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第18話 20億円の夢!シンデレラ騒動
放送日時 1987年2月16日
監督 帶盛迪彦
脚本 日暮裕一
準レギュ 安岡力也
ゲスト 楠トシ江/吉川マキ、うえだ峻/弁護士・金坂、新海丈夫/金坂の部下、中真千子/修道女、エミ/山本理沙(二役)、パワーズ/チンピラ
予告 佐伯の恩師・吉川マキが遺産相続のために日本にやってきた。20億円と言う遺産に目をつけた佐伯は弁護士・金坂と組んでニセの相続人をでっちあげる。何とニセの相続人はルリそっくりの娘であった。相続を阻止しようとするユミたちはその娘を拉致し、代わりにルリを送り込んだ。次回「セーラー服反逆同盟」、お楽しみに!
備考 タイトルの!は正確には45度に傾いて表記されたもの。
評価    シナリオ ★★★ 巨額の遺産相続と言う魅力的なプロットだが、捻りがなく、平凡。
演出 ★★★★ 積極的な街頭ロケや、一人二役など、今までのシリーズとは一味違うところが見られる。
映像 ★★★ 空間的に拡がりのあるロケが多く、開放的。
キャスト ★★★★  曲者が揃っている。ルリの二役もさすがにうまい。前回に続いてお笑いコンビも登場。
アクション ★★★ 久しぶりに敵が実質ひとりだけなので、やや地味ではある。
総合 ★★★ 学園との戦いとは無関係の、最後のエピソードだが、特に感銘は受けない。
アバンタイトル Aパート Bパート 戦闘シーン エンディング 予告編+まとめ
 
 学園サイドの不正・管理体制との戦いとは関係ない、市井の悪との戦いを描くエピソードとしては、これが最後になってしまう第18話。

 予告を見て面白そうなプロットなので期待したのだが、これも17話と同様、アイデア倒れの感が強い。
 サブタイトルにしても、「シンデレラ騒動」とくれば、例えばルリが巨額の相続人じゃないかと言う話になって、学園内で注目されるが、結局何かの間違いだった、と言うようなストーリーにしないと、しっくりこない。実際は(表面的には)あっさりと相続人は見付かり、騒動なんて起きないからだ。せいぜい、冒頭、金持ちの老婦人がやってきて、生徒たちが騒ぐくらいである。
 
 で、いきなり意表をつくビジュアルからスタート。
 校門のところで、あの佐伯が、おろしたての白い礼服をまとい、花束を抱えている。
 生徒たちは笑いはしないが、「おはようございます」と挨拶しつつ、うらうらと集まってくる。
 今回はルリの回と言うことで、反逆同盟のメンバーも、最初はルリの単独ショットから入る。
 どうでもいいが、今日も風が強い。
 佐伯の姿を見て呆気にとられているルリの後ろから、ユミたち三人がやってくる。
 軽く肩を叩いて、
 ユミ「どうしたの?」
  
 ルリは笑いを堪えながら、「見て、見てよあれ、あれ見てぇーーーへっへっ」と、佐伯の方を指差す。
  それを見て、ユミも最初は大口を開けて固まるが、次には、
 ユミ「あっははっ、なにどうしたのぉ?」
 と、爆笑する。
 ルリの声「まるでケンタッキーフライドゴリラじゃん、あれ」
 佐伯の恐ろしく似合ってない服装に、ルリの声が容赦なく飛ぶが、「ゴリラ」と言う発音が聞き取りにくい。「チキン」のもじりなのだろうが、「ホイル」「ボイル」のようにも聞こえるのだが、それだと意味を成さない。まあ、「ゴリラ」だと思うが。
  
 と、そこへハイヤーらしい車がやってきて、佐伯たちの前で停まる。
  
 佐伯は「お待ちしておりました」と、自らドアを開け、老婦人・吉川マキの手を取って迎え、頭を下げつつ、
 佐伯「どうぞ」と、花束を渡す。
 その間に、後方にいたユミたちが彼らのすぐ背後まで移動している。
 吉川「あらサンキュ! うふふふっ、あらっ、カズヤ君?」
 彼女はすぐには相手が佐伯だとは気付かなかったようで、眼鏡を外して相手の顔を確かめながら、驚きの声を上げる。
 佐伯「はい、お久しぶりです、吉川先生!」
 吉川「まあーっ、大きくなって……」
 お辞儀する佐伯の頭をなでなでして、
 吉川「はははっよぉく思い出すわ、小さい頃あなたね、授業中におしっこ、チャーッと漏らして泣いてたのよ」
 吉川の言葉に、どっと笑う生徒たち。この時、ユミとマユミが、ほぼ同じタイミングで手を口にやっているのが可笑しい。
 吉川「そーおー」
 感慨深げな吉川。恐らく彼女は佐伯が出迎えてくれることは知っていたのだろうが、成長した佐伯を見るのは初めてだったのだろう。

 普段の佐伯なら生徒たちに声を荒げるところだが、ここでは、多少気まずい顔はするものの、
  
 佐伯「先生、ま、どうぞどうぞ」と、中に入るよう促す。
 吉川「あらっまー、そー」
 吉川の背中を押すようにして、見物の輪を抜けて、建物の方へ行ってしまうのだった。
 この態度を見る限り、予告で言われているように佐伯は吉川の財産を狙っていたと言うより、純粋に恩師に再会できて喜んでいるとしか思えない。もっとも、ラストには吉川の養子にしてくれと泣きつくので、多少は考えてはいたかもしれないが……。
 他意なく笑っている野次馬たち。
 カメラは、奥のユミたちにズーム。

 以下の台詞は、普段とはちょっと違い、はっきりカメラ目線でなんとなくバラエティっぽいノリである。
  
 ユミ「フライド」                      ユミ「ゴリラの」
 左右に頭を動かしながら、台詞を二回に分けて言う。
 さらにその後をルリが受けて、
 ルリ「意外な過去!」
 そしてもう一度カメラ目線で笑うユミたち。

 雄太「俺にもなんか台詞くれよ」

 和やかな雰囲気のまま、OPへ。今回は特にアバンタイトルが短い。



アバンタイトル Aパート Bパート 戦闘シーン エンディング 予告編+まとめ
  
 CM明けました。
  
  なごやかに、佐伯が吉川に学園内を案内している。
 雄太の声「あのばっちゃん、佐伯の小学校時代の先生だってよ……なんでも、二十ウン年前にオーストラリアに移住してさ」
 雄太「今じゃウン十億って言う石油成金らしいぜ」
 2-Aの生徒たちが扉のところに固まって、雄太の仕入れてきた情報を謹聴している。設定上、ユミたちはクラスのはぐれものなので、こういう風に中心人物的な感じで扱われるのは、実はこれが初めてだったりする。

 それにしても、雄太、ウンが好きだな。
 ケイ「道理で佐伯がへーこらしてるわけね」
 ユミ「おこぼれにでも預かろうって言うんじゃない?」
 ルリ「せこいやつ」
 みんな「ふっははははっ」
 と、ルリのポツリと漏らした一言で全員が笑うというのも、今までの雰囲気だと考えられなかったことだ。
 しかし、佐伯の気持ちに関しては、確かにユミの言うような不純な動機もありそうだが、彼が吉川マキを恩師として慕っているのは間違いないと、一言弁護しておこう。
 ちなみに、ユミの「おこぼれ」のあたりで、後ろで誰か咳き込んでるぞ。
 次の場面で、応接室におさまっている吉川。
 佐伯「自分の大学時代の友人で、弁護士の金坂です。この野郎が……いやっ、彼が今度の調査を引き受けてくれました」
 吉川「そう、で、どうだったの?」
 金坂「探偵社を使って調べました結果、遠縁に当たる娘さんがひとりだけおられました」

 佐伯が大学時代と言うと、一瞬耳を疑ってしまうが、よく考えたら腐っても教員免許を持っている以上、大学を出てるんだよね、この人。
 しかし、吉川マキは何で何十年も会ってない教え子のつてで、弁護士を雇おうとしたのだろう。オーストラリアで大富豪なら、もっとしっかりした弁護士なり調査会社なりに知り合いがいるだろうに……そうしないと、「反逆同盟」と接点が生じないといってしまえば身も蓋もない。
 金坂を演じるのは、コミカルな演技が持ち味の名バイプレーヤー、うえだ峻氏。
 金坂「吉川さんのいとこに当たられる吉川健作さんのお孫さんでマナミさんと言う17歳の娘さんです」
 吉川「そ〜、健作さんのねえ〜」
 金坂「ご両親が亡くなられてから、聖フランシスコ湘南修道院で、成長されたそうです」
 今時、修道院で育てられる孤児がいるのだろうか。いるのかな。
 吉川「まあっ、(ぐすっ)そうだったの……でもまあ、ひとりだけでも見付かってよかったわ」
 金坂「はぁ、あ、いろいろ書類を取り寄せたり致しますので二日後にホテルでご対面と言うことに」
  
 やりとりを聞いていた佐伯は、可愛らしいプリントのハンカチを取り出し、しゃがみこんでおいおいと泣き出す。
 佐伯「ううっ、先生、ほんとに良かったですね」
 吉川「ありがとうよ、カズヤ君」

 ここ、佐伯が、嘘泣きしているのか、本気で泣いているのか、どちらとも取れる曖昧な安岡力也の演技で、ちょっと判断に迷う。個人的にはさっきも言ったように、ここは純粋に相続人が見付かったことを喜んでいるのだととりたい。予告では、佐伯と金坂は結託して悪事を働こうとしていると明言されており、二人がこそこそと話しているカットもあるのだが、本編ではそういうのを臭わせる台詞やシーンは一切ないからだ。この後、相続問題について佐伯が関与するシーンもないため、やっぱり今回の悪巧みに関しては佐伯は白だったと結論付けたい。

 もっとも、8話の佐伯の元教え子のヤクザと言い、友人の金坂と言い、あるいは九条の旧友のカメラマン上原と言い、そもそもこいつらの付き合ってる連中がろくでもないのばっかりなのが元凶なんだけどね。
 と、一転して、走行中の電車のショット。京王線の6704と読める。
  その中で、大声を出してじゃれあっている二人連れ。右の子分っぽい方が、左の兄貴っぽい方のタバコに火をつけてやろうとする。

 前回に引き続いて、旬のお笑いコンビがゲスト参加。彼ら、パワーズは1984年4月結成で、当時は「夕やけニャンニャン」等に出演していたらしい。管理人は全く知らない。なお1986年のテレビジョンには、「パワーズ」「ちびっこギャング」「ウッチャンナンチャン」の三組が「お笑い新人類」として特集ページを組まれている。
 個人名は、右が小田進也、左が須間一也。

 小田「兄貴今夜あの子に命中……」と言う声が聞こえる。
 これは、アドリブであって持ちギャグでないことを祈ろう。
 で、その対面に吉川マキが鎮座ましましているのである。
 これはかなり不自然だ。なんでオーストラリア帰りの大金持ちの老婦人が電車に乗ってるのだ。しかもひとりで。おまけに佐伯から貰った花束まで持ってるし。ここは、彼女が電車に乗らねばならない理由付けを考えて欲しかったところだ。

 それはともかく、彼女は迷うことなく立ち上がり、二人のところへ歩み寄って、
 二人の頭を花束でパンパンと叩き、須間のくわえていたタバコをさっと取り上げてしまう。
 吉川「公衆道徳ってモンを知らないのかい」

 で、いつの時代でも、注意されたチンピラは怒り狂う。
 須間「何だババアこの野郎、おおーっ」
 その声に振り向く乗客の中に、なんと、ルリがまじっていた。
 なんてことはないシーンのようだが、誰であれ、「反逆同盟」のレギュラーが電車に乗ってるシーンは実はここだけなのだ。
 須間「俺に意見しようってのかよ!」
 ルリ「おばあちゃん!」
 吉川に気付いて驚くルリ。ただ、チラッと見ただけなのに「おばあちゃん」と急に馴れ馴れしく呼ぶのはどうかと思う。
 小田「棺桶に片足突っ込んでるようなババアがよ!」
 吉川「うっへへっ、どこの国にもバカがいるもんだねえーっ」
 須間「なにこら、おい、来いおら」と、年寄りに二人がかりで凄む情けないチンピラたちであった。
 どうでもいいが、こういう時の撮影って、一両借り切って撮影するんだろうか。
 ルリはその様子を見ていたが、
 つかつかと近付いて、「やめなさいよあなたたち」と声をかける。
 「ああーっ?」と振り向く二人に、
  
 ルリ「なにやってんのよ!」と、いきなりケーキで顔を押し潰す。これは先程手に持っていた箱に入っていたものだろう。
  
 小田「あ、兄貴ぃーっ」
 兄貴分を気遣う小田の顔にも、
 ルリ「お前もだよ!」
 小田「ぐっ」
 いかにも当時の芸人っぽい扱われ方だ。前回に引き続き、バラエティっぽい演出でもあるとも言えよう。
 ただ、普通に喧嘩すれば確実に勝てるルリが、わざわざここでケーキをぶつけるなんて勿体無いことをするだろうか。
 第一、箱からケーキを取り出すのが早過ぎないか?

 あと、どうでもいいことだが

 左の画像の、ルリの後ろに座っている男性って、14話の右の画像の店員に似て……ないか……?

 (以上のシーンで、パワーズの小田、須間氏の名前が入れ違っているとinvest様から御指摘があり、修正しました。invest様、ありがとうございます。参考にしていたザ・テレビジョンの記事の誤りをそのまま写してしまったようです。2013/2/23追記)

 次のシーンでは、意気投合して階段を登って地上へ出てくる二人の様子が映し出される。
 ルリ「やるもんだね、ばっちゃんもー」
 吉川「ははははっ、教師だった頃の癖が抜けなくてねぇ……でもあんたがカズヤ君の教え子だったとはねえ」
 この短時間に、「おばあちゃん」→「ばっちゃん」へとさらに親密度が増している。さすが、5話でも見せたように、老人に取り入るのが上手なルリだった。

 ルリ「うっふふ、ちょっとそのカズヤ君ってのやめてよねなんかこうイメージが狂っちゃうの〜」
 吉川「そっかな〜あたしにはね、いじめられっ子で泣き虫のカズヤ君のイメージしかないんだけど」
 吉川の言葉に、
  
 ルリ「ちょっ、いじめられっ子ぉほほほほっ」
 と、更なる極秘データをゲットし、のけぞって爆笑するルリさんでありました。さすがに笑い過ぎ。
 吉川「いくつ、ルリちゃんは?」
 ルリ「あたし? 17になったばっかり」
 と、誕生日に関する結構重要なデータが出てくる。ただ、これが正確に何月何日と分からないので、やや困るのだが、オンエアと同じ2月だとすれば、ルリの誕生日は2月の初旬から、中旬までと言うことが言えよう。もっとも、ルリの言う「ばっかり」と言うのは、極めて漠然とした表現で、個人差もあるのだが……。
 吉川「じゃあ、同い年だ……ねえ、迷惑ついでに頼みたいことがあるんだけど」
 ルリ「なあに?」
 次のシーンは、どこかの喫茶店の中。ウェイトレスの手でシュークリームが置かれる。
 奇しくも、これはカズヤ君の好物であった。
  
 ルリ「孫に遺産を?」
 吉川「(軽く頷いて)もっとも遠縁でね、会ったこともないんだけど」
  
 ウェイトレスは残りの品を置いて慎ましく立ち去る。
 横から見ると、どういうところで喋っているのか良く分かる。ここでも、登場人物が喫茶店で話すときは、必ず窓際の席に座るという法則(9話は例外)が守られている。
 ルリ「それでオーストラリアからね……」
 吉川「うん……あたしにはねえ全く身寄りがいなくてね……主人と息子夫婦がいたんだけど……」
 吉川「去年、自家用飛行機の事故で……」
 自家用飛行機と言うのが厭味だ。
 どうでもいいが、通行人がこっち見てる。
 吉川「あたしだっていつお迎えが来るか分からないでしょ? その前に是非とも、血のつながったものに遺産を渡したいと思ってね」
 ルリ「ふーん、で、なに、あたしに頼みって?」
 吉川「うーん、その子にプレゼントしたいんだけど、17の娘はどんなものを喜ぶかと思ってねえ……どうだろう、ひとつ一緒に見立ててくれないかしら」
 ……今気付いたが、ルリが電車内で持っていたケーキは何に使うつもりだったのだろう。帰って自分で食べるためだったとしたら、ルリらしくなくて可愛いけど。まだ母親が入院していて見舞いに行くつもり……だったら、こんなところで道草食うのも変だな。
 ルリ「なるほどね、オッケ!」
  
 そして、今度は外側から捉えたショットに切り替わる。ただし、会話の内容は聞こえない。
 こういう時の役者さんって、実際に喋ってるんだろうか? 喋ってるとしたら、どんな話してるのか、ちょっと気になる。
 で、それを下に止めた車の中から監視している、どう考えても悪人面の男が登場。
 役名はないが、演じているのは新海丈夫と言うベテラン俳優さんです。

 さてその夜、繁華街の一角にあるビル。東亜スカイビルと言う、いかにも取ってつけたような名前だが、
 このように各階のプレートもしっかり用意してある。
 佐伯の友人の金坂弁護士の事務所は5階であった。
  
 金坂「ばあさんが小娘と?」
 眼鏡を吹きながら、部下の報告を聞いている金坂弁護士。
 部下……と言うのもあれだから、以下、便宜上、新海と呼ぶ。

 新海「妙に親密な様子で……」
 金坂「気に入らんな」
 新海「どうします?」
 金坂「大事なときだ、他の娘に心を移されても困る……これ以上近付くようなら……」
 金坂の言葉に、心得たとばかりに頷く新海。
 金坂「エミ呼んでくれ」

 しかし、「日本人」って……なんちゅう額じゃ。
 ← 
 金坂の台詞だと、「ユミ」と聞こえて、ルリがユミを演じているのかと思ってちょっと面白いが、実際は、「エミ」であった。ちょっと紛らわしい。
 新海「エミ!」
 ドアを開けて呼ぶ声に、だらだらした感じの女の子が入ってくる。
 エミ「何よ〜」
 最初見たときは、山本理沙だとはすぐ気付かなかった。それくらいルリとは落差の激しいキャラになりきっていて、やっぱりうまい女優だと感心した。
 金坂「お前の戸籍謄本」
 エミ「うまく作ったじゃない?」
 金坂「あとはお前の演技次第だ……」
 エミ(喰い気味に)「だいじょーぶ、みっちり練習してんだから」
 わかりやすい丸眼鏡に、画像だと分かりにくいが、唇の左上の小さなホクロがポイントになっている。このホクロ、作り物だと気付かないほどリアルなのだ。
 金坂「せいぜい本物らしく振舞って、ええ、ばあさんに気に入られるようにするんだな」
 エミの隣に座り、その膝頭をいやらしく包むように触る金坂。その手の動きが「反逆同盟」らしからぬ演出で、しかも山本理沙が好きにさせているのが見ていてちょっとドキッとする演出。
 エミ「外国ボケしたばあさんなんてイチコロよっ」
 金坂「おっほっははははっ」
 頼もしい台詞に上機嫌で笑う金坂。
 最後は親しく肩に手まで回すのだった。
 劇中では、二人の関係について詳しい説明はないが、あるいは男女の関係であってもおかしくない雰囲気だ。そもそもエミさん、どういう素性の人なのか、まったく言及されてないんだけどね。
 どうでもいいことだが、このシーンでは、
 当時のフィルムの傷だろうが、なんかうえだ峻の後頭部から火花が散ってるようなコマがあった。

 さて次は、その翌日だろうが、「反逆同盟」では珍しい、と言うか、ほとんど唯一の、都内の主要観光地での街頭ロケシーン。ああ、11話の原宿があったか。
 ただし、今回はルリが主役なので、同時に「Lonely Lion」が流れ出し、さながら山本理沙のPVのような様相を呈することとなる。
  
 まず、浅草の仲見世〜雷門。
 イメージショットだけじゃなく、こうしてちゃんと山本理沙と楠トシ江が、仲良く歩いているところも撮影している。
 当然、二人を見てる観光客もいるが、二人ともそれほど有名と言うわけじゃないから、不自然に騒がれるほどの反応は起きていない。

 しかし、プレゼントの見立てと言いつつ、これでは単に観光してるだけである。
  
 仲見世から、浅草寺の境内に入る。
  
 続いて、大香炉の煙を浴びるという、ありがちなことをする二人。この右の山本理沙の笑顔がメチャクチャ可愛いぞオイ。
  
 お次はもっとベタな東京タワー。
 二人が肩を並べて出てくるが、実際に中には入っていないのだろう。
 しかし、ますます単なる名所めぐりになってるぞ。
 
 次は、2階建ての観光バス。現在は走ってないが、1982-2001の間、浅草雷門-上野公園を走っていた路線バスではないだろうか。知らんけど。
 で、次は国会議事堂。あくまでもベタなところにしか行かないな。
 バスから、それを眺めて和気藹々の二人、これは実際にバスに乗って撮影していたのだろうか。この短いカットだけでは何とも言えない。
 そろそろ終わって欲しいが、まだまだ続く名所めぐり、次は皇居の正門石橋。
  
 最後は新宿副都心の高層ビル群を仰ぎ見る。
  新宿三井ビル、京王プラザホテルなどが見える。
 で、やっと、吉川の宿泊しているホテル、紀尾井町のニューオータニに戻ってくる。
 ホテルの前の歩道を歩いてくる二人。
 吉川「ほんとに今日はありがとう、楽しかったよ」
 ルリ「良かった!」
 吉川「うふふっ」

 いや、だから、プレゼントの見立ては?

 映っていないところで、ちゃんと品定めしてきたのだろうか。
 吉川「マナミって子も、あなたみたいな娘ならいいんだけど」
 ルリ「だいじょうぶ、きっと良い子だよ」
 吉川「うん」
 ルリ「元気でねおばあちゃん」
 吉川「ふっ、また会えるかな?」
 ルリ「きっと!」
 吉川「じゃあ、バイバイ」
 ルリ「バイバイ」
 と、あっさり別れて、
 ひとり家路に着くルリだったが、それを不気味につけまわす車があった。無論、新海である。
 ← 
 ルリの行く手を塞ぐように、歩道に猛スピードで乗り上げると、
 ← 
 ドアを開け、ルリに素早く当身を食らわせて、車内に引きずり込む。
 と、言っても、ルリは気絶したわけじゃなく、その際、足をバタバタさせて抵抗してるんだけどね。
 そのまま急発進する車。
 ただ、車内の様子を見ると、ルリは完全に意識を失っていて、上の足のバタバタと矛盾するような……。
 でも、こうやって新海の身体にもたれている姿がちょっと可愛いね。

 しかし、このAパート、ルリ以外のレギュラーがほとんど出番がないのと言うのが異色である。それに、5話(6話もか)、12話、そしてこの18話と、ルリが主役の回が妙に多い気がする。



アバンタイトル Aパート Bパート 戦闘シーン エンディング 予告編+まとめ
 
 CM明け、まず、いきなりドラム缶をカメラに向かって蹴り転がす新海。
  
 がらがらと転がってきたドラム缶は、画面右側に消える。激突する音がし、上から木箱が落ちて大きな音を立てる。
 ここは、使われていない倉庫のような場所である。
  
 その音に、他愛なく失神していたルリが、ガバッと跳ね起きる。
 もっとも、上の画像の時点で、ルリは顔を起こしているようにも見えるのだが……
 新海「お目覚めか? ことと次第によっちゃあ、もう一度眠って貰うからな……二度と覚めない眠りだ!」
 ルリ「どうして?」
 新海「黙れ! 質問するのはこっちだ!」
 暑苦しいアップで怒鳴る新海さん。

 しかし、別に吉川は自分の気に入った娘に遺産を相続させるつもりなのではなく、あくまで血縁者に相続させたがっているわけで、この段階で危険を冒してまでルリを拉致する必要性があったのか、甚だ疑問である。

 それ以前に、なんでこいつは、
 ルリがニセの相続人・エミに瓜二つと言うことに気づかないのであろうか。
バカなのかな。

 ま、メイクとか衣装とか全然違うしね。
 状況が飲み込めず、不安そうなルリ。
  
 新海「答えてもらおう、どうしてあの婆さんに近付いた? 何か、目的があるのか?」
 ルリ「別に、ただ案内を頼まれたからよ」
 正直に答えるが、

 新海「それだけか……本当かな」
 と言いながら、後ろに置いてあるアルミのようなパイプをつかむと、
  
 ルリがもたれているドラム缶に、力一杯たたきつける。さらに、ルリの首に巻き付けるようにして、
  
 新海「試してみるか、こいつよりお前の潰れるのが早いかどうか」
 ギリギリとパイプを曲げて、ルリの首を折ろうとする。

 と、とにかく乱暴な人でした。尋問に向いてない。

 そもそも、これは完全に悪人サイドの勇み足なのだから、ルリにとっては極めて迷惑な話であった。
 彼らが変に疑ってルリにちょっかいさえ出さなければ、この遺産相続詐欺はまんまと成功していた筈で、そう言う意味からも、残念な人だ。
 新海は、苦労して折り曲げたパイプを抛り捨てると、ルリを無理矢理立たせ、
 抵抗するルリを羽交い絞めにして、
  
 互いに背中合わせになる感じに、ルリの体を引っ張るのだった。
 あんた、結局何がしたいの?
 自分でも途中から何がしたいのか分からなくなったのではないかと推察する。
 変なプロレス技を掛けられて、苦悶の表情を浮かべるルリ。
  
 しかし、ここで新海のがら空きの股間に、「反逆同盟」の伝家の宝刀、金的蹴りが見事に決まる。
 14話でもユミが似たようなピンチで、上原の股間を蹴って窮地を脱したように、男性に対しては急所攻撃が切り札になるケースが多い。
  
 新海「おうっ」
 股間を押さえて苦しがる新海を尻目に、ルリはさっさと逃げ出す。考えたら、彼女をロープで縛ることさえしていなかったのだな。迂闊。
  
 画面からルリが消えた後も、ひとりで大騒ぎする新海であった。
 ちなみに、ドラム缶には「USARMY」と白い字で書いてある。

 次の場面では、ルリは何故かユミの部屋にやってきている。普通は自宅に帰るだろうが、あるいは、ちょうどルリの家族が不在だったのかもしれない。あるいは、タクシーを拾わず歩いて逃げてきたとすれば、倉庫から一番近いのがユミのマンションだったのだろう。
 ルリ「あいたっ、あいったーっ」
 ユミ「だいじょうぶ?」
 ルリ「もー」
 相変わらずユミは面倒見が良くて、お姉さんっぽい。実際は山本理沙のほうが年上なんだけどね。
 ← 
 ルリ「いててて、いて……」
 ユミ「はいっ」
 とりあえず上着脱げば?
 ルリ「いったぁ」
 ユミ「おばあちゃんに近付いたことで襲われたって訳?」
 ルリ「そう〜、だけどあの男、なに考えてんだろ、もー!」
 (註・多分何も考えてません)
 ユミ「でも、気になるわねえ」
 と、相変わらず、ラ行の発音が巻舌っぽい仙道さん。
 ルリ「えー?」
 ユミ「おばあちゃん今、遺産相続の問題抱えてるんでしょう?」
  
 ユミの指摘に、「うん……そうねえ」と考え込むルリ。
 聖子ちゃんカットがあまり似合わない仙道さんなのだった。
 ちなみに前後のエピソード(17話と19話)の髪型は聖子ちゃんカットではないので、同じ聖子ちゃんカットの11話と同じ時期に撮影されたのだろうか?


 さてその翌日、
 着飾って、相続人候補の娘を待ち焦がれている吉川マキ。どこかの庭園のようだが、金坂は「ホテルで対面」って言ってなかったか?
  
 金坂「おばあちゃさまですよ、さっ」
 吉川「あっ、あ、あなたがマナミちゃんね?」
 黙って点頭するマナミに化けたエミ。
  
 そして、
 エミ「おばあちゃまー!」
 と、感極まったように吉川に抱き付く。
 吉川「あううーっ」
 吉川も応じて、声にならない嘆声を上げ、エミの肩を叩く。
  
 吉川「そうかいそうかい、この世でたったふたりだけの身内だもんねえ」
 いとおしそうにエミの髪を撫でる。
 吉川「○○○○○」
 ここの台詞、何回聴いてもちょっと何言ってるか分からない状態である。
 金坂「吉川さん、これが戸籍謄本と身上書です」
 吉川「そんなもの見なくても分かるのよ、血は呼び合うもんだからねえー」
 と、いい加減なことを言う吉川。こいつも、彼女がルリそっくりだと言うことになんで気付かないのだ?
 吉川「あーっ、あああああっ」
 エミ「おばあちゃまーっああ……」
 改めて大袈裟に抱き合うふたり。
  
 カメラは、そこからずーっと引いて、植え込みの陰から彼らを見ているユミの後ろ頭を映す。
 ここで、吉川と抱き合っているのは、山本理沙ではない別の女優さんだろうか。引いた時には、ユミの姿しかないので、山本さんかもしれない。いちいち別の女優さんに同じ格好させて撮影させるのは余計な手間だからね。ま、これだけでは何とも言えない。

 彼らの後ろに控えている新海の顔を見て、
 ルリの声「あいつよー」
  
 ルリ「昨日あたしをぶっ壊そうとした奴ぅ」

 ぶっ殺すではなく、ぶっ壊すと言う表現が面白い。

 しかし、ふたりは、彼らがここで会うことをなんで知っていたのだろうか。まあ、昨日の名所めぐりで、吉川がルリに話していたのだろう。
 それはいいが、昨日は確実に休日だったと思うが、今日、学校休んでいいのか? 祝日か何かで連休だったかもしれないが。

 ユミ「あの子のこと、調べた方がいいんじゃないかしら……何かおばあちゃんから聞いてない?」
 ルリ「あっ、確か、湘南の修道院にいたらしいって聞いたけど」
 で、即座にその修道院にやってきた二人。物凄い行動力だが、正確な名前を知らない様子だったのに、よく分かったな。

 それっぽい鐘の音が鳴っている。
 シスター「確かに、吉川マナミは2年前までここにおりました」
 ふたりが話を聞いている年嵩のシスターを演じているのは中真千子さん。
 ユミ「間違いないんですね?」
 シスター「ええ、3歳の時に両親を亡くして……、でも、明るくてほんとに良い娘でした。フラワーショップに勤められて喜んでいたのに……」
 この、「明るくて」の発音がちょっと曖昧だ。
 と、傍らの若いシスターが持っていたアルバムを開いて渡す。
 この若い方のシスター、ケイのスタントをやっているJACの恩田真美さんじゃないかと思う。

 シスター「一年前です。配達中に車にはねられて……」
 と、ここで意外な事実が判明する。
  
 当然、驚くユミとルリ。
 さらにアルバムの写真を見ると、明らかに別人であった。

 しかし、ミッ○ー○ウスはいいのか、おい。私も、ここに貼るのがちょっと怖い。
 どうでも良いが、こういう写真ってどこから調達するのだろう。まあ、スタッフ、キャスト周辺から適当なのを提供してもらって使うのだろうか?
 混乱して顔を見合わせるふたり。
 そして仙道さんのアップ。
 よく考えたら、なんでふたりは制服なんだろう。
 あるいは、今日は平日で、放課後に活動していたのかもしれない。

 場面変わって、その夜のユミの部屋。
 ケイ「えっ、ニセモノ?」
 今回は特に出番が少ないので、いささかご機嫌斜めの後藤さん。
 ルリ「本物のマナミさんが死んだんで、でっち上げたんだよ、弁護士の奴が」
 ケイ「でも、戸籍を見れば」
 ケイのもっともな疑問に、

 ユミ「相手は弁護士よ、そのぐらいどうにでもできるわ」
 あっさり答えるユミさん。

 ……そうか?

 それに続く、
 雄太「ちくしょう、おいらの鈍い頭でも分かってきたぜ」
 と言う、雄太の卑屈な発言は悲しい。
  
  ケイ「遺産を騙し取ろうって言うのね?」
 ユミは頷いて、
 ユミ「手続きが済んだら、殺されるわ、おばあちゃん」

 と、断言するのだが、さすがにそれはちょっと乱暴な推論だろう。
 正式に相続人になれば、慌てて彼女を殺す必要はないし、警察に疑われては元も子もないからだ。

 もっとも、金坂たちは実際にそうするつもりだったんだけどね。
  
 ユミの言葉に、不安そうに視線をさまよわすルリのアップで次のシーンへ。

  
 再び街頭ロケ。今度は、吉川、エミ、新海の三人と言う組み合わせだ。
 吉川がルリに話していたように、エミに何か買ってやるつもりなのだろう。
  
 それをガラス越しに観察しているユミたち。ここはどこなのか、これだけでは分からない。
 ケイ「だめね、いつもあいつがくっついてるわ」
 ユミ「ニセモノにはニセモノね」
 ユミが、ちょっと悪戯っぽい表情で言う。
 ルリは首を左右に振って、ユミとケイの顔を見てから、
  
 ルリ「ええっ、わたしぃ?」

 若干、わざとらしいが……。

 どうやら、二人が瓜二つだということに気付いているのはユミたちだけらしい。ま、ドラマでは少し似てると言う設定なんだろうが。
 ユミ「なんとかなるんじゃない?」
 ルリは少し戸惑うが、
 ルリ「やってみよっかな」

 雄太「俺にもなんか台詞くれよ」

 と、言うわけで、替え玉の替え玉作戦が決行されることになる。

 公園の中を歩いている吉川たち。鳩が飛び上がるのを見てははしゃいでいる。
  
 それを木の陰から見ているユミたち。ここでは明らかに山本理沙がエミを演じているので、こちら側にルリは存在し得ない。

 しかし、アングルが変わると、
 画面右から、エミに化けた……要するに、エミの衣装のままの山本理沙が、ふらふらと現れて、
  
 雄太にまともにぶつかる。
 雄太「いてっ」
 ルリ「ごめん! ごめん」
  
 ルリ「だけどさあ、この眼鏡すると、こう、まえ、目の前が渦巻いちゃうのよね」
 当時でもリアリティのない牛乳瓶の底眼鏡をかけて、可愛く眩暈を起こすルリでした。
 あと、エミと同じ服を用意しているが、誰が金出したんだろう。
  
 大きな声をだすルリに、ユミが人差し指を自分の口に当てて注意する。
 ユミ「シッ!」
 そして、みんなで吉川たちの後を追う。みんなより遅れて動き出すルリのキョトンとした表情も可愛いね。
 ルリの時と同じように、高層ビル群をバックに歩いていると、
  
 雄太「あのー、すいません」と出し抜けに反対側から現れる雄太。
 お目付け役の新海がすぐ前に出てきて、
 「なんだぁっ!」と噛み付く。
 雄太「道を教えて欲しいんですけど……北海道へはどの道通れば良いんでしょうね?」

 お前、もう少しもっともらしいことが言えんのか。
 これでは完全に吉川たちをバカにしているか、もしくは雄太が頭の弱い人だと思われるだけだろう。
 吉川「北海道? おかしなこと言うわねえ」
 新海「なめてるのかい!」
 怒った新海に襟首を掴まれる。
 この新海の怒りの台詞も、聞き取りにくい。

 雄太「大真面目ですよ、教えて下さいよ」
 吉川「ほらほらほらほら……」
 新海の乱暴な態度を吉川がたしなめていると、エミがぶらぶらと彼らから離れて後ろの方へ移動する。

 そうしないと入れ替わりができないからだが、かなり不自然な行動である。
  
 エミが伸びをしたところで、植え込みの陰に隠れていたユミとケイが強盗のように飛びかかり、
 (吉川の声「教えてあげなさいよ頼んでるんだから」)
 有無を言わさず、物陰に引き摺り込んでしまう。
 二人でエミの体を引っ張ってきて、
 そして、ルリが控えているところまで来るとユミの右拳が閃いて、
 エミのお腹に当身を喰らわせる。無論、ここでは別の人が演じているのだ。
  
 ルリは、気絶したエミの帽子を奪ってかぶり、ユミもポシェットも奪ってルリに渡す。
 この画面で、ユミが(「DUNK」1987年1月号の記事通り)制服の下にちゃんとシャツを着ているのが確認できる。
 ルリは、眼鏡に手をやりながら、茂みから出てきて、三人のところへ戻ってくる。
 新海の声「そんなものは、そこの駅から電車に乗って……」
 と、それでも雄太に根気よく説明している新海さん。意外と良い人だったりして。
 新海「おう、向こう行けばいいんだ」
 雄太「あ! 思い出しました。どうもありがとうございます」
 さりげなくエミに化けて戻ってきたルリを確認するや、雄太はさっさと退場。
 吉川は、「いいえー」と雄太に言ってから、入れ替わっているとも知らずにルリの腕を取り、「さあ、行こ」再び歩き出す。
 
 ルリは歩きながらちらっとユミたちのほうを見る。そしてちょっと手を振る仕草を見せる。
  
 それに答えて、ケイがピースサインを何度も前後に動かしながらルリに向け、やや遅れてユミもピースサインを作って、小刻みに動かす。

 日本人はほんとピースサインが好きやのう。

  
 で、拉致されたエミの方は、猿轡をされて、ユミの部屋に監禁され、雄太がそれを見張ることとなる。

 しかし、仮にも妙齢の女性相手の監視役が、男の雄太では色々と差し障りがあるのでは? トイレとかどうするんだ。
 あと、拉致現場からこの部屋まで、どうやって彼女を連れてきたのか。まあ、具合が悪いとか誤魔化して、タクシーで運んだのかな。
 一方、エミに化けたルリは、ホテルの部屋に戻っていた。
 やっぱり、吉川の泊まっているニューオータニと言う設定なのだろうが、なんか貧乏臭い部屋だ。窓から夜景が見えるので、セットではなく適当なビジネスホテルで撮影しているのだろうか。
 それにしてもほんと、今回は山本理沙の露出が多い。理沙ファンにとってはベストエピソードかもしれない。

 常に新海がそばにいるので、落ち着かない様子のルリ。
  
 おもむろに立ち上がり、新海に愛想笑いを向け、「ちょっと」と言って、隣室へ行く。
 隣室には吉川がいて、化粧を直していた。窓の向こうには、サッポロ一番のネオン看板が見える。
 ルリ「ばっちゃん、あいつがいると落ち着かないよぉ」
 と、ルリのキャラそのままの喋り方で訴える。これだと、すぐニセモノだとばれると思うが、吉川も新海も全く気付いてない様子。

 吉川「えっ? だってあたしのボディガードにって頼んだのマナミだったんだろう?」
 と、突っ込まれ、
 ルリ「あっ、そうー、そうだったわねえ」
 ウンウンと頷いて慌てて誤魔化すルリだが、
 吉川「おかしな子だねえ」
 ルリ「あはははっ」
 吉川もそう言うだけで、疑う様子は見られない。まあ、基本的に同じ顔してるからな。

 そこで、部屋をノックする音。
 吉川「はいー」
 金坂が現れる。
 金坂「失礼します。吉川さん、遺言状の作成、終わりました。どうぞこちらへ」
 吉川「はい」
 吉川とルリは最初の部屋に移動し、最初の映像では映らなかった、隅のデスクに吉川が座り、ルリはその横に立つ。
 金坂は書類を取り出し、
 金坂「あっ、どうぞ○○をください」
 吉川「ああっ」
 金坂「どうぞ」
 ペンも差し出す。

 この○○の部分、聞き取りにくいのだが、「目を通してください」かな? いや、「お確かめください」かな?
 ← 
 吉川が書類を見ている間、金坂はルリを部屋の隅に連れて行き、
 金坂「婆さんがサインしたら、予定通りやるからな」
 と、小声で言うのだが、はっきりいって、ここで金坂がそんなことを念押す必要は全くない。しかも小声とは言っても、すぐ近くに吉川がいるのである。彼女が地獄耳だったらどうすんだ。無論、これは、彼らが吉川に害意を抱いていることをルリたちに知らせるためのドラマ上の処置である。

 しかし、前述したが、遺言状を作った直後に彼女が変死したら、さすがに警察に怪しまれるだろう。
 なお、ルリは変装に際して、ちゃんとほくろもつけている。ただし、エミのそれとは若干違うようだ。

 金坂にそう言われて、ルリは驚き顔を隠すように金坂から目をそらす。

 吉川「金坂さん」
 金坂「はい」
 吉川に呼ばれて、またデスクに戻る金坂。
 吉川「これであたしが死んだら、遺産は全部、マナミに渡ることになるの?」
 金坂「はい! 間違いなく」
 それを確かめてから、あっさりとサインしてしまう吉川。
  
 遺産を騙し取られようとしている吉川を前に、何もできずにそわそわするルリ。
  
 金坂「はっ、確かに、これで面倒な手続きは全て終わりました」
 吉川「はーっ、あたしもこれでやっと肩の荷が下りたわ、どうもご苦労さん」

  吉川は心底嬉しそうにルリに歩み寄り、
 吉川「あっ、マナミちゃん、これであなたに全部渡ることになるのよ〜」
 ルリの気も知らず、ころころと喜ぶのだった。ルリは小声で「どうも」などと曖昧に返事するしかない。
 金坂「それでは予定通り、お二人で温泉に……ご案内いたしましょう……どうぞ」
 既に(旅先か、途中で吉川を殺す)手筈が整っているのだろう、金坂の言葉に、吉川、金坂と部屋を出て行き、スーツケースを抱えた新海さんもウキウキしながら続く。
 しかし、この辺、そういうストーリーだからしょうがないけど、吉川がひたすら金坂の言われるままなのが、電車での毅然としたキャラクターからすると、やや物足りない。
 ルリはひとり部屋に残って、「あのー、あたし、ちょっと忘れ物がありますので……」と言い、そそくさと隣室に行き、
  
 眼鏡を外して置き、ベッドの横の黒電話に飛びつく。
 ここ、眼鏡をレンズを下にして置いているのが、いかにも普段眼鏡を使わない人っぽいがさつさだ。レンズが傷付くぞ。
   
 ルリ「○○もう、何やってんのよー、あ、もしもし雄太? 大変よー」
 相手がすぐでないので文句を言うのだが、最初の、恐らく「雄太」だろうが、その部分は、映像では口を動かしているが、声は聞こえない。アフレコの際のミスだろうか。あるいは、そこは声は出さずに最初から口だけ動かしていると言う設定なのだろうか。
  
 しかし、いきなり横から現れた新海の腕に受話器を奪われてしまう。
 雄太「ルリ! どうしたんだよ? もしもし」
 ユミの部屋で電話番をしていた雄太も慌てる。
 考えたら、どっちの画面にも山本理沙がいるんだよね。
 新海は、受話器を戻し、ルリの襟を掴んで立たせる。
 「おかしいじゃないか、眼鏡がないと10センチ先も見えなかったんじゃなかったか?」

 いや、そう言う問題じゃなく、このタイミングで電話をしているところを怪しむべきでは?
 ま、どっちでもいいんだけどね。

 ルリ「放せよ!」
 ルリらしい台詞で抵抗するが、
  新海「あっ」
 揉み合っているうちにカツラが外れて、万事休す。
 新海「なーるほど、こういうことか!」
 と、ようやくからくりに気付き、
  
 またまたルリのお腹に当身を食らわす。悶えて、ベッドに倒れるルリ。今回割と災難続きである。
 駐車場で待っていた吉川たちのところへ、新海が走ってくる。
 吉川「マナミは?」
 問い掛けを無視し、新海は金坂に耳打ちする。
 こうして間近に見ると、やっぱり凄い顔である。
  吉川「どうしたの、あの子は?」
 金坂は、表情を冷たくして吉川の隣に座り、
 金坂「もうじき会えますよ……あの世でね」
 と、あっさりと自分たちがワルモンだと暴露する。もっとも、ルリの件に関わらず、これは予定の行動だろう。ただ、彼らにしてみれば、いくら遺言状を作っても、遺産を受け取るべきエミがいないのでは、意味がない気もするが……まあ、身代わりなら誰でもいいんだろうけどね。
 吉川「えっ?」
 金坂「死んでたんですよ、マナミさんは」
 二人が話している間に、新海がエンジンをかける音がする。
 吉川「うっ……、だってあの子は」
 金坂「ニセモノだったんです、私が仕立てた……ふっふふふ、ところがそいつがまたニセモノだった……もっとも、死んでくあんたには関係ないがね」
 吉川「まあ、じゃあ、あんたたちは……」
 吉川は車から出ようとするが、ドラマのお約束、クロロフォルムを浸したハンカチで眠らされる。
 そして急発進する車だが、ドライバーも後部座席の金坂も、どうやら別人のようである。
 そして恐らく、吉川マキは後部座席に乗ってない(代役さえいない)。
 細かいことはさておき、その車を見送るのが、白いソックスも眩しい我らがユミとケイのコンビであった。

 彼らがここにいるということは、二人はあの後、ルリたちのあとを追っていたのか。あるいは、吉川のホテルは分かっているのだから、先回りしていたのか。ただ、先程ルリは雄太に連絡を取ろうとしていたが、雄太は、では、ユミたちにどうやって知らせるつもりだったのだろう。謎だ。携帯もポケベルも(一般的には)ない時代だからね。
 ユミ「ケイ、車のあと追って」
 ケイ「うんっ」

 ユミの指示を、ケイは安請け合いしているが、実際問題どうやって追うのだろう。タクシーを拾うにしてもそうすぐには追跡できないだろうし……

 で、むちゃぶりをしたユミの方は、さっさとルリたちのいた部屋に向かう。ま、事前に吉川の部屋を調べておいたのだろう……か?
 ← 
 ユミ「ルリ!」
 ルリは猿轡をかまされ、縛られていた。

 しかし、なんで新海は彼女も連れて行かなかったのだろう。このままだと、確実にホテルの従業員に見付かって、計画がパーだと思うのだが。
 あるいは、その前に戻ってくるつもりだったのかもしれないが、それにしても、吉川マキと一緒に始末した方が手っ取り早いだろうに……まあ、さっきも書いたように、エミの所在を吐かせる為に、生かしておいたのかもしれない。それにしても、やっぱりルリを置いていったというのは、心理的に言って納得できないのは確かだ。

 ユミは手早くいましめを解いてやる。
 ユミ「ルリ、だいじょうぶ?」
 ルリ「ユミ、ばっちゃんが!」



アバンタイトル Aパート Bパート 戦闘シーン エンディング 予告編+まとめ
 
  少し早いが、ここからを戦闘シーンとする。
 金坂の車がかなり広い墓地にやってくる。入り口のところで停めて、
 新海「どうします?」
 金坂「自殺に見せかけるんだ。枝振りのいい木でも探すか」
 新海「なーるほど」
 暢気なことを行っているが、その前に、仲間のエミのことを心配しろ。
 あと、遺言書書いて、直後に自殺する奴なんかいないだろ。

 二人は、適当な場所を探しに車を離れる。ほんとに首吊りさせる気だったらちょっと怖い。
 ここで吉川マキの映像がインサートされるが、ほとんど間違いなく、女優はこの墓地には来ていない。
 ← 
 墓石とたくさんの卒塔婆の並ぶなかを歩く二人。カラスの鳴き声がして、結構不気味である。
 しばらく歩いてふと、横を見ると、
 仏像が左右に並ぶ山門をバックに、三人の姿が浮かび上がる。これはどこのお寺なのか、さっぱり分かりません。
 カメラが三人に寄るのに合わせて、ユミたちも少し前に進み出る。

 ただ、ここで彼女たちが待ち伏せしているのは、第3話の雄太の瞬間移動と同じくらい、無理がある早業なのだ。仮にケイがタクシーで尾行していたとしても、ユミとルリまで現場に来ているのは、どう考えても変。行き先が事前に分かっていれば別だけどね。
 ルリ「闇の中でのさばり続ける悪党ども!」
 ケイ「てめえらのようなワルは許せねえ!」
 ケイの息も白い。
 ユミ(拳を下で構えたまま)「天に代わって」(顔の前に構えて)「成敗する!」
 今回も「合いの手」が入る。
 金坂「何だお前ら?」
 三人「セーラー服反逆同盟!」

 あれ、いつの間にか随分手前に来たような……。
 新海「こっのぉー」
 新海さんの息も真っ白。

 今回は、ザコもおらず、実際に戦うのも彼一人なので、非常に楽である(私が)。
 まず、その場でジャンプする(フリをする)ユミ。
  
 当然、空中では別人になるのだが……、
 シンプルに飛び蹴りを放つが、新海の曲げた腕にがっちり受け止められ、押し返されて地面を転がる。

 山門をバックに、しばし乱戦となる。
 相手は一人とは言え、かつてない巨体の持ち主である。もっとも、新海さんはそれほど背が高いわけでもない。雄太と同じくらいだ。

 波状攻撃を仕掛けるが、次々と投げ返される三人。
 転がされたユミを庇うようにルリとケイが正面に立つ。
 両手を広げて二人に掴みかかる新海さん。
  
 そのまま二人の胸倉を掴むのだが、ルリはともかく、この時のケイの表情はどう見ても笑ってるというか、余裕たっぷりで、さすがにNGだろう。
 ま、映像ではほんの一瞬なんだけどね。
 とても嬉しそうな新海さん。こええな。
  
 で、そのまま二人を持ち上げるという怪力ぶりを発揮する。それぞれ50キロとしても、かなりのパワーではある。
 新海「はははははははっ」
 その声に気付いたのか、吉川はドアを開けて外へ出るのだが、ドアの外には樹木らしいものが見えるが、たぶん、この墓地ではないと思う。もし現場にいたのなら、ちゃんとそれと分かる背景と一緒に映すのが普通だからね。……書いてて自信がなくなってきた。
 二人を宙に持ち上げている新海の勇姿。
 無論これは、画面の上から、ワイヤーか何かで吊ってるんだけどね。目立たないけど、線のようなものが見える。

 苦悶の表情を浮かべるルリとケイ。
 後方でひっくり返っていたユミが、ここでやっと身体を起こす。
 別アングルからのショット。これは、二人が台に乗っているか、新海さんが膝を折っているのか……、たぶん前者だろうが。
 新海は掛け声と共に、二人をそのまま宙に投げ飛ばす。
 ここ、右のルリの左手に注目していただきたいが、明らかに電車の吊り輪のようなものにぶらさがっているのが見える。

 この豪快なアクション、空中にワイヤーを張って、そこに滑車のようなものを取り付け、スタントがそれにぶら下がった状態で、後ろのスタッフが引っ張っているのかと思ったが、二人の弧を描くような軌道からすると、もっと単純に、カメラの上のところに吊り輪を垂らし、ブランコの要領で後ろに振れているだけかもしれない。

 とにかく、ユミのところまで吹っ飛ばされてゴロゴロ転がる二人。新海はすぐ近付いてくる。
 ユミは新海に向かっていくが、簡単に受けられ、
  
 そのまま肩に乗せられて投げられる。もっとも、ユミはちゃんと着地している。
 ユミに向かう新海の背後から、ルリとケイが掴みかかるが、何しろ体力差があって、まったく歯が立たない。
 ユミが拳を繰り出すが、再びかわされる。さらに、
 この顔はテレビじゃまずいだろ、と言うような変態的な笑いを浮かべ、
  
 今度は、ユミの身体を重量挙げの如く持ち上げる。持ち上げるのが好きやねえ。
 ここでも、ユミの体につながるワイヤーのようなものがはっきり見える。
 ユミはその状態から、必死にパンチを新海の体に叩きつけるが、無論、全く効き目はない。
 隠れて戦いを見守っていた金坂は「勝ったな」と言うような表情。
 仙道さんのアップがここで入る。
 今回は、高度なアクションが多いので、女優さんたちの出番はほとんどない。

 ユミのピンチだが、BGMの流れから言って、そろそろアレが来るんじゃないかなと、予想できた。

 そう、アレです!
 このタイミングで、「Don't Stop Lullaby」がスタート。ただし今回は尺が短いので歌詞は2番から。
  
 新海はミホの薔薇で目を潰され、ユミの身体を放してしまう。この時の動きも、壊れたロボットみたいで気持ち悪い。

 そして、反逆同盟の反撃が始まる。

 まず、ケイがスカーフを投げ、新海の足にしっかりとチェーンが巻き付く。

 で、ここからちょっとどういう動きになっているのか分かりにくいのだが、
  
 撮影上は、チェーンを握ったまま、ケイのスタントがカメラをまたぐように飛ぶだけである。
  
 で、新海の体がぐるっと逆さまになる。ま、カメラが回転してるだけだが。
 ここも、ケイがどういう動きをしているのか、さっぱり分からない。
 とにかく、最終的にこういう状態になるので、頭上の枝に、チェーンを引っ掛けて、それを支点にして宙吊りにしているのだと分かる。しかし、さすがにケイひとりで新海の巨体を支えるのは嘘っぽいし、なにより、枝が彼の身体を支えられるとは思えない。かと言って、他に適当な支点になるようなものは、こんな場所では考えられないし……。
 新海の巨体を支えているケイの後ろ姿。
 そこで、ユミが再度ジャンプして、
  
 新海の腹に会心の飛び蹴りが突き刺さる。
 新海「うーーーあっ」
 意外とあっさりのされる新海さん。一撃でダウンさせてしまうとは、相変わらずユミの破壊力は凄まじい。

 頼りの大男がやられたので、慌てて逃げ出す金坂だったが……
  
 すかさずルリが鉛筆を飛ばし、金坂の服を幹に釘付けにする。
 金坂「ううーっ」

 ここ、身動きの取れない金坂のところへ三人の派手なメイクをしたスケバンがわらわらと近付いてくるシーンは、かなり怖く、悪人と言えど、少し同情してしまう。
  
 もっとも、ねちっこくいたぶられるようなことはなく、ユミに腹を殴られて、一瞬で昇天するのだった。ルリが鉛筆を引き抜くと、そのまま崩れ落ちる。
 軽く目を見交わして、勝利を讃えあう三人。
 最後は、例によってユミが「ミホさん、ありがとう」と言うのかと思ったら、今回は無言のまま終わってしまった。飽きたのだろうか。

 この後、金坂たちはやっぱり警察に引き渡されたのだろうか。まあ、吉川を救い出し、いつわりの遺産相続を防いだだけでも十分だろうけどね。
 それと、監禁してあったエミは、どうしたのだろう。



アバンタイトル Aパート Bパート 戦闘シーン エンディング 予告編+まとめ
 
 事件が解決して……
  
 ルリと肩を並べて校門のところへ出てくる吉川。引き続き、「Don't Stop Lullaby」が流れている。

 吉川は、ここでも衣装が変わっていて、ゲストでこれだけ衣装が多いのは彼女だけだろう。
 この時も風が強い。まあ、吉川が訪れた時と同時に撮影しているんだから、当然だが。

 吉川「色々とありがと!」
  
 ルリ「うふふ、おばあちゃんお(も?)元気でね」
 吉川「うん」
 先駆けて、ハイヤーのドアを開けてあげる礼儀正しいルリ。
 吉川「でも、あなたが養女になってくれたらねえ」
 と、唐突に言う吉川。つまり、ルリを養女にし、相続人として連れて帰りたかったのだろう。これでサブタイトルに言い訳ができる。
 でも、もう血縁者がいないことが分かったのだから、養女にしなくても遺産上げればいいのに。そもそも、ルリにはちゃんと親がいるんだから、養女にするのは無理だろう。 
  
 ルリ「ううん……(あっ)空港まで送ってこうか?」
 吉川「ううん、学生は勉強が第一!」
 と、元教師らしい発言。
 ルリ「もう、折角サボれる理由が出来たのに」
 吉川「コラッ」
 冗談を言って、笑う二人。
 吉川「それじゃね」
 ルリ「うっふふ……さよなら」
 吉川「さようなら」
 ここで、結構長いこと手を握っているのが、ふたりの気持ちを雄弁に語っている。

 しかし、このシナリオでは、結局、吉川は相続人探しが果たせないまま帰国しなくてはならなくなる。これが、本物のマナミが健在で、反逆同盟の活躍で(例えば金坂に監禁されているとかして……)救出され、無事に相続人として吉川とともに帰国するとか、そういうハッピーエンドに出来ないのが憾みである。
  
 走り去る車を見送っていたルリだが、ユミたちが全力疾走してやってくる。
 ユミ「い、いいの、シンデレラにならなくて?」
 ユミの台詞も、ちょっとわざとらしい。
 ルリ「柄じゃなぁいもん!」
 あっさり答えるルリ。
 このシーン、女子がみんな腰の前で手を合わせていて、なんとなくバレリーナっぽいのがちょっと面白い。
 と、続いて、佐伯もどたどたと走ってきて、
 「おっ、先生、先生!」
 佐伯「俺を養子にしてくださ〜い!」と叫びながら、車を追って走り出す。

 何だ、結局、吉川の遺産に目をつけていたのかと思うのだが、ただ、最初のシーンからはそう言う雰囲気がほとんど感じられないので、この佐伯の行動は、やや分裂気味で違和感を覚えた。
 佐伯「どこまでも着いて行きまーす」
 と、このアングルでここまで映るのは珍しいのだが、遠ざかる車を追いかけていく佐伯。一体どこまで行ったんだろう。
 ルリ「あっはは」
 ユミ「ますます柄じゃない!」

 ルリ「ほんとぉーっほほほほっ」
 ここで、ケイの目が妙に大きくなってるのがお分かりいただけるだろうか。可愛い。
 最後は顔くしゃくしゃになるケイ、笑み崩れるルリとユミ、そしてへらへらと笑うだけの雄太。

 雄太「俺にもなんか台詞くれよ」

 と言ったところで、終了。



アバンタイトル Aパート Bパート 戦闘シーン エンディング 予告編+まとめ
 
 予告編

 本文で触れたように、ナレーションでは、佐伯が事件に関わっていると明言しているのだが、実際にはそう言う様子は見られないというのが大きな相違点だった。
 で、予告編では実際にそれにあわせて佐伯と金坂が悪だくみでもしているようなツーショットがあるのだが、本編には存在しない。

  
    予告編                             本編

 もうひとつ、細かいことだが、ルリがエミに化けて三人のところへ戻ってくるシーン。本編ではルリは慎ましやかに眼鏡に手を当てているが、予告編では帽子を持って、嬉しそうな表情をしている。



 まとめ

 今回は、反逆同盟と学園との戦いが関与しないエピソードである。

 前回に引き続きコミカルな演出が目を惹く。

 山本理沙の出番がとても多く、反面、ケイや雄太の見せ場は少ない。多数の街頭ロケ、シリーズ唯一の一人二役など、前例にとらわれない試みが随所に見られ、初見の印象よりは優れている。ただし、サブタイトルから連想されるような、ルリが相続人に擬せられて有頂天になる、みたいなシーンはないし、最後も完全にハッピーエンドとは呼べないなど、シナリオには改良の余地があるだろう。

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