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第08話 ツッパリ候補生 前へ 次へ 目次へ
放送日時 1986年12月1日
裏番組 ●月曜ドラマランド「白バイ野郎トミー&マツ」(国広富之、松崎しげる主演)
監督 帶盛迪彦
脚本 日暮裕一
準レギュ 安岡力也
ゲスト 深見博/広田信一、山口健一、篠崎明宏、足立隆吉、森山力夫/中学生(?)、庄司浩和/小柄な男性、伊集院翔、坂本修司、横山福蔵/ナンパ男、立花組組長、立花組運転手(?)、ガッツ石松/広田の兄貴分(特別出演)
予告 雄太をツッパリの師と仰ぐ中学生の4人組がユミたちの前に現れた。しかし口ほどでもない雄太のコーチぶりに4人組たちは呆れ返るばかりであった。そんな折、黒鳥学園OBの広田が4人組に近付いてきた。ユミは疑いを持ち、動きを追った。「セーラー服反逆同盟」、「ツッパリ候補生」、お楽しみに!
備考 OPでのケイのチェーン攻撃に効果音は無し。
評価    シナリオ ★★★ かつてないほどのコミカルなストーリー。前半は楽しいが、後半は展開が急過ぎる。
演出 ★★★★ 奇跡の集団スカートめくり!
映像 ★★★★ 青一色のガクランを着せた中学生四人にスクランブル交差点を歩かせる。
キャスト ★★★★  ヤクザの深見博がいい味を出し切っている。ガッツ石松も花を添えている。
アクション ★★★ いささかメリハリにかけるし、一介のヤクザがマシンガンをぶっ放すのもどうかと。
総合 ★★★★ 前半はとても面白い。反逆同盟三人の出番がないのが残念。
アバンタイトル Aパート Bパート 戦闘シーン エンディング 予告編+まとめ
 
 学校からの帰り道と思われる通りをユミ、ルリ、ケイの三人仲良く歩いてくる場面から始まる第8話。

 今回は今まで以上にコミカルな演出が目立つ。また、学園サイドとの抗争は、今回もお預けである。敵は一応学園の関係者ではあるのだが。
  
 ルリの台詞から入るのだが、「でもね×××なってきたの、いいでしょ」としか聞こえない。×××の部分がどうやっても聞き取れないのだ。

 とにかく何か自慢しているらしい。
 それに対し、ユミが「もう、また、気にしないよね」と言い、食い気味にケイが「いいよねえ〜別に」などと相槌を打つ。
 ユミ「別にね」
  
 で、ルリが「焼餅、それ?」と冗談っぽく言う。二人は「うぅ、いやぁ〜」とはしゃいだ声を上げる。
 ユミ「行こうもう!」
 ルリを置いてさっさと駆け出す二人。

 この自慢の内容だが、推測するに、ルリは胸が大きくなった、というようなことを言ってるのではないか。
 成績が上がったとかでは、「焼餅」という表現は出てこないだろう。
  
 それはさておき、「ちょっと待ってぇ」とあとを追うルリに、原色の青がまぶしい制服の肩がぶつかる。
 ルリ「いたっ」
 即座に、
 「こらっどこ見て歩いてんだ!」
 と、幼い声で因縁をつけられる。三人が戸惑った顔で横並びになる。

 しかし、相手は、
 チンドン屋……じゃなくて、中学生らしい四人組であった。
 威嚇するように、首をせわしなく動かしている。

 それにしても凄い制服だ。特注だろうと思うが、意外と当時、実際にこういうのがあったりして。 
  
 三人は思わず笑み崩れ、
 ケイ「かっわいい〜」と声を出すが、私にとっては、

 可愛いと言っているおケイちゃんの方が百億倍可愛いんじゃい!



 ……あ、思わず叫んでしまった。
 左端の少年「こら、笑ったなぁー」
  
  ユミ「だってぇ〜、ねえ?」
 くすくす笑うユミたち。ルリの後ろでユミとケイが顔を合わせているのも可愛いが、ユミの「ねえ?」の発音が、これまた妙に可愛いのだ。仙道さんの素が出ている感じ。
 うーむ、この辺あんまり長く見ていると、北海道シチューのようにとろけてしまいそうになる。

 右端の少年「女だって許さねえぞ」
 右から2番目「落とし前つけてもらおうかぁ」
 ルリは「落とし前?」と依然笑顔で聞き返す。
 後ろのおケイちゃんが目をぱちぱちさせてるのがむっちゃ可愛い(こればっかりだな)。

 左から2番目「当たりめえだろう!」
 右から2番目「タイマンはるか? ええっ」

 ところが、この、調子に乗ったボーイの「タイマン」と言う言葉がルリのスケバン魂に火をつけてしまう。
 考えたら、ルリたち、胸にでかでかとワルで有名な黒鳥学園のマークをつけているのに、それが1話の雄太の時と違い、何の効果も発揮しないのは、いささか変である。まあ彼らは中学生なので単に知らなかっただけかもしれない。見た目は普通の女子高生だしね。
 しかし、ルリは、あくまでもにこやかな笑顔を絶やさずにゆっくりと近付いてくる。逆に怖い。

 ここでコメディタッチのBGMの途切れるのと同時に、ルリ本来のキャラが顔を出す。
  
 電光石火の早業で、右から四人の頬を順に引っ叩いてから、
  
 リーダー格らしいボーイの襟をぐいとつかんで引き寄せ、

 ルリ「タイマンだとぉ? てめえみたいな小僧一人じゃ不足なんだよ! やるなら四人でかかってきな」
 と、痺れるほどかっこいいタンカを切る。「不良少女とよばれて」の八千代を髣髴とさせる名演である。

 ちなみにこの時、最初に殴られる右端の少年だけ往復ビンタで、残りの三人は片道ビンタで、差がついている。
 ルリの豹変に、急にしおらしくなった少年たちは不安そうに顔を見合わせる。
 (まずいよ、このひと、本物だよ)
 ルリ「やるのかやらないのか……、はっきりしな!
 さらにとどめの一撃。

 ルリに合わせて、後ろでケイが(ユミも)精一杯睨みを利かしているのが可愛い。
 完全に牙を抜かれて、うなだれるボーイたちの背後から、見覚えのある黄色いトサカ頭が走ってくる。雄太である。

 雄太「ちょい待ち、その辺で許してやってくれよ」と言う言葉に、ボーイたちもほっとしたように、「オッス、合田先輩、おつとめご苦労様でした!」と声を揃えて挨拶する。
 雄太「おお、待たせたな」
 大物っぽく鷹揚に応じる雄太。 
 ユミ「合田先輩?」
 珍しく面白い顔をしているユミ。
 雄太「そっ、おいらのツッパリぶりに憧れてるって言うんで、舎弟にしてやったんだ」
 少年たち「オッス」
 雄太「行くぜぇ!」
 少年たち「オッス」
 と、その場をさっさと離れてしまう雄太たち。
 彼らがどういう経緯で雄太と知り合ったのかは説明されない。
  
 ケイ「舎弟だってぇ」
 ルリ「中学生相手にいきがっちゃってまぁ〜」
 半ば呆れたように彼らを見送る三人。ユミはむしろ楽しそうだが。

 ここから再びユーモラスなBGMがかかる。
 どこかの公園にやってきた雄太たち。こうして並ぶと、四人の制服の裾の長さがバッラバラで笑える。

 雄太「気をつけ!」
 少年たち「オッス!」
 雄太「まずはガンのつけかたからだ」
 少年たち「オッス」
 雄太「ショウジ、やってみな」
 との指示に、
 「オッス!」と、応じているので、この子の名前がショウジだと分かる。
 つまり、彼らは放課後にツッパリの練習をしているらしいのだ。しかし、ツッパリの練習ってなんだよ。

 と言っても彼らはツッパリに憧れているだけで、その辺、いじめられっこの癖にわざわざ超ド級の不良校、黒鳥学園に入学してきた雄太と似ている。
  
 ニコッと笑って目をパチパチさせるショウジを見て、雄太「バーカ、それじゃあ流し目だっつの、いいか、ガン付けってのはこうやってやんだよ」
 で、お手本を示す雄太。まあ、お世辞にも迫力はないのだが、舎弟たちは、
 少年A「すげー、カッコイイな」

 お前の髪型のほうがよっぽどカッコイイぞ。
 少年B「おいらなんかションベンちびっちゃいそうだもん」
 少年C「やっぱ年季が違うなぁ」
 などと口々に嘆賞する。 ……なんとなく、バカにしている雰囲気も感じられるが。

 雄太が、彼らに本物のツッパリと思い込まれているからにはそれなりの理由があるのだろうが、いつもユミたち女の子とつるんで、劇中では一回も喧嘩したことのない(この後、仕方なく喧嘩を売っているが)雄太が、そういう勘違いをさせるというのは、ちょっと考えにくい。

 雄太「まあな、感心してないでやってみな」
 少年たち「オッス!」
 一堂、ガンつけの練習をする図。この時点で雄太がインチキツッパリってことに気付けよ。
 雄太「ま、すぐには無理かもナ……安心しな、おいらのコーチを受けりゃ必ず一人前のツッパリ坊になれっから」
 少年たち「オス!」

 ユミたちも暇なのか、公園の入り口に来ていた。
 ケイ「あのタコ、子供に変なこと教えて……どうする?」
 ルリ「ほっときゃいいよ、雄太のコーチなんかでツッパリになれっこないんだから」
 ユミ「うーん、そうねぇ」

 おケイちゃんの「あのタコ」という言い方が、ちょっと乱暴で、後藤さんにはそぐわない感じがする。それに確かにタコかもしれないが、同志である雄太に対してちょっときつい表現かな。ルリの台詞だと自然なんだけどね。
 雄太「次はメンタンの切り方だ……やんのか、こらぁ、勝負すんぞ! ほれ、やってみな」
 少年たち「オッス!」(←こればっか)
 雄太はさらにレッスンを進め、今度は「メンタンの切り方」を実演する。これはたぶん「相手の面前でタンカを切る」というような意味だろう。
 80年代の不良用語には詳しくないのだが。

 少年たち「やんのか、コラぁ、勝負するぞ!」
  
 三人「えっふ」
 その様子を見て、遂に吹き出す三人。カメラがユミの笑顔にズームして、OPへ。

 ところで今回は、全話を通しても恐らくもっともクレジットされている男性ゲストの数が多いエピソードだと思う。逆に、女性ゲストがゼロというのも珍しい。

 後に出てくるヤクザを演じるのが深見博というのははっきりしているので、それとあわせて出てくる四人が中学生たちであるのはほぼ間違いない。
 (ただ、役の重さより俳優の重さが重視される傾向のクレジットなので、断言は出来ない)

 さすがにこれだけ多いといちいち誰が誰でということを考察するのもバカらしいのでやめておく。ただ、深見と中学生以外でクレジットされている四人が、どの役に該当するのかは少し気になる。些細なことだが、今回、後述するけど、雄太が喧嘩を売る二人、ユミをナンパする男、銃撃される組長とその部下、おもちゃ屋の主人、と言う風にクレジット候補が四人以上いるのだ。まあ、おもちゃ屋の主人は本物の店主がやっていると思うので、問題は、他の五人だろうか。……まあ、どうでもいいことなんだけどね。この件についてはその場面場面で考察していきたい。
  
 それと、
 何故か今回、ガッツ石松が特別出演しているのだ。どういう流れでそうなったのかは分からない。



アバンタイトル Aパート Bパート 戦闘シーン エンディング 予告編+まとめ
  
  
 不気味なBGM(迫る魔手)をバックに黒鳥の正門から入ってくる一台の車。車種はカマロ。 
 車から降りてきたのは広田信一という暴力団の若頭。演じるのは深見博さん。当時30歳。
 次のカットでは、早くも応接室に通され、持参した手土産を開いている。箱の中身はシュークリームの山。
 広田「どうぞ」
 それを振舞われているのは佐伯であった。早速ひとつ頬張って、
 佐伯「うーん、しかしなんだな、俺が目ぇかけてやっただけあってよ、えれえ出世したみたいじゃねえか」
 広田「ええ」
 佐伯「ああん、俺の大っ好物のシュークリームは買ってくる○○、黄色(金色?)のキャマロには乗るわ、おめえ、羽振りも良さそうじゃねえか、あーん」
 広田「いえとんでもないっすよ」

 安岡力也さん、普段でも台詞がくぐもって聞き取りにくいのだが、今回はシュークリームを食べながらの演技なので、いつにもまして台詞が判然としない。特に○○の部分は何回聴いてもはっきりしない。「買ってくるくらいのことは(しても当然)」なのか、「買ってくるわ、のうっ」みたいことを言ってるのか、わからない。
 次から次へとシュークリームを貪る佐伯。自分でも言っているように、シュークリームが好物らしい。
 佐伯「で相談てなんだ?」
 広田「へえ、そろそろ就職シーズンなんで、後輩の面倒見ようと思いまして……ま、最近、この業界もですね人手不足なんですよ」
 言いながら、佐伯の口元をナプキン(?)で拭く。

 しかし、深見博さんはいかにも良い人そうで、ヤクザには見えん。教師である力也の方がよっぽどだよ。
 舞台は早速2-Aに移る。何度も言っているが、この学園には2-Aしかないのでしょうがない。それに、佐伯はここの担任だからね。

 しかし、並んで立つと、力也でかい、深見さん小さい。

 佐伯「こちらOBの広田信一くんだ。お前らの10年先輩で俺の受け持った中じゃ出世頭だ。今じゃこの若さで、天龍組の若頭を務めてる。その大先輩が、お前らの就職を心配して面倒を見てくださるそうだ」

 暴力団幹部を出世頭だと得々と紹介するトンデモ教師の佐伯。ちなみに理事長が交替したのは12年前なので、10年前の卒業ならば計算は合う。厳密には、理事長交替と同時に広田が入学したのだろう。だから、新生黒鳥学園の栄えある一回生と言えるかもしれない。
 同時に、佐伯も、10年以上前からここで教師をやってることになり、なんか凄い。ある意味教育熱心だ。
 神妙に聴く生徒たちだが、一番後ろの森口君が立ち上がって発言する。

 森口「あの〜就職ってまさか……」
 佐伯「勿論、天龍組だ」
 生徒たち「えーっ」
 森口君はそれだけ言ってのろのろと座る。

 佐伯「広田、お前から一言言え」
 広田「はい」
 広田「諸君、今業界では若い力が求められておる! この世界は学歴もコネも関係ない。やる気と体力と根性があれば誰でも出世できるんだ! 待遇もいいぞ、三食小遣い付に、独身寮も用意してある。今ならドスも格安で支給するし、希望者には刺青も彫ってやる」
 と、物凄く具体的な勧誘の言葉を語る広田さん。しかし、ヤクザの独身寮ってなんだ。
 しかし、生徒たちの間からは、山口の「そんなこといったってなぁ〜」という台詞にあわせて、口々に否定的な嘆声が漏れる。
 女子生徒には全く興味のない話だろうから、教室全体の反応が悪いのも当然であろう。

 ただ、悪の巣窟であるはずの黒鳥学園の生徒にしては、消極的過ぎる感じもする。これでは単なる趣味的なツッパリ少年たちに過ぎない。関東で並ぶもののない超ワルの集まり、という第1話での雄太の表現も白々しく響くではないか。だいたいこの広田さんも、ここの卒業生なんだしね。
  
 佐伯「どうした、こんなイイ話はねえぞ……おい、田辺」
 学級委員長と言うことからか、真っ先に指名されるワタル。
 ワタル「はっはい、あ、あの、そっ卒業まであと一年ありますし……」

 ……そうなんだよな、今気付いたけど、まだこいつら高校2年なんだよな。さすがに就職活動は早過ぎるだろ。

 もっともだからといって、ありもしない3年の教室に広田さんが行っても話にならないからなぁ。

 佐伯「心配すんな、中退させてやる!」

 むちゃくちゃ言うな。
 ワタルは少し口を開きかけてそのまま座り込んでしまう。なんかはっきりしない断り方だが。
 それにしても、ワタルの第3話でのナチなみの残虐さはどこへいったのだろう。
 佐伯から「葉山」「森口」と次の指名が出て、前後の二人が立つ。これで、手前の赤シャツが葉山だということが判明(漢字は適当)。

 葉山「あのう、組に入ったら鉄砲玉にさせられるんじゃあ……」
 森口「割に合いませんよ、それじゃあ」
 と、弱音を吐くふたり。
 しかし、森口君のくちぶりでは、鉄砲玉じゃなければいいみたいに聞こえる。これがかつて学園批判のビラをまいて拷問された剛毅な森口君と同一人物であろうか。もっとも、ドラマの終盤で再度正義の行動に出るので、この時は、目をつけられないように柔順と言うか、普通の生徒としてわざと振舞っていたのかもしれない。

 ただ、後の展開を見れば、広田はそもそも抗争相手の組長を殺す際の身代わりが欲しかっただけなのかも知れないので、この葉山の指摘は鋭い。
 佐伯「てめえらいっちょまえに、○○あげんじゃねえコラ!」
 俄かにざわつきだす生徒たちに、切れた佐伯が床を木刀で叩いて一喝する。あいにく、○○の部分がまたしてもはっきり聞こえない。ケツともゲツとも聞こえるのだが、まあ、意味としては「弱音を吐く」や「言い訳する」というようなことなんだろう。
  
 予想に反して誰も名乗り出てくれないので涙ぐみそうになって恩師の顔を見る広田さん。
 よくこれで若頭がつとまるなぁ。

 思案に余った佐伯は女のアキにも声をかける。
  
 佐伯「アキ、お前どうだ?」
 アキ「あ〜らアタシ、女ですもん」
 と、そのタイミングでユミたち前列の女の子たちが楽しそうに笑っているが、いつの間にか、ユミ、すっかりクラスに溶け込んでる感じだなぁ。第1話のピリピリムードはどこへやら。
 シナを作って断るアキに、佐伯は「お前なら男と変わらん」と傷付く言葉を浴びせる。
 アキ「そ〜んなぁ」
 しょげるアキ。画面右側で笑っている森口君、数ヵ月後に自分と彼女が恋人同士になろうとは、神ならぬ身には想像もつかないのでありました。

 佐伯「どいつもこいつも俺の顔つぶしやがって〜、合田ぁ!」
 雄太「はい!」
 佐伯「こうなりゃおめえでもいい、命令だ、組に入れ。断ったら反省房行きだぁ」
 と、理不尽にもほどがあることを言う佐伯。
 それにしても反省房という単語が懐かしい。まだあったのか。
  
 雄太「そっそんなぁ〜」
 当然難色を示す雄太だが、意外にも広田が飛んできて異議を唱える。

 広田「さ、佐伯先生、いくらなんでも、こやつはちょっと……」
 佐伯「チッ、だめか。こいつなら鉄砲玉でもパシリでも、どう使っても構わんがな」
 広田「この手の小僧は、厳しいヤクザ世界には全く向いてないっすよ。ま、いいとこ、サラリーマンつーとこですかね」

 当時は、会社勤めがとても楽なイメージだったんだなぁと感じる台詞。
 終身雇用、年功序列という言葉が懐かしく思い出される。
 雄太も救われたような顔になり、
 「そ、そうです、ぼくサラリーマンなります!」と、眼を輝かす。

  ま、実際、後年、実業家に転身しちゃうんだけどね。よく知らないが。

  しかし、ここで慌て気味に広田が異議を唱えていると言うことは、やっぱりちゃんと就職の勧誘に来たと言うことで、身代わりを探していたのではないのだろうか。よくわからない。あるいは、雄太のようなヘタレでは、鉄砲玉の身代わりにすらならないと言うことか。

 結局、広田の勧誘は失敗した模様。とほほ。
  
 場面変わって、繁華街を横並びで帰るユミたち。後ろの渋谷郵便局と言う看板から、場所は渋谷駅の近くだとは分かる。それにしては、あまり彼らに注目する人がいないのはちょっと不思議である。少なくとも仙道さんは既に顔は知られていたと思うんだけどね。彼らが下校時にここを歩いているとすれば、学校の最寄り駅と渋谷駅の間を電車通学していたのではないかと言う仮説も成り立つのだが、単に帰りに、道草を食って渋谷に遊びに来ていただけかもしれないし、ユミは少なくとも歩いて通えるところに住んでいると思われる(2話参照)ので、無理がある。4人とも同じ経路と言うのも不自然だしね。

 ルリ「たくもう〜、先公もタコならOBもタコだねぇ」
 ユミ「ほんと」

 ちなみに三人並んでケイが真ん中というのも、珍しいポジションである。こうなると、ますます後藤さんの背の高さが目立つ。同時に山本理沙さんの背の低さも目立つ。
  
 しばらく無言で歩く四人。やがて、曲がり角で静かにユミたちから離れて右に折れる雄太。
 ケイ「あれ、どこ行くのぉ?」
  雄太「ちょっとね」
 ルリ「いこいこ、どうせねえ、中学生相手にいきがんのよ」
 と、ケイの腕を取ってさっさと行こうとするルリ。
  
 しかし、ユミは考え込んでその場に立ち止まる。
 ケイ「ユミぃ?」
 ルリ「どうしたの?」
 ユミ、左手を背中に回して右腕を掴みながら、
 ユミ「ちょっと忘れ物したからさ、先行ってて」
 シナリオの進行上、二人とも深く気にすることなく、
 ルリ「あっそう、じゃあね、バイバイ」
 ケイ「バイバーイ」
 あっさり、手を振ってユミと別れる。ここの喋り方や、手の振り方は、いかにも女の子っぽくて萌える。

 無論、台詞はアフレコ。
 何気なく見ていると違和感はないが、良く見ると役者の動きと声が微妙にずれている。
  
 ルリが見抜いたとおり、中学生たちと合流してゲーセンに来ている雄太。

 少年A「先輩、喧嘩も随分やったんでしょう?」
 雄太「まあな、お前らぐらいのときから、一度も負けたことがねえや」
 少年C「やっぱすげえなぁ、細くてスマートなのに」
 雄太「喧嘩はガタイじゃねえ、気合だ」

 中学の時から喧嘩では無敗だと大嘘をつく雄太。
 そこでやめておけばいいのに、
 雄太「よし、今日は実地で教えてやっか、ついてこい」
 少年たち「はいっ」
 と、何の根拠もなく自信たっぷりに言い放って、店を出て行く。

 ところで、これは、実際に営業中の店で撮影しているんだろうなぁ。他の客とかはごく自然にふるまっているが。
 まあ、とてもうるさいから、ゲリラ的に撮影しても誰も気にしないだろう。しかし、少年たちの真っ青な制服は目立ちそうだ。
 しっかり尾行中のユミ。

 しかし、なんで彼女、わざわざ彼らの動きをマークしていたのか、その理由と言うか、きっかけが描かれていないのが少し弱い。
  
 いそいそと店を出て行く雄太たち。それを追おうと店先に出たユミに、いきなり男が近付いてナンパをしてくる。
 ユミの肩を軽く叩いて、
 ナンパ男「ねえ彼女、お茶でも飲みに行かない? いいでしょ」
 という実に古典的な言葉で誘う。

 この男性、クレジットされている俳優のひとりだと思うのだが、特定できない。
 それにしてもやっぱりユミちゃんはもてる。こういうはっきりしたナンパはここだけだが、第14話ではモデルにスカウトされているのだ。
 ← 
 ユミは、即座にはねつけず、誘いに一瞬乗るような態度を見せて男に押されるように歩き出すが、店頭のパンチングマシーン(?)の前まで来ると、右手を突き出して男を押しのけるようにし、
  
 思いっきり殴る。
  
 殴りながら、眼をつぶってしまうのがご愛嬌だが。
 すっ飛ぶナンパ男。
 くるくるとデジタル表示が変わって、最終的には79キロという記録が出る。もっとも、この場合、基準が分からないのでこれがどれだけ凄い数値なのか咄嗟には判断できないのが惜しい。その前のデフォルトでは20キロという記録が表示されているので、とにかく凄いパンチ力だとは分かるけどね。
  
 そして、男を蔑むように見下してから、最後は悪戯っぽく、くしゃっと笑うユミ。
 いやぁ、八重歯がむっちゃ可愛い。

 ナンパを断るのも、こういう風に愛嬌があるからいいよね。ルリとかケイだったらストレートに蹴りとか見舞ってる感じだから。
 一方、雄太たちは、五人横並びで路地をのたのたと歩いていた。原色が眼にまぶしい。
 これだったら、違う意味で人から敬遠されそうだ。

 左端のショウジに「先輩、やつはどうです?」と提案される。
 ちなみに後ろの看板に「道玄坂小路」という文字が見えている。
 「やつ」とはいかにもチンピラ風のあんちゃん。これもただ歩くだけの役だが、クレジットされている俳優なのかどうか、悩むところだ。
  
 雄太は即座に勝てそうにないと判断し、
 雄太「だめだめ、あいつはかっこだけだよ。おいらの相手には不足だな」
 と、みえみえの言い訳で戦闘回避する。
 で、その男にあっさり道を譲り、はやくも威信が低下中の雄太。
 と、今度は背も低くていかにもおとなしそうな男性が坂を下ってくる。

 雄太は見た目で勝てそうだと速断し、「あいつに決めた」と嬉しそうに一言。バカである。
 雄太たちの姿を見て露骨に目を反らす男性。暴力が怖いのではなく、変態とは関わりたくないと思ったのだろう。
  
 雄太「まあ、見てな」
 自信たっぷりに少年たちに告げ、男性に近寄る。
 雄太「……おい、メンタン切ってんのに挨拶はなしかよ」
 言いながら、男性の額を小突く。
 しかし、この男性、その場で立ち往生していると言うのは、いくら気弱と言ってもいささか極端である。
 雄太「ああっ? おいっ」
 さらにピシャッと顎を叩き、胸倉をつかむ。

 ところが、ミホが登場するときのいつものジャン!と言う音楽と共に、
  
 気弱そうな男性、いきなり膝蹴りを雄太のどてっ腹にめりこませ、背中を拳で殴る。
 雄太「うっ、ああ」
 呻いて呆気なく倒れ伏す雄太。
 パンパンと手を払いつつ、悠々と去っていく男性。

 このドラマではだいたい情けない役が多い雄太だが、このシーンの惨めさは群を抜いている。見てるこっちが恥ずかしい。

 ちなみにこの男性、最初は誰か分からなかったが、最近になってJACの庄司浩和さんと言う人だと判明。ちゃんとクレジットされてますね。小柄だけど強いのも道理である。当時、23、4才。のちに、「仮面ライダーBLACK」で大神官ダロムの役を演じたりしてらっしゃいます(彼は動きだけで声は飯塚昭三さんだけど)。いや、実は最近になって漸く彼だということに気付いて自分の迂闊に驚いているのだよ。

 しかし、このシーン、雄太がやられてオチになっているが、これ、見ての通りの気弱な男性だったら、雄太のやってることは、単なる威喝であり、大迷惑行為であったろう。また、ほんとはこんなに強いのに必要以上に怯えて見せた男性の行動も、やや不自然である。やっぱり真っ青な制服が怖かっただけなのか。
  
 話を戻して、呆れたボーイズは醜態を見せられて、あっさりと雄太を見限り、
 少年B「あーあ、こりゃだめだ」
 預かっていたぺらぺらのカバンを放り投げつつ、介抱もせずに離れてしまう。

 いくらなんでも手のひらを返しすぎだろう。だいたい、さっきも書いたが、彼らはどう言う経緯で雄太を一流のツッパリだと信じ込んでいたのか、そこが不思議である。
 ちなみにその雄太のブザマな様子をしっかり見ていたユミちゃん。
 よりによって片思いの相手にあんな姿を見られたと知ったら、ショックで寝込むな雄太。

 その後も、道々雄太の悪口を言いながら闊歩する少年たち。
 少年「ちぇっ、えれえかっこつけちゃってさ」
 少年「全然よええじゃん」
 少年「すかしてんだよ」
 少年「だせえやつ」
 少年「なんだあんなやつに関わらなきゃ(?)良かったな」

 雄太、カワイソ。
 彼らの前に止めてあったカマロから、意外にも広田が降りて、親しげに声を掛ける。
 広田「おいっ」
 少年たち「あっ、広田さん、どうしたの」
 彼らは以前からの知り合いらしい。

 この辺もちょっと変である。ツッパリに憧れている程度の中学生がなんで天竜組の若頭と知り合いなのか、しかも本物と知り合いだったら最初から雄太なんかにつかずに、彼に教えを請うほうが手っ取り早いだろう。
 ま、雄太も広田も、なんか似てるけどね。
  
 心身とも傷付いた雄太は、愛しのユミちゃんに支えられて、路地をよろよろと歩いていた。
 雄太「いってえ、きっと骨折れてるよ」
 ユミ「バチが当たっちゃったのよお、子供に変なこと……」
 しかも、お説教のオプション付き。ある意味、雄太にとって至福の時間であった。
 通りに出たところで止まるユミ。
 ちょうど広田のカマロが通り過ぎるところだったが、
 その一瞬に、運転席と助手席をばっちりと視野に収めてしまうユミの動体視力は素晴らしい。
  
 ユミ「はい」
 雄太にカバンを渡してひとりで追い掛けてしまうユミ。しかし、車を歩きで追うのはきついだろう。
  
 雄太「いてててて、あっ……あいた」
 無情にも取り残された雄太はその場に倒れ込む。ほんとに今回は、雄太がとことんかっこわるいのだった。自業自得だけど。
 広田「そいつはぁ、とんだ偽者だったな」
 ショウジ「はい」
 広田「こういうことは初めが肝心なんだ。ああっ? 本物のコーチに教わんなきゃ一流のツッパリにはなれねえよ……そうだ、俺がお前らにコーチしてやろうか」
 少年「広田さんがぁ?」

 この車内、笑えるくらいに照明がきいている。無論、これは走行中の車ではなく、台車に載せて、それを前から撮影しているのだろうが、ショウジの顔の影がホラー映画みたいで可笑しい。ちなみに深見さん、劇中、どうも実際に車の運転はしていないみたいなのだ。免許がなかったのか。どうでもいいことだが。
 広田たちは宮下公園にやってきて、カツアゲの訓練を開始する。
 広田「おいっ、アイツなんか手頃じゃないか」と指差した先には、
 ガッツ石松が!

 それにしてもどういう経緯で出演したのだろう。
 先に書いておくと、彼は広田の兄貴分らしいのだが、いつも彼が通るのを知って広田はこの場所へ来たのだろう。
 少年C「でも〜」
 広田「やるからにはせこい野郎を相手にしちゃだめだ。俺はお前らの頃毎日チンピラを相手にしてたもんだ行け! ほらっ、なにやってるおらっ頑張って来い!」
 広田に突き飛ばされるようにして、無理矢理ガッツの元へ行かされるボーイたち。これは芝居とは言え、かなり怖い。
 雄太も広田のように、自ら喧嘩を売らず、まず舎弟たちにやらせれば良かったのだ。
 階段を下りてきたガッツの行く手を邪魔する四人。
 ガッツ「何だこの野郎〜」
 怒りかけたガッツだが、相手が子供だと知ると、「チョッ、ガキンコか」と、無視して行こうとする。
 それでも少年たちはまたガッツの行く手を遮り、
 ショウジ「うー待てよぉ」
 少年B「人に肩当てて黙って行く気かよ」
 ショウジ「お、おー、落とし前つけてもらおうじゃねえか」
  
 ガッツは噛んでいたガムをプッと吐き出す。どうでもいいが、ガム噛みながらタバコ吸うな。
 そして、「なぁに、このガキぃ」と言いながら、ショウジの頭を軽くはたく。怖いなぁ。
 何となく、ガッツの雰囲気として、こういう時も結構手加減無しで子供の頭を小突いていたんじゃないかと思う。あくまでイメージだが。ショウジは痛かったんじゃないかな。
 ← 
 ガッツはしかし、そのタイミングで、背後に広田がいてこちらを拝んでいるのを発見する。
 それだけで、広田の気持ちを察して以降の小芝居をするあたり、今までにも似たようなことを広田に頼まれていたのではないか。
 その意を汲んで、急に態度を小さくさせるガッツ。深々と頭を下げ、
 ガッツ「恐れ入りやした、おみそれいたしやした!」
 ショウジ「う、わかりゃいいんです」
 ガッツのかなり不自然な行動にも、全く怪しむことなく即座に笑顔を見せるショウジ。
 これじゃ、雄太のことを本物の不良だと思い込むのは無理はない。
 ガッツ「申し訳ありませんでした。落とし前付けさせていただきやす。これで勘弁して下さい。……あ、千円だけは今日の生活費にお願いしやす。二千円で勘弁して下さい」
 と、最初にわざわざ三千円出して、そのうち一枚を引っ込めて二千円だけ渡すと言う非常にリアリティのある芝居をしてしまうガッツ。
  
 ガッツが消えるや否や、喜び勇んで報告に戻ってくる四人。だが、広田は「馬鹿野郎、お前こんなせけえことするんじゃねえ!」と、自分のせこさは棚に上げて、ショウジの頭をどつき、金を奪う。さらに「おーい、おい待てよ! 待ちやがれ!」と聞こえよがしに大声を上げながら、ガッツの後を追い掛ける。

 路地に入っていくガッツを追って、ショウジたちの視界から消えると、
 早速土下座。

 広田「兄貴、すみません、申し訳ない、これお返しします……それからですね、少ないですけどこれ持って行って下さい!」
 二千円を返し、さらに自分の財布から一万円を二枚出して渡そうとするが、ガッツは二千円だけ受け取り、「いらねえよ、お前なぁヒゲ剃っとけ、ヒゲ」と軽く広田の頬をたたいて、そのまま退場。いやぁ、優しい兄貴でありました。
 広田「はい……考えときます」
 広田は蚊の鳴くような声で応じ、ガッツが消えると、財布を懐にしまい、渡そうとした二万円だけ手にし、
 広田「ばかやろう〜」
 と、態度を急変させつつ、路地から戻ってくる。
 お前がばかやろうだよ。この台詞は、以降のショウジたちへの威勢のいい台詞に続くものなのだが、ガッツがまだそんなに離れていないときにそんな大声で言ったら、あらぬ誤解をされそうである。
 広田「ほら、仕事はこれだよこれぇっ……」
 自分の金を、さもカツアゲしたように見せて戻ってくる演技派の広田さん。
 広田「ほら、2万、ほら2万2万2万2万……ああん、すごいだろ!」
 と、興奮気味に札で少年たちの顔をはたいていく。
 少年たち「すげぇ」
 広田「あったりめえだよ……格が(バン!)違うんだよ、ほら飯食いに行くぞぉ!」
 そしてお金を自分の財布に戻し、その財布で(バン!)のところで左端の少年Cの頭を結構強く叩く。

 なんか、叩かれてばっかりだな。
 そして意気揚々と公園をあとにする。
  
 上の画像でも見切れているが、広田たちがいなくなったあと、カメラがガッツの降りてきた階段にズームする。
 尾行して彼らの様子を監視していたユミ。無論、すぐに後を追う。それにしても、よく車を尾行出来たものだ。タクシーでも使ったのか。
 場面変わって、どこぞのレストラン。少年たちにステーキが出されている。ご馳走=ステーキというのは古いけどね。
 広田「お、食え食え」
 少年たち「いただきまーす」
 早速ステーキを食べる四人。ちゃんと「いただきます」を言う礼儀正しい不良であった。
 ちなみにこういう時、窓際の席に陣取るのが、「反逆同盟」の、と言うか、テレビドラマの鉄則だ。4話、14話、18話しかり。ま、そうじゃないシーンもあるけどね。

 広田「へへっ、やったなおい、これでいっちょまえだな」
 少年B「ちょろいもんだったなぁ」
 広田「はっはは、自信をつけたな!」
 ショウジ「広田さんのコーチが良かったから」
 広田「ばっかやろう〜」

 しかし、カツアゲ一回だけで自信がつくというのもあれだな。しかも4対1。
 広田「『さん』なんていらねえよ。信ちゃんでいい。お前らと俺はもう兄弟分だ。タメなんだからなぁ」
 優しく語り掛ける広田さん。
 聞いてない。

 広田「俺がお前らの頃、そういうものは喰えなかった。な、苦労をしろ、苦労して大きくなれ! はは、いい兄貴分もったな、あはははは」
 人生の先輩としてありがたい言葉をかける広田さん。
 聞いてない。(本当は一応頷いてます)
  
 同じ店には、ちゃっかりユミも座っていた。それにしても物凄い尾行能力だ。
 少年B「兄貴、旨いですねえ」
 広田「おお、そうか」
 少年A「こんな旨いもん食べるの初めてですよ」
 広田「おーそうかそうか、もっと食え食え食え」

 彼らを見詰める、ユミの凛々しい表情にカメラが寄って、……CM行きます。



アバンタイトル Aパート Bパート 戦闘シーン エンディング 予告編+まとめ
 
 CMあけました。
 場面は反逆同盟のアジト。無論、これは翌日のことだろう。
  
 ユミ「気になったんでぇ、天龍組のこと調べてみたんだけれども、今対立抗争の真っ最中なのよこれが」
 ケイ「知ってる、立花組とでしょう?」

 簡単に「調べ」たと言うユミさんだが、どうやって調べたんだろう。ネットもない時代に。
 それにおケイちゃんも華も恥らう女子高生がなんでそんなこと知ってんの?
 ユミ(頷いて)「嫌な予感がする……変なことに利用されなきゃいいけど……あの子達」
  
 次は、(渋谷の?)スクランブル交差点をロングショットでとらえた、このドラマではかなり珍しいと言うか、たぶんここだけの映像。
 カメラがど真ん中を歩く少年たちを捉える。これはかなり目立つなぁ。
 BGMが「親の血を引く兄弟よりもかたいちぎりの義兄弟〜」という北島三郎の「兄弟仁義」なのも異色の選曲だ。
  
 で、まあ、本物のヤクザと兄弟分になったつもりで、すっかり調子に乗っている少年たちだった。グラサンをかけ、髪も変な色に染めている。
 もっとも、こんな格好で歩かされて、彼らにとってはかなり恥ずかしいことだったと思うが。グラサンは、そのためにかけさせたのかもしれない。

 実際、まわりの通行人がちらちらと彼らを見ているので、こっちが恥ずかしくなるほどだ。まあ、この格好ではね。
 左の画面では、通行人がカメラの方をガンガン見ているのがつらい。
  
 ついで、個人経営のおもちゃ屋に入る。
 店主「はい、いらっしゃい」
 少年「これ、これ、いくら?」
 店主「これですか、350円ですね」」
 少年「これは?」
 店主「これはー、600円だねえ」
 少年「じゃ、じゃあ、あれは?」
 店主「これ4500円だね」(急に高くなるな)
 少年「おじさん、これいくら?」
 店主「これはね、これ2800円だね」
 と、二人がおじさんに手当たり次第に値段を聞いている間に、別の二人が店主に見えないところで、
 紙袋にどかどかとおもちゃを詰め込んでいた。万引きではない、ただの泥棒である。これも、広田に度胸試しだとか言われてやってるんだろう。
 おとり役の二人と会話を交わしているおっちゃんは、役者じゃなくて本物の店主だと思うが。
 と、それを店の外から雄太が見ていた。手前にはZガンダムなどの商品が見える。懐かしい。
 ちなみにこの雄太の顔、妙に男前である
 ← 
 で、「TOY&GAME ひのきや」と言う店を出たところで雄太が声をかける。
 雄太「おい、待て……ちょっと来い」
 彼らを捕まえ、別の場所へ連れて行く……のだが、ここはすぐ袋の中身を店に返させて警察を呼ぶなり、学校に連絡するなりさせたほうが、効果覿面だったろう。もっとも、万引きが問題(の本質)なのではなく、彼らのツッパリが問題なんだけどね。
 花壇の横のちょっとしたスペースに彼らをつれてくる雄太。しかし、コイツラたちも一応そこまで従って来たのだから、素直ではある。
 雄太「お前ら一体どういうつもりなんだぁ?」
 と、詰問する。しかし……、
  
 少年B「うっせえんだよ!」
 と、野獣のような反応。
 ちなみにこの画像ではわからないが、サングラスにスタッフらしき人影が映り込んでます。

 ショウジ「タメ口利くなよぉ、俺たちのバックには天竜組のシンチャンがついてんだかんなぁ!」
 その言い草に、雄太は思わず手にした玩具を地面に強く置いて、立ち上がる。
 雄太「バカッ、何考えてんだ。ツッパリとヤーさんは違うんだ。あいつらは人間のクズだ」
 このエピソードの中で、いや、このドラマ全体の中でも雄太のもっとも凛々しい姿。

 後輩のためを思い、真剣に怒っているところがとてもかっこいいのだ。
 まあ、ツッパリとヤクザが違うと言うのも全面的に受け入れられない断定だが、少なくとも雄太にとってそこは譲れない美学なのだろう。

 が、
  
 雄太「お前ら今に……うっ」
 最後まで言い終わらないうちに腹を膝蹴りされて呻く雄太。
  
 ショウジ「兄弟分の悪口は許さねえぞ!」
 さらに、よってたかって殴る蹴るの暴行を受ける。

 ……やっぱ、かっこ悪い。
 と、そこへ後ろから、
 ユミ「ちょっとあなたたち!」
 ユミの声が飛んでくる。険しい顔の三人が立っていた。

 「雄太ぁっ」と、口々に言いながら駆け寄るが、この時、後藤さんの声だけちょっと素っ頓狂と言うか、裏返ってるように聞こえる。
  
 四人を押しのけて、雄太のそばにしゃがみこむユミたち。三人。この時、仙道さんが奥、山本さんと後藤さんが手前なのは意図があっての配置。
 ユミ「やめなさいよ、もう」
 ケイ「雄太、だいじょうぶ?」

 さあ、ここから「反逆同盟」でもっともハレンチなカットが現出する。覚悟はいいか?

 基本的に硬派の作風で、色恋沙汰もあまりないようなドラマだったので、この演出は衝撃だったなぁ。
 少年たちはアイコンタクトを取りつつ、隙だらけの三人の背後に回り込み、
 三人のスカートの裾を掴んで、
 豪快にまくりあげる!
 ルリ「ひゃーっ」
 ケイ「きゃーっ!」

 見事な、あまりに見事なスカートめくり! 嗚呼…… 感動するなよ。

 我が愛しの後藤さんの穢れのないパンツが、お尻が、あまりも無造作にさらけ出されてしまったではないか。
 山本理沙さんも、綺麗な太腿はおろか、下腹部まで見えるくらいにスカートをまくられている。

 ……ま、ただ、冷静になってよく見れば、この時、後藤さんはパンティーストッキングをしっかり履いているし、その下の下着自体、普通の下着じゃなくて、撮影の際に用いる一種の見せパンのようなものではないかと気付く。それにしても、最年少15歳の後藤さんが真正面でめくられる役なのが、ちょっと不思議である。仙道さんはさすがに看板女優ということもあってか、一応めくられたことになっているのだが、こちらからは全く見えないので、パンツは見せパンといえど、NGだったのだろう(もっとも、それまでの出演作品を見ると、それくらいのセクハラは屁でもなさそうな気もするが)。

 「反逆同盟」では、こういうカットはここだけで、ほかには第14話で再び後藤さんがパンチラキックを見せている程度なのだが、この撮影時の後藤さんたちの気持ちをちょっと聞いてみたい気がする。ま、きゃあきゃあ言いながら楽しんでやってたんじゃないかと勝手に推測するのだが。

 などと言っていると話が進まないので、この辺で。
 スカートめくりのプロのような見事な動きで、反撃を受けないよう、その場を急速離脱する四人。
 ケイたちは「もう」「もうーっ!」と牛のように口々に叫ぶものの、
 最大の恥辱を受けた後藤さんを含めて、それほど怒っている感じはしない。
 ま、所詮は子供の悪戯だからね。

 そして、彼らの行く手の階段の上に、深刻な表情の広田が現れる。
 この表情は、演技である。
 少年たちは「あ、シンちゃーん」などと嬉しそうに呼びかけながら階段を駆け上ってくる。
 少年たち「オッス!」
 広田「いいところで会ったなぁ、相談したいことがあってな」
 の台詞で、舞台は天龍組の事務所へ飛ぶ。
  
  
 広田「実はなぁ、困ったことが起きちまったんだよ。兄弟しかいないんだよ、頼れるのは」
 ショウジ「何でも言ってくれよ」
 少年B「水くせえよ、兄弟じゃんか」
 すっかり洗脳されている少年たちは広田の言うことを毛ほどにも疑っていない。
 広田「すまねえ、さすが頼りになるぜ」
 しかし、中学生に頼っているヤクザの若頭という時点で、おかしいことに気付けよ。
 さらにその直後、いかにも悪巧みを考えている笑みを浮かべているが、これだと、ショウジたちにバッチリ見られている気もするのだが。
 ま、安堵の笑いと取れないこともないが。

 その相談の内容は実際に行動で示して見せる。
  
 塀の前で、ベルトに挟んだ銃……と言ってもモデルガンだが、取り出すショウジ。
 そこは、青木と言う表札のかかった門扉の横であった。息を潜めて何かを待っている四人。
 少年C「お、俺やっぱ抜ける」
 と、ひとりがサングラスを外し、逃げ出す。
 続いて、カブトムシの角みたいな髪型の少年Aも、「僕も、ママに怒られるから」と急に可愛いことを言い出して、その場からトンズラする。
 少年B「待てよ、裏切りモン」
 ショウジ「ほっほほ、ほっとけよ、おおお、俺たちだけでも、で、で、できるさ!」
 わかりやすく緊張しているショウジであった。

 逃げた二人は、雄太のところへ知らせに行く。 
    
 雄太「なんだってぇ!」
 いささかわざとらしく振り向いて叫ぶ雄太。ここは最初にツッパリ指導をしていた公園だろうか。
 クワガタに似ている少年A「広田さんが、立花組の組長脅かしてくれって!」
 他に行く所がなく、彼らに助けを求めに来たのだ。しかしついさっきまであんなことしておいて、プライドのないやつらだ。
 谷田部に似てるなぁと思ったけどよく見たらそうでもなかった少年C「そんで、ショウジとケンがモデルガン持って……」
 雄太「モデルガン?」
 少年A「脅かすだけだからって」
 と言う台詞から、少年Bの名前がケンだと判明する。
 と、どこにいたのか、画面の右側からフレームインする三人。
 ルリ「冗談だったで済む相手じゃないよー!」
 ケイ「それどころか、本物だと思われたら……」
 しかし、聡いユミは、違う角度から発言する。
 ユミ「妙ねえ、中学生使ってわざわざ脅かすなんてするかしら、ヤクザ屋さんが」
 相変わらず鋭い。ところで、さっきも雄太は「ヤーさん」と言っていたが、ヤクザ相手に最低限の敬称をつけているのは一応の配慮だろうか。もっとも、雄太は「あいつら人間のクズだ」と言い切ってるけど。
  
 ユミ、素早くケイとルリの顔を見遣ってから、「急ぎましょう!」とショウジたちのもとへ向かう。

 しかし、広田はどう言い繕ってショウジたちに頼んだのだろう。「困ったこと」というのはなんだったのか。ま、立花組の組長が目障りなので、脅してくれとでも直截的に頼んだのか。ただ、そんなことのためにわざわざ深刻な顔して「お前らしか頼れるものがいない」と言うのはさすがに変だ(とショウジたちも思うだ)ろう。

 一方の現場では、
 ナイスタイミングで門が左右に開いて、組長の乗った車が出てくる。
 それを木の陰から狙うショウジたち。しかし、モデルガンじゃ、音も何も出ないので脅かしにはならないだろう。エアガンかな。
  
 走る四人の絵に被せて、銃撃の音を入れる。一瞬驚いて立ち止まるが、すぐにまた走り出すユミたち。ここはケイの走り方も女の子走りではないが、これは左手にカバンを提げているからかな。

 また、スカート越しに躍動するケイの太腿が鑑賞できるのもポイント高し。
  
 フロントガラスの穴と、額を撃ち抜かれてくたっと倒れる組長が映る。これだけだが、この人もクレジットされている俳優さんなのかな。
 撃った方もびっくりしていた。
 ケン「うそー」
 ショウジ「だだ、だって、これモデルガンじゃん!」
  
 運転手「く、組長……てえへんだ、、てえへんだ、組長が撃たれたぁー!」
 と、大声を上げながら、車から降りて屋敷の方へ飛んでいく運転手。彼も、同様にクレジットされている俳優なのだろうか。クレジットで残るのは三人だから、この二人と、ユミをナンパしようとした男が、それぞれ該当するのだろうか。台詞があるのはこの三人だけだし。

 慌てて逃げ出す二人。どうも、ごく至近距離に立っていたようだ。とすれば、運転手に見られたのは間違いなく、これによって後の展開が成立する。
 その直後に右側から駆けつけたユミたちだったが、組長の死体を見て驚く。
 さらに、ほぼ同時にその場から急発進して離れていくカマロ。

 うーん、わかりやすいなぁ。

 そう、実際に組長を撃ったのは広田自身だったのだ。しかし、せめて違う車で行こうよ。

 ただ、中学生を囮にしているとは言え、若頭自身がヒットマンみたいな真似をしなくちゃいけないというのはかなり情けない。この後のバトルシーンでいっぱい手下が出てくるのに。ただ、額を正確に打ち抜いているので、彼が射撃が上手いのは確かだろう。
 振り返ったユミのアップで次のシーンへ。
 美しい黄金色の夕焼け。
 ユミの部屋に集まっているメンバー。窓の外の夕陽は無論、照明で作り出された虚構の光だ。
 BGMは「Shadow of Love」のインスト。

 雄太「絶対おかしいよ、あいつらツッパリに憧れちゃいるけど、人殺しなんて……まだ中1なんだぜ!」
 ケイ「モデルガンだったはずよね」
 ルリ「はずだよねぇ」
 ユミ「はめられたのよきっと。広田が現場近くにいたのが何よりの証拠だわ。二人は身代わりにされたのよ。鉄砲玉のね」

 ケイ「となると……」
 ルリ「消されるわ、証拠を消すために」

 そうルリは断言するのだが、組長殺害の犯人に仕立てるのなら、広田が彼らを殺すのはおかしいんじゃないか? 生かしておいて警察に捕まえさせないと意味がないだろう。それとも、運転手に目撃させているのでそれで十分で、ショウジたちに証言される前に殺してしまおうと言うことか?
 この後の展開から、ショウジたちが警察に捕まっていないのは確かなので、広田はそもそも警察のことは考慮に入れていなかったのかもしれない。まあ、警察がちゃんと調べたら、すぐ分かることだからね。

 それにしても、鉄砲玉の身代わりって……天龍組って、そんなに人材不足だったのか。あ、だから、冒頭、広田が学生を勧誘に来ていたのか。だとすれば、辻褄は合う。

 雄太「そんなぁ……」
 ルリ「元はと言えばぁ、雄太が余計なこと教えようなんてことするからだよ!」

 正論だけど、ルリの台詞、後者の「こと」は要らないのでは?

 で、雄太の切り札は……土下座でした。
 雄太「頼む、頼ンます! あいつら助けてやってくれよ……そんじゃないとおいら……」
 結局女子に縋る情けない雄太の図であるが、自分を散々馬鹿にした少年たちのために懸命に訴えている姿はある意味男らしく、かっこいい。
 雄太を見るユミ。無言で、なんとなく悲しそうな表情だが……。雄太の後輩を思う気持ちに感じ入っているのか。
  
 ルリもケイも無言である。ところで後藤さん、何を睨んでるの?
 ま、薄汚い広田に対する憤りだろうか。
  
 雄太の訴えるような視線を受け、ユミが断を下す。今回は何しろヤクザが相手なので、ユミも少し考えたのだろう。
 実際、警察に行った方が良いと思うんだけどね。
 で、ユミの発した言葉は、
 「やるっきゃないね!」だった。土井たか子か。



アバンタイトル Aパート Bパート 戦闘シーン エンディング 予告編+まとめ
 
  
 一転して舞台は夜。採石場みたいなところでパワーショベルが穴を掘っている。
 わかりやすく勢揃いした関係者一同。
 しかし、ショウジとケンだけじゃなく、残りの二人も捕まっているのはちょっと変かも。ユミたちは二人を保護しなかったのだろうか。まあ、公園で別れてるから、その後、広田の手下に拉致されてきたのかもしれない。
  
 広田の「やれっ」という命令で、手下たちによってショベルの中に座らせられる四人。その間ずーっと無言なのは何故?
 キャプでは絶対分からないが、この時、広田の吐く息が白い。オンエアは12月頭なので、10月下旬以降に撮影しているのだろう。
 ショベルで持ち上げられて、そのまま穴の中に移動させられるショウジたち。

 ドラマの中では怖い目に遭っているのだが、撮影では彼らはなかなか楽しい思いをしたのではないだろうか。だって、なかなかこういう体験はできないからね。
 でも、このシーン、ちゃんと彼らをショベルに乗せた状態で、アームを動かし、きっちり穴の中に入れているのだ。
 で、そういう一連の動きの後で、漸く、
  
 ショウジ「なにすんだよ、シンチャン」と疑問を呈する。
 そういう台詞はもっと早い段階で口にすべきだろう。
 広田「小僧! 馴れ馴れしく呼ぶんじゃねえ」
 ドラマ中盤のせこさを吹き飛ばすかっこいい広田さん。
 ケン「ど、どうなってんだよ」

 広田「お前らがおもちゃ振り回した時にな、隠れてた俺が、モノホン撃ったんだよ……最近サツの手入れが厳しいんでな……こうなりゃ俺たちは蚊帳の外ってわけだ。なにしろ立花組組長を襲撃した犯人は、ツッパリ中学生だからなぁ」
 と、丁寧に種明かし。しかし、だったら、やっぱり彼らを警察に逮捕させるべきなのでは? このまま生き埋めにしてしまうということは、自分たちで身代わりを消してしまうことにならないか、と。まあ、少なくとも運転手は中学生が撃ったと証言するだろうから、警察の目をそちらに向けさせるという効果はあるかもしれない。ただ、その前に、広田がおおっぴらに少年たちと行動を共にしているという事実があるので、その線から、逆に広田が疑われそうな気もするのだが。
 ついでに、「蚊帳の外」と言う言葉、ここで使うのはちょっと変な気もする。
 四人「きたねえじゃねえ!」
 と、ようやく騙されていたことに気付く少年たち。
 ただ、声が揃ってないのでちょっと聞き取りにくい。

 それに対し広田兄貴は、
 「きたねえことやってるからヤクザなんだよ!」
 と言う名言を放つ。

 そして、それに答えるようにして「そのとおり!」と涼やかな女性の声が飛んでくる。
 こういう入り方、つまり時代劇の善玉のような登場の仕方は、「反逆同盟」では珍しい演出だ。

 無論、声の主はユミである。
 サッと振り向く広田の視線の先に、
  
 一瞬シルエットだけが映り、直後にライトが三人の姿を照らし出す。
 ゆっくりと歩を進めてから、いつもの名乗り。
 ルリ「闇の中でのさばり続ける悪党ども」
 ケイ「てめえらのようなワルは許せねえ!」
 後藤さん、毎回この決め台詞の発音と言うか、テンポが異なるんだよね。
  
 胸の下で拳をクロスさせ、 「天に代わって」まで言い、
 拳を構えるとほぼ同時に「成敗する!」
 今回は、この拳の位置が若干今までと異なるようだ。従来は右拳が前に来ていたが、今回は左拳が前である。
 広田「なんだてめえらぁ!」
 三人「セーラー服反逆同盟!」
 うーん、でも、ユミの構えはいまいちかな。
 広田「しゃらくせえや、やれぇーっ!」
 なんだかんだいって、深見博さんは演技がうまい。
 いつものように、最初は部下の皆さん(7人)と三人との乱戦から始まる。ここでは既に三人ともスタントになっている……と思う。
 また、同時に「Don't Stop Lullaby」がスタート。

 しかし毎度のことだが、何も考えずに命令に従ってこんなおかしな格好をした女子高生と戦ってくれる手下の皆さん、ご苦労さまです。この辺も、時代劇の立ち回りに似てるね。「上様だと? 上様でも構わん、斬れ!」みたいなムチャな命令にも唯々諾々と従うお侍さんたちのようで。

 そして、これもいつものことだが、三人の個人戦に移る。最初はユミ。
  
 ユミ、左手を真っ直ぐ横に伸ばし、拳を握り、
  
 ポーズを決めたところで、二人の敵が同時に襲ってくるが、体を沈めてかわし、
  
 左の敵を殴り飛ばし、続いて右の敵を裏拳で払う。のだが、その瞬間、左からフレームインした敵の背中で見えないのだった。
  
 もっとも、すぐいなくなるので、殴った後は見える。が、別の敵が画面右側からパンチを放つ瞬間も、この人が視界を覆う。わざとか。
  
 ユミ、その攻撃を防いで、エルボーを叩き込む。
  
 今度は、その背中男をぶちのめす。
 ここは、しっかりと仙道さん本人がやっていて、ちゃんとアクションの稽古しているなぁと言う感じだ。
 それほど高度なアクションをしているわけじゃないが、切れ味が良い。
 で、このカットの最後、ユミの右ストレートから、
  
 カットをかえて、このドラマでは珍しいスローモーションで殴られる敵を映す。

 ここ、結構本気で殴ってるっぽいので、これはユミのスタントがやっているのかもしれない。
  
 引き続きスローで、今度は蹴られる側の視点、仰角で。
 ユミ「えいっ」
 画像だと分かりにくいが、右足があがっている。
 ここもカットを変え、見事に相手の首筋にヒットする足首を映す。これもスタントかなぁ。
  
 そして、次のカットで、砂山の斜面を転げ落ちる二人の男が映る。このつなぎかただと、どう考えてもユミの攻撃を受けてのものだと思うのだが、
 画面に現れるのは、何故かユミではなくルリである。まあ、転げ落ちる男を倒したのはユミで、ルリは横から現れたのかもしれないが、ちょっと違和感を覚える編集である。ここ、転げ落ちる二人は要らなかったのでは?
 ルリ「えいっ」
 土砂の上で、別の三人の敵との戦うルリ。
 暗くてロングショットなので非常に分かりにくいが、この時、ルリの両手が黄色に見える。
 これは、この後、攻撃されて斜面を派手に転落する際に、両手を保護するためのグローブをあらかじめはめていたからに違いない。
 やっているのは無論スタントだが、それでも素手だと怪我をする虞があったのだろう。当然、敵を演じる男性スタントも、黒い手袋をはめているようだ。
 で、底まで転がって、素早く身を起こすルリ。ここだけは山本理沙さんが演じてます。
 ややカメラが引くと、またスタントに戻るのだが、ここははっきり別人だと分かってしまう。
  
 その後、二人の男に反撃され、ややピンチのルリ。
 そこでカメラは、ケイに移る。
    
 作業施設の階段の上に立ち、上空に向かってチェーンとスカーフを投げる。手摺にくるくると巻き付く。
    
 で、そこから、チェーンにぶら下がるようにして、宙へ飛び出すケイ。
 ここ、後藤さんが動いているように見えるが、実際はカメラの方が左に素早く動いているだけである。
  
 振り子のように華麗に舞うケイ。
  
 ここは、ごく短いカットだし、ザコたちがいっぱいいて非常に分かりにくいが、ルリを襲っている敵の集団に突っ込んでいるのだ。
 このぶら下がっているケイだが、何となく後藤さん本人っぽくもある。うーん、やっぱり恩田さんかな。
 で、左右に敵を蹴散らしつつ、
  
 囲まれていたルリを、そのまま抱きかかえて救出するという、アクロバティックな仕事をするケイ。
 ここも、ほんの一瞬なので分かりにくいが、左画面ではルリの足が見えるのに、右の画面では地面から離れているのが分かる。これは実際に、タイミングを合わせてルリ役のスタントが右側へ跳んでいるのではないかと思うのだが、よく分からない。
 その後、チェーンにぶら下がった状態の二人がぎりぎり見えて、
    
 カットが変わり、今度は山本さん本人が、ケイに支えられつつ、後ろに向かって鉛筆を二本同時に投げる。
 ちなみに投げた後の数コマ分、右側のケイの顔が見える。これも後藤さん本人のようだ。
 んで、そんな体勢からでも相変わらず百発百中の命中率を誇る神業。
 例によって大袈裟に転げまわるザコたち。

 ついでにルリは斜め上空にも鉛筆を飛ばす。
 ただ、最初の2本は手に持っていたとしても、
 3本目はどう考えても太腿のフォルダーから抜けなきゃならなかったろうから、さすがに少し無理なのでは?
  
 3本目は、ケイがチェーンを巻きつけたところにいた男の手に命中する。彼はそれを外そうとしていたのだろう。
  
 痛みのあまり、そのまま落下する男。
 この一連の動きの際、チェーンがずずっと右に動いているのが分かるだろうか? ケイたちの振り子運動によるものと言いたいところだが、最初の画像でチェーンは明らかに(ケイたちとの位置が合わない)真下に伸びているので、それとは関係ない。
 要するにこれは、このスタントの男性が下に落ちる時に、チェーンが絡まったりして事故らないようにスタッフが優しく引っ張ってあげているのだ。

 この落下アクション自体は見事だが、ここは、その前にこの男がチェーンを外そうとするカットがないと、ちょっと分かりづらいだろう。
 今回のザコは全体的に弱く、割とあっさりと三人に倒される。
 合流する三人。上からの流れで、ルリとケイがしっかり抱き合ってるのが微笑ましい。
 この時、ユミが「ケイ」と一言喋っているようなのだが、「OK」かもしれない。「Don't Stop Lullaby」と重なって、はっきりと聞き取れないのだ。
 三人は一緒になるが、ケイのチェーンはそのままぶらさがっている。
 三人とも息が白い。特に、セーラー服の下に何もつけない主義の山本さんは相当寒かったのではないだろうか。
 と、そのタイミングで土砂の上を弾着が走る。このドラマではこういう効果はほとんど見られないので貴重だ。
 もっとも、この画面だけでは、どこに着弾しているのか感覚的に分かりづらいのだが、
 直後の三人の反応からして、足元近くが撃たれたのだろう。三人はすぐ画面左手に引っ込む。
 鉄骨の背後に隠れるユミ。
 無論、撃ってきたのはボスの広田である。これも位置関係が分かりづらいが、土砂山の頂上付近に陣取っているようだ。
  
 続けざま、思わず眼をつぶってしまいながらも、撃ちまくる広田さん。

 しかし、どっから出したんだ、そのマシンガンは?
 予知能力者のようにこのバトルを想定していたのならともかく、中学生たちを生き埋めにするだけならそんなもん要らないだろう。
  
 ユミの顔のすぐ横で、綺麗な火花が散る。仙道さんも思わず目をつぶってしまう。
  
 一旦遮蔽物の陰に引っ込むが、すぐ顔をのぞかせるユミ。背後にはケイの姿も見える。
 二人は顔をあわせ、ケイが頷いて向かって左手に移動する。アイコンタクトだけなのだが、これは、(ケイとルリが)山の左右にまわり、広田の背後から攻撃する、みたいなことをしたかったのだろう。
  
 二人とは離れたところにいるらしいルリもユミの方を見て頷き、広田から見て右に移動する。
  
 しかし、それを察したのか、広田は最初にいたところから、素早く移動してしまう。ちょっとおかしいのは、その動きを正面からそれを見ていたユミが、ケイとルリに何も注意しないことだ。まあ、離れているし、大声を出すのもはばかられるので、咄嗟に対応できなかったのだろう。
  
 そうとは知らず、土砂山の麓を登っていくルリ。同様に広田に迫っていくケイの姿も映されるが、具体的にどの辺にいるのかは不明。
 ユミは、自分だけその場から動かず、じっと前方を見詰めているだけだが、少なくとも広田の姿は見失っているわけだから、ルリたちに注意しないで凝視を続けているというのは、やっぱり変である。
 そうとは知らず、広田のいる筈の山の頂上をうかがうルリ。

 で、
 絵に描いたような「志村、後ろーっ!」状態になるのだった。
 銃を構えた広田さん、この時、
 「○○しろっ!」と叫んでいるのだが、
 BGMとちょうど重なって、何と言っているのかはっきり聞き取れないのが残念。
 たぶん、「見ろっ!」と言ってるんだと思うが。
    
 ルリのピンチに、驚くユミとケイ。
 だが、反対側にまわりこんでいたケイはともかく、最初から動いていないはずのユミの位置からは、ルリと広田の姿は見えないはずである。
    
 広田「こいつの命が惜しかったら、手を挙げて出てこい!」
 じりじりとルリに近付きながら、ユミたちに呼びかける広田……、

 なのだが、こういうのは、相手も銃を持っているようなときに言うべき台詞であって、火力では圧倒的に上回っている状況では、わざわざそんなことしないでさっさとルリを殺し、残りも普通に撃ち殺せば済むんじゃないかと思うのだ。

 この時、いつもの威勢のよさとは裏腹にしおしおと怯えるように両手を挙げている山本さんに、ちょっと萌える。
 ユミは険しい表情を浮かべていたが、
  
 致し方なく、立ち上がり、拳を広げて両手を挙げる。
 だから、素手の彼女が、手を挙げていようが、挙げていまいが、あまり関係ないと思うんだけどね。飛び道具を持つルリだったら別だが。
  
 ケイも悔しそうな表情を浮かべていたが、不貞腐れたように両手を挙げながら前に出る。
 で、二人揃って広田の前に出て行く。この時のBGMは、他のシーンではあまり使われていない珍しいものかと。「Violent collision」に似ているが。
  
 良く考えたら、この瞬間こそ、「反逆同盟、最大のピンチよ」(第17話より)だったのかもしれない。

 息詰まる緊張の数瞬が過ぎる。しかし、広田は結局殺すつもりだったのだろうか。まあ、中学生を生き埋めにしようとしていたくらいだし、その前に組長も狙撃しているからやっていたかもしれない。前半のコミカルな印象とは裏腹に、このひとって相当の悪人だよな。

 で、まあ、どうなることかと思ったが、そう言えば、今回、ミポリンのミの字も出てなかったなぁと気付くのであった。
 で、BGMが切れ目なく、ジャンッと言うバラ投げの際の効果音になって、そう、ミホが現れて、バラを投げる……。
 しかし、採石場と普通の電柱の脇では、さすがにちょっと距離がありすぎるだろう。
 もっとも、この時点では、他に適当なバンク映像がないので、しょうがないところだが。2話では遊園地なので、余計に似つかわしくない。
 ちなみに、これが初めてのバンク映像によるバラ投げになる。5話と6話は回想シーンを強引に使っていたけどね。

 しかしミホさん、この寒いのに、助けが必要になるかどうかも分からず待機していたと言うのもかなり大変である。
 そもそも、今回は学園とはほとんど関係のない、私的な戦いなのだから、前以てユミがミホに知らせておくというのも考えにくいし。
 (なお、テレビジョンの予告には、中学生たちは雄太ではなくミホの知り合いだと書いてある。当初は中山美穂も撮影に参加する予定だったのだろうか)
 広田「おわーっ」
 ルリ「えいっ」
 それはともかく、バラは見事に広田の顔面を覆い、その隙にルリに銃を奪われる。
 同時に、「SHADOW OF LOVE」のインストが流れ出す。

 あとはもう説明する必要もないのだが、
  
 ケイに投げ飛ばされた後、ユミに二度、三度と殴られ、ノックアウト。

 しかし、ミホのバラ投げで広田が混乱して乱射してたら大変なことになっていたんじゃないと。目が見えなくても引き金は引けるからね。
  
 現場では絶対、「セーラー服と機関銃」と言うギャグが使われていたことだろう(そうか?)。
  
 何とか危機を脱し、ルリからケイ、ケイからユミへと視線のリレー。
 4話の雄太の時を覗けば、バトルの危機に際し、バラが飛んできて助けてくれるというシチュエーションは、実はまだこれで2回目なのだが、ルリとケイは早くもその件について考えるのをやめてしまったようだ。10話ではそのことに言及はしても、誰が投げているかについては全く問題にされてないし。
 だが、ひとりユミだけは、
 「ミホさん、ありがとう」と心の中でつぶやくのであった。

 バトルシーンはこれで終わりだが、助け出された中学生の様子は欲しかったし、前の場面であれだけ熱心に頼んでいた雄太が、この場に居合わせないのも無責任であろう。マシンガンで殺されそうになっていた頃、雄太が家でテレビでも見ていたのかと思うとユミたちもムカつくだろう。だからまあ、画面には出てこないが、雄太もちゃんとその場に来ていて、中学生たちを救出していたのだと思っておこう。

 事件の顛末については、ドラマなのでごくあっさり片付けられているが、広田たちは結局どうなったんだろう。まあ、ユミたちが警察に説明しなくても、ショウジたちと言う生き証人がいて、銃器もあるんだから、広田たちが断罪されたことは疑いないだろう。



アバンタイトル Aパート Bパート 戦闘シーン エンディング 予告編+まとめ
 
 さて、一件落着して翌朝の登校シーン。
  
 華麗に振り向いて、
 ユミ「雄太が?」
  
 同じくシャンプーのCMのように髪を広げつつ、
 ルリ「またあの子たちを?」
 と、台詞を分担して喋る二人。
  
 ケイ「うん、今度こそ本物のツッパリを教えるんだって」
 情報源はケイ。「教える」の発音がちょっと変。これは、ケイが雄太に直接聞いた話なのだろう。
 ルリ「懲りねえ奴だなぁ、シメてやるか!」
 ルリの台詞の後半は、やや冗談めかしたスケバン口調。ユミとケイの頷き方もそれに乗っている感じ。
 ユミ「うん、いこ」の声で学校とは反対側へ走り出す。

 遅刻するぞ。

 ドラマを見てると分かるが、ユミたちって、結構授業をサボってる。その割に反省房行きとか、ペナルティを課せられることはない。
  
 最初とは違う公園にやってくる三人。
 最初のカットだけは冒頭のシーンと同じで、雄太が偉そうに咳払いして中学生たちの前を歩くという感じにしているが、これはまあ視聴者をひっかけるためのものだ。
 ここから「Don't Stop Lullaby」のインストが流れ出す。
 少年たちは畏まって整列しているのだが、最初とは服装が全然違う。
 ものすごーく真面目な中学生スタイル。これはこれでちょっと恥ずかしい。
  
 様子がおかしいのに顔を見合わせる三人。
 ショウジ「合田先輩、いいですかぁ、ツッパリなんて時代遅れですよー」
 と言う、胸に突き刺さる言葉に、
 「いやあ、その……」と口ごもる雄太。
 ケン「いい加減、真面目にならないと」
 クワガタ少年「いい年して、恥ずかしくないんですかぁ? そんな格好して」
 この台詞が一番こたえたかもしれない。設定上、彼らは13歳、雄太は17歳だからね。
 谷田部に(中略)少年「反省してください」
 雄太「うっ、うーん……」
 前回とは打って変わって自分が説教される雄太。返す言葉もなく伏目勝ち。
 彼らは、今回の事件ですっかり目が醒めたのだろうが、だからといって、いきなりこういうガチガチの優等生キャラになってしまうのも、なんかヤである。
 結局、雄太、相手がツッパリだろうが、マジメだろうが、馬鹿にされる運命なのだった。
  
 ショウジ&谷田部「お願いします」
 ケン&クワガタ「合田先輩!」
    
 雄太は対応に窮するが、「さいならっ」と結局逃げ出してしまう。
 雄太の向かってるのは、ユミたちのいるところとは別の出入り口なのだろう。
 根拠はないが、このシーン、ユミたちと雄太たちとは全然別のところでロケをしていたんじゃないだろうか。
  
 それを見て三人、とんだオチに笑い出してしまう。
  
 最後、ユミが、声は出さずに口だけ「ばーか」と動かす。その後の笑顔がむっちゃ可愛いのだった。
 百万ドルの笑顔で「つづく」。



アバンタイトル Aパート Bパート 戦闘シーン エンディング 予告編+まとめ
 
 予告編

 冒頭、ルリとショウジがぶつかるカット、テイクが違う。
  
 これが本編で、
  
 こちらが予告編。色味も違う。

 そして、後藤さんのあの恥ずかしいお尻全開シーンも、
 →   
 こちらが本編。
 → 
 こちらが予告編である。

 中学生たちのポジショニングが上下で異なるのが分かるだろう。

 予告編では、後藤さん担当の谷田部が後藤さんとほぼ重なる位置にいるが、本編ではカメラを意識したように右へ移動している。
 これは、後藤さんのパンツがよりよく見えるようにと言う配慮だろう。

 それと、予告編では右端の仙道さんのスカートがはっきりめくられているのがわかるようになっている。下着は当然、見えないけどね。
 が、本編に使われたカットでは他の少年が邪魔で仙道さんの様子はほとんど見えなくなっている。これはヒロイン女優に配慮した結果なのか、単なる偶然なのかは分からない。
 また、予告編では、めくられたあと、ずでんと後藤さんのお尻が地面に直接接しているのが確認できるが、本編ではすぐスカートに隠れて見えなくなる。
 直後のケイの反応も、悲鳴を上げていると言うより笑っているように見える。

 とりあえず、後藤(現・藤本)恭子さんには何枚も恥ずかしいキャプを貼ってごめんなさいと謝っておきたい。
 オンエアの翌日は、学校に行くのが恥ずかしくてつらかったんじゃないのかな。

 それと画面からは伝わらないが、雄太が通行人(庄司浩和)にボコボコにされる時の効果音も予告編と本編では異なるようだ。
 他にも細かい違いはあるが、わざわざ紹介するほどでもないので割愛。

 まとめ

 改めて見ると、とてもコメディ色が強く、6話までのハードボイルドタッチとの落差に驚く。その傾向は7話から見えるが、7話からは江崎氏から帶盛迪彦氏に監督が変わっており、そのせいかもしれない。

 雄太が終始情けない役なのは笑えるが、そういう目に遭っても最後は後輩たちのために真剣になってユミたちに助けを求めるあたりが好感度大である。学園とは無関係のストーリーで、緊迫感も薄いが、若頭・広田の味のあるキャラ、豪快スカートめくりやガッツ石松の名演など、見所は多い。ただ、広田や中学生たちの描写に多く時間が割かれているため、必然的に反逆同盟レギュラーの面々の出番が減ってしまったのが、評価をやや落としている。