日暮裕一
準レギュ 藤岡重慶、中島はるみ、安岡力也、奈美悦子、南原宏治
ゲスト 丹古母鬼馬二/事務長・立川、桑原一人/キャバレー支配人、団巌/酔客、ジェリー藤尾/アキの父、南田洋子/椎名梢の母、水野晴郎/日下明夫の父、日暮裕一/ルリの隣の酔客(クレジットなし)
予告 理事長より寄付金集めの命令を受けた馬場は事務長の立川と組んで学力テストを実施した。赤点を取った生徒たちに1点10万円で点数を買わせようとするたくらみ。お金を払えないルリたちは無理矢理いかがわしいクラブで働かされるはめになった。次回「セーラー服反逆同盟」、「落ちこぼれ名門高校マル秘作戦!」、お楽しみに!
備考 今回からOPでユミの中盤のパンチと、ケイのチェーン、スカーフ攻撃に効果音がつく。また、ミホのバラ投げのカットも新しいものに変わる。
タイトルの「マル秘」は特殊記号。タイトルの!は正確には45度に傾いて表記されたもの。
評価    シナリオ ★★★ 滑り出しは期待できるが、後半は失速。
演出 ★★★★ ルリと雄太との和解のシーンなどは秀逸。
映像 ★★★★ ルリがバニースタイルで夜の街をさまよう映像はインパクト大。
キャスト ★★★★  竹中直人を除く準レギュラーが勢揃い。特別ゲストも華を添えている。
アクション ★★★ アクション自体は普通だが、アメフトの格好で待ち受ける敵が笑える。
総合 ★★★ 映像やキャストは派手だが、シナリオそのものは凡庸な出来。
アバンタイトル Aパート Bパート 戦闘シーン エンディング 予告編+まとめ
 
 さて、新年一発目の放送で気合が入る第12話。撮影は10〜11月だろうけど。

 この回から第2クールと言うこともあって、OPにも多少の変化が見られる(後述)。 
  
 ファーストカットは、ユミのマンションの外観。小鳥のさえずりが聞こえる。
 ユミ愛用の、時間の分かりにくい目覚まし時計がピピピピピピピと鳴り出す。時刻は7時過ぎ。
  
 ベッドの中のユミは、右手で目を擦り、少し恨めしそうな顔で時計を見る。ベッドの中の仙道さんはとても可愛い。
  
 鳴り出してから7秒で腕を伸ばしてアラームを止め、2秒で潔く起きるという、しつけのよさが窺えるユミ。
 勢いよく蛇口を捻って顔を洗う。ここは多少スッピンっぽい。
 こんがりと狐色に焼けたトーストが二枚、小気味よくホップする。まるでドラマの一場面だ。あ、ドラマか。
  
 朝食をしっかりと摂るユミ。
 トーストにバターかマーガリンを塗り、可愛いお口でハムッと食べる。手前ではコーヒーメーカーがぼすぼすと音を立てている。
  
 鏡に向かって軽くブラッシング。

 と、ふと胸元の傷を見詰め、朝っぱらから回想モードに入る。ただし傷自体は映らない。
 スタートの頃より綺麗になった気がする仙道さん。
 「やめてお母さん、やめてお母さん!」
 回想シーンの使い回しとは言え、意外と出演回数の多い子供時代のユミが、心のこもらない棒読み連呼。
 これもそろそろ飽きてきた母・加寿子(奈美悦子)のご乱心。
 加寿子が着物の男たちに連れ去られていくシーンに、第2話でルリが目にとめたユミの母親の写真が重なって切り替わる。
 朝っぱらから深刻な表情のユミ。どうでもいいが遅刻するぞ。
 それに、鏡を見るたびに傷を思い出し、過去の恐ろしい記憶を蘇らせていては身が持たない。
  
 その頃(かどうかは不明だが)、黒鳥学園に珍しい人物が訪れていた。

 理事長閣下(南原宏治)のお通りでい!

 そう、遂に真の黒幕が登場したのだった。
 ちなみにこの時、南原氏は59歳くらいか。横にはその加寿子が座っているのだが、顔は映らない。
  
 校長と、ゼブラ教頭の仲良しコンビのところへ押しかけてきた理事長と加寿子。

 校長「寄付金をですか?」
 理事長「新たに事業を拡大するんでな……名目はなんとでも付けられるだろう。大至急父兄から集めたまえ」

 なんかヤクザの上納金みたいだが、この台詞からすると、山縣にとっては「黒鳥学園」の経営は手広くやってる事業の一環に過ぎず、単に資金集めのためだけに運営しているようである。実際、普段は彼らに委任してるようだしね。
 校長「はぁ……ぃゃ、しかし、ああ、先月理事長就任10周年ということで大々的に集めたばかりですし……」
 判断が咄嗟には出来ないのだが、ここは応接室かな。ここには理事長室と言うものがないらしい。旧理事長室はユミたちがアジトにしている。
 ここで、車椅子の理事長に付き添っている加寿子の顔がはっきり映る。
 回想シーンでは1話から何度も登場していたが、現実のキャラとしてはこれが初めての登場となる。

 なお、設定では葉室加寿子だが、山縣と結婚してるのだから、山縣姓だと思うのだが……。内縁関係なのだろうか?

 うーん、しかし、10年以上前の回想シーンから全然老けてないと言うのはインチキだろう。むしろ若くなってねえか?
 校長が口を濁すのを聞いて、加寿子は理事長の耳元に何か囁きかける。
 胸元や耳に、過剰なほど真珠があしらわれている。
 それを受けて、
 理事長「どうやら間違いだったらしいな、君らに学園を任せたと言うことは」

 もうこの時点で彼は半ば加寿子の操り人形だったようだ。

 同時に初めて、いや、改めて校長も教頭もやとわれマダムのような存在でしかなかったことが判明する。
 その割に校長は妙に態度がでかくて風格があったけど。
 校長「ああ、いやー、しばらくお待ちを」
 なんか、悪徳奉行と悪徳商人のやりとりみたいだ。実際、時代劇では何度も共演しているけどね。
 校長「うああ、真下君、事務長の立川を入れたまえ!」
 真下が「はい」と口を動かすが、声は聞こえない。

 ……んで、その立川と言うのが、
 呼ばれて飛び出て丹古母鬼馬二(タコボ ギバジ)!

 ほんと、いい顔してるわぁ。

 立川「まあ落ち着いてください」
 校長、扇子で立川の肩を叩いて、
 校長「なぁにを呑気なこといっとるんだ。これはなぁ理事長命令なんだぞ!」
 教頭「そうよ、あの方の命令は絶対だってこと忘れたわけじゃないでしょう?」

 ちなみに理事長たちがいないのは、先程は応接室で、今は校長室で会話をしているからです。
 なお、「事務長」と言う肩書きは5話の椎谷健治と同じだが、彼の後任と言うことか。ただしその話の内容から、ずっと前からここで事務を担当していたらしいので、椎谷が解雇された(と言うか逮捕された)ため、彼が昇格して事務長になっているのだろう。
 立川「まあ、待ってください……ここしばらく実力テストを実施していなかったんじゃないですか?」
 立川の言葉に、
 校長がパチンと扇子を鳴らし、
 教頭も「そうね、その手があったわね」と愁眉を開くのだったが、うーん、そんなに思いつくのが難しいことか?

 彼らの口ぶりでは頻繁にそうやって(点数の悪い生徒の父兄に点数を金で買わせる)金をふんだくってきたようだから、むしろ真っ先にその手を考えるのが普通だろう。

 校長「ようし、すぐとりかかれ!」と、ゴーサイン。最低の教師たちである。
 同じ頃、応接室にミホが(ノックもなしに)入ってくる。
 振り向く二人。
 ミホ「お父様」
 理事長「珍しいな、お前の方から顔を見せるとは」

 理事長の表情や話し方は、さっきとは打って変わって、いかにも娘に対する優しさに溢れている。
 ミホ「今日はどんな御用で学園に?」
 理事長「うん、ううん、いや……」
 口ごもる理事長に代わり、
 加寿子「ミホさん、お父様は学園の理事長よ。用がなければ来てはいけないの?」
 ミホ「あなたは黙ってて、ねえお父様?」
 と、おもねるように聞くが、
 理事長「お前には関係のないことだ」
 ミホ「でも……」
 加寿子「どうしてあなたが学園のことに興味を持つの?」
 しかし、ミホもここの生徒なんだから、興味を持つのはむしろ自然なのでは?
  
 ミホは不満そうな表情になるが、無言で立ち去る。
 理事長も、なんとなく加寿子に気兼ねをしているように、ミホに対し申し訳なさそうな表情を見せる。複雑骨折した親子関係がうまく表現されているシーンだと思う。

 ところで、このシーン、中山美穂と奈美悦子たちは実際には一緒に撮影してないんじゃないかと思う。カットバックばっかりで、同じフレームに入らないし、最初のミホの後ろ姿が、何となく中山美穂とは違う気がするのだ。ま、深読みのし過ぎで、単に同一フレームのカットがなかっただけで、ちゃんとみんな同じセットで撮影していたのかもしれないが。
 それからほどなく、実力テストの時間割が廊下に貼り出される。
 しかし、各教科40分って高校のテストにしては短か過ぎないか?
 それに、休み時間が20分ずつあるので、4時間目が昼からにずれ込んでいる。これはまぁ、テストの時だけの特別な時間割だろうが。

 なお、第四回とあるのは、本年度になってから4回目と言うことだろう。大体3ヶ月に1回のペースか。
 「なになに?」と、廊下を走って掲示板の前に集まる生徒たち。
 雄太「そんなのありぃ? どうして今頃テストなんてすんのぉ?」
 と、雄太は言ってるが、ドラマ上の日付設定はどうなってるんだろう。放送日と同じ正月早々だったら、雄太の発言も納得できるのだが。

 逆に言うと、このドラマでは定期テストが一回も行われてないんだけどね。
 ケイ「例のアレね!」
 ルリ「うん……」

 一方、実力テストの真の目的を知っているケイたちの反応は違っていた。ユミが怪訝そうな顔をするのは転校生だから当然だが、ケイたちと同じく1年からここにいるはずの雄太が素っ頓狂な反応しているのは変かも知れない。
 ユミのアップでOPへ。

 さて、そのOPだが、
 第2クールの開始にあわせてか、タイトルバックにも若干の変化が見られる。
  
 最大の違いは、ミホがバラを投げるカットだろう。左が12話以降、右が11話以前のもの。

 前回までは攻撃と言うより、明らかに何かを祝福するように優しい感じでバラを投げていたのだが、今回からは投げ方も表情も急に攻撃的に変わっている。他のメンバーが殴ったり、得意武器を投げたりしているのに合わせたのだろうが、個人的には従来の華やかな方がバランスを崩すと言う意味でも良かったと思うのだが。その配置も、若干変わっている(ルリが鉛筆を投げた後だったのが、ユミがメリーゴーランド前で殴っている後へ移動)。

 それと、画像では分からないが、
 遊園地でユミが敵を殴るシーンと、
 最後にケイがスカーフでワタルたちを攻撃するシーン、それぞれに効果音が付加された。
 それと、ケイが投げる黒バージョンのチェーン&スカーフにも、チェーンの音が追加されている。

 ちなみに今回、特別ゲストとしてジェリー藤尾以下3人の名前があるが、その3人と一緒に登場する田辺ワタルの父親役の中年男性の名前が分からない。最初は睦五郎さんかと思ったが、よく見ると全然別人のようだ。
 この人ね。ひょっとして、田辺ワタル(渡辺航)のほんとのお父さんじゃないかと大胆なことを考えているのだが。
 この回は、ジェリー藤尾と亜樹の、親子共演がテレビジョンで取り上げられている。



アバンタイトル Aパート Bパート 戦闘シーン エンディング 予告編+まとめ
 
 OP後、早くも実力テストの日がやってきた。

 しきりに肩をぐるぐる回している雄太を見て、ユミが声をかける。
 ユミ「どうしたの? どっか悪いの?」
 雄太「なんでもないよ、試験の準備でちょっとね……」
 不得要領なことを言う雄太。笑みを浮かべた後、怪訝そうな顔でその背中を見るユミ。
 そして早速テストが始まる。1時間目は数学。2-Aの試験官は当然担任の佐伯である。
 しかし、佐伯の視界の外では、生徒たちが不審な動きを繰り返している。
 また、佐伯が後ろを向くと、背中に紙が貼り付けてあって、それを見ようと中腰になったり身を乗り出す生徒たち、だが、この紙については具体的には映像としてでてこない。まあ、以降の展開からして、カンニングのためのペーパーなんだろうが、灯台下暗しということで、佐伯の背中に誰かが貼り付けたのだろう。しかし、これ、どう考えてもあとでばれるし、とても効率の悪い方法だと思う。
 一方で、真面目にテストを受けている少女たちもいる。特にこの二人は当時、現役の女子高生だから、こういう姿もさまになる。

 ちなみに今回の席順は、11話で初めて出て来たBパターンである。
 他の回では特に必要性は感じられないのだが、今回に限っては、雄太とルリの位置関係は必須なので、意味のある席順である。

 で、ここからBGMがコミカルなものに変わる。そして、
  
 手のひらのメモをこっそり見ているのは、チエミ。
  
 マスクの中に仕込んだメモを見るのは、ワタル。

 と言う風に、それぞれ独自の手段でカンニングしている様子がスケッチ的に描かれるのだ。
 もっとも、科目が数学ではあまり役に立ちそうもないのだが……。まあ、公式とかは多少は役に立つかもしれないが。

  
 全体的に挙動不審者が多いのだが、佐伯は何故かまるで察知できない。

 カンニング方法は他にも、
  
 自分の太腿にメモをしているのがアキで、
  
 スネに直接書いてるのが山口と言う風に、キャラ的に手法が被ってるのが面白い。
 しかし、これはどちらとも非常にまずいやり方だろう。
  
 筆箱に用意しているのが椎名こずえ。これは極めてオーソドックス。

 ただ、こうやって頑張ってカンニングしてるのに、アキ、山口、チエミ、椎名、ワタルたちは、後のシーンで、結局点数が極端に悪い生徒として父兄が呼び出しを食っているので、一体何の意味があったんだということになる。ま、不正が発覚して0点になったという奴もいたんだろうが。
 で、我らが雄太も無論のこと、まともにテストを受ける気はさらさらなく、かといって他の生徒のようにメモを用意するでもなく、
 こういうことをしていた。

 バレバレじゃねえか

 当時は、こういうおもちゃみたいなアイテムが流行っていたのだろうか。
 ただ、あらかじめメモを用意するのではなく、人の答案を盗み見ると言うのは、カンニングのアイデアとしては優れている。もっとも、これでは、自分の視界が極端に狭まり、佐伯に対する警戒がまったくできないのではないだろうか?

 さっき、ユミに準備と言っていたのは、実はこれを服の下に仕込むことだったのだ。
 しかし、盗聴マニアである上に、パソコン通信でも人のラブレターを盗み読みしてコーフンしていたが、さらにこういう覗きの趣味まであったとは……、
 雄太の将来が心配である。

 それにしても、ざっと見たところ、インチキしないで真面目に受けているのは反逆同盟の女子三人くらいじゃないのか? ま、全員映ってるわけじゃないので、言い切れないが。委員長のアキコや、森口君なんかは真面目にやってそうだが。
  
 雄太の動きに気付き、振り向くルリ。
 と、こういうときだけ敏感な佐伯も振り向く。
 この時点でバレると思うのだが、ここはすぐ雄太が道具をしまい、ルリも慌てて前を向いたので事なきを得る。
 が、佐伯が前を向くや、雄太はバカなので性懲りもなくスコープをルリの肩越しに再び伸ばす。

 ところで、雄太が覗こうとしているということは、ルリの数学の成績は悪くないと思われる。
 どうでもいいが、こういう撮影の時に、生徒たちは実際には何を書いているのだろう。
 リアリティを出す為に、簡単な計算でもやらされているのだろうか?

 で、そのままだったらバレずに済んだのだろうが、
  
 さすがにルリも頭に来て、一旦鉛筆を置き、肩口から覗くスコープを手で払う。
 と、金属音がしてスコープのパーツがひとつ飛んで、ルリの胸元に落ち込む。かなり不自然だ。
  
 ルリ「やだぁーっ!」
 思わず色っぽく叫び声を上げて立ち上がってしまうルリ。可愛い。
 その声に、ハッと振り向くユミとケイ。
 今度は佐伯もさすがに気付く。
  
 雄太「ああっ、やっべえー」
 運命を悟って頭を押さえる雄太。
 佐伯は木刀を教壇の上に放り投げると、二人に近付き、胸倉を掴む。

 佐伯「貴様らぁー、神聖なテストで汚ねえマネしやがって……」
 ルリ「あたしは……」
 手を振って、言い訳しようとするが、
 佐伯「黙れ!」
 この僅かな間でも、他の生徒たちは素早く答案を見せ合ったり、カンニングを続行したり、抜け目がない。
 佐伯「カンニング両成敗だ」
 と、無情にも、二人とも点数がゼロになってしまう。

 しかし、カンニング両成敗なんて理論、初めて聞いたぞ。さすがに変だろう。
  
 びっくり顔のケイと、心配そうなユミ。
 そう言えば、もともとユミは福岡の名門高校に通ってたわけだから、こんな三流高のテストなんか余裕だったろうな。

 ユミのアップで次のシーンへ。
  
 その夜、ユミのマンションにて。この画面で見る限り、ユミの部屋は2階の向かって右から2番目の部屋のようだ。
 さすがにしょぼくれてる雄太に、
 ルリ「バカバカバカバカ! バカの四乗!」
 と言う、真面目なのかふざけてるのかよく分からない怒り方をするルリ。拳で叩いたあと、邪険に雄太の身体を押す。
 雄太「……ごめん」
 ユミ「ねえ、雄太も謝ってるんだしぃ」
 ユミがとりなすが、ルリの怒りは収まらない。

 ルリ「いや、絶対に許さない。あんたのお陰でねえ、あたしまで零点になったんだからね!」

 しかし、わざわざここに集まってから、雄太に罵声を浴びせると言うのもいささかまどろっこしい。
 女子三人が先にいて、後から雄太が謝りにきたのかもしれない。四人の座り位置からして、ありうることだ。
 ルリ「どいてよ」
 冷たく言いながら、カバンで雄太の肩をバシッと叩いて荒々しく出て行くルリ。
 反逆同盟のメンバー間で、これだけ本格的な仲違いも珍しい。
  
 ケイ「無理もないわ、ルリが怒るのも。実力テストは口実、学校の寄付金集めなのよ」
 事情通のケイがユミに説明する。
 夜の街を歩いて帰るルリ。
 ケイの声「ルリのうち、お母さんが病気なの……入院費がウンとかかるんだって」

 ケイの説明を聞く限りでは、寄付金集めうんぬんとルリの極端な怒りは結びつかないが、それはこの後のシーンで明らかになる。

 それよりここでは「セーラー服反逆同盟」ファンの間で必ず論争になる(なるかっ)ルリの家は裕福なのか貧乏なのかについて考察しておきたい。

 ケイの台詞で、唐突に母親が入院してお金がかかるとあるのだが、それだけ聞くと割と貧しい家庭と言う感じだが、この少し前の10話では、ルリの部屋に当時はバカ高いパソコンが置いてあった。そんなもの買う金があるのなら、入院費の余裕くらいありそうなものだが、パソコンを購入してから母親が入院するまでに家計が悪化したのかもしれない。あるいは、もともと主な働き手がルリの母親だったと考えれば納得がいく。

 まあ、黒鳥は高い入学金で不良生徒を集めているのだから、ここに通う生徒の家は基本的にはある程度経済的に余裕のあるところばっかりの筈なんだけどね。
 しかし、いずれにせよ、ルリの家族構成などの基礎的なデータも提供されていないので、全て憶測に過ぎない。
 自分の感じでは、ルリは母子家庭のような印象なんだけどね。

 さてその翌日、かどうかは分からないが、恐らく放課後だろう、生徒の父兄が何人か学校へ集まっている。
 なんとなく見覚えのある後ろ姿が並んでいるが……。

 ジェリー藤尾「あーあー、出来の悪い子供を持つとお互いに苦労しますな! うん」
 南田洋子「あたしどもの娘なんて学校のことはさっぱりですのに、変なことばっかり覚えましてぇ」
 ワタルの父(役者名不明)「ほんとにもうね、親に似ないで出来が悪くて困ったもんですよぉ」
 ジェリー藤尾「まったくだ」
 水野晴郎「今度はいくらかかることやらなぁ……」
 ジェリー藤尾「いやいやあんた、ゼニで済むならいいんだ、ゼニで済むなら」
 水野晴郎「まあ、まあね、うん、そうそうそうそう……」
 と、手前の教室の扉が開いて、立川が顔を出す。
 「お待たせいたしました」の声に、四人がくるっと振り返る。
 バーン!
 ジェリー藤尾「ああ、藤沢亜樹の父です」
 南田洋子「あたくし、椎名こずえの母でございます」
 田辺「田辺ワタルの父です」

 トリはこのお方。
 水野晴郎「えー、わたしが日下明夫の父親です」

 特別ゲストとしてくくられているのは、名前の判明している三人だけなんだよね。その中にひとり無名の人が入っているのが、よく分からないのだ。

 しかし、水野やジェリー藤尾の発言などからして、既に何回も彼らはこういうところへ顔出ししてるはずで、改まって自己紹介するというのは、いかにも不自然なのだが、無論これは視聴者に向けての挨拶である。ま、立川とは初対面だったのかもしれない。
 どう見ても2-Aの教室を模様替えしたとしか思えない教室に集う、成績の悪い生徒とその父兄。
 わかりづらいが、左後方に生徒だけで固まって座っているのがルリたち貧乏チームである。右の最後列が雄太とその母親なのだが、完全なエキストラなのであまり意味はない。 
 立川「ツッ、さて、本日おいで願ったのは……ま、はっきり申しまして皆様方のお子様達はテストの結果、到底学業を続けても意味がない……つまり、退学していただかなければならないという、ま、ご報告をさせていただくしかありませんな」
 田辺「いや、ここを追い出されたら、このバカ息子は行くとこがないんです」

 ワタル、親公認のバカだったことが判明。
 しかし、それでなんでクラス委員やってるんだろう。謎だ。
 ちなみにこのシーン、ワタル父が頭を下げた時、後ろの席の椎名こずえの笑顔が見切れてしまう。このシーンでこの笑いは絶対おかしい。
 ほんとに、この人、ワタル(役の渡辺航)のお父さんだったりして。
 日下「い、事務長さん、いいヒゲしてんじゃないすか」
 と、錯乱したことを言い出す大仏だったが、隣の息子(芸名は日向明夫)に自分のヒゲを引っ張られて、

 日下「いてっ、お前なにすんだよ、いや、この学校っていいところですねっ」

 若い人にはピンと来ないであろう名台詞をパロッたフレーズで落とす(落ちてないが)。
 それにしても、この日向明夫、必ずOPに名前が出るのだが、一切台詞がないという、凄いキャラなのだった(20話と22話で一言だけ喋る)。
 でもこの水野氏の素人芝居、ある意味うまいんだよね。本職の俳優にはできない演技を越えた演技なのだ。
  
 椎名母「立川さん、娘を、あたくしを、助けてくださ〜い」
 台詞の間に娘の腕をつかもうとして邪険に払われる南田。目にハンカチを押し当てて熱願する。

 なお、南田洋子さんの夫・長門裕之氏が「本家」のスケバン刑事で「暗闇指令」を演じているのは周知の事実。彼女のキャスティングはそれと関係があるのだろうか。

 二人の背後にアツシが渋い顔しておさまっているが、赤点取ってかっこつけてんじゃねえ。
 ちなみに、気のせいか、そのアツシの横の母親役のエキストラさえ、アツシにそっくりに見え、実の母親じゃないのかと言う妄想を抱いてしまう。
 藤沢「ちょっと、ただでさえ出来の悪い娘なのにこの上あんた高校中退ってことになったら、確実に嫁の貰い手がなくなりますよ!」

 本物の親が出てるんじゃないかと言う先入観で見ると、なんか、後ろの山口と隣のおじさんも、鼻の形とかが似てるように思えてくるから不思議だ。ま、そんな暇人ばっかりじゃないだろうから、気のせいに違いない。
 アキ「おーきなお世話だよぉっ! いっちょまえに大人なんだし、オヤジの世話になんかなんねえよーっだ!」
 と、リアル親子喧嘩を始める二人。いやぁ、実に微笑ましい。
 大人と言ってるが、一応高2で17歳のはずなんだけど、実際は確実にそれより上だろうから、アキの台詞は説得力がある。

 後ろでびっくりしてる山口の顔がおかしい。
  
 藤沢「なんて口の利き方をする、お前は」と言って、アキの頭を結構おもいっきり叩く。
 彼女、本気で痛かったんじゃないかと思う。

 アキ「いてっ、いってえーなお前、表出ろよほらーっ」
 藤沢「上等じゃねえか、年季の入ってるとこ見せてやろうじゃねえか」
 アキ「うぃいいよ」
 藤沢「なんだこのやろっ何だお前は親に向かって……」
 で、いきなり本格的な掴み合いに発展し、後ろのドアから退場してしまう二人。
 そのやりとりを受けて、突然、失神するように倒れる南田洋子。
 立川「おっおっ、奥さん、奥さん、しっかりしてくださいよ、しっかりしてください」
 椎名母「はい……」
 だが、この時、さっきうるさそうに手を払いのけた娘のこずえが、すぐに母親の身体を支えると言う隠れた愛情を見せているのだった。
 立川「うんっ(咳払い)しかしですな、まったく望みがないわけではありません。当学園の発展のためにご協力していただけるのでしたら……当方としても考えます」
    
 立川の意味ありげな言葉に、
 椎名「あの、あ、あの、なんでもおっしゃってくださいませ」
 飛びつくように立川に歩み寄る。すぐに日下も席を立ち、
 日下「何かお好みの品でも……」
  
 田辺「いやいやお金で済むことなら……この通り」
 いきなりカバンから現金を取り出す下品な田辺父。800万くらいあるぞ。そんなもん裸で持ち歩くなよ。
 しかし、その前の廊下でのやりとりで学園サイドが金を要求することは何度も経験していた風だから、この辺の反応はいささかわざとらしい。
 むふふとほくそえむ立川。
 田辺「まだ足らんようでしたら……」
 立川「結構ですな」
 椎名「わたくしどもは小切手で……」
 立川「はぁー結構ですな……学園も助かります」
 日下「じゃあ……わたしはクレジットカードで、お好みのまま……」
 立川「はあ、結構ですよ」

 しかし、クレジットカード渡されてもなぁ……

 それはともかく、水野晴郎がカードを出したのが合図なのか、雄太の母親をはじめ、後方に控えていたエキストラ父兄も一斉に立川の元へ駆け寄る。
 なんだかんだいって、金で点数を買える家に住んでいることを申し訳なく思っているような雄太の目。

 (水野晴郎の声「ゴールドカードでございます」)
 知るかっ!
  
 雄太の視線の先には、立川たちに険しい眼差しを注ぐルリがいた……。
 彼らの親は金を出すどころか、ここに来てもいないので、それぞれ事情があるのだろう。ルリの場合、父親も顔を出さないのは、そもそも父親がいないのかもしれない。
 その後、解放された雄太がひとり教室に戻ってくる。
 ユミとケイは心配して待っていてくれた。
 呼び出されていないということは、二人の成績は悪くなかったわけだ。
 ケイ「どうだった?」
 雄太「やっぱ寄付金出せって……1点につき10万円だって」
 ユミ「それで、ルリはどうなったの?」

  しかし、1点10万はさすがに高い。雄太の場合、カンニングでゼロだから、数学だけとしても、赤点ラインが仮に30点とすると、300万円!
  せめて1点1万なら分かるのだが。

 その頃、ルリたちは居残りをさせられていた。
 立川「君たちは理事長就任10周年の寄付金もまだ全額収めていなかったなぁ」
 チエミ「うちにはねえ、そんなお金いっせんもありませんからねぇっ」

 先程10周年の寄付金を集めたばかりと言っていたことから、それは2学期から転入したユミも支払っているのだろうか。まあ、おじさん(愛川欽也)は凄い金持ちのようだから、平気なんだろう。ただ、ルリも支払いが滞っているとすると、うーん、やっぱり元々それほど裕福ではなかったのだろうか。9話のパソコンのことさえなかったら、それで済む話なんだけどね。

 しかし、成績が悪かったりカンニングしたりとかならともかく、とばっちりでこの椅子に座ることになったルリにしてみれば、まさにたまったものではないだろう。
 立川「成績は悪い! 寄付金は払わない、そんなことで済むと思ってるのか」

 そういうことを生徒に言うなよ。

 ヒロコ(床をドンと踏んで)「済まなきゃどうなるってのさ、うっさいなぁもうー」
 マユミ「無いもんは無いんだよー」

 そして、それを言っちゃあお仕舞いよ、と言う台詞をルリが放つ。

 ルリ「どうしてもって言うなら、辞めるわよ学校」

 そう、そうなんだよね。義務教育でもなく、単なる私立高校なんだから、中退しようがどうしようが生徒の勝手なんだよね、実際は。
 普通ならそこで話が終わるのだが、主役のひとりルリが退学してしまってはドラマが続かないので、ここは無理矢理その発想を潰してしまう。
 立川「ははははっ君たちには退学する自由も無いんだよ」←ドラマ的にね。
 ルリ「どうして?」

  立川「寄付金を払えないから退学する、そんなことをいちいち許したら、次から次へと退学、するものが出てくる恐れがある……それにいまいち、寄付金の目標額に達していないんでね」

 うーん、あまり答えになってないような……。
 それに、ジェリー藤尾たち大金持ちから既にたっぷり巻き上げているはずで、さらにここで欲張って貧乏な彼女達を追い込む必要が果たしてあったのか、いささか疑問も感じる。実際、そのせいで結果的に反逆同盟に制裁を受けることになるわけだからね。

 マユミ「はぁー、じゃあ、どうしろってのさー」
 マユミの開き直りに対し、立川は眼鏡を外し、怖い顔になって出入り口を睨む、と、
 JACの人っぽい下っ端がふたり登場する。前の人が赤田昌人、後ろが田部井淳さんっぽくもあるが、よく分からない。
  
 思わずひるむ四人。ところで、山本理沙さんと、立原ちえみさんって、「不良少女とよばれて」でも共演してたんだよね。
 立川「金が無いんなら働く、当然のことだ」

 全国のニートの皆さんに聞かせてあげたい台詞。あ、俺も似たようなもんか。

 立川「安心しなさい、学校の方は、休学扱いにしとくから」

 全然安心できねえよ。
 不安そうなルリが心の中で呼びかけた相手は、
 「ユミ!」だった。

  
 そして早速、学校の裏口のようなところから力ずくで連れて行かれる四人。
 キャアキャア言いながら、用意してあったハイエースの後部から押し込まれる。
 この時、ヒロコたちは制服の下にシャツを着ているようだが、ルリだけは山本理沙さんの美意識のせいか、素肌が見える。
  
 ルリたちを校外へ運ぶ車。それを見送るのは、例によって、
 サボり魔ミホであった。もっとも今回は放課後なんだけどね。

 ミホは即座にアジトでユミにそのことを伝える。
  
 画面左からピョコンと真ん中に移動して、
 ユミ「ルリたちが?」
 ミホ「事務長の立川の仕業よ。早く助け出さないと、立川ってやつは金のためなら何でもするハイエナのような男だから」
 ミホはそう忠告する。ミホの台詞から、やはり立川はだいぶ以前から事務関連の仕事をしていたのだろう。
 一方、ルリたちを待っていたのは星王バズーではなく、今は一介のキャバレー支配人、桑原一人さんでした。
 桑原「こいつらだ、立川先輩が売り込んできたのは」
 桑原「言っとくが、逃げようなんて考えねえことだ。ガキだからって遠慮はしねえからな! 真面目にはたらけぃ……そうすりゃ早く帰れる……はぁ、ああ、ははははっ」
 さすがに気の強いルリも、今回ばかりはかなり不安そうであった。

 この後、いきなりヘルスとかソープランドとかに舞台が移ったら、超ハードなエロドラマになるのだが、無論、ゴールデンタイムのティーン向け番組でそんな展開になる筈も無く、
 安っぽいキャバレーで、バニーガールの格好させられるだけでした! 残念!

 でも、マユミが酔客に無理に酒を飲ませられているのはちょっとエロいかも。
 チエミに抱き付いているのが、団巌さんです。
 ルリも、同じくバニー姿で、ひょろっとした男に肩を抱かれ、タコのような顔で迫られていた。
  
 再び、銀髪のおじさんに酒を強要されているマユミ。ヒロコも同様だが、ヒロコは4話でシンナーの回し飲みしてたくらいだから、アルコールくらいガンガン行ってもよさそうではある。実際、ヒロコだけ、それほど嫌がってる顔ではない。
  
 チエミ「ああもうーっ」
 チエミは肩を抱こうとする団巌の手をがぶっと噛んで抵抗する。可愛い。
 彼はマネージャーの桑原を呼び寄せて、何か耳打ちする。
  
 それを受けた桑原は部下を呼び寄せて、
 チエミをそのまま団巌との店外デートへ引っ張り出させてしまう。無論、テイクアウトするつもりであろう。
 チエミ「マユミーっ、ヒロコーっ」

 立原さん、割と巨乳だった……。
 ルリ「何すんのよ」
 桑原「これからが本式の仕事なんだよっ」
 桑原はルリの体を突き飛ばす。
  
 ルリは突き飛ばされて、再びタコ男の魔手に……。このタコ男、スタッフの誰か、かな?
 (読者のこなんさんからの情報によれば、なんと、この人、脚本の日暮裕一さんらしい)

 しかし、桑原の台詞からして、本気で少女売春させるつもりだったようで、割とハードな展開ではあったのだ。
 ここで、剥き出しの肩を抱かれつつ、他の二人に頷いてみせるルリ。
  
 それを受けて、マユミもヒロコも頷き返す。事前に逃げ出す算段をしていたのだろう。
  
 で、次のシーンでは、三人揃ってトイレに行き、窓から抜け出そうとしている。しかし、三人揃ってトイレに行かせてはもらえないと思うが、そもそも。
 ルリのストッキングの足が、ビールの空き瓶にあたり、音を立ててしまう。
 ビクッとして振り向く三人。
 と、扉が開いて、店員が入ってくる。トイレの外で見張っていたのだろう。
 危機的BGMとルリのアップでCMへ。



アバンタイトル Aパート Bパート 戦闘シーン エンディング 予告編+まとめ
 
 さて、Bパートだが、最初、CM前のシーンが少しだけリピートされてから始まると言うこのドラマでは珍しいパターン。他では、第16話くらいだろうか。
 BGMは違うけどね。 
 依然として固まったままの三人。
 が、男はすぐ後頭部を押さえて「あっぐわあ」と呻いてぶっ倒れる。ルリたちが驚いてその後ろを見ると、
 バットを持った雄太たちが右側の通路から入ってくるのだが、これだと、最初に雄太がどこからバットを振ったのか分からないことになる。

 でも、さらっと見逃してしまいがちだが、こうして(不意打ちとはいえ)雄太が腕力で貢献するシーンと言うのは極めて稀なのだ。あとは第1話くらいか。 
 ユミ「逃げるのよ」
 雄太「さ、早く」
 後ろで、おケイちゃんがびっくりした目をしている。純情なおケイには、ルリたちの格好は刺激が強かったのか。
 仲間の出現に安堵するルリ。
 ルリ「ユミ、ケイ!」

 ……あのう、雄太は?

 カンニングの件でまだ蟠りがあるのだろうか。だろうね。
 ちなみに、マユミも結構胸が大きいことが分かる。
 ユミの誘導で、急いで逃げて行くルリたち。
 ヒロコ「チエミが……大変!」

 しかし、ユミたちが易々と忍び込めたのはともかく、どうしてこの場所が分かったのだろう? ミホの情報では、立川が悪い奴で、彼女達がどっかへ連れて行かれたことしか分からない筈で、桑原やこの店のことは調べようがないだろう。
 その頃、チエミをお持ち帰りをしようとしていた団巌は、陸橋のようなところをチエミを抱いて歩いていた。
 まあ、どっかのホテルにでも連れ込もうと言う腹だったのだろう。
 チエミ「はなーっしてよー、やーだぁー」
 先程の店の桑原の部下も後から(チエミに逃げられないようにするためか)ついてきていた。
  
 と、その肩を叩く者があり、振り向くと、                         男「あ、中山……」(註・言ってません)
 男「へぶしっ」(註・正確には「おおっ」です)
  
 チエミ「うっ」
 ミホは、自分が助けたと知られたくないので、先にチエミを殴って気絶させてから、団巌も軽く倒してしまう。
 倒すと言っても、一発顔を殴るだけで、団さんは自分から「うわっ」と叫んで階段から落ちる。落ちると言うか、よたよたと降りてるだけのような感じだが。
 しかし、ミホ、チエミを気絶までさせる必要あったかな。(第3話のように)顔を隠して助けるか、遠くから薔薇を投げれば良かったのでは?

 また、すぐ後で分かるが、彼女はここからチエミを黒鳥学園まで運ばないといけないわけで、無論、タクシーを拾ったのだろうが、拾えるところまで彼女を運ぶだけで大変だったろう。階段のすぐ下が道路ではあるんだけど。
 ただ、彼女がここに待ち伏せていたと言うことは、ルリたちが連れて行かれたのがどの店なのかは事前に調査済みだったのだろう。その情報をユミにも教えていたと言うことか?
 夜の黒鳥学園の外観。
 堂々と廊下に明かりをつけてアジトへ入ってくる面々。いつものことだが、この学園は夜間のセキュリティが甘過ぎる。
 戸を開くと、既にチエミが運ばれてきていた。放心したように椅子にもたれている。
 ミホ、その早業も凄いが、何で彼らがここに来るって分かったのだろうか。

 普通、こういう場合、それぞれ自宅に帰るよね。つーか、警察行け警察へ。
  
 マユミ「チエミーっ」
 マユミやヒロコはびっくりするが、ユミはひとり含み笑いしながら駆け寄る。ユミに続いて、みんなでどやどやチエミの周りに集まる。
 ヒロコ「あんた、フケてきたの?」
 チエミは頭を振って、
 チエミ「誰かに殴られて……気付いたら、ここに……」
 チエミの言葉に、ふっと考え込む表情を見せるユミ。仙道さん、綺麗ですね。
 その視線の先には、わざとらしく置かれたバラの一輪が。
 そう、影のヒーローを気取る、自己顕示欲の強いミホの置き土産であった。
 ユミ(ミホさん……)

 ひとり、ミホに心の中で感謝するユミだったが、なんかこの感じだと、ミホから店の場所とかを聞いたわけでもないようなんだけどね。少なくとも、救出に関しての打ち合わせはしてなかったのだろう。では、ミホの勘が異様に鋭いだけなのか。
 ユミ「当分の間はここにいるほかないわね」
 ヒロコ「なんであたいたちをすけたのさ?」(←助けたの意)
 マユミ「そうだよ、クラスのイジケ虫のあんたらがさ」
 ユミたちが他のクラスメイトからどういう目で普段見られているのか類推できる貴重な台詞である。

 ケイ「だってぇ、ルリは友達だから……」
 雄太「そっ、本命はルリ、お前達はおまけ」

 割と現金なことを言うふたりだった。

 どうでもいいが、それぞれタイツの色が違うのだ。ルリは黒、ヒロコとチエミは肌色、マユミは薄い紫っぽい。
 また、気付きにくいが、ルリだけ肩のストラップがないタイプのパニーなのだ。
 この辺は主役と脇役の差別化かなぁ。

 それとね、なんでいつまでそんな格好してるの? 冬なのに。
 着替えがないとしても、せめてそのウサ耳だけでも取ろうよ。
  
 ルリ、やおら雄太のほうを向いて、ポンッと軽く肩を叩いてから、……この仕草はルリがよくやるものだが、
 ルリ「このくらいじゃ許さないよ、元と言えば雄太がねえ……」
  
 ヒロコ「ふん、あんたたちが来なくたってねえ、あたいたちだけでフケられたんだから、ねえー?」
 マユミ「そう、恩には着ないかんね!」
  
 ケイ「素直じゃないわねぇっ」
 と、優しい二人は、ニコニコと黄金のスマイルで応じているのだが、素直じゃないと言うか、こいつら単に人格に問題があるだけだろう。第18話でも、森口はユミに意味もなくビンタしてたけど、こういうのは甘やかさないでビシッと言っておいた方が良い。

 ただし、
 ぐっぐぐぅ〜(チエミのお腹が鳴る)

 直後にこういうユーモラスなシーンが続くので、雰囲気自体はそれほど刺々しくはない。

 チエミ「お腹、空い……ちゃった!」
 ヒロコ「……そう言えば」

 あくまで優しいユミは、

 ユミ「何か仕入れてくる、ここ動かないでね!」
 と、太っ腹のところを見せるが、ヒロコたちが他意なく「ラッキー!」と喜んでいるのが割と情けない。

 それで制服組の三人が揃って出て行ってしまうのだが、これはちょっと無用心かも。買い出しならふたりで十分だろう。
 その頃、かっこよく鼻からタバコの煙をたなびかせている立川さん。
 桑原からルリたちの脱走のことを聞き、
 立川「まずいことになったなぁ」
 桑原「すいません、先輩」
 先輩と言っているが、普通はまあ学校の先輩後輩の間柄だろうが、後述のシーンを見ると、大学のアメフト部でともに熱い汗を流したふたりだったのかもしれないと想像すると、笑いが込み上げてくる。

 ちなみにこの部屋はどこだろう。学園の事務室だとすれば、同じ建物にユミたちがいるわけで、ちょっと間抜けだから、桑原の店の事務所かな?
 立川は黙ってアドレス帳を取り出し、見ていたが、つと立ち上がって電話をかける。
 立川「もしもし、ハチヤ(タチハラ?)さんのお宅でしょうか。あのわたくし学園の事務長の立川と申しますが、……恐れ入ります、娘さんもうお帰りでしょうか?」
 と、チエミの自宅に本名で堂々と電話してるのである。うーむ。大胆と言うか、馬鹿というか。
 一方、アジトの扉を開けて席を外していたチエミが帰ってくる。だから、廊下の明かりを煌々とつけてるんじゃない!
 ルリ「どこいってたの?」
 だから、早く耳とかネクタイとか取れよ!
 チエミ「うちに電話! 心配するといけないからさぁ、一応ね」

 ええっと、だったら、早く家に帰るのが一番じゃないの?

 そして、その言葉が終わらぬうちに、
  
 扉が開いて立川たちがどかどかと入ってくる。

 しかし、彼、物凄い絶妙のタイミングで、電話したことになるな。

 つまり、チエミが自宅に電話→立川がチエミの家に電話、という順番じゃないと立川には居場所がばれなかったわけだからね。
 そもそも、チエミ自身が家に戻っていたら、意味がなかったのでは?
 それに、4人のうち最初にチエミの家に電話しているのも勘が良過ぎるだろう。

 また、チエミが、多分学園内の電話だろうが、それを使って親に知らせ、その直後に立川が親に電話して居場所を聞きだし、それからチエミがアジトに戻ってくるのとほぼ同時に立川たちがやってきているのも、立川たちが学園内に最初からいたのでなければどう考えてもアジトに来るのが早過ぎる。

 と、すれば、やはり立川たちも学園内(恐らく事務長室)にいたのかと言うと、その場合は、恐らく同じ棟の同じ階に(旧理事長室と事務長室だからありうることだ)両者はいたわけで、さすがにこれはどちらかが相手の存在に気付く筈だろう。ユミたちは廊下の明かりも付けっぱなしだったんだし。

 追記
 時系列を表にして説明する。チエミが電話をかけにアジトを出た時刻を仮に10時とする。
時刻 チエミの行動 立川の行動
10:00 アジトを出る  
10:00〜10:15 電話で自宅に連絡  
    チエミの家に電話して居場所を聞き出す
10:15 アジトに戻る アジトにやってくる
 チエミが電話をかけるのに要する時間はどれだけ長くても15分以内だろう。
 たとえば10:05に家に電話をしたとする。で、その直後、10:10に立川がチエミの家に電話をしてアジトにいると聞き出す(もっともチエミは学園にいるとしか伝えてないと思うのだが)。チエミが部屋に戻るとほぼ同時に立川が現れている。この場合、彼らは5分でアジトまでやってきていることになる。上のふたりのいる部屋が事務長室だとすれば、同じ建物内だから距離的に間に合わないわけではないのだが、この後、彼らはまたルリたちを移送して、ユミたちからの電話を受けるときにも、さっきの部屋にいる。と、すれば、彼らは桑原の店の事務所にいたと考えるのが妥当だ。

 まあ、店と黒鳥との距離が分からないので、猛スピードで車を飛ばせば、数分でここにやってくることも絶対不可能ではないのだが……。
 あるいは、チエミさん、電話をかけるのにだいぶ遠出をして、そのついでにトイレにも行ったりして、実際は30分くらい部屋を空けていたのかもしれない。とすれば、立川たちがすぐに出現してもそれほど矛盾は生じない、かな。うーん、でも、その格好で公衆電話を探してうろうろするのもおかしいし、敷地内にあるのなら、そこまで時間はかからないだろう。

 と言う訳で、やっぱりこのシーンの流れはおかしい。
 だから、ここでは、ユミたちが買い出しに行く時に、チエミが「あたしもちょっと電話してくる」と言って一緒にアジトを出るか、(こちらの方が自然だが)ユミに自宅に電話しておいてくれと頼むと言うふうにしておき、立川たちが現れたときには、既にチエミがアジトに戻ってからある程度時間が経っていると言う風にすべきだったろう。
 それはともかく、ここでは敵味方台詞がないままネクストシークエンスへ。
 夜の道を疾走するハイエース。
 再び荷台に詰め込まれた四人に、桑原が声を荒げる。

 「もう二度と、逃げようなんて気が起きねえようにしてやるからな!」
 不安そうな表情のルリ。

 しかし、さっきチエミは自宅に電話してるのだが、桑原たちがアジトに来たことから、学園にいると親に伝えている筈だが、その親は一体なにしてるんだろう。まあ、チエミ自身が学校の活動で遅くなるとでも誤魔化していたとすれば、何もアクションを起こさないのも頷けるのだが、……どっちにしろ、普通こんなことやってたら速攻で警察沙汰になりそうなものだが。
 と、その頃、食料を買いだしに行っていたユミたちがアジトがもぬけの殻なのを知り、わざとらしくビニール袋を床に落として食べ物を散乱させる。
 彼らが買ってきたのは、パック飲料、カップラーメン、菓子パンなど。
  
 この時、いかにもそうしろと言われていたように、三人がそれぞれのポジションに立つのが面白い。心配そうな表情のユミ。
 で、次のシーンでは早速ハイエースの後部ハッチを開けて、ルリが車から飛び降りて、斜面を下っていく様子が映される。

 しかしこの瞬間、後部には他の三人の姿が無いことがはっきり見える。無論、飛び降りているのはスタントだし、森口たちは実際に走行中のバンで撮影しているわけじゃないだろうから、当然なんだけどね。

 でも、割とスピードが出ているので、このスタントはなかなか大変だったと思う。
 静止画ではわかりにくいが、斜面を転げ落ちるルリ役のスタントだが、両腕は剥き出しではなく、肌色のウレタンスーツのようなものをまとっていることが見て取れる。
  
 一番下まで落ちてとまるところから山本さん本人にスイッチ。

 剥き出しの美しい背中がセクシーだが、10月〜11月の撮影だと思うなので、だいぶ寒そうだ。見てる方も、1月の放送だから、見てるだけで寒くなる。
 喘ぎながら道路を見上げるルリ。
 でも、こういうシーンは、仙道さんにも中山美穂にも、そして多分15才の後藤さんにもこなせない仕事だったんじゃないかと思う。
 車を停め、下を見る立川たち。
 桑原「クソガキがぁ!」
 ルリを捕まえようとおりかけるが、
 折悪しく背後から一般の車が来たので、
 立川「ほっとけ、どうせ傷モンだ、使い物にはならん、おい」
 と、実にあっさり諦めて車に戻ってしまうのだが、後続の車は黙ってやり過ごせば、ルリは手錠がかけられているのだから、簡単に確保できたと思うんだけどね。それに、「傷モン」という表現もこの場合あてはまりそうもない。実際、ルリは別にどこも怪我したわけじゃないから、立川の発言は、完全な負け惜しみであろう。狐がすっぱいプドウだと決め付ける童話を思い出してしまった。

 こいつら、しかし警察に駆け込まれるのではないかと言う危惧を一切抱かないらしい。
 車が走り去るのを確認してから、ルリは立ち上がり、よろよろと歩き出す。

 で、ここから山本さんの持ち歌「Lonely Lion」がスタート。

 今まで、インストで何度かかかったことはあるが、ボーカル付で流れるのは今回が初めてだ。今回のほかでは、第19話くらいだろうか。
 でも、このドラマ、当時の人気アイドル歌手の中山美穂自身の楽曲が一切使われていないのは、奇異に感じる。

 他の主題歌2曲に比べて影は薄いが、この曲もなかなかしっとりした良い曲である。
 でも、このこぼれそうな胸を抱くようにして苦しそうに歩く姿は、かなりそそられるものがある。
 無論、狙ってやってるんだろうけど、考えたらなかなか凄いシチュエーションではある。
  
 (歌詞)夜の街角Lion たて髪ふるわせて
 (歌詞)誰のもとへ走るのか

 ルリの逃走する姿にまじえて、彼女を探して夜の街を走るユミたちを映すのがこのシーンの良いところである。
 ただ、立川たちに捕まったというのは分かると思うので、この場合、まずはさっきの店に行くべきなのでは? 途中でルリが逃げたなんてことが分かるはずもない。

 つーか、警察へ行け警察へ。何回も言わすな。

 でも、夜の、それも住宅地以外での屋外ロケはなかなか珍しく、しかも反逆同盟全員が行うのは、これが最初で最後だろう。
  
 (歌詞)ネオンライトはdreamer きらめく度に夢 見せてやると嘘をついた

 ビュンビュン車の走る隣で、バニー姿でよたよたと歩く山本さん。大変だったろうなぁ。ドライバーも、ちょっとびっくりしたのではないか。
 途中、ばたっと倒れて、もがくようにして起き上がるのだが、この時、ハイヒールを脱いでいるようだ。こちらに進むと、後方の地面に黒いものが見えるからだ。また、これは予定外のことだろうが、首に巻いた白いネクタイもはらりと落ちてしまう。
  
 (歌詞)過ぎゆく時

 どう見ても、無目的にランニングしてるとしか見えない三人。
 (歌詞)止めてみたいと、思う理由(わけ)は

 ルリの方は住宅街の坂道を下っていた。
  
 (歌詞)誰かに逢いたいせい

 三人はぎりぎり繁華街と思えるところをひたすら走る。ユミが前方を指差して「あっち行ってみよう」と言っているように見える。
  
 (歌詞)lonely night 抱きしめ 愛してる

 階段をつらそうに登るルリ。おっぱいが見えそうで困る。

 ここの歌詞、フルコーラスではlonely nightのあと、「どこまで続くのか〜」となり、lonely heartをはさんで、「抱きしめ愛してる〜」と続く。だから、この場面用に繋ぎ合わせているのだろうか。あるいは最初からそう言うバージョの音源があったのか。
  
 (歌詞)誰かに 明日 なら そう 言えるよ

 ルリは裸足……と言ってもタイツを履いているのだが、かなり苦しそうによろよろと階段を登るが、そこで精根尽きたように鉄柵にもたれるように倒れてしまう。これは、演技以前に本気でバテ気味だったんだろうと思う。いくら若いといっても、こういうスタイル(手錠をはめたまま)で階段を登るのはきつい筈だ。
 ガクッと死んだように動かなくなるルリ。
  
 (歌詞)good luck. good luck

 (作詞・三浦徳子)

 で、ちょうどルリが倒れているその石段の上に、何も考えずに走ってきた三人が現れる。

 ルリも気付いて、顔を上げる。
  
 ユミ「ルリッ」
 雄太「ルリッ」
 三人は驚きつつ、駆け足で階段を下る。おケイちゃんのびっくり顔がおかしい。
  
 ケイ「ルリッ」
 駆け寄って、すぐにルリの身体を抱き起こす。

 ルリ「ちくしょう、やられたよ」
 ……まあ、広い括りではそうなんだけど、ルリが勝手に車から飛び降りただけのような気もする。

 ケイ「マユミたちは?」
 ルリ「やつらが……」
 ルリの受難を目の当たりにして、さすがの雄太も涙混じりに謝罪する。
 雄太「ルリ、ごめんな、おいらのせいで……」
  
 それに対し、
 ルリ「ば〜か」
 と大口を開けて言うのだが、キャプでは分かりづらいが、ここで山本さん、相当疲労していたようで、口の中に唾の筋が見えるのだ。
 年若い女優さんに対して失礼な指摘だとは承知しているが。もっとも、白い息は誰も吐いていないので、撮影時はそれほど気温は低くなかったようだ。まあ、息が白くなるほど寒いときにこんな撮影はやらせないだろうけど。
 ルリ「気にすんなよ、友達だろ」
 逆に、雄太をいたわるルリ。

 これは全話を通しての名台詞だと管理人は思う。

 ただ、先程のアジトではまだ雄太のことを全然許してなかったのだが、ここでは一気に雪解けを迎えているのは、よくよく考えたらおかしいのだが、ルリとしてはいつまでもこだわるのも大人気ないし、雄太もちゃんと謝ってるし、それにだいたいへとへとに疲れていたところに懐かしい同志の顔を見たせいですっかり気持ちが優しくなっていたのだろう。
  
 涙を堪えているような雄太の顔。ルリの、この最後の笑顔がむっちゃ可愛い。
 自然と涙が滲んでる感じなど、やっぱり上手いんだよね、山本さん。

 この辺で、BGMが「Lonely Lion」のインストに変わっている。
 ユミはひとり険しい表情。まだ戦いは終わっていないのだから。

 と、再び立川たちの様子。さっきと同じ部屋と言うことは、やっぱりここは学園ではなく、桑原の店の事務室みたいなところだったのだろう。
 暢気にビール飲んでると、電話が鳴る。
 桑原「もしもーし、立川さん?」
 立川はまるで桑原を使用人扱いである。星王バズーを顎で使うとは、立川はかなり偉い人みたいだ。
 立川「ああ、もしもし、ああ立川だ。……なんだと……なるほど……分かった、話し合おうじゃないか」
 立川「どこのどいつかわからんが、監禁してる小娘たちのことで話があるそうだ」

 監禁すんなよ。

 無論相手はユミだろうが、電話番号をどうやって調べたのかと言う野暮な突っ込みはしないでおこう。
 ただ、ユミが警察に訴えるなどと言う強硬手段をちらつかせている様子もないのに、彼があっさり要求に応じるのもちょっと変だけどね。
 自分で、どこのどいつかわからんって言ってるのに。

 そもそも、立川の仕事はテストにかこつけて寄付金をふんだくることであって、別にここまで関わらなくてもいいと思うんだけどね。



アバンタイトル Aパート Bパート 戦闘シーン エンディング 予告編+まとめ
 
 夜の公園のような広場に入ってくる、お馴染みハイエース。
 コートを羽織った立川自ら運転しているのだが、この時、車内には他に人影はないように見えるんだけどね。
  
 で、さっさと石段を登って待ち構える。ここは公園というより、どこかの施設(音楽ホール?)の前の広場みたいだ。
 と、寒い中ずっと待っていたのか、三人のシルエットが浮かび上がる。
 立川「お前たちか呼び出したのは?」
 画像では分からないが、立川の息が白い。
 長いスカートをまくって、鉛筆を取り出すルリ。いつもながら、なんかこの入りは恥ずかしい。
 ルリ「闇の中でのさばり続ける悪党ども!」
 今回はタメを置かず、割と早口で口上を述べるルリ。
 ケイ「てめえらのようなワルは許せねえ!」
 んん、気のせいか、前回までよりエコーが大きくなってるような……。
  
 お腹の辺りで拳をクロスさせ、ユミ「天に代わって」
 拳を顔の前にあげ、構え直してから、ユミ「成敗する!」
 このタイミングで立川が「なんだとう」と合いの手を入れるのがちょっと珍しいパターン。
 三人「セーラー服反逆同盟!」
 エコーが掛かっている。
 立川「うーん?」

 はい、ここからシリーズ中でも随一の珍プレーが始まるのだった。
 ユミを中心にしてその場でジャンプし、
 下に着地して立川に一直線に向かっていくのだが、
 立川はニヤリと笑って、向かって右側に顔で合図する。
  
 すると、リズミカルなBGMに乗って、アメフトスタイルの戦闘員たちがどこからともなく回転しながら登場してくる。
 どこから来たのかは説明がないのだが、まあ普通に考えればハイエースに同乗していたのだろう。
  
 自分たちの格好は棚に上げて、呆気にとられるユミたち。立川は、自らもコートを脱ぎ捨て、ズンドウのアメフトユニフォームを披露する。
 そして横並びで勢揃い。全部で10人もいる。
 さっと身構える三人。
  
 立川の「セット」の声でポーズを決める戦闘員の皆さん。
 立川「ダイビングフォーメーション!」
 立川の指示で、
 しゃがんだ彼らの後ろから、ひとりの戦闘員が飛び出してくる。

 普段からこういう練習してるのかしら?
 どういう仕組みになってるのか知らないが、そのまま三人のところまで届いていしまう驚異の跳躍力。
 ここでは既にスタントにスイッチしていると思うが、中央のユミと抱き合うようにして倒れ込む。
 立川はヘルメットをかぶってから、「フォーメーション、ツー!」
 その声で、立川の前に逆V字型に並ぶ皆さん。そのまま突進する。
 しかしそのまま乱闘になるので、フォーメーションの意味はあまりなかった。

 我々視聴者は大笑いだが、これ、第三者がたまたま通りかかったら、物凄いシュールな光景に見えただろうな。
 続いて、立川「ラリアートフォーメーション〜!」

 ちなみに彼のヘルメットには最初からてっぺんに何か刺さってるんだけど、これはなんだろう。シャアザクのように指揮官のマークだろうか。
 立川の指令で、2と8が肩を組み、
  
 おケイちゃんにラリアートをかます。そのまま後ろに倒れるケイ。
 ケイ「ううっ」

 ここ、いかにも後藤さんが棒立ちなのが面白い。
 続けて別の二組がルリにも攻撃するのだが、山本さん、むしろ笑ってるぞ。
 彼女も、でくの棒のようにまともに受けてしまう。
  
 最後はユミだが、さすがに彼女はぎりぎりで両腕をあげて、攻撃を受け止め、
  
 反撃のパンチを放つ。
 が、彼らはプロテクターをつけているので簡単にはやられず、すぐに再びラリアートを出してくる。
 ユミは数歩おされて、その場でジャンプし、(スタントが)空中で回転し、
 敵のダブルラリアートを台にして、ぐるっとまわり、
 その反動で二人を華麗にひっくり返してしまう。ここはなかなかかっこいい。
 同時に、やはり三人の中ではユミが際立って強いことも分かる。
  
 ユミはそのまま突進し、ポーズを決めてから再びジャンプする。
  
 ユミ「ええいっ」
 そしてその勢いで、リーダーの立川に向かって行く。しかし、あっさりと返り討ちにあう。
  
 地面に倒れたところへ、立川ががま蛙のような動きで襲い掛ってくる。ヘルメットの角は、やはり刃物でそれで攻撃するためのものらしい。
  
 ユミは攻撃をかわし、得意の飛び蹴りを立川の胸板に放つが、全く効かず、逆に押し戻されてしまう。
  
 歪んだ表情で倒れるユミ。

  
 一方、ルリはタックルされたように足をつかまれていたが、構わずホルスターから鉛筆を抜いて、
 寝転がったまま、自分の敵ではなく、立川へ向かって鉛筆を投げる。これはユミへの援護のためだ。
  
 鉛筆は刺さらなかったものの、防具に当たったのか、立川の動きは止めることが出来た。
 立川はやや怒ったように、「あっ、タックルフォーメーショオ〜ン!」と叫ぶ。

 まだあるんか。
  
 その声で、ルリに対して集団で襲い掛かる。のだが、前の人たちはどう見ても遊んでいる。
  
 ルリは、四人の敵に囲まれて押し潰されてしまう。
 ルリは肘打ちで抵抗するが、効果はなく、そのまま上空に投げられてしまう。
  
 で、そのまま立川の両肩に乗っかるように落ちる。ただし、ここは逆再生(実際は抱え上げた状態からルリをおろしている)。
 要するにタワーブリッジみたいな技をかけられているわけだ。苦しさに歪むルリの顔。萌える(変態か)
  
 立川「あああああああっ、えああっ」
 掛け声とともに、そのまま後方に投げ捨てられるルリ。ただし、ここは立川もスタントが演じているようだ。
  
 この投げ方だと、受身も取れない感じだが、
  
 実際は、べたっと両手の平で受身を取る。山本さん本人だったら、ちょっと顔を起こすところだが、
  
 ここもスタントがやっているので、間をおかず、ちょっと顔を隠すようにして向こう側に転がりながら移動してしまう。ま、これは敵の追撃をかわしているということなんだろうが。受身を取るだけでも、下は固いコンクリート(?)なので、大事を取って女優さんにはやらせなかったのだろう。
   
 ケイも複数の敵に襲われて苦戦していたが、この中で割と高い位置から地面に背中を打ち付けているアクションがあって、なかなかハードだ。
 ユミは次々とザコをなぎ払ってから、
 その場でジャンプ。

 しかし!
  
 横合いから飛び出してきた戦闘員につかまり、そのまま押し倒されてしまう。こういうカットは極めて珍しい。
  
 戦闘員がユミの体を地面に叩き付けて、そのまま自分から(としか見えないが、実際はユミの足技で投げられたのか?)奥に消えてしまう。

 ただ、ここは仙道さん本人がやってるので、静止した状態からアクションが始めているので、動きにスピード感がないのがちょっと残念。
 寝転がったまま、おののくユミ。
 目の前には二人の肩に乗った戦闘員が仁王立ちしているではないか。つまり、この攻撃のために、さっきの戦闘員は自ら身をかわしたということか。
 逃げるのは間に合わないと判断したのか、腕でガードするユミ。
 カメラが引くと、一組ではなく三組が同時に高い位置から襲い掛かってくる状況だったので、多分このまま受けていたらユミはやられていただろう。ユミの位置からは、目の前の一組しか見えなかったのかもしれない。
  
 しかし、そこで他の敵と戦っていたケイが振り向いて、すぐさまスカーフを投じ、
  
 普通はミホのバラ投げのときに鳴る「ジャン!」と言う効果音とともに、それを神業のようにユミの腕にからみつかせ、
 勢いよく引っ張る! そして、この辺から、「Don't Stop Lullaby」がスタート。
  
 マグロの一本釣りのように見事に危険地帯から救出されるユミ。

 ケイがチェーンで仲間を支援するシーンは多いのだが、これだけ視覚的に鮮やかに表現されているカットは他にはないだろう。
 途中までケイに引っ張られ、くるっと回って立ち上がるユミ。またルリも横から合流する。
 最後は、横並びになるのだが、ここではユミだけスタントで、他の二人は女優本人と言う変則的な組み合わせになっている。
 で、カットが切り替わると、ユミも仙道さん本人に変わっている。
 立川「ははははははっ、ストーンズフォーメーション!」

  ストーンズは、ストームズかもしれない。はっきりと聞き取れない。
  
 その号令に、背後からスクラムを組んだ戦闘員が突進してきて、彼女達の動きを封じる。
    
 おしくら饅頭されて、悶えるユミたち。ケイはちょっと恍惚としているようにも見える。
  
 立川の「ラストフォーメーション、ウィング」の声で、残った戦闘員が彼の左右に並び、
 立川の頭に刺さったナイフで突っ込むと言う技。しかし、だったらひとりで突っ込んでも同じことなのでは?

 またこのカットにより、頭に刺さってるのがナイフだとはっきりする。でも、ヘルメットにそういう細工をするカットは必要だったと思う。撮ったけど、オンエアされなかったのかな?
  
 身動きとれず、怯む三人。
 全体を通してずーっと守勢に回っているのも、今回のバトルの特徴だ。

 絶体絶命のピンチだが……、
 あ、あんたいたのね。

 ミホ「フォーメーションを崩せれば……」

 ただ、今回はバンクではなくちゃんと新撮だし、投げる前に台詞があるのでそれなりに本気である。
 同じところでロケしてるのかどうかは不明だが。
 しかし、相変わらずやる気のない表情ではある。慣れたけど。
 で、いつものように立川の目を潰し、
 ウィングフォーメーションを崩壊させることに成功する。
  
 ユミはその隙に、脚払いで左右の戦闘員をふりほどく。小気味良い効果音と、足の動きで、とてもかっこいい。
  
 そして身体を回転させ、ジャンプして、両足での豪快なキックを見舞う。
 一旦こうなると、もはや彼らは反逆同盟の敵ではなかった。素晴らしい足技で次々とザコを倒していく三人。
 そしてふらふらとユミの前にやってきた立川へのとどめの一撃。
 ここはしっかり仙道さんがやってるけど、完全に笑ってるのがいいね。
 まあ、テレビで普通に見ている分には全然気にならないが。

 のけぞる立川。
 ヘルメットが取れる。
 また、ユミが別の戦闘員にアッパーを食らわすと、それが桑原さんだった。
 無論、桑原さんはアクションシーンに参加していたわけじゃなく、このカットだけの扮装だろう。
  
 さらに、二人を交互に殴るユミ。決まってます。
 最終的には、先輩・後輩、仲良くダウン。ユミは星王バズーにも勝ったわけで、ほぼ宇宙最強と言えるだろう。
  
 ユミの後ろからルリとケイが駆け寄り、立ち位置を変えながら横に並ぶ。しかし、勝っても三人の表情は険しいまま。
 いつもの「ミホさんありがとう」もなし。
 そのミホはちょっと振り返ってから、夜の公園の中を歩いて去っていく。
 たぶん、前半、チエミを助けたところの近くだろう。バトルシーンとは違うと思うんだけどね。



アバンタイトル Aパート Bパート 戦闘シーン エンディング 予告編+まとめ
 
 さて、立川の敗北を受けて……と言っても、単にユミたちと喧嘩して負けただけなんだけど、恐らくその後、ユミたちが彼らの悪行を広く世間に知らしめたのだろう……険しい表情の山縣。
 理事長「立川のやつは学園とは無関係に寄付金を集めようとした。言うまでもないことだ」
 校長「はい、すぐにそのように手配を!」
 と、トカゲの尻尾切りを約束する校長だが、具体的にどうやるの?
 まあ、今回も警察が介入した雰囲気はないので、学園内だけのことならそれも可能だろうが。
 しかし、寄付金集め自体は、ずーっと前からやっていたことなのでそれを全部彼のせいにするのは無理があるだろう。ジェリー藤尾たち金持ちの父兄は別に気にしてない様子だし。ここは、ルリたちを拉致していかがわしいところで働かせていたことだけを不祥事として始末すべきなのでは?
 理事長「失敗は、一度だけは許す……しかし、二度目は」
 そう言って、ギョロリと校長を睨む。
 厳しいのか寛大なのかよく分からない方針をつぶやく理事長に対し、校長はかしこまった様子で頷く。
 と、廊下の掲示板にこんなのが貼られていた。
 これを見る限り、やはり、国家権力は関与していないようだ。
 生徒の声「やったぜ、あいつやめた、ばっかやろう、ざまあみやがれ……」

 やけに口が汚いエキストラ。

 どうでもいいが、この真ん中の女の子がちょっと可愛いな、と。
 何故かここでは、ヒロコたち2-Aの生徒はひとりもいないようだ。

 「Shadow of Love」の珍しいはねるようなアレンジのBGM、使われているのはここだけだと思うが。
  
 ユミが振り向く先には、笑顔のミホが。
  
 無言で頷きあう盟友ふたり。

 普通だったら、ここで「つづく」なのだが、今回は南原と奈美が出ているせいか、その後にさらにシーンがある。
 2-Aの生徒たちに混じり、うきうきした感じで一緒に帰る三人。ケイが真ん中の並びはちょっと珍しい。

 あ、今思い出したけど、ヒロコたちの救出シーンがなかった。

 ま、戦いが終わったあと、ユミたちがもう一度助けに行ったのだろう。あるいは雄太かな。
 と、そこへ佐伯が現れ、生徒指導部らしき生徒とともに、
 佐伯「オラ、前をあけんかぁ」
 生徒「邪魔だ、邪魔だ、おいそこ空けろ!」
 佐伯「理事長閣下のお帰りだ、てめえら頭下げてお見送りせえ」

 そこで、多分アドリブだろうが、森口博子が冗談めかして「ペコ、ペコペコ」と言って頭を下げているのが、すげえむかつく
 まあ、この目立ちたがりの性格があったればこそ、後年あれだけ活躍したんだろうけどね、私は嫌いだ。
 ← 
 整列して、理事長の車の方を振り向くユミ。
 左右に並んで頭を下げる生徒たち、だが、なんかちょっと危なく見えてしょうがない。車に当たりそうで。

 佐伯「おらーっ、頭が高いぞーっ」
  
 当然それにはユミの探す実の母、加寿子も乗っているのだが、
  
 擦れ違う時には頭を下げていたので、互いを認識することはなかった。
 なお左の画像で、ケイのうなじのほつれ毛にエロティシズムを感じる人は変態の仲間入りだ。
 しかし、何かを感じるのか、意味ありげな表情のユミであった。
  
 去っていく車を見詰めつつ、不気味なBGM(Be desolated)がかかる。終盤でこれがかかるのも珍しい。
 佐伯「ようし! てめえら真面目に家路に着けよーっ」
 ヒロコ「へい合点だい!」

 ここでも森口博子が、手鼻をかむような珍妙なポーズを取って目立とうとしているのがむかつく。
 このポーズ、当時の持ちギャグだったのか、後半においてはちょくちょく見掛けるようだ。
 で、帰るユミの後ろを、さりげなく雄太も歩いているのだが、台詞もないし、ユミに話しかけようともしないのは、ちょっと寂しい。
 特に、ルリとの関わりが大事なテーマだったのだから、ここでひとつそういうやりとりがあってしかるべきだったのではないか。
 とにかく、ユミひとり画面に収まったところで、次回予告へ。
 と、思ったら、最後の最後にこの人が割り込んでいた。



アバンタイトル Aパート Bパート 戦闘シーン エンディング 予告編+まとめ
 
 予告編

 今回は大きく違うところはないが、
 まず理事長を乗せた車が門を入ってくるカット、これは本編にはない。
  
    予告編                                      本編

 それからルリが斜面を転がり落ちて、上を見上げるシーンも、ルリの体勢が違う。
  
    予告編                                      本編

 また、そのルリを探すユミたちだが、予告編では背後にサラリーマン風の通行人が映っているが、本編ではいない。
  
    予告編                                      本編

 最後に細かいところだが、同じくルリが夜の街を走るシーン、予告編と本編で走る位置が微妙に異なる。



 まとめ

 さて、第2クールの幕開けを飾るエピソードだが、やってることはいつもと同じ、いや、今まで以上にコミック的な要素が増えているエピソードだ。女子高生をバニーガールの格好させて働かせたり、敵がアメフトスタイルで戦う気マンマンであったりするところなど。

 また、やっと本格的に登場したラスボス的な理事長と、ストーリーの核心でもあるユミの母親の登場に加え、3人の特別ゲストが目を惹くが、カンニング、バニーたちの逃走と再捕獲、夜の街をバニー姿でさまようルリ、ルリと雄太の友情の再確認など、盛りだくさんの内容である。ただ、その分、ストーリーが拡散的で、ドラマとしてはやや物足りなさが残るが、いよいよ物語が佳境に入ってきたことを視聴者に示すという意味では、十分な役割を果たしている。

 しかし、改めて見ると、タイトルと内容が噛み合ってない気もする。カンニングは導入に過ぎず、メインではないからね。ただ、マル秘作戦というのは、カンニングだけではなく、点数を現金で買わせたり、払えない女生徒に非合法な仕事をさせたり、そういう意味も含めているのだとしたら、矛盾はしていないが。
 もっとも、少なくとも現在の黒鳥は名門とは言い難いことは指摘しておこう。



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