×

[PR]この広告は3ヶ月以上更新がないため表示されています。
ホームページを更新後24時間以内に表示されなくなります。




第03話 反抗は地獄への道 前へ 次へ 目次へ
放送日時 1986年10月27日
裏番組 月曜ドラマランド「探偵物語」
監督 江崎実生
脚本 二色ひとし
準レギュ 藤岡重慶、中島はるみ、安岡力也、竹中直人
ゲスト 宮田州/北島、岩田光央/生徒指導部員
予告 黒鳥学園の不正を暴くチラシが配られた。全校で持ち物検査が行われユミのロッカーからビラの束が発見された。生活指導当番の柔道部から地獄のしごきを受けるハメになったユミ、そんなユミをじっと耐え見守るミホ。「セーラー服反逆同盟」、「反抗は地獄への道」、お楽しみに!
備考 OPでのケイのチェーン攻撃に効果音は無し。プロデューサー補・安倍夏彦はプロデューサーと同じページに表示。
バンク映像の奈美悦子、子役のクレジットは無し。
評価    シナリオ ★★ いくつかの矛盾が見られる。編集や台詞にもおかしな箇所がある。
演出 ★★ しごきや拷問のシーンはやり過ぎだし、退屈だ。
映像 ★★★ 三人の登場シーンはシンプルでかっこいい。
キャスト ★★★  「スクール☆ウォーズ」の宮田州が、最低の役を嬉々として演じている。
アクション ★★★★  敵は三人と少ないが、長丁場のバトルは見応えがある。
総合 ★★ 驚くほどドラマ部分が薄い。しごき、拷問、回想に時間を割き過ぎである。
アバンタイトル Aパート Bパート 戦闘シーン エンディング 予告編+まとめ
 
 1〜2話の前後篇で初期設定が完了し、3話からいよいよ本格的にドラマがスタートするわけで、重要なエピソードの筈なのだが、これがひたすら暴力描写の続く凡庸なお話だったと言うオチ。個人的には、全23話中、6話、7話あたりと最下位を争う駄目エピソードである。 

 とにかく参る。
 ファーストカットは学園の道場の外観。ここは第2話でもユミたち三人が制裁を受ける時にも使われているが、4話以降は登場しなくなる。これはちゃんとした道場なので、学園の正門などとは全く違う場所の施設を借りて撮影していたのだろう。

 道場の中から、喚声というより、悲鳴が聞こえてくる。
  
 いきなり壁を突き抜けて飛び出す(汚い)足。修繕が大変だ。
 その内側の映像と並べると、脚の位置が明らかに違う……。
 足の持ち主である男子生徒が呻く。しかし、投げられて壁に当たる場合、そういう感じに脚は出ないだろう。
 この練習風景だが、柔道の授業なのか、部活動なのか、何の説明もないので分からないのである。指導的な(ひときわ老けた)三人は2-Aの生徒だが、この時ヒロコたちは校門の周囲にいる(後述)わけなので、後者だろうか。

 ちなみに黒鳥学園での体育系部活動はかなり低調で、実際の練習風景は、他には第14話の陸上部くらいしかない。ただ、マラソンやバスケットボールでは全国大会優勝と言う実績があるし、他競技も校長室にわんさか飾られたトロフィーなどから察するに、ある程度盛んに行われているらしい。「悪の掃き溜めとして有名」(第15話より)なわりに、真面目な生徒が多いようだ。
 一人の生徒を壁に突き飛ばしてから、
 ワタル「へっぴり腰だなぁ……次はどいつだおらぁっ!」
 山口「なんだ、いねえのかぁコラァ!」
 威張り散らすワタルと山口。
 北島「よぉし、お前やってみろ!」
 と、イケニエを引っ張り出しているのこのお方は「スクール☆ウォーズ」でお馴染み宮田州氏である。

 彼も「スクール☆ウォーズ」ではどう見ても留年4回以上してるだろうという感じだったが、晴れて教職についたらしい。が、「スクール☆ウォーズ」での、不良ながらも根は真面目なキャラとは全然違い、今回、徹底的な悪党を演じている。また「スクール〜」では、一応、ルリ役の山本理沙(当時は諏佐理恵子名義)と共演しているのだが、二人が絡むシーンはなかったと思う。
 九条「北島ちゃん!」
 そこへ、血相変えた竹中直人が入ってくる。
 九条「今月の生活指導当番は柔道部でざんがしょ……表で大変なことが起きている……」
 短い台詞だが、かなり重要な情報を含んでいる。
 つまり、生活指導当番は月交替で、運動部などの団体が交互に担当しているのだと推測できるわけだ。

 しかし……、第2話までは高沢先輩と言う専任の生徒がいたのだから、これは高沢先輩がいなくなってからの暫定措置だったのかもしれない。それが証拠に、第15話では再び特定の運動部員には見えない制服組が指導部員として登場している。

 北島「なにぃ〜、アツシ、ツヨシ、ワタル、続けぇ!」
 北島の声に、三人はイケニエを放して一緒に出て行く。
 ワタル「お前ら乱取りやってろ〜」
 その頃、校門を少し入ったところに生徒が群がっている。
 この感じでは、登校時刻のようなので、道場では朝錬をやっていたのか? ハードだな。
 で、机の上に置かれたビラを奪い合うように読む生徒たち……なのだが、悪の巣窟のクズどもがこんなもんにさかりのついた犬のように飛びつくと言うのは、だいぶ不自然である。ま、そうしないとストーリーが成立しないからね。
 で、具体的にはワープロで打たれた堅苦しい文章だった。学園の管理システムに対する不満が書かれているらしいのだが、「暴く」といっても、現にその被害に遭っている生徒たちに対して「暴いて」も、あまり意味がないような……。学園の外にばらまくというのなら、告発として意味があるのだが。
  
 マユミ「僕らはロボットじゃない。血も涙もない教師の不正を暴く」
 マリ「形成期の青少年から人間性そのものを奪い、鉄の管理、残酷な規律で」
 ヒロコ「全体主義的盲目的絶対服従のリモコン人間を作ろうとする黒鳥学園校長以下教師たちの悪業(ママ)とその残忍さを暴く」
 と、2-Aの主要女性メンバーが分割して文章を読み上げる。この三人は17話でニセ反逆同盟を結成するメンツだ。
 ちなみに森口博子の「悪業」(悪行の意か)の発音が少し変。

 しかし、内容がありそうでなさそうな文章だ。
 よく分からないのだが、その次の具体的な文章を載せたビラも、ここに置いてあったのだろうか。
  
 無論、我らが反逆同名の面々も居合わせてビラを真剣な表情で見詰めているのだった。
 マユミの声「誰が書いたんだ?」
 ヒロコの声「誰よー?」 
 北島「ゴルァアアアア! 何をしとるか貴様らあ!」
 と、そこへ鬼の形相で駆けつける北島様御一行。

  
 北島「集めろ!」
 ワタル「よこせ、後ろの奴全部出せ、おら!」
 ワタルたちによってビラは速やかに回収される。

 この時、最前列に反逆同名四人が並んでいて、ケイがワタルからビラを取り上げられた時の、ビクッと左手を挙げて、演技と言うより素で怯えている感じが、ちょっと可愛いのだった。
 しかし、こんなもんばらまかれても、学園側としては特に実害はないと思うのだが。抽象的なことばっかりで。
  
 意味ありげにその場を離れるミホ。

 女子生徒「どうしたの、どうしたのー?」
 男子生徒「えー、ほんとぉ?」
 ミホの声「焦ってはダメよ」
 エキストラの棒読み台詞に負けず劣らず、魂のこもらない演技乙。

 しかし、そもそもこれは誰に向けて言った言葉なのだろう。てっきりユミの仕業だと思い、心の中で警告したのだろうか。
 場面変わって、校内の様子。廊下に立ち、声を荒げて生徒たちを教室に誘導する生徒会指導部員(演・岩田光央)。
 岩田「とっとと入れおらーっ! 早く入れー、こらー早くしろ」
 彼、1話にも出演していたが、何故か2話ではいなかった。やっぱり、柔道部とは別に、やはりこういう人達がいるらしいのだ。
 この時、タケシが通り際に彼にガンを飛ばしているのが、いかにもタケシらしい。
 岩田「こらーっ、さっさと歩けーっ! 急げーっ!」
 ちなみに岩田氏はこれ以降、番組には登場しない。さよなら。
 アキ子「ほら、もたもたしないで、早く! そこ早く!」
 同様に2-Aの学級委員でもあるアキ子が竹刀を振り回して叱り付けている。ちなみに画面手前のいがぐりボーイは、第9話でアキ子と激しいバトルを繰り広げることとなる。

 一方の職員室。
 校長室から出てくる真下教頭。この画面からすると、やはり職員室に校長室が隣接していることになるのだが……(第1話参照)。
 真下「校長からの指示です。至急全校で持ち物検査を行うこと。それから転校生のユミのことですが……」
 佐伯「それなんだよ、なんであいつが転校してきたか、いまいちよくわからん」
 九条「怪しいのよ、あの子……ちょっと探った方が良いんじゃないかな」
 しかし、調べるのならまず、身元調査からすれば一発で正体(?)分かったと思うのだが、全編通して、彼らがそういう正攻法の調べ方をした形跡は見られない。
 生徒指導部員二人を先導に、2-Aの教室に近づいてくる不気味な集団。
 アツシ「生活指導班だ。持ち物検査を行う」
 山口ツヨシ「おらっカバン出せーっ!」
 アツシ「カバン出せ」

 画面一番手前の女生徒、椎名梢だと思うが、背中が見えているのがちょっとセクシーである。

 早速持ち物検査が開始される。実際に行うのは柔道着を着た連中だが、中にはたくましそうな女生徒もいて、JACのひとかなぁと思うが、小さく映るだけなのではっきりしない。ちなみに、生徒指導部なのか、生活指導班なのか、はっきりしない。生徒指導部の下に、生活指導班と言うのがあるんだろうか。この回以降、生活指導班と言う名称自体、使われることはなかったと思うが。

 しかし、ワタルたちは今まで同じクラスメイトとして仲良くやってきたのに急に威張り散らすのはどうかと思う。もっとも、第4話以降では何事もなかったかのようにクラスの一員としてまた楽しい学園生活を送ることになるのだが。
 雄太は所持品を正直に並べる。別に身体検査されるわけでもないのに、ある意味真面目である。
 ほんっとに、しょうもないものばっかり出てくるけど。
 ただ、雄太の指は綺麗である。

 山口の声「おまえ何持ってきてんだおらーっ」
 ワタルの声「なんだこりゃ減点1」
 ワタル「お前なんだよこれは」
 雄太の前の葉山の頭に、トランプを叩きつける。
  
 次は雄太の番だが、
 ワタル「てめえ、禁止されてるものばっかじゃねえかよ、減点1」
 当然ワタルにボロクソに叱られて、おもちゃで額を撃たれる。

 ここでいきなり、減点システム登場!ただし、次回からまた無くなる。

 ただ、別にそれで物を没収されるわけでもなし、ある意味甘いのではないか。と言うか、そもそも、第1話で反省房から脱走しておきながら、何故にこいつは平然と登校しているのだろうか。割と雑である。

 なお、4話以降の席順Aでは、雄太の前の席は当のワタルが座るようになる。
 つまりこの検査のシーンでは、ワタルの席がないのだ。恐らく山口やアキコも。
 雄太「いてっ、ぐあーっ、これダメなんですかぁ、これ男の身だしなみっスよ〜」
 で、よせばいいのに雄太が余計な抗議をするが、
 ワタル「減点2」の冷たい宣告。
 雄太「そんなぁ〜」

 向かって左から2番目の列は、委員長のアキ子が担当している。
  
 チエミの所持品の、これはタバコだと思うが、それでチエミの頭をたたき、
 チエミ「いたっ」
 「減点3」と言いながら、
  
 後ろも見ずにタバコを放る。と、画面右端の柔道着の女性が、左手でそれを見事キャッチする。
 見るときは一瞬だが、実際は上手くキャッチできるまで時間がかかったのではないか?

 と言うか、タバコを持っていた時点で、退学か休学か、反省房直行なのでは?
 ほんと、厳しいのか緩いのか、わからないところだ。
  
 続いてアキの荷物を雑に調べるアキ子。チエミが叩かれたところを押さえて恨みがましく彼女を見てるのが可愛い。
 アキ子「ベッドサイドマナー? 何よこれ!」
 それを見て、チエミがすぐ笑顔になるのも可愛いね。あと、後ろの掲示板に「アンデルセン」とか書いてあるが、ここ高校だぞ。
  
 まあ、1986年のゴールデンタイムのティーン向け番組ではこれが限界だろう。今だったら避妊具とかになるんだろうか。
 アキ「あ、それ万が一の時にね」
 しかし、セックスする時にいちいちそんなもん参照してたらバカだぞ。
 アツシ(?)の声「全部出せ全部」

 アキ子はその本でアキの頭を容赦なく三回叩いて、
 アキ子「あるわけないでしょ、減点3」と宣告。
 頭を叩かれた上に、減点3を喰らうアキ。かわいそ。

 なお、アキ子を演じる岡谷章子さんは撮影時は15才で、アキの藤尾亜樹の年齢は分からないのだが、どう考えても彼女より年下なんだけどね。ただ、岡谷さんは恐ろしく大人びて見えるので、同学年としても違和感はないのだが。
  
 3列目担当は山口。おすまし顔で検査を見守るルリとケイ。二人とも無事終了。
 おケイちゃんはいかにも真面目で、何も出てこないのは当然なのだが、ルリは何か出てきても良さそうな気がする。
 なおこの時、SEとしての指導部員たちの叱声の中に、画面で調査中の当の山口の「○○○○言ってることきけねえのか、おらっ」と言うような声が混じっているのは小さなミスである。
 ユミもアキ子にカバンの中を調べられるが、こちらも何も出てこない。が……。

  
 山口とアツシは、さりげなく教室の後方にあるロッカーを開けて、中を調べていたが、顔を見合わせてにやりと笑う。
 そしておもむろに、山口が懐から先程のビラの束を出し、ユミのロッカーに突っ込む。
 警察が麻薬を使ってよくやる手口だね。

 準備が整ったところで、猿芝居開始。
 山口「あーーー?」
 アツシ「あれーーーー?」
 わざとらしく大きな声を出して、生徒たちの注意を向けさせる。
 なお、後ろの黒板の「週間目標」には、「めざせ理想の学園生活」と言う投げやりなことが書いてある。
 山口「なんだこりゃーっ!」
 自分で入れたばかりのビラを取り出して、生徒達に見えるようにかざす。
 アツシ「高坂ユミ、お前のロッカーの中に入っていた、前に出ろ!」
  
 ユミ「はい! 何か……」
 身に覚えの無いことに戸惑いつつ、素直に立ち上がって二人の前に立つユミ。
 後ろから、
 北島「お前が犯人か、良い度胸だ」と、あっさり決め付ける。
 ユミは、ビラを見て、自分が罠にはめられたことを悟る。
 ちなみにどうでもいいことだが、教室のロッカーが開閉されるのは、全話を通じてこのシーンだけである。
  
 思わぬ事態に、びっくりするルリ、ケイ、雄太。
 北島「連れて行け!」の声で、ワタルがユミの肩をつかみ、三人で有無を言わせず教室の外へ連れ出してしまう。
 が、ヒロコたちは相変わらず能天気で、「ヒュウ〜」とか「やるう〜」みたいな声を発している。
 ちなみに、この画面右端に座っているのが真犯人です。
 雄太「そんなぁ、マジ、嘘だよなぁ?」
 言葉も無く見送る二人のカットで、OPへ。

 まあ、この出だしだけは期待できるんだけどね。



アバンタイトル Aパート Bパート 戦闘シーン エンディング 予告編+まとめ
 
 舞台は先程の道場に移る。

 詳しい経緯は飛ばして、早くもクラスメイトの見守る中でリンチに近いしごきを受けているユミ。
 アツシ「この野郎、てりゃっーっ」
 と、いきなり背負い投げ(?)されるのは、無論、仙道さんではなくスタントの女性である。

 1回目
 ユミ「ううっ」
 受身だけの仙道さん。お腹が出てますよ。

 しかし、スタントの女性は、制服姿でバンバン投げられて大変だったと思う。下には何もつけてない感じなんだよね。後述するが、腹とかブラとか見えまくってるし。もっとも、本気で投げられてるわけじゃなく、あくまで練習の感じで投げてるので、見てるほどきつくはないのかもしれない。
 間髪入れず、アツシに巴投げでブン投げられる。
  
 ユミ「ううっ!」
 2回目
 以下、続けて受身のシーンだけで投げられる。
 3回目
 4回目

 次は、どう見ても受身ではなく、でんぐり返しである。
 ユミ「ひゃっ」
 ま、多分、仙道さんは柔道経験はゼロだったろうから、これはしょうがない。下手なことをすると、大怪我するからね。

 5回目
 なおこの時、一瞬、スカートの中が見える感じになるが、影になっていて分からない。


 一方、三人の老けた男子生徒は、それぞれ心得があるようで、一方的な投げとは言え、見事な技を披露している。まあ、素人目で言ってるだけだが。
  
 アツシ「柔道教えてほしいんだって? 嬉しいこと言ってくれるねえ」
 ワタル「ほらよ、もっと腰入れて」
 アツシ「おらおらおらおらっ」
 ワタルは、ユミを無理矢理立たせて、
 ← 
 背後に下がって助走をつけて肩に乗せてふっ飛ばしてしまう。これは何てワザだろう。
 6回目
 ← 
 一旦畳のうえで一回転してから、明らかに自分から壁に向かって突進するユミ。
 生徒たち「うわぁああーっ」
 ここではついつい、吉本新喜劇を連想してしまった。 

 しかし、生徒達は、授業はいいのだろうか?

 心配そうに見守るルリたち。 
 山口「いいねえ、可愛い女子部員だから、俺張り切っちゃうよ」
 しかし、「女子部員」ということは、これは制裁ではなく、ユミが柔道部に入り、その稽古をしているという建前でやっているということなのだろうか。その辺の説明は一切ないので、想像するしかない。
 ユミは傷付きながらも起き上がる。
  この時、胸元が乱れてブラがちょっとだけ見えることに喜んでいる人は心が卑しいのです。
 と言っても、これは撮影用のアンダーシャツかな。
  
 今度は山口がつかみかかり、中央まで引っ張っていってて体落としを決め、
 さらに先程のワタルと同じように肩に担いで投げる。
 7回目 8回目
  
 ユミ「うっ……うん」
 早くも顔に痣が出来ているユミ。かわいそ。
 ハラハラしながら見ているルリたち。
 と、ここで回想シーン。
 ちなみに第3話は、最終話を除くともっとも多く回想シーンが出てくる回である。
 ミホ「わたしね、ほんとはあなたと一緒に黒鳥学園を建て直すために戦いたいの。でも今はそれはできない。残念だけど、陰で応援するしかないの」
 ……しかし、なんでここでこの場面を回想しなくちゃいけないのかいまひとつわからない。「陰で応援するしかない」という台詞まで流れるので今はミホに助けを求められないと言うことか。でも、理事長の娘という権限で、止めることはできたんじゃないかと言う気もする。
  
 ワタル「言えよ、ほんとのこと言え!」
 山口「仲間の名前を教えたら助けてあげちゃうよぉ」
 と、迫る三人だが、そもそも彼女をハメたのは自分達なわけで、ビラ撒きの犯人かどうかもさだかではないのだ。なのに、ここでは共犯者がいるものとして本気で尋ねているのが、いささか変ではある。バカなのかもしれない。
 無言で瞳をそらすユミ。いい表情です。
  
 ワタル「そうかよ」
 山口「おらおらっ」
 ワタル「一丁!」
 ユミ「あぁっ!」
 再び、ワタルの教科書通りの巴投げ。
 9回目

 スタントとは言え、ここはかなりきつそうだ。これは全部同じ人が投げられているのだろうか。負担を減らすため、二人くらいが交代で演じていたのかもしれない。それにしても事故が無くて良かった。
  
 2-Aの女子生徒も、「凄い……」「痛そう」と顔を歪ませる。マリさん(左端)、なんか凄く面白い顔になってるけど。
 と、その流れで、本物のミホが道場の外から見詰めている。ただ、この背景や鉄格子の感じは全然別のところで撮影しているようにも見える。
 カメラ外から感情を込めて「かわいそーう」と言ってるのは誰だろう。
 アツシ「転校した目的は何だ? チラシ配りか」
  
 と、執拗に責められるが、ユミは無言を貫く。この時の演技はさすがにうまい。

 しかし、チラシ配るためにわざわざ福岡から東京に転校してくる奴はいないだろう。
 ← 
 アツシ「何とか言え!」
 いらついたアツシが、足でユミの肩を蹴るという暴挙に出る。が、これは仙道さんではなく、スタントの女性。
 ユミ「ううっ」
 足蹴にされて呻くユミ。なんかだんだん仙道さんも凄い顔になってきた。

 で、ここでまた回想シーン。
 今度は第2話の反逆同盟結成シーンである。
 ユミ「どんなことがあっても軽はずみな行動は慎むこと。そして学園にはあくまでも従順な生徒としてふるまうこと。この二つが守れないようでは成功しないわ」
 と言う、彼女自身の唱えた活動指針と、それに応じるルリとケイの様子が流れる。

 「言わなきゃ良かった」と、この時彼女が思ったかどうかは不明である。
 しかも、この時、背後には雄太たちがいるわけで、ここで挫けるわけにはいかないのであった。

 心の中で、
 「やれ、もっとやれ、たとえ殺されたって言うものか!」
 と、抜群にかっこいい台詞を吐くユミ。

 が、しかし、「従順な生徒」ということは、この場合、素直に「自分は知りません、ごめんなさい許してください」ということではないのだろうか。これでは、逆に学園の指導方針に叛意を抱いていると勘繰られかねない。
 北島「なかなかしぶとい奴じゃないか」
 佐伯「シロか」
 九条(食い気味に)「違いましょ。まだまだ手ぬるいでざかしょう。もっと徹底的にやりましょ」
 リンチを見物している極悪教師三人組。
 もっとも、自分達で罠にはめておいて「シロか」はないだろうと思うのだが。
  
 ワタル「ほら立てよー」
 佐伯の声「相変わらず綺麗な子には意地が悪いですな、九条先生」

 画面外から教師達の話し声が聞こえるが、ワタルが再度体落としで一発。
 スカートがめくれあがって、ちょっと恥ずかしい。目の前には生徒たちがいるしね。
 10回目

 正直、見ててこの辺でゲップが出るくらいだったので、リンチシーンはこれくらいで切り上げて欲しかった。
 しつこく立たされて、ワタルに腰で投げられるユミ、だが、この時、はっきりと別人の顔が映ってしまっている。まあ、しょうがない。
  
 勢いが良過ぎて制服がまくれ、お腹やブラが見えまくって、得した気分になりかけるが、何度も言うが、これは仙道さんではなく、スタントの女性なのだよ。
 11回目
 九条「当たり前でざがしょ、この世であたしより美しい女は投げて投げてどんどんどんどん顔中傷だらけにするでざがしょう、ふぇっふぇっふぇっふぇ」
 中島「ちょっと待て、効果はありそうだ」
 北島の視線の先には、険しい顔でユミを見守る雄太。

 佐伯「なるほどぉ! 真犯人は目の前にいるってワケか」

 と、おっしゃるのだが、あのー、誰だって、クラスメイトの、それも可憐な女子がリンチに近いしごきにあっているのを見たら、ああいう顔になると思うんですけど。
  そもそも、ユミがチラシを配ったと言うのは彼ら自身が編み出した濡れ衣であるわけで、彼女を痛め付けても、白状するとか仲間がおびきだされるとか、そういう結果が得られるとは限らないわけで、ここでの会話を聞く限り、逆にユミがチラシ配りの犯人だと確信しているように見えてしまうのが、矛盾しているように思える。要するに、彼らのと言うか、学園の捜査方針が、「チラシ配りの犯人探し」「ユミの転校してきた目的あるいはユミの正体の調査」という異なる二つの命題を混同して解決しようと言うものになっているからおかしくなるのだ。
 ユミはその間も執拗に投げられる。
 次は山口に、無理矢理引っ張り起こされて、
 山口「うらっ」
 やや雑な体落とし。
 12回目

 そろそろウンザリしてくる頃。
 ワタル「まだまだまだまだ」
 さらに、山口に投げられるというより、投げ捨てられるような格好になる。ここも、お腹が丸出しになって、ちょっと恥ずかしい。
 13回目
  
 それに、倒れる仙道さんの映像をつなぐ。
 ユミ「あうっ」と色っぽい喘ぎ声。

 それでもまだ続くリンチ。
 「ほらほらほらほらほら」と、しつこく山口に起こされ、
  
 豪快な一本背負い。これはまあ投げられる方の協力があって、これだけ派手に投げることが出来るんだろうけどね。
 14回目
 「あっ」と、軽く眉をひそめるミホ。お前、いい加減止めに入れ。
 雄太「ゆ、許せん」
 と言ってるのかどうかはっきりしない。「ユ、ユミさん」かもしれない。
 思わず身を乗り出して助けようとする雄太だが、二人が止める。
 ルリ「だめ! バカ」
 ケイ「かなうわけないだろ」
 珍しくケイが乱暴な言葉遣い。

 この辺からBGMが「SHADOW OF LOVE」のバラードバージョンになる。
 九条「ざがしょう」
 何かを期待するように眉をぴくぴく動かす九条。
 不敵に笑う、顎がなくなりかけている北島。
 意外と力也は醒めていた。
 悔しそうに耐える雄太たち。おケイちゃんの結んだ唇が可愛い。
 ここ、ユミは引き続き音声だけで投げられているのだが、最後以外はカウントはしない。
 ユミ「うっ」
 さすがにタフなユミも、へろへろであった。15回目
 ← 
 雄太は、結局見ていられずにそこを飛び出してしまう。
 佐伯「仲間を見殺しか」
 だから、勝手に仲間って決め付けるなよ。単なる片思いかもしれないだろ。

 九条「大丈夫でざがしょう。あんな連中が仲間だったら、たいしたことないでざがしょう」
 ……いや、そういう問題じゃないだろう。過酷なようでいて、抜けてるんだよなぁ。この後に同じようにその場を離れるルリとケイと、彼らがそっくり「反逆同盟」なんだからさ。
 それに何度も言うように、ユミがビラ撒き犯だと言う前提で話してるぞ、こいつら。
  
 ユミ「ううっ」
 山口「この野郎がぁっ、ぐーむ」
 闘志を失わず、相手に抱きつくように立ち向かうユミ。
 でも考えたら、ユミが本気で戦えばこいつらあっという間にボコボコに出来るんだよね。
  
 もう一度、ユミを見守るルリとケイのショット。だが、何故かカメラがパンして、2-Aの森口くんの面白い顔にアップになる。
 このカレ、地味で何のとりえもなさそうだが、これは伏線である。
 必死にしがみつくユミ。まあこうしていれば更に投げられることはないからね。
 ミホ「ユミ、ごめん、もう少し頑張って、必ず助けるから」(註1)

 ミホは心の中で語りかけるのだが、この時の言い方が、すごく軽い!
 ユミの死にそうな形相と比較すると、いかにも深刻さが足りない。ま、全然別のところで撮影してるんだろうから、無理もないか。


 (註1・助けません)
  
 今度はスタントにスイッチして、山口にむしゃぶりつくユミだが、蹴っ飛ばされる。
 16回目
  
 で、カットが切り替わると素早く仙道さんに戻っている。
 ハードなシーンはスタントがやると言っても、仙道さんも結構ゴロゴロ転がったり、受身を取ったり、大変だったんじゃないかな。

 顔に青痣ができ、ぼろぼろのユミだが、それでも立ち上がろうとする。
  
 ワタルは無表情に服を掴んで起こすと、何とかの一つ覚えの体落とし(技の名前違ってるかもしれないが)。
 17回目
 遂に、正視できなくなったルリたちは、結局、雄太と同じようにその場を逃げ出す。彼女たちについて九条たちが何も言わないのは変だけどね。
  
 明らかに仙道さんと髪形が違うユミが、ふらふらしながらなおも立ち上がろうとする。
 しかし、満身創痍で、二人に縋りつくようにしないと立てない。
 山口「しつこい野郎だなぁ、いい加減にしろぉ!」と、どつく。

 それはこっち(視聴者)の台詞なんだけどね。
 ユミ「ううっ、ああっ」
 ふくらはぎがセクシーだ。

 18回目
 佐伯「これだけやっても、まだ出て来んのか」
 いや、雄太とか、仲間っぽいのがいたでしょ?

 北島「仕方ない。他の方法を採るか。おい……」
 と、言いかけたその時、先程の森口くんが人垣をかきわけ前に飛び出してくる。
 「やめてくれ、やめてくれ、この人は無罪だ。チラシを置いたの、俺なんだ!」

 衝撃の告白
 三人「なんだとぉー! この野郎」
 森口「あわあわわわわわわ」
 突然、無実の罪が晴れたユミだが、その表情には安堵の色はなく、むしろ森口くんの身を案じているようにも見える。

 ユミ「どうせならもうちょっと早く名乗り出てね」
 と、心の中でつぶやいたかどうかは不明だが、そう言いたくなっても不思議ではない。

 だって、映像で確認しただけで、18回も投げられてるんだからね。

 しかし実際、しごき開始から4分以上も経ってからのこの告白はタイミングが悪い。正味25分ないドラマで、4分もひたすらしごきシーンがあるというのも凄いけど。さらにこの後、今度は森口への拷問シーンが同じくらいの時間を費やして描かれるのである。自分の中で、第3話の評価が低いのはここに原因がある。

 森口くんの名乗りを受け、後ろの生徒たちも口々に騒ぎ立てるが、はっきりした台詞はほとんど聞こえない。
 自分達の手柄じゃないのに、威張って歩き出す三人組。
 ワタルたちに押されて、よりによって佐伯に抱きついてしまう森口くん。ひええ、怖い。この後のことを想像したくない。

 で、それを見たミホは、
 帰っていった。
 久々登場の前理事長の写真。どうでもいいけど、この人(キャラ)って、既に他界されているのだろうか。最終話で学園がまともになっても登場することはないので、多分死んでるんだろう。
 旧理事長室に座って、その写真を見上げるミホ。
 ほんとこいつ、何も考えてねえな。
  
 これだけ堂々と顔出てるのにクレジットもされない可愛そうな中井啓輔さん。
 と、人の来る気配を感じてその場を離れるミホ。と言うことは、この部屋には出入り口は二つあるようだ。画面には出てこないが。
 雄太「何だよ、ばっくれたのかよ……いいよ、俺一人でも助け出すから」
 ルリ「あーほー、奴らの罠に落ちていいのかよぉ」

 雄太を先頭にして三人が入ってくるのだが、先程の道場では、雄太が真っ先に飛び出しているが、それからルリたちが離れるまで結構時間があったと思うので、三人が一緒にここへ来るというのは、いささかおかしい。
 それに、最後に道場を離れたミホが、彼らより先にここに来ていたのもおかしいと言えばおかしい。
 雄太「罠?」
 聞き返す雄太に、
 ルリ「ドツボ」と、きつい一撃。
 ルリ「転校先、歓迎の儀式」
 ケイ「ユミに下心があるかどうか試してんのさ。ついでにチラシを置いた真犯人を誘い出そうと言う魂胆だろ」

 この、「転校先」という言葉もいまひとつわかりにくい。

 さらに、ケイの長台詞で「真犯人を〜誘い出そう」あたりの箇所が、息切れしそうになってハラハラしてしまった。後藤さんのご両親も、当時、テレビで見ていて気が気じゃなかったことだろう。また、女子の語尾が荒っぽいのも、この回の特徴である。

 また、このシーンのつなぎもおかしい。雄太もルリもケイも、その場にいたたまれなくなってここに来たというのに、雄太だけ熱くて、ルリとケイは何事もなかったように平静になっているところだ。反逆同盟結成前ならいざしらず、既に仲間になっているはずなのに、このクールな物言いはどう考えても変である。それに彼らはこの時点では、森口が名乗り出てユミが助かったとは知らない筈で、今もドスンバタンやられていると考えているわけで、その割には落ち着き払っているのも不自然だ。

 視聴者としても、この時点でユミはしごきから解放されているのを知ってるのだから、彼らがユミを介抱しないでこんなところでだべっているシーンを見せられるのはもどかしい。だから、このシーンは森口君が名乗り出る前に挿入しないとダメなんじゃないかと思う。

 それはともかく、ここから、急に説明台詞を言い出すルリ。
 ルリ「12年前に理事長が代わって、真下教頭以下、佐伯、九条、北島、どいつもこいつも校長のご機嫌ばかり取ってる」
 ケイ「でもさあ、いるんだよ。ほんの少し……」
 ルリ「エリート校で、生徒の自主性を重んじた良き前理事長時代のような学園に戻そうとする人たちが」
 ケイ「そいつが誰だかわからない、わからないけれど、きっと探し出して一緒に戦うつもり」

 などとケイは熱っぽく語っているが、結局、最後まで「探し出して一緒に戦う」ことはなかったんだけどね。
 しかし、12年前と言えばルリたちがまだ幼稚園の頃で、彼女の言ではあたかも代替わり直後の教師たちの劣化をその目で見てるような印象で、ちょっと無理がないか? これが5年前とかならまだ分かるんだけどね。
 一方、身柄を確保された森口君はどこかに監禁されて竹刀で叩かれまくっていた。
 北島「どうだぁ! 仲間がいるんだろう! ああん? 話してしまえよ」
 森口「いねえよ」
 北島「強情な奴だ、おい」
 ま、ほんとにいないので、こう言うしか無いんだけどね。
 アツシ「この野郎〜、おりゃ! おりゃ! おりゃ! おりゃ!」
 と、永久機関の如く、同じ掛け声で痛めつけているのが妙に笑えるのだった。森口君は笑うどころではない。……笑ってるようにも見えるな。

 折角、長ーいユミのリンチが終わったと思ったら、次はこれである。さすがにウンザリだ。

 さて、先にボコボコにされたユミはルリたちに自分のマンションに運ばれて、ベッドに倒れるようにして横たわるのであった。この時のおケイちゃんが、娘の面倒を見る母親のような感じで、微笑ましい。これは第14話でも見られる光景であるが。現場では、ケイの方がユミのことをほんとのお姉さんのように「ノン」と呼んで慕っていた(らしい)ことを思い合わせると、なおさらである。
 しかし、まず病院へ行くべきなのでは? まあ、一度病院へ行って治療を受けてからここに来ているのかも知れないが。
 普通なら、ここは一番の泣かせどころになるはずだが、とにかく今回はシナリオが全ての面で破綻している。以下の会話を参照して欲しい。
 ケイ「強かったユミ、よく我慢したよ」
 ルリ「ユミ、根性あるよ〜っ」
 雄太「助かった時、おいら泣けちった」
 ルリ「バカだね、男が涙見せるもんじゃないよ」
 雄太「よく言うよ、何もしなかったくせに1
 ルリ「自分だけいいかっこしてえ2

 雄太の「よく言うよ」までは特におかしなところはないのだが、その後の下線部1が変なことになっている。この場合、オーソドックスに書くなら「自分だって泣いてるくせに」という文意にしないと会話が噛み合わない。実際、ルリが涙ぐんでいるので普通はそうなるんだけど、「何もしなかったくせに」とルリの態度を非難しているような言葉になっているからややこしくなるのだ。また、続けてルリが今度はユミに対して下線部2の台詞を投げるのだが、これも、ちょっとピントがずれているように聞こえる。雄太のその前の台詞ともあってないし、今度の件についてユミが積極的に自分が犠牲になる、などの行為を示したわけではないので、「自分だけいいかっこし」たというのは、いささか現実と食い違っている表現である。

 さらに、細かいことだが、3行目の雄太の台詞だと、森口君が訴え出たときに、雄太がその場にいて見ていたような感じを受けるが、実際は旧理事長室のアジトにいたわけだし。
 ユミ「助けなくちゃ……あの人を……」
 朦朧としながらも、森口君のことを気遣うユミ。しかし、この包帯の巻き方はいかにも雑だ。髪の上から巻いても意味ないだろ。
  
 ケイ「無理よ、この体じゃ」
 雄太「森口の奴、大丈夫かなぁ」
 ルリ「確か、両親もいい時代の黒鳥学園卒業生」
 ケイ「そう、だから執念のように黒鳥学園がエリート校だった頃の夢を追っている」
 雄太「志は同じってワケか」

 ここでも、説明的な台詞の応酬が見られる。
 しかし、両親が卒業生だからって、「執念のように〜追っている」と言うのもなんか納得できない。

 それはそうと、ルリはなんでそんなこと知ってるの? またケイの口ぶりでは前から森口の心を知っていたような感じだが……。
 最後の、雄太の意味深な台詞から、視聴者はあのイグアナみたいな顔の劇団東俳ホープが次回から同盟に加わる予感を抱いたかもしれないが、実際はそれっきりであった。

 まあ、雄太たちに学園正常化の闘士と目されていた彼だが、そのうち、 
 こんな感じになっちゃうんだけどね。この設定が(スタッフに)思い出されるのははるか先、第21話になってからである。

 さて、いよいよ問題のシーン。

 時ならぬチャイムの音。
 振り向く三人。ルリがつと立ち上がって、玄関へ行く。
 ルリがドアを開けると、意外にも理事長の娘ミホが立っていた。
 のっけから、
 ルリ「何しにきたんだよ」
 と、攻撃的だ。

 ミホ「ユミの傷大丈夫かなぁと思って」(←相変わらず軽い)
 ルリ「学校側のあんたなんかにカンケーねえだろ」
 ルリ「帰んな帰んな、理事長のお嬢様がくるところじゃないんだよ」
 と、相手に喋る暇も与えず締め出してしまう。
  
 全く相手にされず、寂しそうなミホ。

 まあ、ルリたちの立場からすれば、当然の反応かもしれないが、既に大人気アイドルだった(?)ミポリンに対して、芝居上のこととはいえあまりにも横柄な態度で、まあ、山本さんだって当時の人気アイドル(女優)ではあるんだけど、損な役回りである。中山美穂ファンから恨みを買ったのではないだろうか。ケイは、自分がその役じゃなくて良かったぁと思ってたりして。

 しかし、思い出してほしいのは、第2話のユミからのお達しで、学園に対しては従順な生徒を装ううんぬんとあるんだから、理事長の娘に対してここまで露骨に敵意を見せるのはちょっとその方針に反しているように思える。無論、視聴者は彼女が協力者だと先刻承知だからあまり違和感はないけど。
  
 そんなやりとりは露知らず、室内ではユミがうなされていた。わざとらしく胸をちょっとはだけて、古傷をアピール。
 「お母さん……うーっ、ううっ、くふぅっ」

 この時の喘ぎ声は、真に迫っている。ここでまた回想シーンに入る。

 「やめてお母さんやめてお母さん」の棒読み演技しか出来ない子役の泣き声にかぶさって、ユミの心の声。

 「お母さんは……、私を……殺そうとした」
 奈美悦子が出たぞーっ!早く逃げろ〜
 奈美悦子が振り下ろした刃物で、血しぶきが舞い、子役が嘘泣きを始める。そこへ珍しく、オープニングナレーションの中村友美の声がかぶさる。
 ナ「4歳の幼いユミの胸に母がナイフをふりおろした意味は何か。その秘密を追ってユミは母が卒業した黒鳥学園に転校してきたのだ」
 その間に、ユミの母は黒鳥学園の関係者たちに連れて行かれ、それを馬場のようなポーズで見送る幼いユミ。

 で、この一文には重要なデータが含まれていて、まずユミが殺されそうになったのは4歳の時。16話ではユミが12年前のことだと言っているので、ユミの年齢は16歳だと推定できる。また、奈美悦子が黒鳥学園卒業生だったと言うことも新たに判明。と言っても、無論、奈美悦子はエリート学校時代に卒業しているのだが。
 ただ、この説明だけだと、ユミは奈美悦子がその学校を卒業した、という理由だけで、わざわざ福岡から転校してきたと言うことになってしまい、ユミが単なるバカなのではないかということになってしまう虞がある。1話ではこの時目に焼きついた黒鳥マークが手掛かりになってるんだけどね。

 このユミと母親との関係は、ドラマを通じて弱い部分になっている。たぶん、作ってる方はおいおいどういう設定か考えるつもりだったのだろうが、気がついたら最終回になってしまい、結局満足のいく説明はなく、ぼんやりと仄めかす程度で終わってしまったのだろう。まあ、ユミに対する行為自体は、無理心中をしようとした、ということでカタがつくけど、視聴者が知りたいのは、どういう経緯で、彼女が現理事長(南原宏治)の後妻になったのか、ということのほうなんだけどね。
 回想シーンを抜けて、
 ユミ「助けなくちゃ……助けなくちゃ……」
 と、うわごとのようにつぶやく姿でCMへ。



アバンタイトル Aパート Bパート 戦闘シーン エンディング 予告編+まとめ
 
 ユミも大変だったが、森口君も大変であった。
 ユミの場合はあくまで稽古と言う名目で、他の生徒たちも見ていたから、あまりにひどいことはされなかったが、森口君の場合は周囲からは見えない密室でやりたい放題されてるんだからね。
 アツシ「おらあっ」
 北島「全て言う気になったか」
 森口「何回言えば気が済むんだよ。俺ひとりだって言ってんだろ!」
 北島「フンッ、信用できねえな」
 森口「教育者と言う仮面を被り、偽善者面して私利私欲に走るお前らのような奴らは必ず地獄へ落ちるんだ!」

 割とカッコイイ声で果敢に教師たちを罵倒する森口君。ただ、「偽善者面」はしてないと思うんだけど。普通に悪い奴らだ。
 だいたい、ビラの文章からも、森口君言うことが堅苦しいんだよね。頭のいいのは分かったけど、黒鳥の馬鹿どもにそんな高級なこと言っても通じないと思う。生徒会長に立候補して落選するタイプだ。

 で、

 それに対する教育者北島の答えはこうだ!
 思いっきり殴る。
  
 顔が歪むほど勢いをつけて殴る。

 北島「この野郎舐めた口ききやがってぇーっ!」
 北島「おいっ」
 アツシ「おりゃーっ」
 森口「やめろっ……」
 アツシにロープで首を絞められる。

 おいおい、殺してどうすんだよ!
 さすがにやりすぎ。
 北島「言え、言うんだ!」
 九条「爪と指の間にね、釘でチクチクチクチク刺激するの。そうすると気持ちよく喋るかもしれない。あとはよろしく」
 だんだんナチの拷問みたいになってきた。
 北島「ふははははっ……そりゃあいいや、ははははっ」
 九条は北島に任せて部屋を出て行く。

 しかし、Aパートでさんざん仙道さんがいたぶられるシーンが続き、Bパートものっけからこれである。さすがにこれは視聴者も引く。
 で、しかもシーンの終わり際にほんとに爪の間に釘を刺そうとしている様子も映っているのである。

  場面変わって、廊下で雄太がワタルを呼び止める。
 雄太「あのう」
 ワタル「ああっ?」
 雄太「前からお願いしたかったんだけど」
 ワタル「なんだよ」
 雄太「いつもかっこいいお姿拝見しております。なんせおいらずっと憧れていたモンすから」
 ワタル「俺に憧れてる? へっ、調子くれやがって」
 と言いつつ、明らかに満更でもない様子。
 雄太「おいらワタルさんみたいな完璧なツッパリになりたくて転校してきたんすから」
 ワタル「そうよ、ツッパリはツッパリでもよ、おれって半端モンじゃねえからよ」
 雄太「そうですまったくです。ワタルさんみたいな職人肌のツッパリはちょっといませんよ」
 ひたすら相手を持ち上げる雄太。

 すげー頭の悪い会話だな、しかし。
    
 ワタル「それほどでもねえけどよ。で、なんだよ、俺に頼みでもあんのか?」
 普通ここまで言われたら、逆にバカにしてんのかと怒るところだが、ワタルさんはそれどころかちょっと照れてる。で、すっかり機嫌をよくして聞く。
 雄太「はい、パシリに使ってください!」

 それ、そんな明るい笑顔で言うような台詞じゃないだろ。

 で、以上のやり取りから次のことが分かると思う。

 一、ワタルはかなりのバカ

 一、でも、実は結構良い奴

 ついでに、雄太には詐欺師の素質がある。ただ、既に第1話でパシリの癖にと言われていたような気もするが……。

 それと、雄太は「転校してきた」と言っているが、1話のユミとの会話では、中学卒業後、そのままここに入学してきたとしか受け取れないのだが。

 もっとも、この雄太の策略も、結果的には何の意味もなかったんだけどね。

 さて、校長室では、北島に対して校長がお褒めの言葉をかけていた。

  
 校長「よーく真犯人をあぶりだしてくれた。あ、ま、とっとけ」
 長財布から現金(5万円)を出して渡す校長。
 この学園は、どうも、極端な成果主義を採っているらしい。
 北島「はい、ありがとうございます」
 にこやかに現金を受け取る北島。ほとんど暴力団の事務所である。
 山下真司が見たら泣くぞ。

 ただ、「あぶりだした」と言うか、勝手に向こうから名乗り出てくれたようなものだし、手柄を北島が独り占めしている感じなのもおかしい。
 まあ、今月の生活指導当番は、彼ら柔道部だから、だろう。
 真下「それで仲間の名前は言ったの?」
 北島「いや、まだ……、どうもほんとにひとりでやったようです」
 真下「まさかぁ」
 北島「いや、庇うほど根性のある奴じゃありませんから、ははっ」
 真下「うん……」
 中島さん(真下)と北島さんの会話。 芸名と役名だけど。
 真下「どういたしましょう?」
 校長「バッカモン! そんなこと自分で判断できんのか」

 中島さん、シャツ越しにブラがくっきり見えてます。意外とこういうカットはないので、貴重である。
 前にも書いたが、中島さんが活躍する話があっても良かったかなぁと。美人でスレンダーで色気がある。
 真下「はっ、と言うと?」
 校長「二度とバカな真似ができないようにすることだ」
 中島「そうでしょうが。二度とバカな真似が出来ないようにするのよ」
 北島「はい」
 この鸚鵡返しのやりとりがちょっと笑える。中島さんはこういう素でギャグみたいな台詞を言うということがしばしばある。第13話とかね。

 校長「いいな、やり方は任せる」
 曖昧な指示だな、しかし。
 場面変わって、雄太が反省房の入り口にやってくる。
 見張り「何だお前」
 雄太「ワタルさんのパシリです。へっ、反省房の掃除頼まれちゃって」
 ということは、本来はワタルがする仕事だったの? えらいさんじゃないのかよ。
 見張り「よおし!」
 まあ、この門番のひとも、人を疑うことを知らないようであっさり通してくれるのであった。って、おい、雄太って脱獄の前科持ちじゃねえか。いいのか。
 よく考えたら、反省房って見張りはこの人だけなので、セキュリティ甘いよね。前回、牧野先生が雄太を助け出したのも割と簡単だったのかも。
 雄太「うわあっ」
 直後、反省房から聞こえてくるうめき声にびびる雄太だが、あんたこないだ中に入ってただろうが。
  
 入るときに耳を塞ぎ、もとの囚人仲間を見ないようにして進む雄太。今回は、あくまでも森口君が対象なので、他の人たちがどんな目に遭っていようと構わないのだった。しかし、真ん中の人なんか、頭抱えて発狂してるっぽいけど、いいのか?

 で、一番奥、といっても、三つしかないのだが、そこに監禁されている森口に近付く雄太。
 雄太「森口、森口(森口の身体を突付いて起こし)、森口、あのチラシ作ったのほんとにお前か?」
 頷く森口。その質問要るのか?
 雄太「はやくこれで」と、ヤスリのようなものを差し出す。

 しかし、ヤスリじゃちょっと無理じゃないかな……。針金ならまだわかるけど。もっとも、22話では窓の鉄格子をミホがごりごりと切断していたが……。
  
 しかし、手渡そうとした時、ドアが開く。ミホが薔薇を投げるときのジャン!と言う効果音が鳴る。
 しかも入ってきたのはワタルである。雄太は急いでヤスリを隠す。

 ワタル「おおっ、やってるか?」
 雄太「は、はい、頑張ってます」
 ワタル「よしよし」
 満足そうに頷くと、鍵を開け、
 ワタル「ほら出ろ」
 見張り「ほら、こいよホラ」
 と、森口を連れ出してしまう。

 (ところで、はるか後、第21話で森口君、アツシ、山口たち三人が仲良くこの中で腕立て伏せをさせられることになろうとは、神ならぬ身の誰が予想し得ただろうか)

 しかし、この時点で恐らく監禁二日目だよね。森口君の両親は心配しないのだろうか。それこそ雄太が電話で知らせて、両親が直接来るか、警察に頼めばぜんぶ片付いていたんじゃないの。まあ、それだと見てるほうはちっとも楽しくない。ルリは(森口の)両親が卒業生と言っただけで、実はもう他界しているのかもしれない。あるいは、海外出張してるとか。

 もっともこのドラマで生徒の親のことを持ち出すと全部成り立たなくなるので、目をつぶろう。
 一方、その頃ユミはだいぶ回復していた。相変わらず驚異的な体力である。
 顔の傷も綺麗さっぱりなくなっている。

 何を飲んでいるのだろう。バヤリースではないようで、ただのお茶かな。
 ルリ「よかったぁ、元気になって」
  
 そこへ雄太が悄然と入ってくる。この感じだと、ルリとケイは学校を休んで看病していたのだろう。目頭が熱くなる友情だ。

 ケイ「どうだった?」
 雄太「ヤスリ、渡せなかった」
 ケイ「それで?」
 雄太「連れてかれちゃったよ、どっかへ」
 ルリ「始末されちゃったのかな」
 何気に怖いことを言うルリ。ま、現に前回牧野先生が殺されてるしね。

 ユミ「いや、学園のどこかに、必ずいるはずよ」
 ケイ「私もそう思う!」

 根拠は無いんだけどね。
 ユミ「よし、探そう!」
 ルリ「だいじょぶ?」
 ユミ「大丈夫、まかして」

 小さい声だし、アップではないので見逃しがちだが、このユミの一言は今後のキーポイントになる台詞だ。つまり、何か事件があって、本格的に「同盟」が乗り出すというときに、このユミの「よし、○○しよう」という号令がきっかけというか、指令になることが多いのだ。

 次のシーンでは早速森口君を探しているユミたち。
 ← 
 場所はよくわからないが、学園の建物と言う設定なのだろう、外開き窓の中をピョンピョン飛び跳ねるようにして覗きながら走るケイ。
 なんてことのない演技のようだが、これだけ見ても後藤さんの素人っぽさが滲み出ている。
  
 なんかミョ〜に可愛い動き。
 ルリも同様に別の建物を探して歩くが、この紅白の飾りのゴールみたいなのはなんだろう? 窓ガラスにはユニフォームっぽい服装の生徒らしいのが歩いてるのが映りこんでいるので、実在の学校で撮影していたのだろうか?
 プレハブ小屋の横を探して歩くユミ。見にくいけど、後方にエキストラのセーラー服姿が横切るのも芸が細かい。
 ちなみにこの奥の建物、撮影スタジオ(国際放映)の外観じゃないかなとも思うが……扉の色とか、EPのライナーにあるスタジオの前で撮影している集合写真と似てるのだが……
 今日も風が強い。
 で、居場所を見付けだしたのはユミだった。と言うか、これじゃ、見付けてくれと言っているようなものだ。
 この中に閉じ込められているらしい。
 この後、拷問シーンに戻るので、このために反省房から移動させたわけなのか。
 ← 
 凛々しいユミ。しかし、さすがに怪我が早く治りすぎだろう。

 そして再び、森口君の独演会。

 もうええっちゅんじゃ!
 森口「水……水が飲みてえ」
 森口「水、水が飲みてえ!」
 と、妖怪人間ベムのように訴える森口君。
 強い照明を浴びせて渇させようと言うマニアック拷問であった。

 ※くりかえし

 しかし、さっきのシーンでは、既に校長の指示でケリをつけることになっているわけで、今更こんなことしたってしょうがないだろう。これでは純粋に楽しみのためだけに拷問してるみたいじゃないか。

 まあ、そうなのかもしれない。宮田州っていかにもサドヅラだしな。 
 北島「水か、よかろう」
 コップの水を森口くんの顔にぶっかける。

 秘密警察の取調官ばりの薄気味悪さ。お前ほんとに教師か。
  
  
 水をぶっかけられる森口君。最後はイッちゃったような顔になっている。

 だから、野郎が水ぶっかけられて恍惚となる画像なんか誰も見たくねえんだよ!

 もう、バカじゃないの?



 森口君の拷問シーンに挟まって、「アジト」でのユミたちの会話の模様。
 ケイ「やっぱ柔道場だったの?」
 と言うケイの台詞から入るのだが、上の画像では「体育部倉庫」になってるんだけど……。
 この辺もちょっと打ち合わせがうまく言ってない感じ。とにかく今回のシナリオは杜撰だ。

 ルリ「北島の奴、許せねえよ」
 
雄太「ねえ、どうやって助ける?」
 ケイ「学園の中だけど、やるっきゃないかっ」
 ルリ「やべーよっ」
 
雄太「だって、手遅れになったら……」

 ここのケイの演技は、他のシーンでのケイと比べると微かに違和感を覚える。
 ユミ「待ちな、もう少し様子見よう」
 逸る雄太たちを抑えて、姉御の一言。

 今回は女性陣の言葉遣いが乱暴だ。
 なお、ケイの「やるっきゃないか」は当時の流行語か?

 細かくカットが切り替わり、また拷問ルームへ移る。
 山口「寝るな、寝るな。起きろ、起きろ、今日は楽しい盆踊りぃ、はははははっ」
 山口がシンバルを叩いて意味不明のことを怒鳴り、ワタルは太鼓を叩きつつ笛を吹き、
 アツシは若干男前になりつつコードの導線を剥き出しにして火花を散らさせてから、
  
 森口の手の甲に接触させる。これは無論、ダミー人形の手である。
 森口は「ああーっ」と叫んで飛び上がる。

 しかし、そこまでして描写なくてはいけないシーンなんだろうかと非常に疑問だ。

 なお、これらは江戸時代からの由緒正しい「うつつ責め」という拷問です。

 しかし、これじゃほんとにただの楽しみのためにやってるようで、そろそろ地上波の限界を超えそうだ。
 その様子を楽しそうに眺めている宮田州。この顔はやばい。

 しかしまあ、レギュラー以外の、それも2-Aの生徒がこれだけたっぷり(文字通り)スポットライトを浴びる回もそうはないだろう。12話や17話のヒロコたちはあくまでも三人揃ってだったしね。他では20話のタケシ、21話の森口とアキくらいか。

 以前もちょっと書いたが、第6話まではこういう残酷描写や、流血描写、暴力的なシーンがやたらと多く、殺伐とした雰囲気もあるのだが、第7話以降は、路線変更をしたのか、かなりソフトな表現に統一されていく。無論、全くなくなるわけではないが、少なくともリンチや、流血シーンはほとんどなくなってしまう。たとえば、第4話ではケーシー片岡がバトルシーンで口から大量の血を吐いているが、第15話ではそれ以上の激しい攻撃を受けた逆刀は、一切出血していない。

 閑話休題。
 延々と続く拷問に耐えかねたのか、突然森口君がうつろな眼であらぬことを口走りだす。
 「ああ、カバが空飛んでる。雀が泳いでる。あぁ〜さんまが刺身になって走っていく。チョウチョがひとりふたりさんにん……ああ綺麗だなぁ」

 はい、
 くるくるパーになっちゃいました。

 あまりといえばあまりな結末。ま、もっともこれは森口君の演技だったんだけどね。

 しかし、初めて見たときは衝撃的だったな。
  
 それを見て、拷問していた連中も唖然とするのだが、しかし、では、そもそも彼らはどんなゴールを目指して偏執的なまでに彼をいたぶっていたのだろうという疑問が湧く。思うに、その前の校長室でのシーンが混乱を招いているのではないか。
 あくまで仲間の名前を吐かせるための拷問だったら、まだ続行するのも理解できる。そしてやり過ぎておかしくなったという段階で、初めて下の校長への報告と言うシーンにつなげれば、時間も節約できるし、病院へ連れて行くという指示も適切なものになっていたのに。

 森口発狂の報告を受けて、
 校長「そうかおかしくなったか」
 真下「はあ、全く困ります」
 校長「仕方がない。例の手で」
 ここで、校長は思い出したように真下の膝を愛人のようにナデナデするのだった。
 真下「はい、闇から闇へ。黒松精神病院。万一の時は……」
 校長「余計なことはいわんでいい」
 真下「はい」

 しかし、その前の北島を前にしたやりとりで、校長は森口君を結局どうしろと言いたかったのだろう。狂ったと聴いて意外な顔をしていると言うことは、それ以外の結果を望んでいたのだろうか。たとえば、拷問に耐えかねて森口君が今後逆らわないような性格に改造するとか。

 そして、ここで真下の言う「万一の時」とは、病死に見せかけて殺してしまえと言うことだろうか。うーむ、しかし、さすがにちょっと無理だろう。親が学校から「あなたの息子さんは突然狂って病院に入って、それで死にました」とか言われて黙っているはずがない。
 それにしても、彼らの口調では今までも似たようなことを繰り返してきたらしいので、とにかく極悪な連中であった。こういうのがあるから、最終回で急に彼らが更生するのを生徒たちが受けて入れているのが、胡散臭く感じるのだ。

 それはともかく、次のシーン行こう。
  
 早速その夜、縛り上げた森口君をかついでバンに乗せるジャージ姿のズッコケ三人組と北島。何故か、全員、京劇風のお面を被っている。これはまあ、人目をはばかる意味と、のちのバトルシーンでスタントが入るためだろう。しかし、あんなもん被っていたら、逆に怪しまれるだろう。
 北島「よし、急げ!」
  
 それを植え込みの影から見ているミホ。相変わらず神出鬼没だが、まあ、ユミに密かに頼まれて見張っていたのかもしれない。
 ワタル「行き先は黒松病院だったな」
 アツシ「余計なこと言うな」
 アツシがワタルの頭を叩く。
  
 その後に、ミホがちょっとにんまりしているので、車内の会話をミホが聞いたということなのだろ。そして彼女も面を被る。

 しかし、彼らと同じお面を用意していた時点で、お前は予知能力者かという回避不能のツッコミが生じるのであった。
 そもそも、ミホがここで仮面を被る必要は(ストーリー上は)ほとんどない。
 車が走り出すまでの僅かな隙に、後ろから近付くミホ。どう見ても中山美穂ではないので、このロケ撮影に彼女が参加できなかったと言うことだろう。
  
 そしてそっと車内に滑り込む。
 うーん、でも、こうやって直接乗り込んで現場に行くのなら、ミホにとって「行き先に関する情報」は要らないわけだ。つまり、さっきのやりとりは、その場にいた雄太のために発せられた台詞だと言うことになる。まあ、この流れではミホからユミへの情報提供の機会はないし、雄太が盗聴器を仕掛けると言う場面もないため、そうするしかない。

 が、しかし、
 この位置関係ではさすがに無理じゃないか?

 まあ、百歩譲って聞こえたとしよう。

 しかし、ここから、この回の最大の矛盾が生れてしまう。

 とりあえず話を進める。
 柱の影から車を見送る雄太。
 と、次のシーンでは、その黒松病院の駐車場のようなところで早くもスタンバっている三人の影が!

 まあ、ここは幻想的で映像的には悪くないんだけどね。
 走るバンのカット。
 ライトを背中に受けつつカメラに近付く三人。
 カメラがパンして、病院の看板を写す。
  
 やがてバンが病院に到着。
 と、突然自転車が左から倒れ込む。映像を見る限り、誰かが自転車を押しているとしか思えない。
 北島が降りて来て、「バカヤロウ、気を付けろ」と怒鳴る。

 次のカットでは、
 こうなっている。ま、さすがに人の乗った自転車を車の前で倒させるのは危険だと判断しての措置だろう。
 もっとも、危険を冒して雄太が車の前に飛び出す必要はなかったように思える。車を停めさせるためなら、自転車だけで十分だろう。

 ちなみに、雄太がバトルシーンの時に現場にいるのは珍しい感じもするが、実は前半に限れば、むしろ雄太がいることの方が多いのだ。戦いそのものに参加することは一度もないんだけどね(第1話は例外)。逆に、後半はほとんど戦場には来なくなる。
  
 で、ミホはその隙に素早く車から降りて茂みの方へ走る。
 面白いのは、このミホ、無論中山美穂ではないのだが、出発する時に乗り込んでいたスタントとは別のスタントらしいのだ。髪型や体型が違う。これも、断言は出来ないけれどね。

 ちなみに、ミホが戦いの現場に来るまでの過程がはっきり説明されているのはこの回だけである。
 北島「どけ、こらぁ!」
 怒鳴りながら、雄太を竹刀で殴ろうとした北島に、ルリの鉛筆が飛んできて刺さる。
 正確には挟まるんだけど。



アバンタイトル Aパート Bパート 戦闘シーン エンディング 予告編+まとめ
 
 今回は境目が曖昧だが、BGMが切り替わるこの辺からバトルシーンとして、話を進めたい。
 北島の視線を受けて、三人がはっきりと顔が見える位置まで近付く。

 なお三人の並びだが、本当は、と言うか、他の回では、ルリが左、ケイが右なのだが、今回は逆になっている。他では、変則的だが、第15話でも遅れてやってきたケイが二人の左サイドに立っている。

 で、ここで一旦話を止め、さっきの問題について論じておく。

 もう分かったと思うが、今の編集では雄太が黒鳥から黒松まで、瞬間移動しているとしか思えないのである。もしくは、プロの自転車レーサーなみの脚力の持ち主だとしか思えない。その場に自転車があることから、雄太がそれで来たのは否定できないから、雄太は車より早く自転車でここまで来た計算になる。

 さらに、ユミたち三人がどうして車より先に黒松病院に来ているのかも疑問である。雄太が「黒松病院」うんぬんの会話を聞き、それを電話で知らせたとして、それから大急ぎで現場に向かったとしても、到着が早すぎる。

 ま、三人については、雄太の知らせを受けて、待ち伏せていたと言うことで(無理矢理)納得できるが、やはり、雄太自身が車より先に到着していると言う矛盾だけは、つくろいようがない。シナリオの完全なミスである。自転車がなかったら、まだ、タクシーか何かで彼らより先に来ていたと言うこともありうるのだが。

 だいたい、このシーンでは、雄太があえて飛び出して車を停めなくても、黒松病院前に来たら必ず停まるのだから、雄太がテレポートしてまで現場に駆けつけるシチュエーション自体、不要だったと言わざるを得ない。

 話を戻す。
 北島「何だ、おまえらぁっ?」
 北島の合いの手に対し、いつもの、と言ってもまだ2回目だが、決め台詞を放つルリたち。
 ルリ「闇の中で、のさばり続ける悪党ども」
 ルリが先陣を切るが、まだ慣れていないのか台詞に力が入ってない。
 ケイ「てめえらのようなワルは許せねえ!」
 ユミは最初にお腹の辺りで腕をクロスさせて、
  
 ユミ「天に代わって」まで言い、拳を構えてから「成敗する!」
 そして、
 三人「セーラー服、反逆同盟!」
 今回も、「反逆同盟」のところが若干遠慮気味で、声が揃ってない。

 ところでやっぱり、こうして見ると背の高いケイが右に来たほうがしっくり来る。

 また、ユミは左手に包帯を巻いた状態である。リンチを受けた傷が癒えていないからだ。この辺の作りの細かさは尊敬する。
 また、ユミが傷を負った状態でバトルに参加するのは、この回だけである。ま、14話でも万全の調子ではなかったようだが。
 北島「やれーっ」(よく聞き取れない)
 まずは乱闘。普通は号令をかける奴は終盤まで戦闘に参加しないものだが、北島の場合、すぐに戦場に加わっている。

 ちなみに今回、意外なことに三人が大苦戦するのである。相手はたった4人なのに。まあ、それぞれ柔道のたしなみがあるし、ユミが負傷しているというのも影響しているだろう。それでもここまで圧倒的に同盟をおさえこんだのは全話を通じてそうはない。彼らが最強とは言えないけど。
 もっとも、ぶっちゃけると、相手が少数の場合、普段の感じで戦わせると、あっという間にバトルが終わってしまうと言う制作上の問題とも言えよう。

 で、すぐ個人戦に移る。
 まず、ルリがワタルに向けて鉛筆を投げる。しかし、
  
 走りながら、あっさり木刀ではじき落とされる。静止画ではわかりにくいけど、なかなかかっこいいのだ。
  
 そのまま走ってルリに肉薄するワタル。ちょっとわかりにくいが、この時点で既にルリがスタントに代わっている。
 竹刀でまともにルリを殴り、地面を転がって逃げるルリを素早い反応で追撃する。
 このアクションのためにスタントになっていたのだ。

 次は、おケイ。
  
 まずスカーフを外し……って、あれ、さっきポーズ取ったときに既に手に持ってなかったか?
 とにかく何度かそれをしならせてから一旦ポーズを決め、
  
 サッと宙に投げる。

 ところが、
  
 ルリとほとんど同じ構図で、向かってくるアツシによってあっさり迎撃される。

 こ、こいつらできる!
  
 その後も展開もほぼ同じで、スタントに代わったケイを、アツシが一方的に攻め立てる。
  
 最後はアツシに斬られて、見事に一回転して受身を取る。
 スタントは、恩田真美さんじゃないかと思うが、例によって断定は出来ない。殴ってるほうは、スタントじゃなくて本人だと思うのだが。

 ユミも、北島と山口に挟撃されて苦戦に陥っていた。
  
 無論、これはスタント。
 倒れたところを左右から竹刀でぐいぐい押され、無理矢理立たされる。アップになると、仙道さん本人にスイッチしている。
 近接戦闘は無敵のユミにしては珍しい姿である。リンチを受けて一日か二日しか経っていないわけで、ある意味当然のなりゆきかもしれない。
  
 山口に抱きすくめられたところを、北島のフルスイングがまともに入る。
 これは仙道さん本人が体を張って演じてます。

 そしてまたルリとワタルの戦いを映す。
  
 ワタルに華麗に殴り飛ばされて、
  
 さらにお腹を竹刀で殴られて、
 「イエス!」のポーズ(なんだそりゃ)をとる。
 さらに竹刀で背後から押さえつけられる。

 手負いのユミはともかく、体調万全のルリにしてはちょっと弱過ぎるかな。

 で、またケイとアツシの戦いに飛ぶ。
  
  
 ケイも、一方的に攻撃されていた。

 しかし、この時の後藤さん、いかにも棒立ちと言う感じでちょっと笑える(目ぇつぶってるし)。
 まあ、ただ殴られるだけと言っても、一朝一夕でやれるものではないからね。

  
 そっと車の陰から戦況を見守る雄太。勇ましく鉢巻はしているが、何もしない。ピンチなんだから、石を投げるくらいのことはしろよ。
 しかも、何かに驚いてすぐ引っ込む。なんなんだ。

 ところで、
  
 OPの最後のほうで、ケイと雄太の戦うカットがあるが、これはこの撮影の際に撮られたものだろう。ただし、どちらも本編では使われていない。
 再び、北島と山口に攻められるユミのカットを挟み、
  
 茂みから現れたミホが、仮面を外し、薔薇を二本投げる。

 ミホの登場と同時に、BGMが「Don't Stop Lullaby」に切り替わる。しかもイントロなしで「♪特別愛してたわけじゃないの〜」と始まるので、かなり唐突な印象を受ける。
  
 至近距離で爆発した花びらを浴び、のけぞって倒れる北島。倒れた拍子に仮面が外れるのはいいが、その下の顔に花びらが貼り付いているのはさすがにありえないだろう。

 北島「目、目が、目が見えん……どうしたんだ、どうしたんだぁーっ」
 ムスカのように悶える北島。
 ユミ「ううーっ」
 山口「おりゃーっ」
 ユミ「ううっ」
 ひとりでしつこく攻撃を続ける山口だが、彼に対してもミホが二本バラを投げる。
 口は「えいっ」と言うように開くのだが、声は聞こえない。
  
 山口も、北島と全く同じようにもんどりうち、視界を奪われる。
 山口「うわああっ、目が、目が見えねえーっ、うおっ目が見えねえっ」
  
 ミホの援護射撃で、一息つくユミ。
 そしてニヤリと笑いながら立ち上がる。復讐を予感させる、美しくも凄絶な笑みである。
 身動きの取れないふたりを手前において、スクッと立ち上がるユミがかなり怖い。ここではまたスタントに代わってるんだけどね。
  
 今までやられた分、、さらには道場でのしごきの数々の恨みも込めて、
 無防備の二人を、惚れ惚れするような蹴りでぶちのめすユミ!
 たっぷりとストレスを溜めていた視聴者には最高のカタルシスである。
 ただし、続けて二度三度と蹴るのだが、それはちょっと迫力がない。
 二人を料理してポーズを決めるユミ。

 今度はケイだが、彼女の場合は、ミホの助力なしで、独力で挽回してるんだよね。
  
 アツシの竹刀をジャンプしてかわし、蹴りを入れ、
  
 右ストレートからの裏拳、そしてとどめの蹴りで地面に寝転がす。
 その前の苦戦はなんだったんだ。
 アツシは素顔を晒しつつ、ノックアウトされる。
 しかし、数回殴っただけで青アザができるとは、ケイのパワー恐るべし。

 最後は無論、ルリ。
  
 地面に尻を付けた状態でワタルの攻撃を足で払う。ワタルがバランスを崩したところで、立ち上がって反撃開始。
 ところで、ワタル君、パンツが見えてますよ!
  
 続けて、勢い良く蹴りを放つが、体勢が崩れていたせいか、蹴った後の姿勢がいささかみっともない。映像では一瞬だけどね。
  
 最後は、地面に落ちていたワタルの竹刀を拾って一閃。ただ、ワタルの逃げるのが早過ぎて、やや迫力不足。
  
 先にやられたアツシの上に派手に倒れるワタル。ちゃんと受身は取ってるんだけどね。

 雄太の憧れの的だった職人肌の不良、ワタルの情けない末路であった。
  
 彼らの素顔を見てから、
 ルリ「やっぱし」
 ちなみにこの台詞、口の動きと声がだいぶずれている。
  
 と、物凄い速度でケイが左からフレームインしてくる。
 勢いが良過ぎて、画面からはみ出しそうになる。
 体を起こしつつ、ケイ「こいつらか」

 このカットは見てもらわないと理解していただけないが、かなりわざとらしい演出だ。いや、まあこれくらいやったほうがいいんだけど、他の回ではあまりこういうカメラを意識した動きは出て来ないので、多少違和感は覚える。

 ただ、「やっぱし」〜「こいつらか」とか言ってるけど、そんなの最初から分かりきってることで、改めて言うことじゃないと思うのだが。
 結果を見届けてから、満足そうに微笑み、お面を投げて立ち去るユミ。

 今気付いたけど、ここからどうやって帰るの? タクシー拾えるの?

 そこで、視聴者がすっかり忘れていた雄太が現れ、こちらもすっかり忘れられていた森口君を助け出す。
 雄太「大丈夫か?」
 森口君「もう少しでお陀仏になるところだったよ」

 わざわざ説明はしていないが、このやり取りによって、森口君の発狂が芝居だったと分かるのだ。
 雄太はそれを知っても驚いた様子は見せていないが、そもそも森口君が発狂したことを知ってないのだから、当然か。
 地面に落ちた花弁にスポットライト。この辺で「Don't Stop Lullaby」が終わり、BGMの「薔薇の少女」が流れる。
  
 それを拾いあげるユミ。すぐ、二人が駆け寄って、同様に見詰める。
 ケイ「また、赤いバラ……」

 なんとなく周囲を見渡す三人。最初はこのように、ちゃんとピンチを救う謎のバラについて疑問を抱いているルリ、ケイだが、回が進むと、二人は全く関心を示さなくなる。
 
 カメラが少しだけパンして周囲の林を映し出す。どう見ても、ミホが立っていたような場所はないですね。
 この演出は、2話の遊園地のそれと同一である。
 ユミの心の声「ミホさん、ありがとう。セットで別撮りまでしてくれて
 戦いの後、ユミが一言ミホに感謝するのは以降のフォーマットになる。厳密には第7話以降の、だけど。



アバンタイトル Aパート Bパート 戦闘シーン エンディング 予告編+まとめ
 
 さて戦い終わり、いつものハングマン的コーナー。
 その翌朝、ボコボコにされた4人がゆるゆるに縛られて校門のところに晒し者にされている。
 縛られている立て看板に、彼らの罪状が書かれてある。しっかし、汚い字だな。
 チエミ「この者たち生活指導班の名を借りて残虐非道な日頃からの振るまい」
 6人全員で「天に代わって罰する!」
 立て札の文章を読み上げる2-Aの主要女性メンバーたち。そういや冒頭でも似たようなことやってたな。
 ヒロコ「みじめ〜」
 アキ「だっさぁ〜」
 全員「わっははははは」
 後ろで見ていたユミが声を上げる。
 ユミ「なぁに、これ?」
 6人「わかんな〜い」
 雄太「学園祭の前宣伝だろう、きっと」
 ユミ「たいしたものねぇ、さすが3年生、凝ってるね〜」

 雄太の台詞、かなり聞き取りにくく、「学園祭の前宣伝」だと思うのだが、自信はない。
 あの、ところで、「3年生」ってあるけど、北島以外の3人は彼らのクラスメイトなんですけど。1〜2話からクラスにいたでしょ?

 (無理矢理辻褄を合わせようとすれば、ユミの言う3年生は、実は教師だとばかり思っていた北島だったりして? どんだけ留年してるんだよ)
 雄太「そうかなぁ? バカバカしくてよくやるよ!」
 全員「言えてるぅ〜ははははははっ」

 このやり取りの間、台詞のないケイが頷いたり笑ったり、頑張って演技しているのがとてもカワイイ。最後に顔くちゃくちゃになってるし。もっとも、これはほとんど素でやってるんだろうなぁ。15歳だからね、なにしろ。
 ケイの顔くちゃくちゃのまま「つづく」。

 しかし、この後、北島さんはどうしちゃったんでしょう。森口君への暴行罪で警察に捕まったとか、だったら、学園そのものが糾弾されそうだ。コミック版は、一度負けたら負け犬になって使い物にならん、とか苦しい説明をしていたが、まあ、そんなところかな。学園側にクビにされたとか。もっとも、森口君を名乗り出させ、さらに仲間もいないことも判明したのだから、むしろ彼は手柄を立てたほうだろう。ただ、最後に反逆同盟に邪魔されたことで、敗者の位置に立たされてしまったけれど。

 一方で、柔道部の生徒達三人は、次回から、ごく普通の顔してユミたちのクラスメイトとして登校してくるのである。この辺はさすがに矛盾してるけど、まあ、いいか。いまさら突っ込んでもしょうがない。
 ちなみにこのラストでは、第1話であれだけ警戒されたユミも、早くもクラスの女子連に受けいけられている感じ。もっとも、第12話ではヒロコに「クラスのいじけ虫のあんたたち」と言われているので、依然として浮いた存在ではあったのだろう(ヒロコの言は、ルリ、ケイも含めてだが)。



アバンタイトル Aパート Bパート 戦闘シーン エンディング 予告編+まとめ
 
 予告編
 アバンタイトルで、ユミのロッカーからビラが見付かって二人が驚くシーン。本編ではいきなりこの振り向いたカットだけであるが、

 予告編では、
  
 このように、ルリがケイの肩を叩いて、ケイが振り向くという動きが見られる。また、二人の視線の方向も、だいぶ違うのが分かるだろう。

 ただし、この時、ユミは呼び出されて教室の後ろに立っているので、視線の角度は、本編の方が正しい。予告編では、ユミの席に視線が行く感じだからね。

 他にもいくつか違うカットはあるが、わざわざ比較して並べるほどでもないので省略する。



 まとめ

 最初に書いたように、今回は度の過ぎた暴力描写が評価を大きく下げている残念な回である。全話を通して、ここまで激しいしごき、リンチ、拷問シーンが延々と繰り広げられるのは他にない。ユミと森口君、それぞれに対する暴行の尺を合わせると10分近くになるんじゃないだろうか。すると、必然的に他のドラマ部分が短くなるわけで、質の低下も当然であろう。ついでに、回想シーンも多いので、ますますドラマ部分が減っている。

 さらに過度の暴力表現以外にも、シナリオのあちこちで矛盾した箇所が見られるのもマイナス要因である。

 列記すると、 
  1. 森口君が監禁されているのははっきりと「体育倉庫」なのに、ケイは「道場」だと発言している。
  2. 柔道部の三人は明らかに2-Aのクラスメイトなのに、最後のほうでユミが「3年生」と呼んでいる。
  3. ミホが悪人たちと同じ仮面を何故あらかじめ用意できたのか。
  4. そして、一番大きいのが、同じ時刻に同じ場所から出発した車より先に、自転車の雄太が黒松病院に着いていること。これは言い訳不能のミス。
 ついでに、ユミを介抱する時のルリたちの台詞も噛み合っていないことは既に述べた。

 全てにおいて手探り状態で撮影していた時期の作品であろう。他の回と比べてユミたちの言葉遣いが妙に乱暴なのも頷ける。