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第21話 ミホの怒り爆発!バラ投げさえる
放送日時 1987年3月9日
監督 帶盛迪彦
脚本 園田英樹
準レギュ 藤岡重慶、中島はるみ、安岡力也、竹中直人、奈美悦子、南原宏治
ゲスト 住田隆、中村俊夫、稲山玄/生徒指導部員
予告 B計画の一環として学生家畜化をねらう学園側は手始めとして2年A組の生徒たちに奇妙なブレスレットを付けさせた。このブレスレットは学園内のコンピューターと連動し、即座に居場所が判明する仕掛けがしてある。反逆同盟の正体を暴きだすブレスレットの効果は……。次回、「セーラー服反逆同盟」、お楽しみに!
備考 タイトルの!は正確には45度に傾いて表記されたもの。
評価    シナリオ ★★★ ドラマ部分が弱い。謎解き要素も希薄だ。
演出 ★★★★ 生徒監視システムの描写などはよく出来ている。コミカルなシーンも多い。
映像 ★★★ 場面転換が多く、新鮮。が、全体的に映像が暗い。
キャスト ★★★★  ゲストは貧弱だが、愛川欽也を除くオールスターキャスト達成。森口君が久々に燃える。
アクション ★★★ 全話を通しても極めて尺が短い。竹中直人で爆笑。
総合 ★★★★ 後半では割と面白いエピソードだ。
アバンタイトル Aパート Bパート 戦闘シーン エンディング 予告編+まとめ
 
 いよいよゴールが見えてきて寂しい21話。

 さて、お気付きのことだろうが、19話から、ストーリーとはあまり関係なくとも中山美穂演じるミホの名前がサブタイトルに組み込まれている。中でもこの21話など、サブタイトルと本編の乖離が甚しい。ミホは大して怒ってないし、バラ投げもいつもと変わらない。と言うか、そもそも投げてない。

 よって、本来あるべきサブタイトルは、「恐怖の学生家畜化計画」「B計画発動!反逆同盟を探せ」「謎のブレスレット 翔んだカップル誕生」などではないだろうか。

  
 幕開けは、軍隊調の行進曲っぽいBGMから、朝の通勤の模様。
 これは、次に黒鳥学園の通学風景をつなぐことで、
 黒鳥の生徒たちのイメージとダブらせようと言う演出だ。
 ま、実際のところ、日本の学校なんて企業戦士の予備校みたいなものだからね。昔も今も。
 それに続く、正門全体を捉えたショットだが、これは過去の映像の使いまわしだろう。
  
 舞台は即座に2-Aに移る。

 九条「全員、左手を挙げろ。今日は君たちに特別なプレゼントだ」

 九条が、生徒指導部の生徒たちを引き連れて来ており、台詞と同時に、生徒たちの左手にごつい金属製のブレスレットをはめさせていく。
 右上の画像の左の生徒は、岡元次郎さんと言うJACの俳優さんだが、彼は15話では影の総番・後藤役を演じていた。まさか、逆刀にぶちのめされたあと、後藤がここに再就職(?)したわけではあるまい。
 生徒たちは、素直に左手を挙げて行く。いささか物足りないけれど、逆らったら反省房行きだからね。
 男子生徒の声「なんだよ、これはーっ!」
 九条「だから、2年A組の君たちに、特別なプレゼントって言ってるんだ。喜べ」
 山口「誰がこんなだせえ腕輪されて喜ぶかよ!」
 と、2-Aの番長的な存在である山口が、取り付けられた腕輪を外そうとするが、外れない。
 山口「とれねえよ」
 九条「こいつがねえと外れねえよ……」
 鍵の束を見せびらかす九条。

 九条「いいか、無理して外そうとしたらな、即刻反省房行きだ、覚えておけ!」
 今回の九条は、妙にコワモテである。
 生徒たちは「ええーっ」と不安そうな声を上げる。雄太も、手首にはめられたブレスレットをしげしげと見る。
 しかし、このままだと、服を脱ぐ時にすげー邪魔そうだ。こんなでかいブレスレットをつけたまま四六時中生活するのはかなり鬱陶しい。
 ルリもケイも、当然ブレスレットを装着される。いぶかしそうにそれを見る。
 無論、ユミも例外ではなく、生徒指導部員のごつい手で腕輪を取り付けられていた。
 こうして見ると、いかにも仙道さんの手首が細くて、戦闘時の超人的パワーとは程遠いものに見える。
 なお、仙道さんの腕にブレスレットをはめる栄誉を得たのは、田部井淳(ためがい じゅん)さんと言う人です。彼も、このドラマには何度か違う役で出演されている。
 自分のブレスレットを観察するように見るユミ。ただ、仙道さんの手首だとこのサイズでは大き過ぎてゆるゆるである。

 番組としても、もっとコンパクトに、サイズも調整できるような小道具を揃えたかったのだろうが、予算か何かの都合で、こういうもので間に合わせたのだろう。
    
 ユミ「これも、B計画のひとつなのかしら?」
 次のカットではすぐに旧理事長室に移る。
 ユミは、ミホと二人でお話中。
 ミホ「多分ね……何かのテストをやってるんだと思うわ」
 ユミ「でも、こんなものにどんな意味があるのかしら」

 ミホ「いにしえの皇帝たちは、自分たちの奴隷に反抗心をなくさせるために、焼印で印をつけたそうよ」
 と、いきなりぶっ飛んだマメ知識を披露するミホ。いつの、どこの時代の話なのか、出典を示せ!
 ユミ「はぁーっ(溜息)私たちを奴隷化しようって訳ね」
 いきなり物分りの良いユミさん。友人だったら、「ミホさん、それは違うんじゃない?」とはっきり言ってあげるべきだろう。
 もっとも、
 ユミ「でもそれだけじゃないような気がする」
 と、最終的にはミホの意見を事実上、否定するユミだった。

 ミホ「もうしばらく待って、あたしが必ず探り出してやるから」
 と、ミホが請け負った時、
  
 ドアの開く音がして、振り向くと、
  
 指導部員「こらぁっ、こんなところでなにをしとるかぁ!」
 と、突然、入ってくる指導部員たち。今まで、こういう風に彼らの会合が邪魔されることはなかったので、ちょっとドキッとする。

 後から入ってきた九条、ユミの方を向いて、
 九条「昼間からレズってんじゃねえよ」
 と、下品なことを口走る。が、すぐ隣のミホに気付き、「おっ、お嬢様っ」と驚く。
 しかし、どう考えても部屋に入った時点で、すぐミホだと判ると思うんだけどね。ただ、ブラインドを下ろしているので暗かったのかもしれない。
      
 九条「あ、どぅっ、つぃ、ふぉっ」と、表記不可能な声を発しつつ、インド人っぽく合掌して謝る。
 これはもう完全な竹中直人のギャグ。今回、このネタがイヤと言うほど繰り返されます。

 ついでに、ワンテンポ遅れて、周囲の生徒指導部生徒たちも一緒のポーズを取ってるのが笑える。
 ちなみに、この、竹中直人の左に映っているのが、住田隆さん。「なんでも鑑定団」の出張鑑定の司会とかでお馴染み。
 ミホ「いったい、何事ですか」
 いつものように甘えるような声で詰問するミホ。
 九条「はっ、新しい教材が入りましたので、それを備え付ける部屋を探しておりました」
 ミホ「ここが前理事長室の思い出の部屋だということをご存知でしょうね」
 九条「はっ」
 ミホ「別の部屋にしなさい」
  九条「あ、どぅっ、い、はっ」
 再び合掌する竹中。周囲もならう。
 二人は、さっさと部屋を出て行くが、
 九条の声「高坂ユミとお嬢さんは一体どういう関係なんだ?」
 と、そろそろ最終回も近いという段階で、漸く二人の関係に疑問を抱く九条だった。
  
 考えながら廊下へ出た九条、機材を運んでいた生徒たちに「急いで運べよ」と別の部屋に持っていくよう指示する。
 生徒たちは単に一時的に徴用されたようで「おもてえなぁ」などと文句を言う。
 九条は「文句言うなっ! 運べ!」と一喝。文句言ったの、よく見たら森口君じゃない? 3話では、九条の監視の下、ひどい拷問を受けていたが……。
 その様子を後方の角から見ている二人。ここでOP。



アバンタイトル Aパート Bパート 戦闘シーン エンディング 予告編+まとめ
 
 さて、代わりにどこの部屋に設置したのか不明だが、ばかでかいモニターが三台、背後には大型コンピューターのイメージなのか、ケースのようなものが等間隔で並べられている。

 九条「全てのモニター、スイッチオン」
 指導部生徒「はっ」
 九条「1番モニター、裏門付近、3番モニター、テニスコート付近、それぞれ拡大しろ」
 あれ、2番モニターは? と思ってしまうが、2番は全体のマップを映しているのだね。
  
 九条「これでセット完了です」
 と、今回は真下に対して敬語を使う九条。回によって、ばらつきがあるんだよね。9話とか。

 真下「B計画の第一弾、学園管理システムはうまく行きそうなの?」
 九条「行きそうなのとは失敬だな、必ず成功させますよ」
 自信満々の九条。彼がシステムそのものを考案・設計したのだとしたら、その方面の知識・才能がある人なのだろう。専攻はなんなの?
 真下「一体、どういうプログラムなんですか?」
 と、真下教頭、ぜんぶ分かってるような顔してたのに、ここで改めて尋ねて来るのが脱力だが、

 九条「このコンピューターさえあれば、やがてこの学園の生徒たちの行動は全てチェックできるわけです。ただいま2年A組のクズどもをモルモットにして、テスト中です」
 台詞の途中で、必ず眉をぴくぴく動かす竹中直人。現場では、共演者を笑わせて「NGメーカーの直人」と恐れられていたのではないだろうか。

 真下「現在の状況を見せてください」
 九条「分かりました……やれ」
  
 指導部生徒「はいっ」
 かちゃかちゃとキーボードを操作すると、モニター3のテニスコート付近(全体マップの左隅)の画像が、グラウンド付近に切り替わり、トラックを動く赤いたくさんのドットを映し出す。
 と、そのモニター画面に重なるようにして、グラウンドで走っている2-Aの生徒たちの様子になる。
 佐伯「ピッピッ(ホイッスル)」
 生徒たち「わっしょい、わっしょい」
 佐伯「ピッピッ」
 生徒たち「わっしょい、わっしょい」
 冬枯れした木々が風情ある背景になっている。

 体育の時の掛け声は「わっしょい」に限ると言うのは、佐伯の鉄則である。違うことを口にすると、5話の男子のようにひどい目に遭う。
 もっとも、こういう普通の授業(?)のシーン自体、このドラマでは極めて珍しいのだ。
 13話のプールの時は、生徒がてんでばらばらの水着を着ていたが、今回は、ほぼ全員同じジャージ姿である。
 ほぼ、と言うのは、画面中央のアキ(藤尾亜紀)だけ、違うものを着ているからだが、これは彼女が著しく体型が他と異なるので、サイズが合わなかったからだろう。
  
 雄太「ユミちゃんにとっちゃ、いいトレーニングかも知んないけど、うちらにとっちゃ地獄だぜ」
 と、かすれた感じの声でぶつくさ文句を言う雄太。
 そう、みんな忘れていたと思うが、ユミはもともとマラソンの高校記録保持者と言うツワモノだったのだ。
 しかし、これくらいの緩いランニングで、「地獄」はないだろう。

 だから、
  
 佐伯「合田ーっ、無駄口叩くんじゃねえコラッ」
 と言う、佐伯の叱声が実にもっともに聞こえる。
 なんか楽しそうに走っているチエミ(立原ちえみ)。
 撮影時、彼女は20才、いや、そろそろ21になろうかという頃だが、むしろ高校時代を思い出して楽しかったんじゃないか、と。
 ケイの後藤さんは16才(多分)で、現役バリバリなので、同じシーンでも受け止め方が違うんだろうなぁ。
 自転車に乗って、トラックの内側を先導する佐伯。佐伯にはやっぱり竹刀が似合う。
  
 と、苦しそうに走っていたアキが、
 「も、だめだ、あたし」と、いきなり倒れ込む。あぶねえな。

 気付きにくいが、ユミだけ咄嗟に右手を差し出しているのだが、アキはそれに縋って立とうと言う元気もなかったので、そのまま素通りしてしまう。
 アキ「あー、足がいてえ〜」
 その横をそそくさと通り抜ける最後尾のルリ。山本理沙さんも、いかにも運動神経悪そうだが。
  
 アキ「死ぬよ〜」
 完全にバテバテのアキ。
 ここで、意外なことに、3話で拷問されて以来、何の取柄もない一生徒に成り下がっていた森口くん(細川守)が、突然振り向いて、
 素早く駆け寄り、「大丈夫かい、藤沢くん」と声をかけつつ、アキを助け起こす。
 考えたら、普段友達面してる女子生徒たちが見向きもしないで行ってしまうのだから、薄情な連中だ。
 アキ「ありがと」と言いながら、しっかり森口に抱き付くのが、妙にいじらしい。しかし、彼女、当時何歳くらいだったのだろう。見当がつかんな。
 それを見ていた佐伯、自転車を乗り捨て、鬼の形相で引き返してくる。
 佐伯「てめえらぁ〜、こんなとこでいちゃついてんじゃねえ、おらぁっ」
 と、いきなり竹刀で殴りかかってくる。
  
 が、ここで、森口君が竹刀をがっちり受け止め、鋭い眼差しで、「乱暴はよせっ」と急にカッコイイ奴になってしまう。おいおい、大丈夫か。
  
 佐伯「森口、人の心配するより、てめえの心配したらどうだっ」
 と、何となく意味ありげなことを言う佐伯だが、特に意味はないのだった。

 しかし、3話で森口君が反体制的ビラをまき、拷問を受け、キチガイ病院へぶちこまれそうになったけど逃亡したという前歴は、
 どうもこの時点では「なかったこと」にされているようだ。スタッフも忘れていたんじゃないのか。
  
 佐伯は無言で森口の襟を掴んで、無理矢理立たせて、顔を急接近させた後、
 どんっと押し倒す。
 佐伯は、それなりに男気のある人なので、女性を庇った森口を、ここでは見逃すような気がしたのだが、
 佐伯「ほりゃーっ、そーりゃーっ、おりゃーっ、○○○ぞ、おらーっ」
 と、次の瞬間には普通に竹刀で殴り出すのだった。

 一瞬でも期待した自分が馬鹿だった。
 その様子を悲しそうに見守るアキ。意外と可愛い?
 一方、他の生徒たちは無心に走っていたが、佐伯が見ていないのをいいことに、二人の男子生徒が列から離脱する。
 それにしても、状態の悪いグラウンドだ。
 と、先ほどのモニタールームでは、その動きが即座にキャッチされていた。
 九条「早速、ザコどもが引っかかりましたなぁ」
 ほくそえむ九条。ただ、これだと、2-Aの生徒と言うだけで、個人を特定できないので、あまり意味がないような。
 あと、下部の緑の点はなんなんだろう。
  
 山口「軍隊じゃあるまいし、いつまでも行進なんかやってられっかっつんだよなー」
 アツシ「森口がやられている間にふけちまおうぜ」
 山口「おー、逃げちゃお、逃げちゃお」
 二人は、前回タケシが乗り越えていった学校の裏手に回り、フェンスを越えようとするが。
  
 生徒指導部員「待てコラーッ!」「何やってんだ、コラーッ」
 と、九条から連絡を受けた指導部員たちにあっさり捕まってしまう。
  
 他の生徒たちは走り終えて整列していた。
 佐伯「今日の訓練は、これまで! かいさーん!」
 訓練って……授業じゃなかったのかよ。

 生徒「ありがとうございましたぁ……」
 若いくせにヘロヘロの生徒たち。だらだらとその場を離れようとするが、
  
 佐伯「森口ーっ! てめえは居残り授業を受けてもらう」
 と、無慈悲な宣告。しつこいタイプってやーねえ。

 そして、次のカットでは、
  
 指導部員の声「65、66、67、68、おらおらどうしたっ、69、70、どうしたぁっ、71」
 反省房の鉄格子ごしに、苦しそうな表情の山口とアツシが、パンツ一丁で腕立て伏せをさせられている映像になる。
 で、何故か、森口君も同じ目に遭っていた。なんか不公平だけど。
 指導部員「72、73……76……」
 山口「もう勘弁してくださいよ〜」
 アツシ「何でも言うとおりにしますから」
 意外と根性のない不良たち。

 佐伯「まだ本気じゃねえなぁ、その言葉はー」
 最終的に、映像では回数は78まで行った。

 しかし、山口とアツシは、3話では柔道部の生活指導担当と言うポジションで横の森口クンをさんざん拷問していたわけで、この取り合わせはなんか笑ってしまう。

 ← 
 その翌日、雄太が松葉杖を突いて教室に入ってくる。
 雄太「よっ」
 タケシ「雄太、どうしたんだ?」
 雄太「いや、ちょっとね」

 ここはさりげなく描いてあるが、これまでもたびたび指摘してきたように、このクラスにおける雄太の立場の変化を如実に表したシーンだ。
 1話では、パシリだとかなじられてタケシに吹っ飛ばされ、バケツの水で教室を汚した(文字通り)濡れ衣まで着せられた雄太だったが、いつの間にか、
不良グループとも仲良くなって、17話では、タケシたちと一緒に弁当を食べるまでになっていたが、ここでも、シリーズ当初のイメージだと、むしろ怪我したことを揶揄される感じになるところだが、実際にはすぐ異変に気付いてくれる上に(直接そう言う言葉は掛けられなくとも雰囲気的に)いたわられているほどだ。
 この大きな変化の原因はどこにあるのか。
 監督の違いから来る演出の変化と言ってしまえば身も蓋もないが、以前にも書いたように、やっぱり、ユミと出会い、「反逆同盟」のサポートをするうちに、自分の存在価値を再認識する機会にたびたび恵まれたことで、普段の態度、言動にも自信が出てきて、それが不良たちとの関係良化につながっていったのではないだろうか。
 それはさておき、雄太、不器用に松葉杖を持ち上げて、自分の席に行こうとするが、
 雄太「よいしょ、あっ」
 アキ「いてっ」
 座っていたアキの頭にまともにそれを落としてしまう。

 雄太「あっ、ごめん悪気なかったんだよ」
 雄太は、虎の尾を踏んだように、慌てて謝る。
 武闘派のアキのこと、普段だったら雄太をぶっ飛ばしてるところだろうが、ここでは、一旦立ち上がって怒りかけるものの、雄太の謝罪にすぐ腰を落とし、何度も頷いて大人しく引き下がる。
 おとなしいを通り越して、心配事でもあるように悲しそうな表情になるアキを、雄太も他の生徒も怪訝そうに見遣る。
 ヒロコ(森口博子)は、アキの頭を撫でたり、熱でもあるんじゃないかとばかりに額を触ったりする。
 雄太はユミたちのところへやってくる。
 ケイ「雄太ぁ……」
 ユミ「どうしたのぉ?」
 雄太「階段で転んじゃってさ、足折っちゃったみたいなんだよ。走りたくても走れないんだよ」
 ルリ「まじめにぃ?」
 雄太「マジ、マジ」
 さすがに付き合いの長いルリは念を押すが、雄太の言葉に心配そうに眉を曇らせる。
  
 と、そのタイミングでかっこよく森口君が、扉にもたれるようにして入ってくる。
 ジャージ姿と言うことは、昨日から今までずーっと反省房でしごかれていたのだろうか。さすがにちょっとやり過ぎだろう。家族が心配するぞ。
 友人らしき男子生徒たちが、「森口ーっ」「大丈夫か」などと言いつつ、駆け寄る。

 なんか、ますます友情に篤い、普通の高校のクラスっぽくなっちゃったなぁ。あの野獣の集団のようだった2-Aはどこへ?

 そこへ、
  
 アキ「ちょちょっ、どけよお前ら、もうほんとに」
 落ち込んでいたはずのアキが、猛然と突っ込んできて、森口のまわりの男子を蹴散らし、
 アキ「だいじょぶ? 大丈夫? ここ座って、座って座って」
 と、普段とは別人のように優しい声音で、森口を入ってすぐの席に座らせる。誰の席だよ。
  
 アキ「平気? ふいたげる、ふいたげる」
 森口「なんだっ」
 アキ「だいじょうぶ、もっとこっちを」
 森口「いててて」
 アキ「ああ、ごめんごめん」
 森口「やめろよ、おまえ」
 アキ「痛い? あ、こっちこっち、ああ、いたい? ったいたいたい……」

 なんか凄いカップルが誕生してますがな。

 昨日、森口に気遣われただけで、いきなり恋をしてしまうアキがカワイイ。
 ま、森口君はひたすら迷惑なだけだったろうが。
 しかし、同じくしごかれていた他の二人はどうなってるんだろう。

 ここは、呆れながら見ている(はずの)ユミたちの表情のカットもほしかったところだ。ユミが笑ってる横顔は少し見えるけど。

 次は校長室。
 校長「九条君のプログラムは順調に進んでおるようだが……佐伯君の方はどうかね?」
 B計画についての進捗具合を尋ねている校長。
 真下教頭、昨日とは違う衣装になっている。一つの回で、彼女に二パターンの衣装があるのは、これが最初で最後かな。
 時折、連続する複数のエピソードで同じ服を着ていることもあるからね(9話〜10話とか)。
 佐伯「はっ、B計画による学生家畜化作戦は、効果は絶大であります! 学生たちは次第に従順になってきております」
 九条「やつらには初めから強い意志などありません。この方式で締め上げれば、従順であることの方が楽だと言うことに気付く筈です」
 どちらも自信満々だが、九条のプログラムはまあ分かるんだけど、佐伯の作戦とは、さっきの「訓練」のことを指しているのだろうか。だとしたら、計画もへったくれもないような気もするが。ま、今まで以上に、厳しくしごいているのは確かなようだが。
 真下「後はセーラー服反逆同盟の正体を暴き出せば、言うことなしですね」
 九条「もしやつらが、うちの学校の生徒なら、間もなく私のコンピューターが見付け出すでしょう」

 言い換えれば、黒鳥の生徒じゃなかったら永久に見付からないわけだね。
 校長「頼むぞ、九条君」
 と、とろけるような笑顔で激励する校長。ラブリー
 九条「あ、どぅっ」
 それに対し、何故か合掌ネタで応じる竹中直人。アドリブなのかなぁ。
 それを見て佐伯が「ううんっ」と鼻息を荒くする。「ふんっ、ふんーっ!」と、露骨に校長にアピールする
 校長「おおっ、佐伯君、君もよろしく頼むよ、二人ともボーナスはたんまりはずむ予定だからねぇ」
 なんか、校長が落語家みたいに見えてきた。
 佐伯「わかりました!」
 九条「あう、ずっ」
 そしてまた竹中直人の合掌ネタ。

 いささかやりたい放題だが、実質的に今回が竹中直人の最後の出番なので、監督も大目に見たのだろうか。
 回れ右して笑いながら出て行く二人。
  
 そして今度は、グラウンドでの軍隊調の行進。生徒指導部の「いち、に」の掛け声にあわせて規則正しく行進する生徒たち。
 さらに、石段の上に立っている佐伯のところを通るときは、指導部員(住田隆?)が「佐伯教官にかしらーひだりぃ!」と、ほとんど完全な軍隊っぽいこともさせる。
 総統気取りでご満悦の佐伯。
 これはしかし、正規の授業が終わった後にやってるのだろうか。
 ひとり雄太は、怪我を理由に行進には参加せず、外壁にもたれて、お気楽な調子で掛け声にあわせて松葉杖を振っている。
 無論、これは訓練をさぼるための仮病である。
 もっとも、今日は別に走るわけじゃないので、そんな小細工までして回避する必要はなかったと思うが。
 ← 
 今度は、反対側からの行進の様子。再び「佐伯教官にかしらー、みぎっ」と言う声で、ナチっぽく手を挙げる生徒たち。
 先頭は、森口と一緒にしごきを受けていた山口とアツシである。
 佐伯目線からのアングル。女子の先頭は、何故かユミとルリである。
 こうして並ぶと、山口が妙にでかく見える。ま、実際でかいんだけど。
 ルリ「雄太の奴、うまいことやりやがってさ」
 ルリのぼやきは、雄太の仮病を見破っているのと、上手いタイミングで(ほんとに)怪我をしたとの、二通りに解釈できる。
 モニタールームでは、その様子を克明に映し出していた。画面の緑の点は、生徒指導部員を示しているようだ。
 九条「よし、第二段階にはいる。全員、配置につけ」
 声「ラジャー」「ラジャー」「ラジャー」
 トランシーバーで指示を出す九条。
  
 次のシーンでは、いきなり夜の繁華街に変わっている。
 地下のディスコから外へ出て行く女の子に、今降りてきた女子……手首に例のブレスレットを巻いているので2-Aの生徒なのだろう……が、
 「いい男いた?」と、身も蓋もないことを尋ねる。
 女の子たちは、「DISCO」と大書されたドアの前でたむろしている男たちに「ひさしぶりぃ」「客入っている?」などと声を掛けながら、その奥へ入ろうとするが、
  
 突如現れた二人組の制服を着た指導部員に阻まれる。
 指導部員「黒鳥学園の生徒は夜間の外出を禁止する」
 女子生徒「えーっ、冗談じゃないよ、何でさ、いつから決まったんだよーっ」
 ぶつくさ言いながら、大人しく帰っていく二人。
 この女の子、椎名梢だろう。

 しかしこのシーンだけ見たら、夜回り先生と同じようなことやってるわけで、一概にB計画が悪いとも言い切れないかもしれないね。
 指導部員「新宿A地区、2年A組生徒二名帰宅させました」
  
 さらに夜の繁華街での街頭ロケ。ちょっと恥ずかしいけど、あまり目立たない衣装だからね。
 でも、やっぱり恥ずかしいかもしれない。
 ちょうどそこへ、雄太が歩いてくる。
 松葉杖突いてまで、夜の街を出歩いているのかお前は。
 雄太の眼前に、男子生徒が指導部員に見付かって、無理矢理帰宅させられている様子が映る。
 トランシーバーで連絡を取り合いつつ、柱の影に隠れていた雄太の横を気付かずに通り過ぎる指導員たち。
  
 雄太は、慌てて彼らとは反対方向へ、ぴょんぴょんと、包帯をしていない方の足だけで飛ぶように走り出すが、やがて面倒になったのか、右足のギプスを靴を脱ぐようにして外すと、普通に二本の足で走りだすのだった。
 ここではっきり、足の怪我が仮病だったと視聴者にも分かる。ただ、このギブス、白い長靴のように見える。

 次はユミの部屋に集まって愚痴ってる三人。
  
 ルリ「まったくー、たまったもんじゃないよねぇーっ」
 ルリが、そう言って自分の腕輪を軽く叩く。
 ケイ「どうにかしなくっちゃねー」

 そこでドアの開く音がして、雄太の「大変だぁーッ」と言う声が飛び込んでくる。
 だが、ルリが落ち着いた態度で「どこに行っても、風紀委員の手が回ってるって言うんでしょーっ?」と先手を打つ。
 雄太はテーブルに松葉杖をたてかけ、座りながら、
 「ああ、なんで分かったの?」と、不思議そうに尋ねる。

 ケイ「わたしたちも、追い返された口さっ」
 独特の言い回しで答えるケイ。
 雄太「なんで俺たちの行く先がわかるんだろう?」
 ルリ「どっかで監視されてるに違いないわ」
 ケイ「でも、どうやって?」
 考え込むユミたち。

 ……いや、あのぅ、答えはみんなの目の前にあるんですが

 これほど分かりやすい謎も珍しいと思うが、今回のシナリオの欠点は、普段は頭の回転の速い彼らが、何故か今回はブレスレット=発信機と言うことにすぐ気付かないことだろう。

 ただ、これには理由があって、
    
 会話に加わらず考えているユミの回想で、ミホのカットを挟みつつ、
 ミホの「もうしばらく待って、あたしが必ず探り出してやるから」
 と言う台詞を繰り返させていることから、事件解明をミホの手柄にさせたいからなのだ。

 ユミ「もし私たちが監視されてるとしたら、四人で集まってるのは危険だわ、今日のところ解散しましょう」

 ユミはそう提案する。彼女が、監視のシステムが、生徒をあの大雑把なドットでしか把握できないと知っていたなら、どうせいつも一緒にいる彼らが集まっていても警戒する必要はないので、この発言は少し変なのだが、例えば物理的に隠しカメラなどで監視されているとしたら、ユミの危惧もある程度は納得できる。
 ま、それ以前に、例のアジトで今まで何度となく秘密の会合を開いておいて、いまさら警戒するのも馬鹿らしい気もするのだが。
 ルリ「そうね」
 ケイ「うん」
 頷くルリとケイに先駆けて、雄太が「じゃあね!」と、立ち上がって普通に歩いて帰ろうとすると、それを見ていたルリが、
 「雄太ぁ、あ、足どうしたの?」と、本気で驚く。
 雄太の声「はははは、冗談、冗談」
 雄太はあっさり言って出て行く。

 このルリの台詞からすると、ルリは雄太の仮病を見破っていなかったわけで、さきほどの訓練での「うまいことやりやがって」と言うルリの台詞の真意が判断できる。
  
 もっともユミは慣れているのか、含み笑いをするだけで、ケイも特に反応しない。
 ルリ&ケイ「じゃ、じゃあね」
 そして、曖昧に言葉を交わしつつ、ユミのすすめどおりすぐ帰っていくのだった。



アバンタイトル Aパート Bパート 戦闘シーン エンディング 予告編+まとめ
 
 さきほどの続きで、部屋にひとりでいるユミ。
  
 改めて、ブレスレットを見詰める。
 しかし、こんなものを常時つけて生活しなきゃいけないとは、かなりストレスがたまる。

 別にここでからくりに気付いたわけではないが、何か決意したような表情で立ち上がるユミ。彼女がその後どうしたかはすぐ分かる。
 次は、再びモニタールーム。
 3番モニターには、新宿駅周辺の大雑把な地図が表示されている。指導員を示す緑のドットがいくつか見える。

 九条の声「新宿駅付近、どうだ?」
 指導部員の声「全員逮捕しました」
 九条の声「よしっ」
  
 九条の声「歌舞伎町付近」
 指導部員の声「現在、該当者ありません」
 九条の声「よし……西口付近」
 指導部員の声「西口付近、全員逮捕しました」
 と言う風に、細かいエリアの地図も表示されて、チェックされて行く。
 九条「よし、渋谷方面、応答しろ、どうぞ」
 声に応じ、モニターは今度は渋谷駅周辺を映す。この画像ではわかりにくいが、指導部員の緑のドットのほかに、赤いドットも二つほど存在している。
 指導部員の声「こちら渋谷方面、どうぞ」
 九条の声「渋谷センター街、二名いるぞ、直ちに捕まえろ」
 指導部員の声「ラジャー!」「ラジャー」
 と、さらに細かい地図に切り替わる。考えたら、なかなか使い勝手のいいシステムかもしれないね。
 ただ、週末だけならともかく、毎夜のようにこんなことするとしたら、監視する方が先に参ってしまうぞ。
 そもそも彼ら指導部員は、一応身分としては黒鳥の生徒なのだろうか。だとしたら、無償でこんなことさせられてはたまったものではない。だから、学園からしっかり給料を貰ってやっているのだろうか。
  
 画面上では、赤いドットを囲むように、緑のドットが動いて、
 指導部員の声「こちらタメガイ、逮捕しました」
 指導部員の声「こちらモロカジ、逮捕しました」
 九条「よしっ、初日としては上々の出来だなっ」
 満足そうな九条。しかし、現場の指導部員は、このモニター画面の情報は見られないので、あまり意味がないような気もする。モニター側も、おおまかな
ことは伝えても、マップ上のどこにいるのか、詳しい情報は教えてないようだし。まあ、生徒たちは馬鹿でかいブレスレットをしているから、それで分かるのかもしれない。
 ちなみに、渋谷センター街の指導部員、珍しく個人名を名乗っているが、これはそれぞれ実際に演じている役者さんの苗字がそのまま使われているようだ。それぞれ、さっきも紹介した田部井(タメガイ)淳さんと、諸鍛冶(モロカジ)裕太さんのことと思われる。どちらも当時のJAC所属である。ちなみに珍しい苗字だが、どちらも本名である。
  
 九条「さすが政府御用達の品だ……(バチッ)あっあー、静電気!

 最後はギャグで締める竹中直人。いいわぁ。
 シリアス演技の渋い声とのギャップがたまらない。これもアドリブだろうか。

 ところでさらっと言っているが、政府御用達ってどういうことなんだろう。もともと公安・警察関係の設備なのだろうか。どっちにしろ、別に竹中直人が開発したり考案したりしたシステムではないようだ。しかしそういうものが手に入ると言うのは、黒鳥の、いや山縣理事長の権力の大きさを暗示している。
  
 その頃、黒鳥学校の裏門から忍び込む人影があった。森口君とアキである。
 暗いので分かりにくいが、
 森口「ついてくるなよっ」
 アキ「あーんたのちからになりたいんだよーっ」
 言い合いながら、敷地内を進む森口君。
 この様子だと、学校が終わってから、ずーっとアキにつきまとわれていたようだ。
 森口「お前とは何の関係もないはずだぞ」
 アキ「昼間、あたいのこと、助けて、くれた、じゃぁーん」
 いちいち森口君の背中を押しながら甘えるように話しかけるアキ。馬鹿力で押される度に迷惑顔になる森口君。

 森口君としては、3話以来封印してきた反体制的な活動の再開と言うことだろうか。
 佐伯たちにしごかれたことへの個人的な復仇とは、少し違う感じである。
  
 そこへ、ユミが同様に学校の裏手のフェンス越しに登場。二人の会話がはっきり聞こえる。
 アキ「タタキだって、カツアゲだってあんたのためだったら、やってあげる!」
 と、森口への思いをいかにも彼女らしい表現でささやくアキ。
 この場合は、森口君がそう言うことをしようとしているんだと誤解しての発言だろうけどね。

 しかし、カツアゲはともかく、女子高生がタタキ(強盗)はまずいだろ。いや、どっちもまずいけど。
 森口「バカ! おれはそんなことするつもりなんかないんだ」
 二人がごちゃごちゃ言ってるところへ、ユミが背後から現れる。
 ユミ「森口君……! なにしてんのそんなとこで」
 率直に声をかけるユミ。しかし、彼らの動きは既に察知されていた。

  
 指導部員「先生っ」
 九条「なんだっ」
 指導部員「これを見てください」
 モニター1には、黒鳥のおおまかな見取り図が表示され、赤いドットが動いている。青いマークは、この監視ルームだろう。
 単純化されているが、このマップは、黒鳥学園の建物などの位置関係を把握する上で、かなり重要なデータである。

 左下に見えるのが正門で、森口たちが入ってきたのは右端の裏口と言うことなのだろう……か。ただ、最初の監視シーンでは裏門付近とは全体図の左上あたりを映していたように見えるが……。とにかく実際の映像とはだいぶ異なるようだ。

 ちなみに手前のマニュアルらしい背表紙には「TEAC RE-1000」と書いてあるが、真ん中に映っている(コンピューターっぽさを演出するために置いてある)オープンデッキのことだろうか?
 九条「来たな、くっふっふっ……」
 侵入者の出現にむしろ嬉しそうな九条。それが「セーラー服反逆同盟」だと確信しているからだろう。まあ、半分は当たっている。
  
 そうとは知らない三人は合流して、話しながら狭い裏道を歩いていた。ここは、さっき山口たちが走っていたところだろうか。
 森口「こいつのキーを、盗み出してやろうと思って来たんだ」
 ユミ「ええっ?」
 森口「こんなのつけられて黙ってられるかよ」

 あれ、森口君、別に反体制でもなんでもなく、単にブレスレットがうざいので、無理矢理外してやろうと言う、ただそれだけの行動だったみたい。
 しかし、なんで二人とも、制服のままなんだろう。
  
 アキ「そうよ、黙ってなんか……(振り向いた森口君を見ながら)……いらんないわよねぇっ
 そして、キスでも期待してるかのようなうっとりした顔になる。
 森口「そう言う風に見るなっつーの」

 あ、なんかいいカップルになりそう。
 雄太やルリだったら、そのことをまず冷やかしそうな場面だが、いたって物堅いユミは、
 「やめたほうがいいわ」と、冷静に助言。
 アキ「なーんでよー」
 森口「やつら、こいつで何か企んでるのは間違いないんだぜ」
 ユミ「分かってる、(すぅ)だけど……」
 森口はしかし、意思を翻さず、無言で走り出してしまう。
 アキ「待ってよー」
 仕方なく、ユミも後に続く。
  
 裏道を抜けて、グラウンドに出てきた三人、だが、待ち構えていたようにサーチライトがきらめき、ルパン三世のように彼らの姿をくっきりと照らし出す。

 九条の声「待っていたぞ、諸君、はっはっはっはっはははは……」
 ちなみにこの時、後ろの壁から少しはみだして左から右へのろのろと動いているのは、たぶんバスの屋根だろう。断定は出来ないが、このスピードだと、近くに停留所があったんじゃないかな。
  
 腕で光を遮りながら、逃走するユミ。
  
 しかしこの光の感じと動き方は、サーチライトと言うより、普通の手持ちの電灯で追ってるように見えるんだけどね。
 ユミは、コンクリートの塀の陰に身を隠す。
 ただ、カメラが切り替わると、ちゃんとこういうもので照らしている指導部員たちの映像になっている。
 指導部員「ようし、左側の二人を追え!」
 指導部員「はっ」

 しかし、さすがに老けてないか、この人。
 やはり現役の生徒と言うより、黒鳥あるいは九条に雇われている勤め人なのだろうか。
  
 ユミと離れて逃げていた二人も、真正面からライトで照らされ、一旦後ろにさがるが、そちらから指導部員たちが迫ってきたので、左側に逃げようとするが、そちらからも指導部員たちがやってきて、挟み撃ちにされる。
 それでも懸命に逃げる二人、いつしか、森口君がしっかりとアキの手を握っているのが、微笑ましい。

 一方、ユミは、
  
 ひとりでさっさとフェンスを飛び越えていた。

 ここは、スタントの体型、顔立ちが仙道さんに似ているので、一瞬本人がやってるんじゃないかと思ってしまう。
  
 無論そんなことはないのだが、カットが切り替わり、さも着地したような仙道さん本人の動きにスイッチする。
 それにしても、仙道さんのお尻はセクシーである!(何を言うとるんだおまいは)
 もっとも、ユミはすぐトンズラはしないで、フェンス越しに周囲の様子をうかがっていた。
 ← 
 なおもグラウンド内を必死に逃げ回っていた二人だが、多勢に無勢で、結局つかまってしまう。
 アキのほうは三人がかりで押さえられる。
 この左の画像の、塀の向こうを動いているのは、今度は電車のようだ。
 万事休す。
 老けた指導部員「こっちへ連れて来い!」

 果たして森口君たちの運命は! と言うところだが、ここで一転して、山縣理事長の豪華な部屋にチェンジ。
  
 ひとりでくつろいでいた山縣、電話が鳴り出したので出ようとすると、素早く加寿子が入ってきて、「あたしが出ますわ」と邪魔をする。
  
 加寿子「はい、山縣でございます……えっ、セーラー服反逆同盟が?」
 あまり日常会話で使いたくない単語を口走る加寿子。横で聞き耳を立てていた山縣もハッとする。
  
 九条「B計画は完璧です。早速奴らが網にかかりました」
 モニタールームから直接電話をしている九条。彼は、二人のことを反逆同盟の一味だと思っているようだ。
  
 加寿子「わかりました、あなたのことは主人によく伝えておきます」
 と、さっさと受話器を置いてしまう加寿子。
 山縣「なんだって?」
 加寿子「いいえ、別に何でもありません」
 って、あんた、もう少しらしいこと言ったらどう? これでは何も答えてないのと同じだ。
  
 そしてすたすたと立ち去ろうとする加寿子、無論、山縣は呼び止めるが、そこで胸を押さえて苦しみだす。

 山縣「加寿子! あーっ、うだっ、だ、暖炉の上のニトロを……お……」
 当然、妻に助けを求めるのだが、なんと、鬼嫁・加寿子は、苦しむ夫を無視してそのまま部屋を出て行ってしまうのである。ヒーッ。
 一人残されて、めちゃくちゃ心細そうな山縣。
 いつの間にか、加寿子に実権を奪われ、威厳もなくなってしまったのは、健康の悪化が一因であったようだ。
 もっとも、前回登場したときは、少なくとも健康問題はなかったけどね。
 しかし、この豪邸には、召使の一人もいないのか?
 放って置いたら死ぬかもしれない夫を見捨てて廊下を歩く加寿子。
 ここまで大胆なことが出来るとなれば、既に黒鳥や山縣家の実権は彼女がすべて握っているものと言って差し支えあるまい。
 と、立ち去る彼女の後ろの階段に、ミホの姿が見える。

 しかし、ここは、豪邸と言うよりはホテルにしか見えないんだけどね。
 ミホは、加寿子の出てきた父親の部屋に入る。
 山縣「おっおっ、あっああ〜」
 視線の先には、暖炉の前で、車椅子に乗って右に左にうろうろしている山縣の姿が。
 どうも、暖炉の上に置いたニトロに手が届かないようだ。そんなとこに置くなよ。
 それに、さっきの場面では、車椅子じゃなくて普通のチェアに座っていたと思うが、よく車椅子に移動できたな。
 見兼ねたミホは、山縣の下へ駆け寄る。
 ミホ「お父さん(発音がおかしい)、大丈夫?」
 山縣(蚊の鳴くような声で)「ニトロ……ニトロ取ってくれ……」
  
 暖炉の上の、緑色のケースと言うか、ルージェのようなアイテムを取って、「これ?」と聞くミホ。
 ミホが確認していると言うことは、父親の病状について何も知らないことを示していて、普段から如何に疎遠になっているかがよく分かる。
  
 頷いて、薬を受け止めるように掌を前に出す山縣。
 ミホは、蓋をまわして開け、山縣の手に薬を落としてやる。
  
 山縣「んっふ」
 薬を飲み込み、ぐったりと落ち着く山縣。
 どうでもいいが、この時、南原さん、右手の人差し指に絆創膏を巻いてらっしゃいます。
 ようやく危機を脱し、救い主である娘に感謝の目を向ける山縣。
 山縣「ミホ……ありがとう」
  
 ミホは前回の件で完全に訣別した筈の父親から心のこもった礼を言われ、一瞬驚いたような顔をするが、すぐ目を反らす。
 じっと見詰める父親に、何か言いかけそうになるが、結局、薬をマントルピースに置いて、
  
 無言で部屋を出て行くのだった。
 山縣は寂しそうであったが、娘に完全には見捨てられていないことを確認し、ちょっと満足そうな顔。
 第2話、第7話でミホが語っているように、彼女は理事長としての山縣は憎んでいても、父親としての山縣は心の底では愛していたのかもしれない。

 この流れだと、最後の最後でミホと父親との雪解けがありそうなのだが、そう言うことはなかった。じゃあ、このシーンって必要だったか?

 場面は再び、モニター室。
 九条「お前がセーラー服反逆同盟だったとはなぁ、知らなかったよ」
 アキ「違うッつってんだろ、この変態!」

 あ、ひょっとして、アキが制服姿だったのは、九条が彼女を反逆同盟一味だと誤認させるための演出上の措置だったのか?
 まあ、「セーラー服反逆同盟」って言うくらいだから、そう思うのも不思議ではないかもしれないが、そもそも、夜に学校に忍び込んだからって、即「反逆同盟」だと言う発想が間違ってるんだけどね。

 九条、アキの頬を触ると言うセクハラをしているが、相手がアキでは見ててもちっとも嬉しくない。ルリとかケイとかだったら、ぐっと来るんだけどね。
 隣の森口君が抵抗して、九条に「○○ろ!」と叫んでいるのだが、なんて言ってるか分からない。「やめろ」かな。
  
 九条「お前も幸せな男だなぁ……こんなに体格のいい女に使われてよ、ふっ」
 言いながら、今度はアキの胸の辺りを軽くタッチ。おっぱいを揉むように手を動かす。さすがに直接体には触れていない。
 森口君、「この野郎!」と、縛られながらも、九条の腹に膝蹴りを放つ。
  
 九条「おっ、俺に逆らったら、どうなるか分かってるのか!」
 九条は怒って森口君の顔を目に見えない光速拳でたたく。
 さらに、後ろの指導部員に殴られた森口君を「立てぇ」と無理に立たせ、押し返す。
  
 そして、竹中直人ならではの仕草で、アキのほうへ向き直り、
 九条「セーラー服反逆同盟は四人、残りの三人は誰と誰と誰なんだ?」
 と、ストレートに尋問する。
 しかし、普段のアキの生活態度からして、こいつがそもそも反逆同盟なんてやってるわけないのになぁ。
 あと、反逆同盟が四人と言う情報は、どこから得たのだろう。ミホが正式にバトルに加わったのは、前回の20話からなので、東条(黒部進)か、その部下から聞き出したのだろうか。
 九条「言ってみろ」
 前髪を乱暴に掴んで迫る九条。
 アキ「しらねえっつってんだろーっ」
 あ、でも、前髪上げると、アキ、ちょっと可愛くない?
  
 九条「このアマーっ、くああっー」
 鬼の形相になって、アキを責め立てる九条。やっぱり竹中直人はいい役者だよな。
 九条「へへえっ、ははははっ、はは……」

 さすがにやり過ぎです。キャプしながら、吹いてしまった。アキも心なしか笑ってるぞ。
 ← 
 その時、部屋の戸が開く音がして、びくっと振り向く九条。
 入ってきたのは、ミホ。
 ミホ「これは一体何の余興ですか?」
 ユミから連絡を受けた形跡はないので、彼女はあくまで受信ブレスレットを入手するために訪れたのであって、森口たちを助けに来たわけではないだろう。
  
 九条「お嬢様! あっずっ……」
 顔色を変えながらも、しつこく合掌ネタを繰り返す竹中直人。
 ミホ「課外授業にしては遅すぎるんじゃありません?」
 九条「何を隠そう、この二人が、セーラー服反逆同盟と名乗るズベ公たちの仲間なんです。それをこの私が、やっと捕まえたんです!」
 ズベ公って……懐かしい表現だなぁ。あ、そう言えば彼の大学時代の悪友・上原さんも、ズベ公って言ってたなぁ。

 ミホ「この人たちが……?」
 九条「はあ」
 ミホ「でも、こんなことまでするなんて、ちょっと行き過ぎじゃありません?」
  
 九条「とんでもございません。奴らに情けなどかける必要はありません。奴らは社会から見放された人間のクズだ!
     クズにはクズなりのやり方ってモノがあるんですよ、ははははははははっ」
  
 九条が得意になってまくし立てている隙に、ミホは後ろ手に抽斗を開けて、予備のブレスレットを万引きして持参のバッグに詰め込んで行く。
 九条「この学園が、お嬢様のものになるまで、それまでには完璧にしつけをしておきます」
 何気ない台詞だが、これによって九条自身は、山縣の後継者は当然、娘のミホだと確信していたようだ。つまり、加寿子が実権を掌握していることは察知してないらしい。さっきの連絡も、加寿子は「主人に伝えておく」と言っているから、九条としては依然として山縣が名実共に指導者の立場にあると考えて、不思議はない。
  
 九条「その暁には、この九条栄を、何卒よろしくお願いします……あっ、ぜっ……
 抜け目なくミホに売り込むと同時に、しつこく持ちネタを重ねる九条、いや竹中直人。さすがに飽きてきた。
 ちなみに、この左の画像の後ろの人が、田部井淳さんだと思われる。
 ミホ「わかりました」
 うまくブレスレットを盗めたので、満面の笑みで、心にもないことを言って九条を喜ばせるミホ。

 さて、場面変わって、
  
 坂道を向こうから走ってくるケイ。以前と比べると、走り方が美しくなっている気もするが、
  
 やっぱりまだ女の子走りの名残がある。なんか笑っちゃってるし。

 同じく、
  
 橋の横にあるような階段を降りて来るルリ。こちらはぐっと大人っぽい私服。
 ここは、19話で大杉漣たちと戦ったところでもある。
 最後はユミ。

 たまには雄太も呼んでやれよ。

 監視室のモニターには、今まで表示されたことのないマップに、三人のものと思われる赤いドットが表示されていた。
 しかし、これって一体どこなんだ。一応、学園の敷地内なのだろうか。池なんてあったか。
 九条「ふふふふっ動き出した動き出した、奴らが集まったところを一気に叩くからな、全員準備しておけ!」
 指導部員「オッス!」
 ほどなく合流する三つの点。
  
 しかし現場には、ブレスレットを付けてないので探知されないミホを加えた四人がいた。当然、ミホが呼び出したのだろう。
 もっとも、ユミは森口たちと別れてから、何をしていたのだろう。一旦帰ったのかな。
 ケイ「森口君と、アキが?」
 ミホ「セーラー服反逆同盟の一員だと思われてるの」
 ルリ「助け出しにいかなくっちゃ」
 ユミ「待って!」
 ケイ「どうして?」
  
 ユミ「私たちがこの腕輪をつけたままでいけば、セーラー服反逆同盟が2年A組の生徒だって言うことが、完全にばれてしまうわっ」
 相変わらず、情に流されず、冷静な判断をするユミさん。

 ……って、あれ、いつの間に、自分たちがブレスレットによって監視されているということを知ったのだろう?
 その前の会合では、一切そう言うニュアンスはなかったから、ちょっと唐突だ。無論、ミホがこの会話の前に知らせたというのは考えられるし、それ以外にないのだけど、だったらそのやりとりを簡単でいいから挿入しないとダメだろう。
 ルリ「そんなこと言ってる場合じゃないでしょう?」
 直情径行のルリらしい反応。
 ミホ「あたしにいい考えがあるの……」
 と、ここで中山美穂に見せ場がまわってくる。
 九条「東公園に三人が集まった……!」
 眉を跳ね上げて獲物を狙う九条。
 「東公園」と言うことは、黒鳥とは関係のない場所なのだろうか。しかしだとしたら、彼らを反逆同盟と決め付けるには不十分なので、おそらく、黒鳥の広大な敷地内にそういうエリアがあるのだろう。
 と、次のカットでは、いきなり愛くるしいわんこが画面に現れる。
 わんこ「くぅ〜ん」
 心細そうに鳴く犬に、例の腕輪をはめるミホ。正確には、首輪にブレスレットをぶらさげているんだけどね。
    
 その上で、「よし、○○行け!」と、犬を林の奥に走らせる。
 ○○の部分ははっきり聞き取れないが、「こっち」かな?

 要するに、盗んだ腕輪を動物につけて放すことで、敵の目を撹乱させようと言う作戦だね。
 ……しかし、どっちにしろ腕輪をつけているのは2-Aの生徒だけなので、反逆同盟がそのクラスにいるということは結局ばれるんじゃないの?
  
 モニターでは、突如現れた四つ目のドットが動き出したので、九条は目を剥く。
 九条「なんじゃこりゃあ」
  
 ケイ「ほら、いきな」
 おケイちゃんも、わんこに腕輪をつけて優しく囁きながら放す。
 もう、この女の子らしい仕草といい、「いきな」と言うぶっきらな台詞といい、久しぶりに後藤さんの萌えポイントですね。
  
 三つ目は、何故か、ニワトリ。こちらは、首が細いので、腕輪をそのままはめている。
 ニワトリ「コココココ……」

 しかし、犬や猫はともかく、ニワトリはそう簡単に用意できないだろう。しかも、こんな夜中に。
  
 しかも、にわとり担当が、何故か仙道さんなのだった。
 ユミ「さあ行け!」
 と、投げるように追い放つ。

 仙道さん、「私主役なのに、なんでニワトリなの?」と若干不満だったのではないだろうか。
 もっとも、結構楽しそうにやってるから、他の三人がニワトリNG(どんなNGだ)だったので、彼女がやることになったのかもしれない。
 しかし、このシーン、ニワトリが思うように動いてくれず、かなり時間がかかったんじゃないかな。
  
 そして最後は、二羽のウサギ。ただし、ルリの筈なのだが、何故か顔は見せないし、声もない。
 山本理沙さんが動物嫌いで、ウサギにも触れなかったので、別の人がやっていたと言う可能性もあるが、これだけでは分からない。
 さて、結果的に、モニターではたくさんの赤いドットが乱舞することになるのだが、この動きは明らかに実際の動物たちより早く、自由自在に動いているので、ちょっとリアリティに欠ける。しかも、最初の正三角形に並んだ三つ、つまりユミたちがまったく動いていないのもおかしい。
 まあ、当時のCG技術に、そこまで求めるのは酷かな。

  
 さらに、管理人とっては嬉しいことに、ケイがもう一回登場。
  
 猫「にゃーお、……にゃお」
 それも猫を抱えて、木の幹に登らせると言う「鬼に金棒」的な萌えシーンなのだ。ありがとう!
 ただ、猫だったら、そのまま放り出したほうがよく動き回って効果的だと思うけどね。
  
 で、解き放たれた筈のニワトリだが、これが鳴くだけであまり動こうとしないのがご愛嬌。
 うさぎは、それなりに頑張って走っているが、どちらも画面の外で、スタッフが追い立てている気配が濃厚である。
 この時、モニターの下部に注目していただきたい。ひとつだけ、フェンスを通り越して下のほうへすっ飛んでいくドットがあるのだが、これは一体何の動物だったのだ? さすがにここは盛りすぎであろう。
 それを見詰める九条も混乱していた。
  
 と、ここでケイが放したのとは別の猫が登場。うにゃうにゃ鳴きながら、木から降りようとする。バックで電車が動いている。

 猫は、二匹ともこうやって幹にしがみつかせて撮っているが、そうしないと好き勝手に動き回って撮影が難しいからだろう。
 九条「どういうことなんだ! コンピューターには任せておけん! 全員皆殺しだ! 行くぞ、来い」
 指導部員「オスッ」

 しびれをきらして、直接「反逆同盟」を倒しに行く九条たち。しかし、皆殺しはさすがにまずいのでは?
 取り残された二人。いつの間にか、アキに膝枕してもらっている森口君でした。うらやましくない。



アバンタイトル Aパート Bパート 戦闘シーン エンディング 予告編+まとめ
 
  
 シリアスな顔で、部下を引き連れ、公園内にやってきた九条。だが……、ゴツンッと大きなSE付で遊具の丸太に頭をぶつける竹中直人。

 どんな状況でも笑いを忘れない、コメディアンの鑑です。
 しかし、この公園、設定上は一応学園の敷地内にあるのだろうが、さすがに唐突で、無理があるな。
 やがて、彼の目の前に、
 はい、待ちに待ってた「セーラー服反逆同盟」のシルエットが!

 考えたら、今回は、黒鳥の幹部との初のバトルになるんだよね。なんか、特撮ヒーロー番組の終盤を思わせるものがある。
 ゆっくりと前に出る四人。
 ルリ「闇の中でのさばり続ける悪党ども!」
 ケイ「てめえらのようなワルは許せねえ!」
 ケイはこの決め台詞が毎回のように違うリズム、発音をするので、新鮮である(誉めてますよ)。
  
 ユミ「天に代わって、成敗する!」
 九条「貴様ら何モンだっ!」
 分かりきってるのに、一応礼儀で訊く九条先生。
  
 ミホは、バラを指の間に挟んだ状態で、掌を相手に向けて顔の前でクロスさせ、ほぼ同時にバラが見えるようにくるっと返してから、
 ミホ「純潔と、燃える正義の」
 全員「セーラー服反逆同盟!」
 しかし、さすがにこの距離で見たら、九条は相手がミホだと気付きそうなものだが……。

 そう言えば、ユミたち三人はこの時点でもう腕輪が外れてるんだよね。鍵がないと外せない筈なのだが、九条たちが監視ルームを出た直後に忍び込んで、素早く鍵を外し、着替えたのだろうか。ま、とにかく腕輪がついたままだと絶対この格好にはなれないからね。
  
 九条「待っていたぞ、ふはははっ、いけーっ!」
 九条の声に、指導部員たちが手に手に武器を持って襲い掛かる。中に、「アチャーッ」とか言ってる奴がいたぞ。

 しかし、ミホの考案による動物撹乱作戦って、一体何の意味があったんだろう。まあ、位置が把握できないので、九条たちをおびきだす結果にはなっているが、ユミの、「反逆同盟」が2-Aの生徒だとばれてしまうという懸念は、全く払拭されていないと思うのだが。
 もっとも、このドラマでは、一度「反逆同盟」に倒されると、そのままいなくなってしまうので、彼らに知られても特に問題なかったと思うんだけどね。

 ここでいつものように、軽い乱戦に入り、同時に「Don't Stop Lullaby」がスタート。
 ユミのスタントさんが景気よく飛び跳ねてます。
 攻撃をかわし、手に持ったバラで敵をシバくミホ。
 そして、その場でジャンプ(のふりを)する。
  
 ただし、すぐ後ろの、これはルリだと思うが(註・ユミでした)、もう一人と同時に夜空に舞い上がる。ここは映像的になかなか面白い。逆回ししてると思うが(実際は飛び降りている)。
 ハッとして見上げる敵の方々。
  
 ジャンプして、背後の遊具の上に飛ぶ二人。ここは編集からして、ミホとルリであるべきだと思うのだが、
 切り替えしでは、ケイとルリになっている。とすれば、最初にミホと飛んだのはユミの方か? よく見たら手が赤い(グローブの色)ね。
 ケイは、下にいる敵に向かってチェーンを投げる。
  
 チェーンは、今回の指導部員の中ボス的なキャラの首に巻きつく。しかし、いかにも首に巻いた状態から撮影スタートと言うのがよく分かるなぁ。
 この人は多分、クレジットにある中村俊夫か稲山玄のどちらかだろう。もうひとりは、女子生徒たちを追い返して報告していた人かな。

 そのまま引っ張るケイ、慌てて助けようとするザコたち。
 
  
 ルリ「えいっ」
 ルリは、遊具を登ってきた一人を蹴って落とすと、得意の鉛筆攻撃。
 ザコ「あいたっ」「あいたーっ」
 いい顔で痛がる二人。後ろの人は、ちょっと悲鳴に色をつけている。竹中直人の影響かな。
  
 ルリは、そのまま飛び降りる。これはスタントだが、後ろのケイは、たぶん後藤さんが引き続き演じてるんだと思う。
 ルリは下に降りて、群がる敵をさくさくっと倒す。ケイはずーっと引っ張ってるだけなので楽なのだった。
  
 ルリがアップになると、当然、山本さんになる。チョップで敵を吹っ飛ばすルリ。
 で、その敵が飛んでいった先の後ろで、
 ユミが複数の敵を相手に戦っているのが見えると言う寸法。
 巴投げで敵を投げるユミ。
 しかし、一度に竹刀か木刀で攻撃され、体を回転させてかわすユミ。
 ここ、このユミ、なんか仙道さん本人に見えてしょうがないのだが、さすがにこれだけのアクションをワンカットでは無理だと思うので、やっぱりスタントだと思うのだが……。うーん、でも、よく見たら、特に難しいアクションはやってないので、もしかしたら?

 ただ、だったら、もっとアップで撮って、仙道さん本人だと判るようにすると思うので……うーむ。
 ユミは、そのままローリングしながら、別の遊具の近くまで下がり、
  
 後ろ向きでジャンプして、遊具の上に到達してしまう。超人である。
 無論、これも逆回しで撮ってるんだけどね。
  
 それを見て、バットなどを直接投げつけるザコたち。
 仙道さんのアップで、見栄を切ってから、その場でジャンプ(のふり)。
 ← 
 で、スタントにスイッチして、飛んできたバットを空中で蹴り返すという妙技を見せる。ここは映像的に、かなりカッコイイ。
 しかもそれを、バットを投げた本人にはねかえして叩き付けるというおまけつき。
 指導部員「うあっ」
  
 そのまま、敵の只中に突っ込み、形勢を逆転させて次々と敵を薙ぎ払うユミ。
 ここは考えるまでもなくスタントである。うーん、その前のシーンは、やっぱり仙道さんがやってたのかなぁ。だとしたら凄いが。
  
 最後は必殺の回し蹴りが炸裂し、敵はことごとく地を這う。

 こういうのを見ると、やはりユミは強いなぁと感心する。
  
 お次はミホ。右回転に、
  
 左回転と言う、ちょっと気取った動きから、
 カメラに向かってバラの花弁をどーんと突き出す。
  
 指導部員「うわぁーっ」

 何故か、宙を飛ぶ敵。さすがにオーバーでは?
 この人、後ろ向きでそんなに勢いよく飛んだら、いくらスタントでも怪我しそうだが、落ちるぎりぎりのところで、背中をワイヤーで引っ張られる感じで宙に浮くので、安心である。
  
 さらに、別の敵をぶん殴るミホ。今度も、敵は明らかにワイヤーで引っ張られるように派手に吹っ飛ぶ。
  
 その流れで、同様にワイヤーでつられている感じで、九条のいるほうへ飛んでいく敵。普通はそのままぶつかるところだろうが、相手は竹中直人なので、直前で彼の目の前に落ちる。

 ここで九条が「ケンモチ!」と名前を叫んでいるが、JACの剱持誠さんのことではないだろうか。前回は、違う役でクレジットされていたが、今回はクレジットには名前はない。ま、以前から、名も無きスタントとして参加されていたと思うが。
  
 その剱持さん、九条にすがるように起き上がろうとするが、九条が押し出すように手を払うと、そのままフェードアウト。
 その隙に、あっという間に九条を包囲してしまう反逆同盟のみなさん。
 九条「待っていたぞ反逆同盟! 俺の本当の力を見してやる!」
 それでも強気の九条。知能派の彼のことだから、飛び道具でも取り出すのかと思ったが、
 ここでまた口の中で何か言いながら合掌。ひつこいわっ!

 そのクッションを挟んでから、
  
 「ほぅ〜、わちゃっ、ほぅ〜いぇ!」

 全力でブルース・リーとジャッキー・チェンの物真似を始めるのだった。

 現場は爆笑だったろうなあ。後藤さんとかきゃっきゃっ言って笑い転げていたのではないだろうか。

 ところで、今気付いたけど、今回の九条、いつもの「〜ざがしょう」とか言う得体の知れない語尾を全然使ってないね。今回は陰謀の首魁でテキパキと指示を出すことが多いので、敢えて喋り方を変えたのだろうか。
 「わぉーうー」
 表記がしづらい。
 が、ストーリー上では、シャレの通じないルリが、まず無表情に鉛筆を飛ばす。
 服の袖を後ろの丸太に縫い付けられる九条。このタイミングで、「Don't Stop Lullaby」をとめて無音にしているのがツボを押さえた演出。
 九条「こぉぉ……」

 九条の前にだぶらないように立つ四人。
 ルリ「生徒を人間として扱わず」
 ユミ「猫の首に鈴をつけるように発信機をつけて飼い慣らそうとした罪!」

 と、断罪するユミだが、
 「猫の首に鈴をつける」と言う成句は、「他人の嫌がることを進んで行う」と言う意味なので、この場合は不適当だ。
 まあ、成句としてじゃなく、ただの直喩として使ったのなら、いいのかもしれないが……。
 ミホが進み出て、「許さないわっ」
 画像ではわかりにくいが、ミホの吐く息が真っ白である。多分撮影は1月だろうから、相当寒かっただろうなぁ。
 九条「叩かないで!」
 ここではもう完全にコメディアン竹中直人のキャラに戻っている九条。
 哀訴も虚しく、思いっきり顔をバラで殴られる。それも往復で。
 九条「あいたっ、あいたっ」
  
 顔に棘による傷を負い、あえなく倒れてしまう九条。

 最後にもう一度合掌ネタが見たかった。

 ここでまた「Don't Stop Lullaby」のインストがスタートし、エピローグにまたがって流れる。
 ← 
     ↓
 → 
 最後は、それぞれのアップで締め括り。ルリ、ユミ、ケイ、ミホの順である。
 ケイだけ、最後に台詞がなかったので、ちょっと不満そう。

 竹中直人のアレは、いかにも九条らしくていいんだけど、ドラマ部分におされたせいか、今回のバトルは短めであった。
 幹部との戦いだから、もう少し見せ場があっても良かったかな、と。



アバンタイトル Aパート Bパート 戦闘シーン エンディング 予告編+まとめ
 
 黒鳥の正門。
 生徒たちの歓声が響く。
 敵の親玉さえ倒せば万事解決するというのが、勧善懲悪ドラマの気楽なところで、ユミたちが奪った腕輪の鍵を正門のところへセッティングして、生徒たちが自分で次々と外していくという奴隷解放にも似た光景。

 こういう時、何故か、佐伯や真下などが妨害しに駆けつけると言うことはないのだった。変と言えば変なんだけどね。

 で、九条先生、どうなっちゃったんだろう。とりあえずは、負傷入院と言うところだろうか。
 順番が来て、二人仲良く腕輪を外している森口君とアキ。昨夜は、戦闘の後か、その最中に(雄太あたりに)助けられたのだろう。
 アキ「はいっ」
 優しく、森口君の腕輪を外してあげるアキ。もっとも、森口君は右手を負傷して包帯でぶら下げているのでひとりでは無理である。

 森口「ありがと」
 アキ「いいえ……」自分の腕輪も外し、「ぽいっ」と口で言いながら台の上に投げ捨てる。
 森口君も、いつの間にかアキを好きになってしまったのか、二人はすっかり恋人気分。
 ま、苦しい時間を共有した男女が、一時的に錯覚して恋に落ちるのはよくあることだ。

 もっとも、九条たちにとらわれているときに、もう少し具体的に、森口君がアキに心を開くような、そういうシーンが欲しかったけど。

 アキ「いこっ」
 と言う声に、森口君は素直に腕を組んで、中に入って行く。
 二人の様子を見ながら、
 ケイ「アキったらいいなぁ、いいボーイフレンドが見付かって……」
 物欲しそうな声を出すケイだが、後藤恭子さんこの時16歳、この言葉には実感がこもっている。
 ユミは、自分の腕を外そうと、手を挙げつつ、と言うことは、昨夜の段階で、既に一旦外した腕輪を、改めて自分たちで嵌め直したのだろうが、無論これは、自分たちだけ先に外しておくと、自分たちが反逆同盟だとばれてしまうことを恐れた細かい気遣いであるが、

 ユミ「いつまでもね!」
 ケイのほうを見て、「チェーンを振り回してるようじゃあ、むりむり」と、頭を振りながらきつい一言。

 それに対して、
  
 ケイ「言ったな、もう〜」
 と、エルボースマッシュをユミの背中に浴びせるケイ。ここの言い方がまた、ケイと言うより、後藤さんの素の感じがして、とても可愛いのだ。

 ちょうどこの時風が吹いて、仙道さんの髪がぐちゃぐちゃになっている。
  
 ユミも即座に、「いったぁ〜いなもう」と、やり返すが、この押された直後の仙道さんの表情からして、ケイのエルボーが演技じゃなく本気で痛かったっぽい雰囲気で、微笑ましい。
  
 実際、続いてケイが相手の台詞にかぶせるように「さっさとしてよーー」と軽く相手の肩を叩いて、腕輪を外すようせかすときなんか、ちょっと気まずいというか、失敗したのを取り繕っていると言うような感じだ。

 その台詞も、さっきと同じく、普段のケイではなく、後藤さんの素で言ってるような言い方だし。

 後ろのルリや雄太なんかも、そのやりとりに本気で笑ってる感じがする。もっとも、仙道さんはそのくらいのことで本気で怒ったりするような人ではないだろう(希望)。
 ユミが笑いながら、自分の腕を外しているカットで「つづく」。

 ところで、功労者のミホがこの場にいないのは、中山美穂さんはご多忙で、多摩川を越えたこんな「僻地」のロケになどそうたびたび来られなかったためである。……もっとも、ここでミホが登場しても、あまり意味はなかったかもしれない。



アバンタイトル Aパート Bパート 戦闘シーン エンディング 予告編+まとめ
 
 予告編

 まず、学園に忍び込んだ森口たちを、指導部員がサーチライトで照らすシーン、
  
 予告編では、照明を持つ生徒がそれを右から左へ動かして、画面が真っ白になるカットがあるが、本編には存在しない。
 本編で使われているのは、この後、照明が左から右へ返るところだろう。

 そして、動物を放すユミたちのシーンでも、
 こちらが予告編で、
 こちらが本編。
 縦に並べると、違いがよく分かる。
 それと、予告編では、勝手に犬が飛び出している感じだが、本編ではちゃんとミホが押し出しているように見える。
  
 また、ルリがウサギを放すシーン、本編では顔が見えないので別人がやってるんじゃないかという疑念があったが、この予告編では、
 半コマだけど、顔が見切れている。たぶん、山本理沙さん本人だと思うのだが……断言はできない。
  
 こちらが本編。放されたウサギの動きも異なる。

 また、バトルシーンで、ルリとケイが後ろ向きにジャンプして高いところにのぼるアクションがあったが、
  
 予告編でもそれが見られる。テイク自体は同じようだが、予告編では逆回しではなく、実際のアクションをそのまま流している。
 つまり、本編では右から左、予告編では左から右と言うように、順序が逆になっているのだ。



 まとめ

 改めて見ると、実はこの回、オールスターキャストといっていいくらい、出演者が多いのだ。準レギュラーの悪徳教師カルテットが揃っているし、山縣理事長、加寿子の深刻な倦怠期夫婦も登場。また、3話以来くすぶっていた森口君や、アキにスポットが当たったりもしている。竹中直人の倒される回だけあって、彼のギャグの見せ時間も長い。ただ、その分、ユミたちレギュラーの出番がかなり少なくなっている。それでも、仮病を使う雄太や、アキを羨むケイなど、レギュラーに関してもちゃんと見せ場は用意されている。

 また、実は今回、ストーリーらしいストーリーが無いのも気付きにくい特徴だ。
 九条のブレスレットで生徒たちの位置を把握するという計画は実施されているが、反逆同盟が出動するほどの被害は、少なくともこの段階では出ていない。せいぜい、森口君とアキが捕まっていたぶられる程度であり、その辺がシナリオの弱さになっている。だから、その前に、ユミたちが(本編よりもっと)ずたぼろにされた森口君たちを助け出し、その様子を見て怒りに打ち震える、みたいな表現があったほうが良かったかもしれない。

 キャストが多く、ドラマ部分が長くなった皺寄せで、バトルシーンはいつになくコンパクトに仕上がっている。
 レビューするほうにとってはありがたいが、折角中ボスとの戦いなのだから、もうひと波瀾あっても良かったかな、と。



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