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第20話 ミホ大活躍!学園の計画粉砕!
放送日時 1987年3月2日
監督 帶盛迪彦
脚本 大川俊道
準レギュ 藤岡重慶、中島はるみ、安岡力也、奈美悦子、南原宏治
ゲスト 黒部進/東条又一郎 喜多保至/東条の部下、剣持誠/東条の部下の部下
予告 2年A組の佐川タケシが理事長・東条の車を盗んだ。その車の中には山縣に代わって学園を指揮しようとする加寿子が企むB計画のマイクロフィルムが隠されていた。加寿子が企むB計画の内容とは? そして、ミホが加わった新「反逆同盟」の活躍は? 次回、「セーラー服反逆同盟」、お楽しみに!
備考 予告では「理事長」東条とあるが、実際はただの「理事」である。
タイトルの!は正確には45度に傾いて表記されたもの。
評価    シナリオ ★★★ B計画を巡る争いは面白いが、突っ込みどころがやたら多い。
演出 ★★★ 山縣と加寿子のギスギスしたやりとり。
映像 ★★★★ 過去にないようなロケ地が多く、新鮮だ。
キャスト ★★★★  タケシに初めてスポットが当たる。ベテラン勢の演技も見物。
アクション ★★★ ドラマ部分の長さに押されて短めで、特に派手なシーンもない。
総合 ★★★ 最終話に向けて学園との対決が本格化する重要な回だがエピソードとしては平凡。
アバンタイトル Aパート Bパート 戦闘シーン エンディング 予告編+まとめ
 
 ストーリー終盤のキーとなる「B計画」が初登場する第20話。

 前回に引き続き、ミホの出番が多い。そのあおりを受け、ユミはまだしも、ルリ、ケイ、雄太は出番も台詞も極めて少ない。きーっ。

 冒頭、いきなり学園の外壁の影から登場する佐伯。
 18話ではお茶目なところを見せていたが、今回は普段どおりの野獣教師・佐伯になっていたので一安心。

 佐伯「こらぁーっ、こんなところで何しとるかぁ!」
 雄太「あーっ、いってぇっ!」
 いきなり竹刀で殴られて派手に転がる雄太。雄太が佐伯に殴られるのは、11話以来で、意外と久しぶりだった。
 雄太「おぁっ、タッ、タンマ!」
 膝を突いて、「話せば分かる」的な仕草を見せる雄太だが、後ろのケイだけ何故か笑っている(ように見える)。
 佐伯「タンマだぁ〜? こんなとこうろうろしてんじゃないーっ!」
 雄太は情けないが、この時の切り返しのカットは、ユミたち三人のすらっとした足首が心行くまで堪能できる貴重な映像である。
 思わずでかい画像を貼ってしまった。
 ほんと、レギュラー女優の三人とも足首が細いというのは、この当時としてはなかなかありえないことではないだろうか。
 佐伯「おらっ」
 佐伯が、雄太を竹刀で突き、もう一度腕を振り上げた時、横から、
 「佐伯せんせっ」と、鈴の転がるような緊張感のない声が飛んでくる。
 佐伯「んだー?」
 佐伯が反射的にそちらを振り向くと、
 相変わらず老け……いや、大人びたミホが顔を出す。
  
 佐伯「あ、これはお嬢様、おはようございます」
 たちまち態度が軟化する佐伯。権力者とそれに連なる人物に滅法弱い、その一貫した姿勢には清々しささえ感じられる。
 ミホ「朝っぱらから大きな声出して、何をしてるんですか?」
 叱るように詰問する。
 佐伯「いや、それが、ご存知かと思いますが、今日は朝から緊急理事会がありまして、理事長夫人初め理事の方々がお見えになるというのに、旧理事長室付近を……」
 ゴールドのペンダントが朝日を反射する佐伯先生。おしゃれです。
 佐伯「このドブネズミどもがうろうろしております」
 佐伯が急接近して、ちょっと首をすくめるケイが可愛い。実際、撮影現場では(力也と女の子たちの関係は)どんな感じだったんだろう。もっとも、両者が絡むシーンは全篇を通しても極めて少ないんだけどね。

 なお、「旧理事長室」と言うことは、例のアジトなのだろうが、付近と言ってるので部屋の中ではなく、そこに向かう途中か、出てきたところを佐伯に見咎められたのだろうか。「現理事長室」と「旧理事長室」の位置関係が全く分からないので、その辺の経緯は推測しづらい。
 ちなみにブルーハーツの「リンダリンダ」がリリースされるのは、この年の5月です。知るか。
 ミホ「あらっドブネズミ? ごめんなさい、あたしもこんなとこうろうろしちゃって……」
 ミホがすかさず佐伯にわざとらしく言うのだが、佐伯はユミたちのことをドブネズミと呼んでいるだけで、旧理事長室付近にいるものをドブネズミと表現しているわけじゃないと思うので、ミホの論法は、言い掛かりに近い。
  
 が、権力者に対してはひたすら弱い佐伯は、
 「いやっ、滅相もございません、お嬢様がドブネズミだなんて……あのう、この件はあの、理事長にだけは内密にお願いします
 あるいは佐伯先生、過去に、山縣理事長から、個人的に特に恩義を受けたことがあって、それがこんな卑屈な態度につながっているのではないだろうか。
  
 佐伯の豹変に顔を見合わせて忍び笑いする少女たち。可愛い。
  
 ミホ「では佐伯先生、授業が始まりますので」
 佐伯「そうですね、お嬢様、どうぞ、どうぞ」
 ミホを促すように手を広げた後、倒れている雄太に近付き、
 佐伯「雄太君、雄太君、さっきはごめんな、俺は本気じゃないんだ、君を愛してる、好きなんだ」
 と、ありえないことだが、さっき殴っていた雄太を助け起こし、どさくさに紛れて「愛の告白」までする。
 しかし、ミホにペコペコするのは毎度のことなのだが、このシーンでは、ユミたちにも人が変わったように愛想良くしているのはちょっと変である。
  
 佐伯「さあ、君たちも教室に向かって走ろう、なっ、授業が始まる! さあ行こう、しゅっぱーつ! いってらっしゃい! 若人よ、ふりかえるな! 真っ直ぐ行け」
 ほとんどヤケクソになったように声をかけ続ける佐伯。ユミたちはなおも笑いながら向こうへ走って行く。
 しかし、安岡力也の台詞は常にこもってる感じで、聞き取りにくいのだ。台詞を書き取るのに苦労する。

 そのアジトへ舞台は移る。
 ケイ「ありがとうっ」
 とても珍しい、ミホとケイの2ショット。
 ルリ「やっぱ違うよね、お嬢様の力は……」
 和解した筈だが、ルリはここでもやや引っ掛かる表現で感心する。でも、事実なんだけどね。
  
 ユミ「ルリ!」
 雄太「それは禁句だぞ」
 即座に注意されて、
 ルリ「そーぉだったわよね……ごめんなさいね、ミホさん」
 山本理沙さんにしかできない台詞回しで謝るのだが、ただ、なんとなく心の隅でミホを完全に受け入れていない感じも嗅ぎ取れる。
 3話や7話、19話でのルリのミホに対する露骨な敵意は、相手の立場、身分だけによるものではなく、単に人間としてミホのことが嫌いだったんじゃないかと言う気もするので、ルリのこういう態度は、ある意味リアルかもしれない。

 ミホ「それもやめて。これからは、ミホって呼んで」
 ユミ「そうよね、反逆同盟の一員なんだから」
  
 ユミ「よろしく、ミホ!」
 ミホ「よろしく!」
 ルリ「よろしく」
 ケイ「よろしく」
 ユミが改めて握手を求め、ミホも快く応じ、その上からルリ、ケイの順番で手を乗せる。
 続いて、
 雄太「おいらも入れてくれよ」
 にこやかに後ろから手を差し伸べた雄太だが、
 ルリ「握手したいにゃらね、セーラー服着てらっしゃい!」
 と、きつい一言。

 自分の服を見下ろしながら、雄太「セーラー服ぅ?」
 雄太の不服そうな表情で、OPへ。

 ここのルリの台詞は、発音に忠実に書いてみました。
 でも、第2話で最初に反逆同盟が結成されたときも、ルリは雄太に「あんたはカンケーないの!」とすげなく応じているのだから、ここはすんなり認めてやればいいのに。
 しかし、ミホが加わると女4に男1になり、南渕さんは、ちょっと居場所がない感じだったんじゃないだろうか。当時のインタビュー記事でも、女の子は女の子同士でつるんでるという印象だったし。まあ、実際のところは分からない。



アバンタイトル Aパート Bパート 戦闘シーン エンディング 予告編+まとめ
 
 時間帯から言って、恐らくアバンタイトルの翌日以降だと思うが、登校中の生徒たちに割り込むようにして走ってくる車。
 クラクションの音が鳴り響く。
  
 登校中のタケシ(真矢武)がハッと振り向くと、
 その車がタケシの身体を掠めるようにして走り過ぎていった。
  
 飛んでかわしたものの、芝生の斜面に転がるタケシ。
 ただ、この車、一応急ブレーキをかけて止まるのが結構良心的だ。
  
 タケシ「バカヤロウ、何すんだよーっ!」
 タケシが怒鳴るが、窓を開けて顔を出したのは黒部進だった。相手が悪い。
  
 初代ウルトラマンは、実はさりげなく高校生が無事なのを確認したのではないかと思うが、ここで憎々しげに吸っていたタバコを投げ付けるように捨ててしまう。
 そしてそのまま走り去ってしまうのだが、ここで黒部進がひとこと「ごめんな、坊主」くらいのことを言っておけば、この後のタケシもあんな無茶はせず、最終的に黒部進も反逆同盟にどつきまわされることもなかったのに……
  
 場面変わって、再びアジト。
 ユミ「理事会に不審な動きが?」
 ミホ「ええ、だから応接室の花瓶の中にマイクを仕掛けておいたの。なにか掴めるかもしれないわ」
 と言うことは、会議は応接室でやっているわけで、学園には会議室と言うものはないらしい。
 雄太「なるほど、後はお任せ」
 と言い、
 懐から盗聴用のレシーバーを取り出す雄太。

 お前は普段からそう言うものを持ち歩いているのか?

 それに、ミホの仕掛けた盗聴器なのに、雄太の受信機でいいのか? と言うか、ミホは受信装置を用意してなかったのか? 謎である。
 もっとも盗聴業務の全てをミホがやってしまったら、それこそ雄太の存在理由が消滅するからね。

 で、上手い具合にそのタイミングで重要な話が流れてくる。
 加寿子の声「皆さんにご心配していただいておりました、理事長の健康状態も……」
  
 加寿子「一日一日と快方に向かっておりますことを喜びと共に皆様方にご報告致したいと思います」
 おっ、久しぶりに登場の奈美悦子さん。なんかニワトリのトサカみたいな髪型ですが。

 加寿子の隣には、黒部進……ややこしくなるので、理事の東条と先に表記することにする。
 このでかい花瓶の中に盗聴器が入っていると言うことなのだろう。

 彼女の言葉からすると、理事長はどうやら体調を崩していたらしい。しかし、前回は特にそう言う感じはなかったので、19話と20話は時間的に結構間隔が空いているのかもしれない。
 加寿子「今日、常務理事の方々にわざわざお集まり頂きましたのは、いよいよ来年度を迎えるにあたり、かねてよりの念願でありました……」
 カメラがひくと、応接室全景と、理事たちの姿も映る。しかし、黒鳥学園の理事と言う割に、みんな善人そうな顔しとるな。
 みんなただのエキストラなんだからしょうがないけど。

 なお、過去の応接室は、校長室と同じで加寿子のいるところに机が置いてあるのだが、今回はそれをどけて、応接セットが拡充されている。
  
 加寿子の声「B計画の実行に移したいと思うのであります」
 流れる音声に耳を澄ます美女4人。絵になります。

 ここで早くも「B計画」と言う重要なキーワードが飛び出すが、この台詞、てにをはが変だぞ。「B計画を」か、「移りたい」ならいいんだけど。
 こちらの聴き間違えかと思ったが、何度聴いても、上のように言ってるとしか思えない。

 ユミ「B計画……?」
 その後、東条の見送りを受けて帰ろうとする加寿子。
 東条「さっ」
 この外観は、来客用の出入り口なのだろうが、初めての登場である。
 車には運転手がいるのに、わざわざ理事の東条がドアを開けてやるあたり、加寿子の学園における権力の強大さが分かる。
 加寿子「東条さん、これ、お嬢様にどうぞ」
 東条「は、これはどうも……」
 と、やや唐突なタイミングで東条の家族へのプレゼントを渡す加寿子。無論、東条の娘うんぬんはカモフラージュなのだが、だったらこんな開けたところでそんな貴重なもの(後述)を取り出すんじゃない。そもそも彼女がそんな大切なもの(B計画のマイクロフィルム)を東条に渡す必然性が分からない。計画の実務を担当しているらしい東条への指示の為だろうか。
  
 車が出て行った後、東条はにやにやしながらそのプレゼントを眺めているのだが、
 何故か、北海道名物、アイヌの木彫り人形だった。

 外側はなんでもよくて、大切なのは中に入っているモノなのだが、が、よりによってなんでこのアイテムを選んだのか、いささか理解に苦しむ。
 そういや、管理人の家にもあったなぁ、こういうの。今でも売ってるんだろうか。


 幹部たちの話を受けて、テニスコート(?)の横を歩くユミたち。
 普段なら、雄太もその列に加わるのだが、5人だと画面が窮屈になるので、後ろの方にひっそりと従っている。哀れ。
  
 ルリ「なんだろね、B計画って」
 ミホ「何度かその言葉耳にしたわ。黒鳥学園に関する新プロジェクトらしいの」
 黒鳥学園に関する新プロジェクト……って、そんなの今の会話で分かってるだろ。
 ケイ「きっと恐ろしいことを企んでるに違いないよ」
 ユミ「何としても実行に移す前に阻止しなくちゃね」

 黒髪・セーラー服の女子高生が並ぶと画面が暗くてしょうがない。キャプするときに苦労する。

 あと、雄太にもなんか台詞やれよ。

 と、思ったら、

  
 その流れで、
 雄太「おい、おい、あれ東条又一郎(の?)理事会の幹部だろう?」
 やっと台詞が貰えた。ただ、「又一郎」と「理事会」の間の助詞が聞き取りにくい。
 ミホ「はあーっ、最近うちにも頻繁に来てるわ」
 ミホの声「B計画に関してもなんか重要な役割を持ってるんじゃないかしら

 この台詞、中山美穂の喋り方が途中から妙にあやふやになる。どうしてNGにならないのか、不思議だ。
 あと、とても重要なアイテムをもてあそびながら歩くんじゃない、ウルトラマン。
 加寿子と違い、運転手まではついてない東条は、自ら運転席に乗り込もうとするが、その瞬間、後ろからセルロイドの仮面のようなものをつけた男に襲われる。
 東条「うおっ」
 暴漢は彼の体をどかし、素早く運転席に滑り込み、
 キーはつけっぱなしだったので、簡単に車を盗まれてしまう。
 ちなみに、どう考えてもタケシなのだが、彼は東条を素手で殴って一瞬自由を奪っていることから、それなりに戦闘能力があるようだ。
 真矢武は、JAC出身でルックスも悪くないので、彼が終盤、「反逆同盟」に加わるという展開があっても面白かったかもしれない。
  
 車を、重要なアイテムもろとも盗まれてうろたえるウルトラマン。
 東条「こらっ、復讐するぞー」と言うようなことを言っているのだが、はっきり聞き取れない。

 偶然それを見ていたユミたちも全力で走って追いかけるが、追いかけてもしょうがないだろう。
  
 気持ちよく車を飛ばしながら、タケシが仮面を外すが、大して変わらねえ。
 タケシ「ふんっ、ざまーみろってんだよーっ」

 これは無論、先ほど、轢かれかかったことへの意趣晴らしである。
 なお、真矢武は当時19歳である。
 タケシがふと助手席を見ると、例の人形が転がっていた。東条が乗り込む際に無造作に放り投げたものだが、この扱いもかなり雑である。
 一方、校長室では校長と教頭が深刻な表情で窓から外を睨んでいた。
 佐伯が入ってくる。

 佐伯「失礼します。校長、自動車泥棒があったんですか?」
 校長「うー、校内でな。先ほど、理事の東条又一郎氏の車が盗まれた」
 教頭「犯人はうちの生徒……間違いないわ」
 校長「絶対につかまえねばならん」

 佐伯「勿論です、何百万もする車をかっぱらうなんざ、とんでもねえ野郎です。車で何百回も跳ね飛ばしてやります」
 と、久しぶりに名言を吐く佐伯。

 この場合、車を盗んだタケシに非があるのだが、教育者とは思えない暴言がそれを忘れさせる。
 校長「車だけではないんだ」
 佐伯「えっ?」
  
 校長「実はな、盗まれた車にはなにやらB計画に関する秘密書類が積んであったそうだ」
 佐伯「B計画?」
 校長「うん、ワシも、まだ中身をはっきりは聞いてはおらんのだが、来年、学園の大改革が計画されておる」
 でも、これのオンエアは3月で、さすが年が明けてから撮ってると思うので、ここで言う来年は1988年のことになってしまい、だいぶ先の話にならないか? ただ、加寿子は会議で「来年度」と言っているので、校長もそう言いたかったのだろう。
 校長「それがブラックバードプロジェクト、通称B計画だ」
 要するに、黒鳥→ブラックバード→B計画と言うことで、この時、教頭も佐伯も「安易なネーミングだ」と心の中でつぶやいていたことだろう。
 で、それをちゃっかり廊下で立ち聞きしているミホ。
 雄太の(唯一ルリに誉められたことのある)情報収集能力すら、使う余地はなかった。合掌。
 校長の声「その内容が事前に、他に漏れては実行が困難になる。それだけはなんとしても避けねばならん」


 と言う訳で、勇躍、車泥棒探しに奔走する僕らの佐伯先生。
 佐伯「貴様かーっ、貴様かーっ」と、容疑者二人を地べたに正座させ、かわるがわる竹刀で肩を押さえて尋問する。
 佐伯「車かっぱらったのはどっちだ?」
 生徒A「俺たちじゃありませんよ」
 佐伯「嘘つけーっ、貴様ら1時間目の授業さぼっとるのは分かってるんだ」
  
 と、その後方にいたタケシが聞き付け、物陰から耳を澄ます。
 生徒Aの声「さぼったのは俺たちだけじゃないんですよ。水口も、日向もさぼってるんですよ」
 生徒Aの声「それに佐川も」
 自分の名前が出た途端、はじかれたように逃げ出すタケシ。
 大胆なことをする割に、小心者であった。

 しかし、この場合、生徒Aは続けて「高坂も、合田も、弓削も、渋川も……」と言うべきではなかっただろうか。
 タケシが授業サボって車を盗むところを、きっちり彼らも校庭から目撃してるわけだし。もっとも、その時はまだ始業前で、その後、ユミたちは急いで教室に戻ったのかもしれないが。
 また、ユミたちは別にしても、彼らの言によれば、1時間目の授業から、合計5人もサボってるわけで、さすがにどうかと思う。
 当初あった減点システムなどは完全に崩壊して、黒鳥の規律もひどく乱れてきた感じだ。

 追記・よく考えたら、クラスは2-Aだけじゃないのに、どうして容疑者はこのクラスにしかいないのだろうか。上の二人もサボリ仲間のことを知っているのだから、まず間違いなく2-Aの生徒だろうし。それとも、他のクラスでは誰もサボっていなかったのか?
  
 自分が疑われることを悟ったタケシは、校舎の裏手を走って、
  
 JACの面目躍如と言った素晴らしい動きでフェンスを跳び越す。

 キャプで見ると、それほどたいした風には見えないのだが、実際はその動きに無駄がなく、完全に一つの動作で自分の身長より高いフェンスを飛び越えているので、タケシってこんなに凄い人だったのかと驚くことだろう。

 どうしてこんな才能を今までドラマでは生かせなかったのか、理解に苦しむ。

  
 一方、駅の駐輪場越しにタケシの盗んだ車が乗り捨てられて、ギャラリーが群がっているのが見える。

 車体にはでかでかと紙が貼られ、頭の悪そうな字で「激安 ナント 超高級車 30000円 SALE」などと書かれている。タケシの仕業である。
 と、東条の手下たちが発見し、野次馬を追い払う。ひとりがすぐ紙を剥がす。
 手下「間違いありません、東条先生のお車です」
 場面変わって山縣家。加寿子が、紅茶を入れている。
 山縣「加寿子」
 加寿子「はい」
 山縣「君はー、近頃何かわたしに隠してることがあるんじゃないのか」
 加寿子「さあ、何のことでしょう?」
 カップを山縣の前に運ぶ。
 山縣「今朝の理事会の結果も、ワシはなんにも聞いとらんが」
 加寿子「特に、報告することは別に……」
 山縣「定例の理事会ではなく緊急と言うことは……」
 なおも追及する夫に対し、
 加寿子「あなた、ブランディーでも入れましょうか?」
 加寿子はわざとらしく話の腰をへし折る。

 12話で初めて夫婦として登場した際も、山縣は加寿子のいいなりという感じだったが、それが急速に進んで、ここでは逆に加寿子が全ての事業を取り仕切るようになっているようだ。もっとも、前回19話ではちゃんと山縣が自分で指示を出していたが……。

 山縣は黙って紅茶を飲み、
 山縣「理事の東条君が、この頃しきりにここへ出入りしているが……」
 加寿子「年度末ですから、何かと」
 加寿子は自分の分のティーカップなどを盆に載せ、山縣の前に来て、
 加寿子「あなた、そんなどうでもいいようなことに関わって、また心臓の具合でも悪くなされたらどうなさるんですの?」
 と言う言葉から、19話と今回の間に、山縣は体調を崩して実務から遠ざかり、その間に、加寿子が急速に実権を掌握していったことが推測できる。
 山縣「どうでもいいこと? 加寿子、ワシにとって黒鳥学園は……」
 怒りに山縣は声を震わせるが、
 加寿子は非人間的なまでに落ち着いて、
 加寿子「あなた、伊東の別荘にでも行ってらしたら?」
 と、夫の神経を逆撫でする。これはどう考えても、わざと相手を怒らせて心臓発作でも誘発させようとしているに違いない。

 案の定、
  
 山縣はぶち切れて、無言で手にしたテーィカップを投げ付ける。

 しかし、この怒りの発露も、怖さよりも既に哀れさ、権力と健康を失いつつある老人の悲哀のようなものが感じられる。

 南原宏治はやはり名優です。
 砕け散るカップ。一応全部飲んでから投げたんだね。
  
 夫の激発を前にしても、顔色ひとつ変えず、目もあわせようとしない加寿子。
 二人の関係がどうなっているか、一目瞭然である。

 ただ、もともと、彼女が何故ユミを捨てて山縣のところへ走ったのか、肝心の部分がドラマでは説明されないので、この夫婦関係の破綻が、いまひとつ腑に落ちないのが欠点だ。
  
  加寿子はやおら立ち上がってカップの破片を拾う。
 ただ、この尻をカメラに向けたシーンはちょっと情けない気もする。金持ちマダムらしく、女中を呼んで片付けさせたほうがらしかった、かな。

 山縣は彼女の尻を尻目(シャレ)に、自分で車椅子を動かして、部屋から出て行ってしまう。
 それを見てほくそえむ加寿子。怖い。
  
 そこへ電話がかかってくる。
 加寿子「山縣でございます……車が見付かった? じゃあ、B計画の……」
 相手は東条なのだが、この時点で彼女はマイクロフィルム入りの人形が紛失したことを知っていたわけで、その上で、山縣に対してあれだけ自信たっぷりに振る舞っていたのだから、大したタマである。

 東条「それが、弱ったことに、肝心のそれがないんです」
 加寿子「なんですって?」
 さすがの加寿子も顔色を変える。
 東条「しかしご心配なく、私が雇ってる連中はこのような事件のエキスパートですから。じきに良い報告が入るはずです」

 自分の不注意から車ごと盗まれた本人が言っても、あまり説得力はない。

 この後、東条は「少なくとも校長たちよりは早く……」と付け加えるのだが、だとすれば、加寿子は校長たちとも権力を争う立場にいると言うことか。ただ、その割に、B計画について校長が名称等を知っていたのは不思議である。この場合、校長の口から、B計画の実態が山縣理事長に伝わるのを恐れていたのだろう。
  
 加寿子「全力を挙げるのよ、いいわね」
 そう命じて電話を切るが、ふと視線を感じて振り向くと、
 出て行ったはずの山縣がこらちを見ていた。ドキッとする一瞬。
 山縣「誰からの電話だ?」
 加寿子「間違い電話です」

 あの、奥さん、もう少しもっともらしい嘘、つきませんか?

 が、居直られると山縣もそれ以上何も言えず、不承不承立ち去る。

 そして舞台は学園に戻る。
  
 ワタル「あっ、つーっ」
 山口「ああーっ」
 地面に腹ばいにさせられたワタル、山口が、竹刀で顔を叩かれて悲鳴を上げる。
 特筆すべきは、三人目。水野晴郎の息子・日下明夫(演・日向明夫)なのだが、番組当初から2-Aのクラスメイトととして毎回クレジットされてきたのに、これまで全く台詞がなかった不憫な人。だが、放送20週目にして遂に台詞が貰えたのである!

 日下「ぐわっ、くっ」



 ……以上です。
 ちょっとわかりづらいが、もうひとり、3話で柔道部をやっていたアツシ(推定)と言う生徒もその上に倒れ込む。
 無論、彼らをしごいているのは佐伯である。
 佐伯「貴様らかー、車かっぱらったのは? 答えろーっ」
 四人「違いますよー」
 佐伯「うらーっ」
 四人「ぷぎゃーっ」「ふぎゃーっ」

 佐伯がこいつらを責めていると言うことは、彼らも盗難事件発生当時、アリバイがなかったのだろう。
 日向の名前は、先ほどの生徒の口から出たが、これは役名の日下と同じと見るべきだろう。日下の芸名が、日向だからね。
 ここにいる山口や田辺ワタルの名前はなかった。とすれば、残る水口は、アツシの苗字ということになる。2-Aのキャストの中に、水野勝章と言うのがあるが、水口=水野で、彼のことだろうか。下の名前も、アツシ=カツアキで、似てると言えなくもない。

 が、ユミたちは一切追及されていない様子なので、やはり彼らは、タケシの泥棒を目撃した後、すぐ教室に戻って授業には出ていたのだろう。
 と、確実にコイツも1時間目の授業をサボっていたと思われるミホが木の陰から現れる。
 ミホ「佐伯先生!」
 佐伯「あっ、これはこれはお嬢様」
 たちまち恵比須顔になる佐伯。
 ミホ「なにをしてるんですかぁっ?」
 問い掛けるミホの台詞、これは実際に聞いてもらわないと分からないと思うが、とにかく俳優と言う仕事を舐めているとしか思えない適当な演技。後藤さんでも、もう少し感情込めて言うぞ。中山美穂の演技の拙劣さと言うより、熱意のなさが伝わってくる。

 佐伯「はい、人間サーフィンでございます!」
 さっきは、雄太たちにも丁寧な言葉遣いをしていたのに、ここでは態度を変えないのは、変といえば変だが。
 ちなみに、ここでは、実際に力也がワタルたちの背中に乗ってるようで、土台の人は大変だ。
 あ、だから、比較的ガタイの良い、ワタルや日下たちが選ばれたのかな?

 ミホ「かっわいそうに……」
 続けて放つこの台詞も、中山美穂独特の言い回しで、悪い意味で耳に残る。
 その言葉を受けてか、佐伯は背中から降りて、ミホの前に立つ。
 ミホ「あっ、盗まれた車見付かったそうですね、良かったじゃありませんか」
 佐伯「ええっ、それはそれですが……」
 佐伯は悔しそうに竹刀で地面を叩く。と言うことは、肝心のマイクロフィルムが戻ってないことも、彼は知らされているのだろう。
 ミホ「それにしてもー、先生方皆さん焦ってらっしゃるのはどーいうわけかしらねえ」
 せめてそのだらしない口元をどうにかして欲しいのだが、まあ、それが人気の要因の一つだったのだろう。
  
 ミホとしては佐伯は自分になら何でも喋るだろうと言う一種の自信のようなものがあったのかもしれないが、
 佐伯「ええ、それはお嬢様でも答えられません! あしからず」

 あっさり断られてしょぼーんとなるミホ。
 一方、タケシは学校には近寄らず、繁華街をほっつき歩いていた。
 何となく作為的にコーラを飲んでいる。
 ちなみに後ろの赤い立て看板には、「テレフォンクラブ 赤い糸」と書いてある。ナイスネーミング。
 どうでもいいが、この時のタケシのポーズとか雰囲気が、まるでコーラのCM撮ってるみたいで笑える。

 そんなにかっこつけてコーラ飲まなくても……。
 後ろのオバちゃんも怪訝そうな顔になってるよ。
  
 と、視線の先に、怪しい男達が。東条の手下である。すぐにタケシに気付く。
 どうでもいいが、左上の看板には、「令嬢倶楽部」と書いてある。気になる(なるなよ)。
 タケシは、コーラの缶を投げ捨てて反対方向へ走り出す。
 他の容疑者は疑いが晴れて、タケシが本星ということで手下たちが探していたのだろう。
  
 狭い路地に入り、逃走するタケシ。
 しかし、行く手には別の追っ手が。右の人がボスのようです。

 路地の中で、緊迫の追跡劇が演じられる。
  
 公園を突っ切り、さりげなくアクション俳優らしい動きを披露する。
  
 一方、ユミも近くにいて、タケシを追っている模様。
 しかし、「新宿牧場」ってなんだろう?
 とにかく、新宿で撮影してることだけは分かるが。
 それにしても、ユミたちはどうやってタケシのことを知り得たのだろうか。
 車を盗むのを目撃した時は距離があったからタケシだとは分からなかっただろう。
 ひたすら逃げ続けるタケシ。手下たちもしつこく追跡する。
  
 飲み屋街の裏路地のようなところを走っていたタケシの目の前で、ドアが開く。咄嗟に中に入るタケシ。
 手下たちは気付かずに素通りして行ってしまう。
  
 無論、タケシを助けたのはユミだった。
 彼らが行ってしまったのを確かめてから、二人は反対方向へ逃げる。
 6話にも似たようなシーンがあったな。



アバンタイトル Aパート Bパート 戦闘シーン エンディング 予告編+まとめ
 
 CM明けました。
 追っ手を振り切った二人は、高層ビルの見える公園に来ていた。
 ここは他のドラマでもちょくちょく出てくるロケ地だと思うが、よく分からない。

 タケシ「どうして俺のことを助けてくれたんだい?」
 ユミ「だって、理事の車盗んだの、あなたでしょう?」
 タケシ「泥棒が好きなのか?」
 ボケをかますタケシ。

 ユミ「うっ、違うわよ……理事や校長たちがっ、慌ててる姿見るとスカッとしたの!」
 考えたら、この時点でユミたちが無理してタケシを助ける理由はないんだよね。まあ、クラスメイトだから……。
 タケシ「だろう? 俺だってちょっと慌てさせようと思って盗んでやったのさ」
 あれ、東条に轢き殺されそうになった腹いせじゃなかったの?
  
 タケシの言葉に振り向いて、
 ユミ「まあ〜!」
 と、呆れた声を出すユミだった。
 少しぎこちない沈黙のあと、
 タケシ「口利くの、初めてだな」
 ユミ「そうね、おんなじクラスなのに」

 おっ、これは予想外のラブラブな展開か?

 考えたら「反逆同盟」は女子高生が主役のガールズドラマなのに、恋愛要素が希薄なので(真正面から取り上げているのは15話くらいか)新鮮なやりとりである。
 実際、ユミたちレギュラーが2-Aの脇役、それも男子とこれだけみっちり会話するのはこのシーンだけだろう。
 タケシ「ふっ、不良とは口を利きたくねえか」
 意外と純情なタケシくん。
  
 ユミ「そんな! ……そんなこと全然思ってないわよ」
 相変わらず優等生のユミちゃん。照れ隠しに、鼻の下をこするタケシ。ちょっと可愛い。
 そして、意味もなくコンクリートの支柱を殴る。
  
 ユミ「佐伯先生が、あなたのこと探してるわ……気を付けてね」
 こういう場合でも、ちゃんと「先生」とつけるのが、いかにもユミらしい育ちの良さが滲み出ている。ルリだと「佐伯の野郎」、ケイなら「佐伯の奴」などと言いそうだ。ミホは単に「佐伯」かな。召し使い程度にしか見てない感じだから。

 タケシ「ふっ、どってことねえよ、じゃあな!」
 意外と奥手のタケシは、それ以上会話を発展させず、あっさりと別れる。もったいない話だ。
 だが、階段を降りかけて、ふと思い出したように振り向き、
 「これやるよ、助けてくれたお礼さ」と、ポケットから出したものをユミに向かって投げる。
  
 やや慌て気味にキャッチしたものを見ると、
 木彫りのアイヌ人形でした。
 ユミ「なんちゅうプレゼントじゃ……」と内心思いつつ(註・思ってません)、
  
 当たり障りのない笑顔で応えるユミ。そして何を勘違いしたのか、してやったりと言う面持ちで走り去るタケシくんでした。
 が、ユミはそのまま彼の後をつける。

 ……なんで? うーん、まだ彼の身が危険だと思っていたのかもしれない……

  
 一方、東条は山縣家を訪れ、ステキなピサの斜塔の模型を鑑賞していた。

 東条「理事長は?」
 加寿子「眠ってるわ。ぐっすりと……このまま目が醒めなければいいんだけど
 東条「ふっはっははは、恐ろしいことを仰る方だ」
 加寿子は立ち上がって、彼のそばに来て、
 加寿子「その方があの人のためだと思うけど」
 東条「確かにB計画の本当の正体を知らせることの方が、恐ろしいことには違いありませんな」
 加寿子「どんなことしても取り戻すのよ」
 東条「わかってます、B計画が漏れて困るのはあなただけじゃありませんから」

 二人のやりとりからして、山縣理事長はB計画そのものの存在は知っているらしい。恐らく(次回で描かれる)生徒の徹底的な管理体制の構築のことだろう。だが、あくまでB計画の真の狙いは、加寿子が山縣に代わって黒鳥の支配者になることなのだろう。

 前述したが、そんな大事なマイクロフィルムを何故加寿子は東条に委ねたのか?
 彼が、計画の実務面を担当しているらしいので、その必要があって渡したのだろうか? フィルムには生徒家畜化計画以外に、理事長や校長にも知られてはならない「真の目的」も書かれているので、必死になって奪回しようとしているのだろう。
 さて、タケシは、スクラップ置き場の横を小走りに歩いていた(小走りに歩くって変かな?)。
 ここ、手前からタケシと擦れ違うようにして、ふたりの子供が凧をあげながら走っていくのだが、季節感のあるアイテムの登場することの少ない「反逆同盟」では貴重なビジュアルである。無論、子供たちはエキストラだろうが、とにかく1月上旬ごろに撮影しているものと見て構わないのではないか。もっとも、彼らがあげているのはゲイラカイトだけど。
 で、そのだいぶ後方に彼を尾行しているユミの姿が見える。あの公園からずっと尾行してきたのだ。
 考えたら、ユミがこれだけ単独行動する回も珍しい。普通だったら、ルリかケイが同行しているところだ。
  
 タケシ、廃車や廃タイヤなどの間に入り、細い道を通っていくのかと思いきや、廃バスの乗車口に立ち、左右を油断なく見渡してから、何とその中に入ってしまうのだ。
 最初、遊び場にしてるだけかと思ったら、内部の様子から見て、確実にここで暮らしている。

 そう、タケシは意外にもホームレス同然の少年だったのだ。ショックだ。
  
 タケシ「うわっ」
 が、「家」に入った途端、タケシはあらかじめ中に潜んでいた東条の部下に襲われ、あっさり拉致されてしまう。

 うーん、しかし、彼らはタケシがここに住んでるってどうやって知ったのだろう。こんな住まいじゃ、生徒名簿の住所情報を見ても分からないだろうし。
 急発進する車のエンジンの音を聞き、廃タイヤの山から覗くユミ。
 走り去る車の中に、タケシの横顔が見える。
 その後、ユミが裏手に回ると、バスのドアが開いたままになっている。
 ユミはタケシの「自宅」に入り、物珍しげに内部の様子を見る。
 おじさんから貰ったマンションで優雅に暮らしている我が身と引き比べ、「あわれー」と内心思いつつ(註・思ってません)、
 振り向くと、
 幼稚な字で書かれた脅迫状が……!

 男の声「武は預った……(以下、全文を読み上げる)」

 京王多摩川高架下と言う場所の指定が、いかにも「反逆同盟」らしい。

 ただ、これを残した男達は、何故ユミが、と言うか、アイヌ人形を持つ者がここを訪れることが分かったのだろう。それ以前に、タケシを捕まえたときに、アイヌ人形をタケシの身体から探した様子がなかったんだが……。タケシがユミに人形を渡すところを見ていたのなら、ユミ自身を襲えば済むことだしね。
 で、ご丁寧に人形のイラストまで添えてある親切設計。
  
 ユミ「人形?」

 先ほどタケシに貰った人形のことだと気付き、カバンから取り出す。この時、カバンの中は人形だけで、教科書とかは全く入ってない様子。ユミも転校当初は真面目に勉強していたが、最近は「反逆同盟」活動で忙しくてそちらもおろそかになっていたのかもしれない。もっとも、名門校のトップクラスだったユミからすれば、黒鳥の学習レベルなど、自宅学習の必要がないほど簡単なのかもしれない。
  
 ユミの声「この人形が……?」
 ユミが人形を振ってみると、中から音がする。
  
 繊細な指先で底のシールを剥がすと、
 分かりやすくBと書かれたコンタクトレンズマイクロフィルムケースが出てきた。

 右側にはコンタクトの製品番号がそのまま残っているようだ。
  
 ユミの声「これがもしかしたらB計画の……でもタケシが!」

 仙道さん、ドラマが始まった頃に比べると、明らかに綺麗になったなぁ。

 ところで、このシーンで最も気になるのは、タケシがどういう生活をしているのかと言う点だ。単なる隠れ場所のような生易しいところではなく、彼がそこで生活臭をたっぷり染み込ませて暮らしているのは映像を見ればはっきりしている。家族もいないと見るのが妥当だろう。

 しかし、今までのエピソードで明らかなように黒鳥学園は偏差値は低くとも、高額な入学金や寄付金など、何かとお金のかかるところで、12話ではルリを含めた4人の生徒が寄付金未払いで責められていたほどだ。とてもじゃないが、タケシのような暮らしをしている人間の通える学校ではない。そう言えば、5話でルリが寄付を募った時に、タケシは冗談めかして自分も困っていると言っていたくらいだから、実際、生活は極めて苦しいのだろう。

 この矛盾を説明しようとすれば、タケシには離れて暮らす親族がいて、彼はそこから仕送りを受けているとしか思えない。見ての通り不良なので、1話で校長が演説しているように、保護者に見放されて金だけは出してもらい、黒鳥学園に放り込まれている、と言うのが実情か。ホームレスと言っても、とにかく廃バスの中に定住しているのだから、入学も可能だったのだろう。

 それにしても、浮世離れした設定には違いない。


 次のシーンでは、山縣家の電話が鳴って、
  
 ふわふわとはねるようにミホが近付き、受話器をとる。
 ミホ「もしもし、山縣です。あっ、ユミぃ? タケシがぁ? にんぎょ……B計画の?」
 と言ってるのだが、クラスの違う、面識もないミホが「タケシ」と呼び捨てるのは変だ。
 電話ボックスからかけているユミ。
 ユミ「確かにこれがあればB計画の内容はつかめるわ。でもこれを持ってかないと、タケシが殺されるのよ。お願い、わかって」

 ただ、紙には「何時までに」と言う指定はなかったのだから、渡す前に中身をチェックするくらいの図太さが欲しい。まあ、マイクロフィルムだと、簡単には読めないし、コピーも難しいだろうが。
 ミホ「分かったわ、じゃああたしたちもこれからすぐに……」
 話の途中で、ブツッと切れる電話。
 ミホ「ユミぃ、もしもし?」
 ユミは、ミホとの通話もそこそこに、取引現場に急行した模様。
 バックには、京王多摩川線の高架。電車もしっかり走ってます。
 しかし考えたら、京王多摩川の高架の下と言うだけでは、待ち合わせは難しいのでは?
 画面向かって右に進むと、京王多摩川駅か? ここは、多摩川児童公園あるいは市民運動場? よく分からない。
 いつの間にか、仙道さん、聖子ちゃんカットと言うよりシンプルなボブに髪型が変わってるな。こっちの方が似合ってる。
  
 と、橋脚の陰から、東条の手下たちがゾロゾロと出てくる。女子高生一人に対し、いささか大人気ないが。
 既に袋叩きにされて死にそうなタケシに、ドスをつきつける。
  
 「ハッ」とするユミのアップ。少し歩み寄って、
  
 睨み合う両者。ユミの瞳は静かに怒りを湛えている。
 ユミ「人形は持ってきたわ」
 東条の手下の中でも年嵩のリーダー格、喜多保至さんという役者さんだと思うが、無言で手招きする。
  
 ちょっと懐かしいカバンの留め金を外し、人形を取り出し、
 一瞬、重要なデータを手放すのを惜しむような表情を見せるが、
  
 無論、タケシの命には代えられないので、なまめかしい首筋をさらしつつ、放り投げる。
 男はやや姿勢を崩しつつ、しっかりキャッチ。何回も練習したんだろうなぁ。
 しかし、この場合、彼らはユミの素性について気にならないのだろうか。まあ、彼らはあくまでマイクロフィルムの件についてだけ聞かされているので、「反逆同盟」のことは全く知らなかったのだろう。
 男は人形の中からケースを取り出し、満足そうに無言で何度も頷く。

 少しは喋れ!

 あと、ケースの中にマイクロフィルムが入ってるかどうかもチェックした方がいいぞ。
 ユミ「タケシ君を返して!」

 男は「ああ」と答え(やっと喋った)、さっさとその場を離れるが、
  
 タケシは解放前に行きがけの駄賃とばかり、下っ端たちにまた暴行される。
 ユミは驚き、慌てて駆け寄る。
  
 ユミ「タケシ君!」
 この時、あまり勢いよく走るものだから、スカートがまくれて太腿がチラッと見えてしまう。ま、ほんの一瞬だけど。
 ユミ「大丈夫?」
 優しく抱き起こすユミ。タケシは幸せ者ですな。

 さて、東条は部下から人形を受け取り、ご機嫌であった。
 東条「もしもし、東条でございますが……奥様でいらっしゃいますか? イヤイヤこの度は大変ご心配をおかけして申し訳ありませんでした。ははは、フィルムは無事、私の手に戻りました!」
 自分の事務所から加寿子に報告を入れている。
 なお、画面左の男性は、恐らくクレジットされている残りの俳優、剣持誠さんだろう。この方も当時JACに所属されていました。今もそう言う方面で活躍されていると思うが……。
 加寿子「まあ、ほんとうに? はぁっ、それ(そりorそい、に聞こえる)は良かったこと。ご苦労様」
 フトモモの上に黒電話を載せると言うあまり冴えないスタイルで東条をねぎらう加寿子だが、そもそも東条のミスによってこんな面倒なことになったのだから、加寿子のような女帝としては、いささか対応が優しすぎる気もするが、彼女のこういうところが人望を集めるもとになったのかもしれない。山縣理事長だったらもっと厳しい口調で、誉めもしないだろうしね。
 東条「これでB計画は予定通り、実行されると言うわけですよ。うう、そしてその次には……」
 なおも得意げにべらべら喋っていると、
 加寿子「お喋りが過ぎますよ……そのことはいずれまた……ごきげんよう」
 やんわりとたしなめて、チンと受話器を戻す。

 二人の会話からして、B計画はあくまで表面的には生徒家畜化計画(そしてさらに徹底した管理教育化)のことなのだが、マイクロフィルムには恐らく、裏に隠された計画……加寿子が山縣にかわって黒鳥(と言うか、山縣グループそのもの)を牛耳ると言うクーデター計画のようなものが記してあったのだろう。東条に渡したのはやはり、家畜化計画の実務レベルを東条が担当していたからだろう。結局彼はこの後倒され、九条たちによって実施されることになるのだが。
  
 加寿子に誉められて機嫌の良い東条は、鼻歌でも歌いそうな雰囲気で、事務所の金庫の中に人形を仕舞う。

 相変わらず、緊張感のないアイテムだ。
 
  
 一方、加寿子の方はキラキラと無意味に光る効果の中で、グラスにブランデーを注いで勝利の美酒を味わっていた。

 この効果、要ります?
  
 しかもすぐ普通の映像に戻ってしまう。なんだったんだ?

 と、奥の扉が開いて、ミホが顔を覗かせ鋭い目で義母を見詰める。
 さすがに電話の声は部屋の外では聞こえないと思うが、さっきのこともあるので、この部屋にも盗聴器を仕掛けていたのではないだろうか。

  
 東条「今日はみんなご苦労だったな、さて、ゆっくりメシでも食いに行くか!」
 東条と、その部下の関係も、妙にマイルドなんだよね。
 東条が先に立って部屋から出ようとすると、まるで見ていたようなタイミングで電話が鳴る。
 部下の一人、たぶん剣持さんだと思うが、受けて、「はい、はい、ちょっとお待ちください。先生!」と、東条に取り次ぐ。
 東条「うん……もしもし東条だが」
 ミホ「あたし、山縣加寿子の代理のものですけど、奥様が大至急お会いしたいとのことです」
 東条「はぁ? ……わかりました、すぐ伺いましょう」
 東条はやや怪訝そうな顔付きながら、特に疑いは抱いていない様子。

 会話だけ見れば、東条はこの家にやってくるのが妥当だが、実際は以下の戦闘シーンの舞台となる場所へやってくる。省略されているが、ここでミホはその場所を指定していたのだろうか? しかし加寿子のようなセレブがそんなところに呼び出すか?

 それと、今回の「反逆同盟」の目的はB計画の全貌を知ることで、暴行されたタケシの仇を取ることではない筈だ。なのに、この後の展開からして、ミホはマイクロフィルムを持参しろとは言っていないようなのだ。まあ、さすがにちょっと怪しまれるかもしれないと自重したのかもしれないが、だったら、ユミたちが彼らをおびき出して戦う一方で、暇な雄太に事務所に潜入させて、マイクロフィルムを盗ませるなどの措置を取らないと……。もっとも、雄太ひとりでは金庫も開けられなかっただろうが。



アバンタイトル Aパート Bパート 戦闘シーン エンディング 予告編+まとめ
 
 さて、東条は指定された場所、高台にある公園の様な場所へ部下をゾロゾロ引き連れてやってくる。
 部下も同行させたのは、やはり、半信半疑だったのだろうか。それなら加寿子に確認の電話をすれば良かったのに。
 闇の中に異様なものを見付けて、驚く東条。
 アーチ型の、何の建物なのかよくわからないのだが、その上にずらっと並ぶ4人の戦士。
 そう、今回から、デフォルトで4人で登場することになったのだ。
 靴音を響かせてゆっくり進み出る4人。
 20話目にして漸くミホが白いセーラー服姿を見せた瞬間である。ただし、OPのそれとはメイクなどは全然異なる。
 ただし、切り込み隊長は相変わらずこのお方。今回はほんと出番が少なかった。
 ルリ「闇の中でのさばり続ける悪党ども」
 ケイ「てめえらのようなワルは許せねえ」
 今回も、エコーがかかってますね。
  
 ユミはいつものように、お腹のところで拳をクロスさせ、「天に代わって」腕を構えて「成敗する!」
  従来は、この後みんなで「セーラー服反逆同盟」と叫んで、決めなのだが、
 今回は、ここで敵からのアシストがある。
 東条「何者だ? 貴様ら!」
  で、それを受けて、
  
 ミホが、指の間にバラの花を持ったまま両手をクロスさせる。そしてクルッと手を返して、花弁を相手に向けて、
 ミホ「純潔と燃える正義の」
 と、新しい台詞を続け、
 そこで、
 4人「セーラー服反逆同盟!」
  と名乗る。

 元々3人用の台詞として考えられていたものなので、従来のパートを変えずに、ミホの台詞を組み込むのには脚本家も苦労したことだろう。

 しかし、「純潔」って言い切っているが、確かに後藤さんはどう考えても処女だが(希望)、山本さんは……まあ、あくまでドラマの中での話だ。
 東条「な、何をー、こっ小癪なー、おい、さっさと地獄へ送ってやれ!」

  やられ役として最高の反応をする東条だが、何も「地獄へ送」らなくてもいいのでは?
 なお、息が真っ白で、寒そうだ。夜だしね。
 斜めのアングルでごく短く見得を切ってから、ユミを先陣に次々とその場でジャンプ。
 空中に飛び上がって(別人になって)襲い掛かる。
 ただし、これは何話かの使い回しである。だから、3人目のケイが2回繰り返されて、最後がミホという事になっている。ケイのジャンプシーンは髪型がほとんど見えないので、一応、辻褄は合っている。
 「あうっ」みたいなよく分からない声と共に着地する4人。こう並ぶと、中山美穂は結構、背が高い。
 で、最初はいつものようにザコたちとの乱戦からスタート。
 今回は、この高台と階段がメインの戦場になる。

 ただ、ザコが9人もいるのはやっぱり変だろう。東条は最初から戦いになると予想していたとしか思えない。
 ここから「Don't Stop Lullaby」が始まるが、2番からなので戦闘シーンが短いことが予測できる。

 その後はいつものように個人戦をクローズアップ。最初はユミ。
  
 敵の刃物攻撃を受け止め、殴りまくるユミ。このくらいのアクションなら、もう仙道さんが普通にこなしているのが凄い。
  
 と、またここで一瞬全体を映す。右に左に、華麗に敵を蹴り飛ばしているのは、無論、ユミのスタントである。
 しかし、特に階段でのアクションは難しかったと思う。

 次はルリ。
  
 最初の敵を鉛筆を持った腕で払い退け、次の敵の攻撃を受け止めて、
  
 その腕に直接鉛筆を突き刺すと言う変わった攻撃を見せる。とどめに右フックで吹っ飛ばす。

 山本さんも、アクションが上達したよね。
  
 ここで一瞬俯瞰になって、どういうところなのか良く分かる。港町っぽいんだけど、どこなんだろう。
 中央では、ケイが綺麗な前方回転を披露している。

 何となく、霧雨が降っているようにも見えるのだが、雨じゃなくて霧かな?

 そこにあるポールのようなものの前でケイの個人戦。
  
 日本刀による攻撃(あぶねえな)をかわし、
  
 スカーフチェーンで一蹴。さらに、群がる敵を次々と薙ぎ払う。

 もう一度階段を正面に見た全体バトルシーン(最初と同じ?)を挟んでから、

 ここで、やっとミホの出番。
  
 ややスローモーションで、手にした薔薇を左右に振り回すミホ。
 ミホのメイクも、派手である。
 間違いなく、中山美穂はいやいやメイクされていただろう。
 まあ、それは仙道さんたちも似たようなものか。後藤さんはメイクのことを学校の友達に笑われていたそうです。
 彼女目掛けて、やられる気マンマンで階段を駆け上るザコの皆さん。
 ミホは手にしたバラの束でビシバシと敵を薙ぎ払う。
 おそらくいつもの爆発バラではなく、ムチのような丈夫な近接攻撃用のパラなのだろう。

  ちなみに、このシーンのミホ、パッと見では分からないが、中山美穂ではなくスタントが演じています。はっきりしないが、恩田さんじゃないかと思う。
 間に、もう一度バストアップの中山美穂の軽いアクションを映し、
 最後にまたスタントのアクションにつなげている。

 ここで再びルリ。
  
 青いネクタイの男をぶっ飛ばしてから、鉛筆を投げる。
 ドスを持った男……剣持誠さんだと思うが、その手に刺さる。
  
 その痛みでチャリンとドスを落としながら、綺麗に落下する。ここは、最初にユミたちが立っていた場所か。
 ルリはさらに2本続けて鉛筆を投げる。
  
 いつものように、指の間に刺さる鉛筆。
 ちなみに、この右の顔の大きな人、当時のJACの宮崎剛と言う人かもしれない。無論、クレジットなどはされていないが。あくまで管理人の憶測で、全然違う人だったらゴメンナサイ。
 で、左の人は、同じくJACの赤田昌人さんかもしれない。赤田さんが「反逆同盟」に出ているのは確かなのだが、無論これも確信はない。
 暗くて分かりにくいが、そのまま後ろの階段を転がり落ちていく二人。さすがJAC。
 もっとも、その途中で鉛筆が落ちてるけど。
 ずーっと茂みに隠れていた東条。味方の劣勢に、こっそり逃げようとするが、
  
 ケイに見付かり、スカーフを投げられる。ピッタリ東条の首に巻きつくチェーン。
 このまま、あっさりやられるかと思ったが、
 東条「この、ガキの癖に……」
 と、チェーンを掴んでケイと引っ張り合いをするのである。

 さすがウルトラマン

  
 後藤さんも、子供の頃、将来自分がウルトラマンと綱引きすることになるとは思ってもみなかっただろうなぁ……

 しかし、7話では大の男をひとりで宙吊りにするほどのパワーを見せたケイにしては、いささか弱過ぎるかな。
 それに、この位置関係なら、パッとケイが手を離したら、東条はそのまま反動で後ろに倒れそうだが……。
  
 相変わらず嬉しそうにチェーンを引っ張るケイだが、アクションの際、しばしば目をつぶってしまうのがいつもながらの癖。
 現場では、横山稔アクション監督に「恭子ちゃん、目ぇつぶっちゃダメー」とか言われていたのだろうか。
 いい勝負が続いていたが、この時後ろから手下のリーダー格・喜多保至さん(?)が飛んできて、ボスの加勢をする。
 そういや、彼も一緒に来ていたのに、戦闘には参加してなかったな。彼も隠れていたのだろうか。
 二人がかりで引っ張られ、
  
 あえなく階段を転がり落ちるケイ(のスタント)。
 ちょっと危険なアクションのようだが、実際はゆっくりと転がっているので大丈夫。
 ただ、チェーンを持ったままなので、その辺が少し厄介だったかも。

 このシーン、ケイがかなり情けないことになっているが、演出上仕方のない展開である。
 つまり、正式に同盟員になっても、まだ仲間のピンチを救う自分の見せ場が欲しいミホのためである。
  
 二人の足元まで転がってきたケイを、男がドスを取り出して「野郎、クッ」と、刺そうとする。
 この時、転がるケイの顔が割とはっきり見えるのだが、やはりこれもスタントだろう。後藤さんでもやってやれないことはなかっただろうが。
 で、ここでミホが待ってましたとばかりバラを投げる。殴り用とは別に、投げ用のバラも持参していたのだろう。
 爆発したバラの花びらで視界を塞がれる喜多保至。
 その隙に、立ち上がったケイが彼を蹴り倒す。
 が、東条はなおもケイのチェーンを振り回して抵抗し、
  押されたケイは情けなくも階段に尻餅をついてしまい、その間に東条に逃げられてしまう。
 ついでに、リーダー格も起き上がってケイに襲い掛かる。ただ、画面の下に隠れてはっきりとは見えない。
 東条の行く手をミホが遮り、戦う。
 
 すぐに、ザコが群がってきて、ユミたちも駆けつけ、再び乱戦になる。
 ケイも、すぐ喜多保至を倒したのだろう、画面下から乱戦に加わっている。もっとも殴るタイミングがつかめなくてうろうろしてる感じだが。
 で、最後は残った東条を取り囲むのは、4人の不良女子高生。考えたら怖い状況だ。
 この辺で、「Don't Stop Lullaby」が終わる。
 何とか逃げようとする東条の目の前に立つミホ。
 しかし、さすがにこの距離だと、相手が理事長の娘だと気付きそうなものだが……さすがに、しょっちゅう山縣邸に出入りしていたのに、顔を知らなかったというのは考えにくい。ま、夜だし、メイクしてるからね。
  
 勢いをつけて思いっきり東条の顔をバラで叩く。
 東条「おおっ、くっ」
 バラの棘で顔を切られ、激しく痛がる東条。
 ミホに肩をつかまれて振り向かせられると、
  
 こんな顔↑をするものだから、てっきり相手がミホだと分かったのだと思ったが、
 ミホ「あの人形どこなの?」と、問われ、
 東条「知らないよ!」
 と、普通に答えている。気付いたんじゃなかったのか? 紛らわしい顔するな。静止画では分かりにくいが、どちらの息も白い。
 ミホ「言わないと!」
  すぐキレるミホ。しかし、だったら、最初に電話した時に人形持参でと言えば良かったのに。
 びびる東条。ここで、やっとミホだと気付いたんだとばかり思ったが、

 東条「……分かった、言うよ、俺の会社の、金庫の中だ」

 って、やっぱり全然気付いてないのかよ! 重ね重ね紛らわしい顔するな!
  ちなみに会社と言うことは、本職は、何か事業をやっている人なのか。まあ、山縣グループの傘下の企業とか、かな。

 それにしても、これくらいで口を割ってしまうとは、意外と根性のないおっちゃんだ。
 ……考えたら、B計画のマイクロフィルムを取られても、東条さんはそれほど困らないのだな。困るのは加寿子だ。
 それを聞いて、ユミが背後から静かに回り込む。
  
 ユミ「悪いけど、あなたには警察が来るまで寝ててもらうわ」
 と宣告し、胸倉を掴んで、まともに腹を殴る。
 東条「おおっ」
 あえなく崩れ落ちる東条。

 ユミは警察と言ってるが、今回は、タケシを拉致し、暴行した程度で、しかも彼は実行犯ではないので、いまひとつピンと来ない。
 それを言うなら、タケシだって車盗んでるし、ユミたちは盗聴してるしなぁ……。
 もう少し、東条たちやられ役には悪いことをして欲しかったところだ。



アバンタイトル Aパート Bパート 戦闘シーン エンディング 予告編+まとめ
 
 今回はバトルが終わっても、ほのぼのシーンには行かず、どこかのビルの階段を戦闘スタイルのまま駆け上がるユミたち。

 無論、東条の会社のビルだろうが、戦場からここまでその格好で移動するのは割と恥ずかしいぞ。と言って、普通の制服に着替えてしまっては緊張感が薄れてしまうからね。
 ここは、出番のなかった雄太に見せ場を与えても良かったんじゃないかな。
  
 で、毎度のことなのだが、この時、仙道さん、山本さん、後藤さんはちゃんと本人がやっているのだが、最後尾のミホだけ明らかに別人である。
 このシーン、話の流れからして、ミホは先頭か2番手を担当するのが普通なのに、最後尾に甘んじているのは顔が見えなくても不自然じゃないからだ。

 中山美穂が当時めちゃくちゃ忙しかっただろうことは分かるが、万障繰り合わせて撮影に来いや!
 で、社長室に辿り着いたユミたちだが、カメラがパンすると、
 既に金庫が開けっ放しになっていた。

 うーん、でも、誰か盗んだにせよ、金庫を壊してるわけじゃないのだから、普通は扉を閉めていくだろう。
 ちなみに、カレンダーは3月になっているので物語中でもオンエアと同様、3月と言う設定なのだろう。しかし、街の様子や呼気の白さなど、どう見ても真冬にしか見えない。さっきの子供たちは凧あげてたし。
 どやどやと金庫の前に立つユミたち。
 ミホは後ろ姿しか見せないが、無論、別の人がやっているのだ。
  
 当然、金庫の中は空っぽ。
 でも、さっきは人形以外にも書類とかもあったんだけど……。みんな持っていったのだろうか。
 下の引き出しも開けて見るが、何もない。
 ユミ「ないっ」
  
 ルリは驚いた顔で、ミホ(多分)を振り返る。
  
 ケイも、ゆっくりとミホに視線を向ける。
  
 で、その視線をそこにいる筈のない中山美穂がしっかり受け止めるのが、映像のマジック。
 ミホの険しいアップで次のシーンへ。

 しかし、えげつないメイクである。この中ではミホが一番派手かも。
  
 失意のユミたちをあとにして、夜の街を疾走する車の中では、加寿子が例の人形を手にしていた。
 しかし、彼女はどうやって東条たちの敗北と、反逆同盟の襲来を予知したのか?
  
 人形からマイクロフィルムケースを取り出して掌に載せ、にやりと笑う加寿子のアップで終了。



アバンタイトル Aパート Bパート 戦闘シーン エンディング 予告編+まとめ
 
 予告編

 まず、ナレーターでは「理事長・東条」と明言されているのだが、実際はただの「理事・東条」である。
 映像的にはほとんど本編との違いはない。

 まとめ

 今回は、初めてミホが同盟に本格的に参加して活動すると言うこと、B計画を軸にして学園サイドとの全面的な戦いに突入すると言う点で、今までのエピソードとは一線を画している。
 ユミとミホ以外のレギュラーメンバーの出番が極めて少なくっているのが遺憾だ。ルリとケイは戦闘シーンがあるからまだいいが、雄太にいたってはアバンタイトル、Aパートで数カットしか出番がないと言うひどい扱いだった。

 B計画を巡る争いも、あちらこちらに突っ込みどころがあって、いまひとつ盛り上がりに欠ける。
 ただ、今まで陽のあたらなかったタケシが活躍(?)したり、彼とユミとの間で恋愛っぽい雰囲気があったり、加寿子が急に存在感を増したり、それなりに注目すべきところはある。

 また、連絡、会話手段としてかつてないほど電話が多用されているのも今回の特徴だ。
 具体的には、加寿子=東条、ユミ=ミホ、ミホ=東条と言う風に、重要な話し合いが電話で済まされるケースが多い。

 ミホが同盟の仲間として加わってはいるのだが、冒頭の5人の集うシーンでの雰囲気は、やっぱり打ち解けているとは言い難い。とにかくミホはそれまでほとんどユミ以外のメンバーと絡んでないのだから、そう簡単に垣根が取れるとも思えず、実際、これから最終回まで、そう言う感じが抜けることはなかった。
 キャリアのある仙道さんはともかく、後藤さんなんかは、相手が大人気アイドルと言うことで、畏縮していたんじゃないだろうか。



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